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スティーヴ・ミラー・バンド(Steve Miller Band)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はスティーヴ・ミラー・バンドのランキングを作成しました。

この記事では彼らの全盛期に限定して選曲しました。

時期によってはかなり音楽性は異なりますが、どれも自信を持っておすすめできる曲ばかりです。

 

1位「Serenade」(アルバム:Fly Like an Eagle)

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■曲名:Serenade
■曲名邦題:星空のセレナーデ
■アルバム名:Fly Like an Eagle
■アルバム名邦題:鷲の爪
■動画リンク:「Serenade」

この曲はシングルカットされましたが、全然ヒットしませんでした。

私はヒットチャートを見て不思議に思うことがあります

この曲のチャートアクションも、私にとってはかなり大きな謎です。

この曲の前後に発表されたシングルの順位を時系列で並べてみましょう。

・「Rock’n Me」 1位
・「Fly Like an Eagle」 2位
・「Serenade」 200位以下
・「Jet Airliner」 8位

トップテンヒットの中で、唯一この曲だけチャート圏外でした。

この曲は前後と比べても劣っていないのにと思っていたところ原因が判明しました。

この曲は日本とイギリスだけでリリースされたシングルのようです。

アメリカではシングルカットされなかったので、当然ヒットするはずもありません。

ただシングルカットされたイギリスでもチャート圏外とかすりもしていないのは、やはり残念に思いますが。

 

2位「Jet Airliner」(アルバム:Book of Dreams)

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■曲名:Jet Airliner
■曲名邦題:ジェット・エアライナー
■アルバム名:Book of Dreams
■アルバム名邦題:ペガサスの祈り
■動画リンク:「Jet Airliner」

この曲はギターのリフがとてもキャッチーですね。

CCRやクリーム(Cream)を思わせる曲です。

さてこのアルバム名は「Book of Dreams」つまり本来は「夢の本」という意味です。

しかしアルバム邦題は「ペガサスの祈り」。

アルバム・ジャケットに描かれているイメージ・キャラクター「ペガサス」を考慮したのだと思われます。

原題を直訳したものより、イメージが膨らむ良い邦題ではないでしょうか。

イメージ・キャラクターからもうかがえますが、彼らには空を飛びたいという志向性が感じられます。

前アルバムは「鷲のように飛ぶ」で、この「Jet Airliner」ではジェット機で飛んでいるようです。

アルバム・ジャケットも、空を飛ぶペガサスですし。

 

3位「Keeps Me Wondering Why」(アルバム:Abracadabra)

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■曲名:Keeps Me Wondering Why
■曲名邦題:キープス・ミー・ワンダリング・ホワイ
■アルバム名:Abracadabra
■アルバム名邦題:アブラカダブラ
■動画リンク:「Keeps Me Wondering Why」

このバンドのメイン・ソングライターはスティーヴ・ミラーです。

前作「Circle of LoveA」では、カバー曲以外の全曲を彼が書きました。

しかしその「Circle of LoveA」ではセールスが低下し、前作の2位から26位に下落しました。

その低迷を挽回すべく製作されたこのアルバムでスティーヴ・ミラーは、10曲中2曲しか提供していません。

残り8曲は他のメンバーが書いています。

この曲もその1曲。

メイン・ソングライターの割合が変化しても、ここまで大きな変化は極めて稀といえるでしょう。

ただそのおかげで彼の他にも良いソングライターがいることが判明しましました。

この曲はメンバーのゲイリー・マラバー(Gary Mallaber)と ケニー・リー・ルイス(Kenny Lee Lewis)が書いた曲です。

 

4位「Rock’n Me」(アルバム:Greatest Hits: 1974-78)

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■曲名:Rock’n Me 
■曲名邦題:ロックン・ミー
■アルバム名:Greatest Hits: 1974-78
■アルバム名邦題:グレイテスト・ヒッツ 1974-78
■動画リンク:「Rock’n Me」

「Fly Like an Eagle」の収録曲ですが、ベスト・アルバムの曲としてご紹介します。

この記事では「The Joker」から「Italian X Rays」までを対象にました。

このベスト盤は「Greatest Hits: 1974-78」というタイトルですが、1973年の「The Joker」も収録されています。

それ以外の残り13曲の内訳は、以下の通り。

「Fly Like An Eagle」 →6曲
「Book of Dreams」 →7曲

つまりベスト盤といっても、ほぼ2枚のアルバムから選曲されているのですね。

しかも既発表曲のみです。

「The Joker」を含めた3枚のオリジナル・アルバムをお持ちの方は買う必要ないかもしれません。

なお初期の曲だけを集めた「The Best of 1968–1973」は、初期の作品を買うのに躊躇している方におすすめです。

彼らはヒット作「The Joker」までに7枚アルバムを発表していて、全部そろえるのは大変ですし。

 

5位「Abracadabra」(アルバム:Abracadabra)

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■曲名:Abracadabra
■曲名邦題:アブラカダブラ
■アルバム名:Abracadabra
■アルバム名邦題:アブラカダブラ
■動画リンク:「Abracadabra」

彼らには典型的なラブソングが多くありません。

正確にいえばラブソングはありますが、他のテーマに恋愛要素を少し入れた程度だったり、どこかしら変と感じることが少なくありません。

実際この曲の歌詞を読むと、ある男性が女性に夢中になっているようです。

しかし女性は「アブラカダブラ」という呪文を唱えて、男性を惹き付けて自分の虜にしている模様。

つまり君の呪文にかかっているから、僕は君を愛しているということ。

はたしてこれはラブソングといえるでしょうか?

