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ジョン・サイモン(John Simon)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はジョン・サイモンのランキングを作成しました。

彼の音楽は総合アメリカン・ミュージックといえるかもしれません。

彼はロックとジャズの間の立ち位置から、数多くのすばらしい作品を生み出しました。

プロデューサーとして有名な人ですが、ソロ・アルバムも聞き逃せません。

 

1位「My Name Is Jack」(アルバム:You Are What You Eat)

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■曲名:My Name Is Jack
■曲名邦題:マイ・ネーム・イズ・ジャック
■アルバム名:You Are What You Eat
■アルバム名邦題:ユー・アー・ホワット・ユー・イート
■動画リンク:「My Name Is Jack」

この曲は同名映画のサントラですが、私はこの映画を見たことがありません。

1968年当時のヒッピー文化に関するドキュメンタリー映画なのだそうです。

当時の若者の様子を記録した映画らしいですね。

このサントラは他にも聞き逃せない曲が入っています。

1曲だけご紹介しておきましょう。

Tiny Tim – Be My Baby

1位に選んだ「My Name Is Jack」ですが、この曲は多くの人にカバーされました。

中でもマンフレッド・マンのバージョンが、大ヒットしました。

Manfred Mann – My Name Is Jack

 

2位「Tannenbaum」(アルバム:John Simon’s Album)

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■曲名:Tannenbaum
■曲名邦題:タネンバウム
■アルバム名:John Simon’s Album
■アルバム名邦題:ジョン・サイモンズ・アルバム
■動画リンク:「Tannenbaum」

ファースト・アルバムの曲です。

アメリカのアーティストにはユダヤ人が少なくありません。

フィル・スペクター(Phil Spector)、バート・バカラック(Burt Bacharach)、キャロル・キング(Carole King)やビリー・ジョエル(Billy Joel)、そしてこの人もその一人。

ここでは詳細に触れませんが、アメリカの音楽界でユダヤ人は大きな役割を果たしています。

ユダヤ人はアメリカ人口の内2%にすぎません。

それにもかかわらずアメリカのユダヤ人アーティストは、アメリカらしさを象徴する人が多いように思います。

この曲でジョン・サイモンは、自分が生まれ育った町がゴーストタウンになったことについて、悲しみと怒りを表明しています。

彼が生まれ育ったのはアメリカのコネチカット州ノーウォーク。

ユダヤ人であるジョン・サイモンは、アメリカらしさが失われることについてとても残念に思っているようです。

 

3位「Motorcycle Man」(アルバム:John Simon’s Album)

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■曲名:Motorcycle Man
■曲名邦題:モーターサイクル・マン
■アルバム名:John Simon’s Album
■アルバム名邦題:ジョン・サイモンズ・アルバム
■動画リンク:「Motorcycle Man」

彼のデビューを後押ししたのは、ポール・サイモン(Paul Simon)でした。

「Simon」とは、ユダヤ人に多い名前として知られています。

この曲は映画「乱暴者(The Wild One)」を元に書かれたそうです。

その反社会的な内容から、イギリスでは1968年まで公開を認められなかった[1]。

乱暴者 ウィキペディア

しかしこの曲には、反社会性や暴力的な要素を感じませんね。

そもそもこの人にはロック的な尖った要素を感じません。

彼の音楽には極めて人間的な温かみやふくよかさが特徴で、ネガティヴな感情や尖った訴求なしで穏やかに浸透し、人の心を動かします。

 

4位「Out On The Street」(アルバム:Out On The Street)

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■曲名:Out On The Street
■曲名邦題:アウト・オン・ザ・ストリート
■アルバム名:Out On The Street
■アルバム名邦題:アウト・オン・ザ・ストリート
■動画リンク:「Out On The Street」

このアルバムの前作は1972年に発売された「Journey」。

その後20年が経過した1992年、このアルバムがリリースされました。

この人は基本的にプロデューサーですから、要するに裏方の人といえるでしょう。

そのためブランク期間が開いたとしても、なんら不思議ではありません。

そもそもソロ・アルバムを出すこと自体イレギュラーなのですから。

とはいえ待ちわびた人たちは、すばらしい出来栄えに狂喜したと思います。

私は後追いですが、このアルバムを聞いた時20年のブランクがもったいないと思いました。

ソロ活動に専念していたら、ランディ・ニューマン(Randy Newman)やニルソン(Nilsson)のように、もっと多くの作品を残したのではないかと。

このアルバムからもう1曲ご紹介します。

John Simon – Rock And Roll Is An Open Wound

 

5位「Everybody Thinks That I Left Town」(アルバム:Harmony Farm)

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■曲名:Everybody Thinks That I Left Town
■曲名邦題:エヴリバディ・シンクス・アイ・レフト・タウン
■アルバム名:Harmony Farm
■アルバム名邦題:ミュージック・フロム・ハーモニー・ファーム
■動画リンク:「Everybody Thinks That I Left Town」

この人の音楽には古さと現代性が奇妙に同居しています。

ハース・マルティネス(Hirth Martinez)やラヴィン・スプーンフル(The Lovin’ Spoonful)、スパンキー&アワ・ギャング(Spanky and Our Gangやダン・ヒックス(Dan Hicks)などと同じく。

一般に古い音楽を聞く時には細部で劣化したように感じますが、中には劣化を免れている音楽もあります。

さてこのアルバムは1995年にリリースされています。

20年前の曲だと言われても違和感がありません。

古めかしい音楽だけど、今どきの音楽だと言われても不思議はないようなところがあります。

古くても高度に洗練された音楽は、古い表面的な意匠ゆえに劣化しにくかもしれません。

新しいけれど古い音楽は、古いけれど新しいと感じることがあります。

 

