今回はギルバート・オサリバンのランキングを作成しました。
この人は全盛期こそ短かったものの、決定的な曲を数多く残しています。
「Alone Again (Naturally)」と「Clair」が有名ですが、それだけの人ではありません。
きっと同じぐらいお気に入りの曲を見つけていただけると思います。
- 1 1位「Alone Again (Naturally)」(アルバム:The Best Of Gilbert O’Sullivan)
- 2 2位「Clair」(アルバム:Back to Front)
- 3 3位「Nothing Rhymed」(アルバム:Himself)
- 4 4位「It’s So Easy to Be Sad」(アルバム:A Stranger in My Own Back Yard)
- 5 5位「Our Own Baby」(アルバム:Rare Tracks)
- 6 6位「Who Was It?」(アルバム:Back to Front)
- 7 7位「Can’t Get Enough of You」(アルバム:Off Centre)
- 8 8位「I’ll Believe It When I See It」(アルバム:Southpaw)
- 9 9位「Get Down」(アルバム:I’m A Writer Not A Fighter)
- 10 10位「Just as You Are」(アルバム:Rare Tracks)
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1位「Alone Again (Naturally)」(アルバム:The Best Of Gilbert O’Sullivan)
■曲名:Alone Again (Naturally)
■曲名邦題:アローン・アゲイン
■アルバム名:The Best Of Gilbert O’Sullivan
■アルバム名邦題:ベスト・オブ・ギルバート・オサリバン
■動画リンク:「Alone Again (Naturally) 」
このブログのレビューは、歌詞を重視しています。
中には歌詞を知ることで、その曲の印象がガラリと変わってしまう場合すらあります。
さてこの曲は、結婚式で花嫁に逃げられた男の話。
両親を亡くし結婚相手にも逃げられ、彼はとてもみじめで、不幸のどん底に置かれています。
彼は屋根から飛び降りて、自分がどんなに辛かったのか、皆に知らせてやろうとさえ考えています。
癒されない傷を抱えた僕らは、一体どうしたらいいのだ
ごく自然に、僕は一人になった
そんな感じの歌詞です。
しかしそんな悲惨な状況を包み込む、良質すぎるメロディ。
悲惨な歌詞との組み合わせによって、仕上がりはハーフビターの甘さになっています。
2位「Clair」(アルバム:Back to Front)
■曲名:Clair
■曲名邦題:クレア
■アルバム名:Back to Front
■アルバム名邦題:バック・トゥ・フロント
■動画リンク:「Clair」
「Alone Again (Naturally)」と並ぶ、彼の曲の人気曲です。
「Clair」とは、女性の名前です。
調べてみたところ、プロデューサーであるゴードン・ミルズ(Gordon Mills)の娘のこと。
当時彼女は3歳でした。
歌詞を読むと、当時彼はベビーシッターみたいな役割をしていたようですね。
曲の最後には、彼女の笑い声が入っています。
しかしその後ゴードン・ミルズは妻と離婚し、ギルバートとの関係も悪化したようですが。。。
それはともかく、この曲はCMなどで使われる機会も多く、時代を超えた魅力を持っています。
エバーグリーンという言葉は、こういう曲にこそ使うべきなのでしょう。
3位「Nothing Rhymed」(アルバム:Himself)
■曲名:Nothing Rhymed
■曲名邦題:ナッシング・ライムド
■アルバム名:Himself
■アルバム名邦題:ヒムセルフ(ギルバート・オサリヴァンの肖像)
■動画リンク:「Nothing Rhymed」
彼の最高傑作は、人によって意見が異なります。
デビュー作から1980年の「ライフ・アンド・ライムズ(Life & Rhymes)」まで、どのアルバムもそう呼ばれる価値があります。
その中で私は、このデビュー・アルバムを推します。
とにかく良い曲が多すぎますから。
