今回はザ・ストゥージズのランキングを作成しました。
彼らはロックンロールの頂点に立つバンドの1つです。
私は彼らの音楽を聞くと、毒を喰らわば皿までという言葉が脳裏をよぎります。
エネルギーを持てあましている若い頃、一度は彼らの洗礼を受けておくべきかもしれません。
文章を動画にしたYoutubeラジオもご用意しています。
- 1 1位「Search and Destroy」(アルバム:Raw Power)
- 2 2位「No Fun」(アルバム:The Stooges)
- 3 3位「Loose」(アルバム:Fun House)
- 4 4位「1969」(アルバム:The Stooges)
- 5 5位「Down on the Street」(アルバム:Fun House)
- 6 6位「I Wanna Be Your Dog」(アルバム:The Stooges)
- 7 7位「1970」(アルバム:Fun House)
- 8 8位「Shake Appeal」(アルバム:Raw Power)
- 9 9位「Gimme Danger」(アルバム:Raw Power)
- 10 10位「Greedy Awful People」(アルバム:The Weirdness)
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1位「Search and Destroy」(アルバム:Raw Power)

■曲名:Search and Destroy
■アルバム名:Raw Power(1973年)
■アルバム名邦題:ロー・パワー(淫力魔人)
■動画リンク:「Search and Destroy」
この曲の耳をつんざくようなイントロは、ある種の踏み絵かもしれません。
鼓膜にやさしくない、それどころか鼓膜に刺さるこのギターを聞いて、拒否反応が出るか出ないか。
彼らの音楽は荒々しさを超えて、破天荒で時にバッドテイストに満ち満ちています。
一方現代のロック・バンドは、音響空間を意識してクレバーに音を配置する傾向があります。
ただその代償として、原始の荒ぶる混沌としたエネルギーを失うのは仕方ないといえます。
その点このバンドは真逆の存在で、荒々しい異物感のある音の塊を鼓膜にねじ込んできました。
そもそもこういうギターは、リミッターを外さないと弾けません。
このギターを弾いているのは、ジェームズ・ウィリアムソン(James Williamson)。
ただこのバンドは全員がリミッターを解除することができました。
そんな彼らだからこそ、こんな刺激的な曲が生まれたのかもしれません。
2位「No Fun」(アルバム:The Stooges)

■曲名:No Fun
■アルバム名:The Stooges(1969年)
■アルバム名邦題:イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ
■動画リンク:「No Fun」
まず「楽しくねえよ」という曲名からしてロック、というかパンクでしょうか。
この曲はセックス・ピストルズ(Sex Pistols)もカバーしています。
そういえばセックス・ピストルズは「No Feeling」など、よく「No」で始まる曲名を好んで使っていました。
ジョニー・ロットン(Johnny Rotten)のボーカルも、イギーポップの影響を受けているように感じられますし。
ストゥージズはパンクの源流の1つであることから「ゴッドファーザー・オブ・パンク」と呼ばれています。
彼らはガレージ・ロックに分類されることが多いですが、個人的にはガレージ・パンクと呼んだ方がしっくりきます。
この曲はイントロのハンドクラッピングから最高ですね。
そしてこの曲でも、バッドテイストなギターが終盤炸裂しています。
神経を逆なでするクセの強さを曲のバイタリティに変える、実に彼ららしい曲だと思います。
3位「Loose」(アルバム:Fun House)

■曲名:Loose
■アルバム名:Fun House(1970年)
■アルバム名邦題:ファン・ハウス
■動画リンク:「Loose」
このアルバムは、幼少期の私にとって精神安定剤みたいなものでした。
子供の頃、私はあまり幸せとはいえませんでした。
たとえば小学2年生の時40度の熱を出して学校で倒れても、親から食事を与えられず放置されたりしていました。
私は幼い頃から死を身近に感じて成長し、大人になった今でも根深く恐怖が残っています。
そんな私は小学生の頃には既にハードコア・パンクを聞くようになりました。
当時心の中が荒れ狂いながらも外の世界で発散できなかった私にとっては「毒を以て毒を制する」だったかもしれません。
当時の私はピストルズすら生ぬるいと感じましたが、このバンドはすぐに気に入って聞き狂いました。
その頃特に好きというより、必要だったのがこの曲。
平穏な日々を送っている今でも、このアルバムを時々無性に聞きたくなることがあります。
自分語り失礼しました。
4位「1969」(アルバム:The Stooges)