またスティーヴ・ミラーは少し変わった人らしく、度々不適切な言動が話題になっています。

雑誌で「日本が嫌い」と発言したとか、バンド・メンバーの入れ替わりも激しく、私生活でも頻繁に結婚と離婚を繰り返しています

詳細は触れませんが、よくパクリを指摘されていますし。

こういう記事を書いて指摘をするのもなんですが、盲目的に賞賛するのは読者の方に不親切だと思いました。

ただ音楽の才能は間違いありません。

純粋に音楽だけを楽しんでいただければと思います。

 

6位「Fly Like an Eagle」(アルバム:Fly Like an Eagle)

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■曲名:Fly Like an Eagle
■曲名邦題:フライ・ライク・アン・イーグル
■アルバム名:Fly Like an Eagle
■アルバム名邦題:鷲の爪
■動画リンク:「Fly Like an Eagle」

このバンドの音楽についてスペイシーと表現されることがあります。

それはこの曲を聞けばお分かりいただけるかもしれません。

この曲では時々奇妙なシンセサイザーが差し込まれています。

曲とミスマッチなようで意外と合っている新感覚の演奏です。

しまいにはシンセの演奏を聞きたさの方が上回ってくるほど。

このアナログ・シンセはスティーヴ・ミラー本人が弾いています。

先程ネガティヴなことを書きましたが、やはり才能は間違いありません。

このバンドの最高傑作は「Fly Like an Eagle」「Book of Dreams」「Abracadabra」のどれかだと言われています。

私のイチオシは「Fly Like an Eagle」です。

 

7位「The Joker」(アルバム:The Joker)

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■曲名:The Joker
■曲名邦題:ジョーカー
■アルバム名:The Joker
■アルバム名邦題:ジョーカー
■動画リンク:「The Joker」

彼らはスティーヴ・ミラー・ブルース・バンド(Steve Miller Blues Band)というバンド名でデビューしました。

初期の彼らは一時期ボズ・スキャッグス(Boz Scaggs)も在籍していて、ルーツ寄りのアメリカン・ロックバンドでした。

その後、決定的なターニングポイントとなったのがこのアルバム。

しかしこれ以降の彼らは更にポップな方向にシフトしていきました。

「Abracadabra」からはスティーヴ・ミラーの書く曲が激減し、ジャケットからもイメージ・キャラクターのペガサスが消えました。

更に次作「Italian X Rays」は、完全にエレポップに変化しました。

その後はブルース・ロックに回帰しています。

かなり変化がめまぐるしいかもしれません。

このアルバムからもう1曲ご紹介します。

Steve Miller Band – Sugar Babe

 

8位「While I’m Waiting」(アルバム:Abracadabra)

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■曲名:While I’m Waiting
■曲名邦題:ホワイル・アイム・ウェイティング
■アルバム名:Abracadabra
■アルバム名邦題:アブラカダブラ
■動画リンク:「While I’m Waiting」

このアルバムが発表された時、古参ファンはとまどったかもしれません。

1970年代までの彼らはギターが中心のサウンドで、ルーツに根ざした泥くささを残していました。

しかしこのアルバムではシンセが目立ち、1980年代らしいポップスに移行しています。

全く別のバンドになったと言っても過言ではありません。

ただ私は変化すること自体は問題だと思いません。

問題は変化後の音楽の品質です。

その点このバンドは路線変更後も曲の出来が良く、従来のファンの一定数を納得させました。

他にはジェファーソン・エアプレイン(Jefferson Airplane)などもバンド名を変えながら、うまく時代に合わせて変化したバンドだったと思います。

 

9位「Heart Like a Wheel」(アルバム:Circle of Love)

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■曲名:Heart Like a Wheel
■曲名邦題:ハートは燃えている
■アルバム名:Circle of Love
■アルバム名邦題:愛の神話
■動画リンク:「Heart Like a Wheel」

このアルバムは大ヒット作「Book of Dreams」から4年後の「1981年に発表されました。

一般的には不人気な作品かもしれません。

特にファンキーなコラージュといった感じの大曲「裸の街(Macho City)」は賛否両論でした。

おそらく「否」の方が上回っていたと思われます。

ただ今聞くとそれほど悪くありません。

このアルバムから1曲ご紹介するとしたら、アルバム冒頭のこの曲を選びます。

彼らはスティーヴ・ミラーが中心のバンドです。

スティーヴ・ミラーはボーカルとギターを担当し、メイン・ソングライターでプロデューサーも兼ねていました。

彼がプロデューサーするようになったのは、ヒット作「The Joker」からです。

つまり全盛期のアルバムは、全て彼がプロデュースしています。

このアルバムは一般的に不評ですし、アルバムチャートも26位と振るいませんでした。

しかしあともう1歩で化けたかもしれない可能性を感じます。

改めてスティーヴ・ミラーのプロデューサーとしての手腕は高く評価されるべきかもしれません。

 

10位「The Hollywood Dream」(アルバム:Italian X Rays)

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■曲名:The Hollywood Dream
■曲名邦題:ザ・ハリウッド・ドリーム
■アルバム名:Italian X Rays
■アルバム名邦題:イタリアン・X・レイズ
■動画リンク:「The Hollywood Dream」

1984年に発表された異色作の曲です。

このアルバムで彼らは更にエレポップ色を強めました。

1977年の「Book of Dreams」の頃とは、全く別のバンドのようです。

ただこの曲が一番好きな人もいるかもしれないと思い、最後にご紹介してみました。

前作「Abracadabra」は全米アルバム・チャートで3位でしたが、次作となるこのアルバムは106位と惨敗でした。

彼らのアルバムは、今のところ2011年の「Let Your Hair Down」が最後です。

現在スティーヴ・ミラーは、420エーカーの牧場を所有しているそうです。

1エーカーはサッカー・グラウンド1つ分ですから、かなり広大な土地を所有しているのですね。

きっと今頃彼はその牧場で悠々自適に暮らしているのでしょう。

 

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