「ジャニュアリー・ギット(January Git)」や「ドゥーイング・ザ・ベスト・アイ・キャン(Doing the Best I Can)」など良い曲が多すぎます。
せめて後者の曲だけ、リンクを貼っておきましょう。
Gilbert O’Sullivan – Doing The Best That I Can
英国らしいペーソスあふれる曲で、紅茶を飲みながら聞きたくなります。
4位「It’s So Easy to Be Sad」(アルバム:A Stranger in My Own Back Yard)
■曲名:It’s So Easy to Be Sad
■曲名邦題:イッツ・ソー・イージー・トゥ・ビー・サッド
■アルバム名:A Stranger in My Own Back Yard
■アルバム名邦題:ストレンジャー・イン・マイ・オウン・バックヤード(彷徨とぬくもりと / オサリヴァンの系譜)
■動画リンク:「It’s So Easy to Be Sad」
この曲は後半が聞きどころです。
曲の中盤からのストリングスが、まるでジェットストリームを思わせる甘美さです。
また3:48からの展開は、見事としか言いようがありません。
決して悲しい曲ではありませんが、不思議と涙腺を刺激する曲かもしれません。
このアルバムはボーナストラックを含めご紹介したい曲が多すぎて、曲を選ぶのに時間がかかりました。
他にリストアップした2曲は、リンクだけ貼っておきましょう。
Gilbert O’Sullivan – If You Ever
Gilbert O’Sullivan – Happiness Is Me and You
この人はベスト盤が沢山発売されています。
しかし私はオリジナルアルバムでそろえる価値がある人だと思います。
5位「Our Own Baby」(アルバム:Rare Tracks)
■曲名:Our Own Baby
■曲名邦題:アワ・オウン・ベイビー
■アルバム名:Rare Tracks
■アルバム名邦題:レア・トラックス
■動画リンク:「Our Own Baby」
今回この記事を書くことにしたのは、あるきっかけがありました。
私はネットで音楽の記事を読み漁っていました。
するとある記事で、ギルバートがサブスク解禁されていないと書かれていました。
確認してみると、確かにベスト盤ぐらいしかありません。
私は良い音楽をご紹介することで、音楽好きが増えればと思って、このブログを書いています。
その記事を読んで、私のブロガー魂に火が点きました。
書かなければなるまいと。
さてこのアルバムは、未発表曲集です。
既発表曲の別バージョンやオリジナル・アルバムに収録されていない曲が集められています。
そんな注目度が低いアルバムにさえ、こんな傑作が入っているのですね。
2:33からのビブラフォンも聞きものです。
6位「Who Was It?」(アルバム:Back to Front)
■曲名:Who Was It?
■曲名邦題:フー・ワズ・イット
■アルバム名:Back to Front
■アルバム名邦題:バック・トゥ・フロント
■動画リンク:「Who Was It?」
この人はソングライターとして、最高峰の1人だと思います。
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)が、自分の後継者としてエルトン・ジョン(Elton John)と、ギルバート・オサリバンの名前を挙げたのは有名な話です。
当時エルトン・ジョンも、ライバルとしてギルバート・オサリバンの名前を挙げていました。
全盛期の彼は、ポップスの頂点を競う存在でした。
それを示す証拠として、この曲を提示させていただきましょう。
この人はただ良い曲を書く人ではありません。
普遍性のある決定的なメロディを生み出す天才です。
サブスクになくても聞き逃せない、希代のポップマエストロだと思います。
7位「Can’t Get Enough of You」(アルバム:Off Centre)
■曲名:Can’t Get Enough of You
■曲名邦題:キャント・ゲット・イナフ・オブ・ユー(オリバー・ツイストのように)
■アルバム名:Off Centre
■アルバム名邦題:オフ・センター(プライベート・タイムズ)
■動画リンク:「Can’t Get Enough of You」
今回は1980年にリリースされた、このアルバムまでを対象にしました。