■曲名:1969
■アルバム名:The Stooges(1969年)
■アルバム名邦題:イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ
■動画リンク:「1969」
このデビュー・アルバムは、傑作になる可能性があったように思います。
もちろん充分評価の高い作品ですが、当時は様々な事情が不利に働いたかもしれません。
まず1つ目はレコーディング時に曲が足りず、短期間で曲を書かなければいけなかったこと。
2つ目は、彼らのアート志向がジョン・ケールのプロデュースによって強調されすぎたこと。
以下はアングラな雰囲気を持った10分超えの長尺曲です。
この曲ではジョン・ケールがビオラを弾いています。
この曲を好きな人には申し訳ありませんが、私はこの曲を好きではありません。
久しぶりに聞き直しましたが、いまだに苦手意識は克服できていませんでした。
彼らは次作の2枚目でストレートなロックンロール色を強め、アート志向はフリージャズにシフトしました。
5位「Down on the Street」(アルバム:Fun House)

■曲名:Down on the Street
■アルバム名:Fun House(1970年)
■アルバム名邦題:ファン・ハウス
■動画リンク:「Down on the Street」
彼らの最高傑作は「Fun House」か「Raw Power」のどちらかです。
このセカンド・アルバムはファーストとは異なり、彼らの魅力がよりストレートに表現されました。
楽曲の平均水準も上がり、1曲たりとも捨て曲はありません。
またこのアルバムではサックス奏者のスティーブ・マッケイが加入したことで、新たな魅力が加わりました。
以下の曲では、フリージャズのようなフリーキーな演奏を体験できます。
しかし作品の質に反して、このアルバムは全然売れませんでした。
当時はアルバムチャート200位にも入りませんでしたが、一部では熱狂的に支持されて、後に再評価されました。
ローリングストーン誌は2003年版の「史上最高のアルバム500選」で、この作品を191位に選出しました。
6位「I Wanna Be Your Dog」(アルバム:The Stooges)

■曲名:I Wanna Be Your Dog
■アルバム名:The Stooges(1969年)
■アルバム名邦題:イギー・ポップ・アンド・ストゥージズ
■動画リンク:「I Wanna Be Your Dog」
彼らにはヒット曲はありません。
ただこの曲は彼らを代表する有名曲で、多くのバンドにカバーされています。
個人的にはマネスキンのカバーが気に入っています。
短い動画ですがご紹介しましょう。
Maneskin – I Wanna Be Your Dog
ジワジワと内圧が高まる切迫感をしっかり受け継いでいますね。
このバンドはフロントマンであるイギー・ポップが、一部で注目を浴びました。
フロントマンのイギーは、客の注目を惹くためステージダイブをしたり[7]、ピーナッツバターを体中に塗ったり、ステージに散りばめたガラスの破片の上を転がったりするなど[8]、身体を張ったパフォーマンスを展開した。
この曲は「俺はお前の犬になりたい」と繰り返し歌われています。
漫画「ジョジョの奇妙な冒険」に登場する犬イギーは、この曲にヒントを得たと思われます。
7位「1970」(アルバム:Fun House)