6位「Railroad Train Runnin’ up My Back」(アルバム:John Simon’s Album)

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■曲名:Railroad Train Runnin’ up My Back
■曲名邦題:レイルロード・トレイン
■アルバム名:John Simon’s Album
■アルバム名邦題:ジョン・サイモンズ・アルバム
■動画リンク:「Railroad Train Runnin’ up My Back」

この人の音楽にはロック的な要素を感じません。

実際彼自身もロックには興味がないという趣旨の発言を繰り返しています。

彼の本職はプロデューサーです。

彼の名声はザ・バンドの最初の2枚をプロデュースしたことで高まりました。

ザ・バンドはルーツ色が強めとはいえ、基本的にはロック・バンドです。

そんな彼らをプロデュースしたのがロックに興味がないと公言するジョン・サイモンだったとは興味深いですね。

ザ・バンドに興味のある方は以下の記事をどうぞ。

ザ・バンド(The Band)の名曲名盤12選

ジョン・サイモンはロックに関心がありませんでしたが、ロックに豊かな雑味を加えた人でした。

 

7位「Sonuvagun」(アルバム:Last Summer)

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■曲名:Sonuvagun
■曲名邦題:サノヴァガン
■アルバム名:Last Summer
■アルバム名邦題:ラスト・サマー
■動画リンク:「Sonuvagun」

このアルバムは先程ご紹介した「You Are What You Eat」と並ぶ、ジョン・サイモンによるサントラです。

この曲はサウンドトラックの収録曲で、ジョン・サイモンが歌っていません。

しかしそれでも違和感はありませんね。

ボーカルはバディ・ブルーノ(Buddy Bruno)ですが、ヘタウマなジョン・サイモンよりも歌が上手いかもしれません。

ただ他の人が歌っていても、不思議とジョン・サイモンらしさを感じますね。

彼の音楽には自己主張やエゴを感じません。

プロデューサーという裏方向きなのが分かる感じがします。

この人は裏方でも主役としても、飄々としてユーモラスところが魅力でした。

 

8位「The Fool Dressed in Velvet」(アルバム:John Simon’s Album)

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■曲名:The Fool Dressed in Velvet
■曲名邦題:ヴェルヴェットを着た愚か者
■アルバム名:John Simon’s Album
■アルバム名邦題:ジョン・サイモンズ・アルバム
■動画リンク:「The Fool Dressed in Velvet」

ジョンサイモンの最高傑作は、ファースト・アルバム「John Simon’s Album」だと思います。

次点は「Out On The Streetか「Harmony Farm」のどちらかだと思います。

今回ランクインしなかった「ホーム(Home)」も良いアルバムでした。

この人には「ベスト・アンド・ビヨンド~ジョン・サイモン・コレクション(Best And Beyond)」というベスト盤っぽい名前のアルバムがあります。

しかし収録曲を見ると、ベスト・アルバムとはいえない選曲だと思います。

そもそもヒットチャート向きの人ではないので、ベスト盤の選曲も難しいですが。

ちなみにそのベストっぽいアルバムには、このランキングの曲は1曲も入っていません。

ただ編集盤として考えれば、それなりに興味深い内容です。

この曲のコメントではありませんが、ベスト盤と勘違いして買うことのないよう注意喚起しました。

 

9位「Biography」(アルバム:Harmony Farm)

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■曲名:Biography
■曲名邦題:バイオグラフィ
■アルバム名:Harmony Farm
■アルバム名邦題:ミュージック・フロム・ハーモニー・ファーム
■動画リンク:「Biography」

彼の音楽を聞いてなつかしいと思う人は少なくないかもしれません。

この曲もオールドタイミーな雰囲気を持った曲です。

彼は伝統文化の優れた担い手に似ています。

彼は新しい時代のロックに古き良き音楽の隠し味を加えて、その化学反応をもって新たな魅力を生みました。

その結果ザ・バンドの初期2作は大傑作になりました。

ちなみにザ・バンドの音楽は当時、新たな観点で古い音楽を解釈した傑作と言われました。

ザ・バンド以外で印象深いプロデュース作品は、ボビー・チャールズの以下の曲です。

Bobby Charles – Small Town Talk

彼の音楽は伝統音楽の豊かさと洗練されたHIPな感覚、その両立とバランス感覚が魅力でした。

 

10位「Livin’ in a Land O’ Sunshine」(アルバム:Journey)

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■曲名:Livin’ in a Land O’ Sunshine
■曲名邦題:ランド・オー・サンシャイン
■アルバム名:Journey
■アルバム名邦題:ジャーニー
■動画リンク:「Livin’ in a Land O’ Sunshine」

セカンド・アルバムの曲です。

このアルバムで彼はジャズの影響が色濃い作風に変化しました。

私はジャズも聞く人です。

その私からすると彼の中にあるジャズはモダン・ジャズではなく、もっと古い時代のジャズや音楽のように感じます。

たとえばスティーブン・フォスター(Stephen Foster)、ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)、ジャズではテディ・ウィルソン(Teddy Wilson)」など様々な影響が溶け込んでいます。

そのせいか一般的なジャズ・ファンのど真ん中ではないかもしれません。

そのあいまいさはニルソンの「夜のシュミルソン(A Little Touch of Schmilsson in the Night)」などに少し似ていると思います。

その一方ジョン・サイモンの諸作とニルソンの上記アルバムは、ジャズ・リスナーよりもロック・リスナーに好まれています。

サッカーではフォワードとミッドフィルダーの間など、中間的なポジションで輝く人がいます。

私はジョン・サイモンについて、ジャズとロックの中間で輝く人のように思います。

 

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