彼は1980年代から活動が停滞し始めました。
その背景には、以下のような事情があります。
最終的にはオサリバンがミルズを相手取って訴訟を起こす事態にまで発展してしまう。
裁判自体は1984年にオサリバン側の勝訴という結果となった[注釈 3]が、数年にわたる裁判のために音楽活動は停滞。
人気にも翳りが見えはじめ、またオサリバン自身も半ば人間不信に陥ってしまったため、1985年あたりからはチャンネル諸島のジャージー島という人里離れた島で静かに暮らしながらもマイペースに音楽は作り続けていた。
ただ日本ではその間もCMなどで彼の曲が度々流されていました。
以下の曲はテレビドラマで挿入歌として使われました。
Gilbert O’Sullivan – What’s In a Kiss
彼が隠遁してた時も、日本の仕事はしてくれていたようです。
8位「I’ll Believe It When I See It」(アルバム:Southpaw)
■曲名:I’ll Believe It When I See It
■曲名邦題:アイル・ビリーヴ・イット・ホエン・アイ・シー・イット
■アルバム名:Southpaw
■アルバム名邦題:サウスポー
■動画リンク:「I’ll Believe It When I See It」
この曲はボーナストラックですので、CDを買う時にはご注意ください。
彼の曲は転調が多く、意外と曲が複雑です。
またこの曲は珍しくドラマティックな雰囲気を持った曲です。
似たような曲を、もう1曲ご紹介しておきましょう。
Gilbert O’Sullivan – Tomorrow Today
ただ彼の場合、どんな悲劇的な歌詞でも、複雑なコード進行でも、シリアスな曲でもあまり関係ありません。
彼の鼻にかかったボーカルが、ポップスとして昇華していますから。
彼の声は、ポップスを歌うために生まれてきたかのようです。
自然な甘みがあり、聞いていて安心感のある声。
しかしどこかしら哀感もあって、軽く甘いだけの印象は与えません。
9位「Get Down」(アルバム:I’m A Writer Not A Fighter)
■曲名:Get Down
■曲名邦題:ゲット・ダウン
■アルバム名:I’m A Writer Not A Fighter
■アルバム名邦題:アイム・ア・ライター・ノット・ア・ファイター(1本のペンがあれば)
■動画リンク:「Get Down」
彼はこのサード・アルバムで少し変化しました。
最初の2枚はいかにも英国的で、ツイードのジャケットが似合う音楽でした。
しかしこのアルバムからサウンドのバリエーションが広がりました。
中にはレゲエっぽい曲も収録されています。
「ウー・ベイビー(Ooh Baby)」は、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)みたいなサウンドですし。
またこの曲のように、ロックっぽい曲も収録されています。
声質のせいかロックっぽい感じは強くありませんが、そうした意図は感じます。
ただこのあたりから彼の人気に翳りが見え始めてきました。
もしかしたらリスナーは彼に、保守的な曲を求めていたのかもしれません。
10位「Just as You Are」(アルバム:Rare Tracks)
■曲名:Just as You Are
■曲名邦題:ジャスト・アズ・ユー・アー
■アルバム名:Rare Tracks
■アルバム名邦題:レア・トラックス
■動画リンク:「Just as You Are」
1970年代はピアノマンの宝石箱のような時代でした。
エルトン・ジョン、ビリー・ジョエル(Billy Joel)を筆頭に、ピアノを弾くシンガー・ソングライターがもてはやされていました。
ギルバート・オサリバンもその1人。
彼は独学でピアノを習得したようです。
専門的な音楽教育を受けていないために楽譜が読めず、作曲やピアノ演奏は独学である[6]。故に、基本を無視した打楽器的なタッチが特徴である。
確かにこの曲のピアノを聞くと、そんな感じがしないでもありません。
しかしこの曲などは、自己流ピアノの良さが出ているように感じます。
オルゴールを思わせる演奏は、確かにヘタウマではありますが、耳を惹きつける何かがあります。
何気ない曲かもしれませんが、あえてご紹介したいと思いました。
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