■曲名:1970
■アルバム名:Fun House(1970年)
■アルバム名邦題:ファン・ハウス
■動画リンク:「1970」
ここで再度このバンドの魅力について語ってみたいと思います。
彼らはフロントマン、イギー・ポップの過激なパフォーマンスが目立っていました。
しかし1位の「Search and Destroy」でギターを弾いていた、ジェームズ・ウィリアムソン(James Williamson)、そしてこの頃のギタリスト、ロン・アシュトン(Ron Asheton)もイギーと比べて遜色ありません。
あとこのバンドはベースとドラムも存在感がありました。
彼らの音楽を私なりに表現すれば、グルーヴィーな灼熱のロックンロール。
ベースとドラムが弱いと、こういうグルーヴ感は生まれません。
彼らは全員が同じ方向を向き団子状態になって、音の塊をリスナーにぶつけてきました。
8位「Shake Appeal」(アルバム:Raw Power)

■曲名:Shake Appeal
■アルバム名:Raw Power(1973年)
■アルバム名邦題:ロー・パワー(淫力魔人)
■動画リンク:「Shake Appeal」
今回選んだ曲は、ほぼ順位はありません。
しいて言えば、9位までは同率首位だと思います。
選外の曲にさえ、以下のようなすばらしい曲がありますし。
このバンドの3枚「The Stooges」「Fun House」「Raw Power」はどれも定番ですし聞き逃せません。
私はこのバンドについて、ロック史で最高峰のバンドの1つと信じて疑いません。
彼らは技術や戦術眼に勝る選手を予測不可能なプレーで上回る、ダイナミックなサッカー選手に似ています。
無駄な動きをしたかと思ったら、次の瞬間すごいプレーで観客を熱狂させるような。
ロックンロール的な本能にすぐれたバンドでした。
昔のアルバム邦題「淫力魔人」は、そんな底知れぬ彼らにふさわしいタイトルかもしれません(笑)。
9位「Gimme Danger」(アルバム:Raw Power)

■曲名:Gimme Danger
■アルバム名:Raw Power(1973年)
■アルバム名邦題:ロー・パワー(淫力魔人)
■動画リンク:「Gimme Danger」
ソロになってからのイギーにありそうな曲です。
アルバム・ジャケットでマイクを握る、艶のあるイギーの男っぷりがいいですね。
ちなみに高校時代のイギーは、ディベート大会に優勝したりなど、知的で品行方正な男でした。
その後イギーは「まぬけ」という意味のバンド名、ザ・ストゥージズを結成し、次第にドラッグにハマりました。
しかし転落せずロック・スターとして大成したのが、イギーらしいかもしれません。
ちなみにその後のイギーはこんな感じです。

もはや男というより漢ですね。
ソロ時代のイギーに興味のある方は、以下の記事をご覧ください。
10位「Greedy Awful People」(アルバム:The Weirdness)

■曲名:Greedy Awful People
■アルバム名:The Weirdness(2007年)
■アルバム名邦題:ザ・ウィヤードネス
■動画リンク:「Greedy Awful People」
最後に2回目の再結成時のアルバムから1曲ご紹介します。
1回目の再結成は「Raw Power」の時で、2回目の再結成がこのアルバム。
彼らは2回解散していますが、その要因として売り上げの不振やドラッグ問題が大きかったようです。
しかし2回も再結成できたのは、彼らが高く評価されていたからに他なりません。
ちなみにこのアルバムの後2013年に彼らは「レディ・トゥ・ダイ(Ready to Die)」を発表しています。
しかしそのアルバムはセルフカバー集で、私はこの「ザ・ウィヤードネス」が実質的なラスト・アルバムだと思っています。
それにこの作品のギタリスト、ロン・アシュトンがこの世を去っていますし。
ロン・アシュトンは、初期2作でもギターを弾いていました。
彼は「Raw Power」でジェームズ・ウィリアムソンがギターの時は、ベースにまわってバンドを支えました。
このアルバムからもう1曲ご紹介しましょう。
確かにイギーは偉大なシンガーです。
しかしこのバンドにおいてロン・アシュトンは、イギーに遜色ない重要な存在でした。
最後にその点を申し添えたいと思います。
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