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スタイル・カウンシル(The Style Council)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はスタイル・カウンシルのランキングを作成しました。

このバンドはよくおしゃれだと言われます。

しかしそのアティトゥードは先鋭的で、おしゃれな表面との間にギャップがありました。

そのギャップこそがこのバンドのおもしろさかもしれません。

文章を動画にしたYoutubeラジオもご用意しています。

 

1位「Walls Come Tumbling Down!」(アルバム:Our Favourite Shop)

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■曲名:Walls Come Tumbling Down!
■曲名邦題:タンブリング・ダウン
■アルバム名:Our Favourite Shop(1985年)
■アルバム名邦題:アワ・フェイヴァリット・ショップ
■動画リンク:「Walls Come Tumbling Down!」

当時のイギリスのアーティストは、新自由主義を掲げるサッチャー首相に反発するアーティストが怒りの声を挙げていました。

このバンドの中心人物、ポール・ウェラー(Paul Weller)もその1人。

この曲名の「Walls Come Tumbling Down!」は「壁が崩れ落ちてくる」という意味で、政府や体制、権威が崩れる様子を表した言い方です。

この曲でポール・ウェラーは、サッチャー政権の打倒を訴えました。

実際に歌詞を読むと、俺たちは世の中を変えられる、団結しようと呼びかけています。

我々が団結すれば、政府は分裂し体制は崩壊するのだと。

いささかアジテーションっぽい歌詞かもしれませんが、この曲はシングルチャートで6位を記録しました。

しかし一方で1983年のイギリスの総選挙で保守党は圧勝し、この時期サッチャー政権は盤石でした。

そうした背景を思う時、当時政治的に立場が異なる人は、この曲をどう聞いていたのだろうと思ったりもします。

 

2位「Shout to the Top!」(アルバム:The Singular Adventures of the Style Council – Greatest Hits Vol. 1)

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■曲名:Shout to the Top!
■曲名邦題:シャウト・トゥ・ザ・トップ
■アルバム名:The Singular Adventures of the Style Council – Greatest Hits Vol. 1(1989年)
■アルバム名邦題:グレイテスト・ヒッツ: シンギュラー・アドベンチャーズ
■動画リンク:「Shout to the Top!」

この曲を「Our Favourite Shop」の収録曲だと思っている方は少なくないかもしれません。

レコードや一部のCDには収録されていませんので、この曲を目当てで買う場合はくれぐれもご注意ください。

このベスト盤にはヒット曲や有名曲だけでなく、以下のようなオリジナル・アルバム未収録曲も入っています。

The Style Council – Wanted

このバンドはアルバム未収録シングルやバージョン違いが多く、音盤を収集する時には注意が必要です。

バージョン違いにこだわる方は、複数のベスト・アルバムを持っているようですね。

私はオリジナル・アルバム以外は、このベストと未発表曲集「Here’s Some That Got Away」で済ませています。

しかし時には私も複数のベスト盤を持っている場合もあります。

どこまで集めるかは難しい問題ですね、

 

3位「My Ever Changing Moods」(アルバム:Cafe Bleu)

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■曲名:My Ever Changing Moods
■曲名邦題:マイ・エヴァ・チェンジング・ムーズ
■アルバム名:Cafe Bleu(1984年)
■アルバム名邦題:カフェ・ブリュ
■動画リンク:「My Ever Changing Moods」

この曲はアルバム・バージョンとシングル・バージョンではアレンジがかなり異なります。

ここではピアノが印象的なアルバム・バージョンの方をご紹介してみました。

ただシングル・バージョンも捨てがたいので、リンクだけ貼っておきましょう。

The Style Council – My Ever Changing Moods (Single Version)

このバンドの中心人物は、ザ・ジャム(The Jam)の活動で知られるポール・ウェラー。

ポール・ウェラーがキーボード奏者のミック・タルボット(Mick Talbot)と出会い結成されました。

他には、当時の恋人で後に妻となったD.C.リー(D.C. Lee)とドラムのスティーヴ・ホワイト(Steve White)までが基本的なメンバーといえるでしょう。

ポール・ウェラー以外では、ミック・タルボットの存在が利いています。

それはこの曲のピアノを聞いても明らかではないでしょうか。

ポール・ウェラーの歌を引き立てつつ自らも輝く、すばらしい演奏を披露しています。

 

4位「With Everything to Lose」(アルバム:Our Favourite Shop)

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■曲名:With Everything to Lose
■曲名邦題:エヴリシング・トゥ・ルーズ
■アルバム名:Our Favourite Shop(1985年)
■アルバム名邦題:アワ・フェイヴァリット・ショップ
■動画リンク:「With Everything to Lose」

当時の政治体制への危機感のせいか、スタイル・カウンシルの音楽は多くのメッセージ性と切迫感に満ちていました。

それはざっと曲名を見ても明らかです。

その筆頭といえるのがこの曲。

出だしの歌詞から「希望は17歳の時に終わる」とありますし、エンディングでも「すべてを失うことになる」と繰り返し歌われています。

ちなみに正反対の言葉として「Nothing to lose」という言葉があります。

そちらは失う物など何もないという意味で、思い切ってやってみようという前向きな言葉。

一方こちらはその真逆といえる言葉ですから意気消沈しますし、決して気分の良い歌詞ではありません。

ザ・スミス(The Smiths)のように、辛辣さや悲観主義をトラジコメディに昇華できていませんし。

ただその分彼らは辛辣で悲観的な歌詞を、おしゃれでスタイリッシュ、そして前向きなサウンドに乗せました。

 

5位「The Paris Match」(アルバム:Introducing the Style Council)

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■曲名:The Paris Match
■曲名邦題:ザ・パリス・マッチ
■アルバム名:Introducing the Style Council(1983年)
■アルバム名邦題:スピーク・ライク・ア・チャイルド
■動画リンク:「The Paris Match」

この曲はトレイシー・ソーンが歌った「Cafe Bleu」のバージョンの方が有名かもしれません。

そちらもリンクを貼っておきましょう。

The Style Council – The Paris Match (Tracey Thorn Version)

このミニ・アルバムはアルバム名通り、自己紹介代わりに発売されました。

収録時間は約35分あり、フル・アルバムではないものの実質的にはデビュー・アルバムに近い作品です。

ポール・ウェラーは元々ザ・ジャムという、パンクでネオモッズのバンドに在籍していました。

しかしこちらのバンドはロック・バンドではありません。

当時ファンは、さぞかしとまどったのではないかと推察します。

ちなみにポールはミックと出会った時、2人はロックの神話や権威への嫌悪を共有していて、意気投合したそうです。

ザ・ジャムの後期はソウル色が強かったとはいえ、当時のファンはここまでブラック・ミュージックに振り切るとは想像していなかったかもしれません。

 

6位「Headstart for Happiness」(アルバム:Cafe Bleu)

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■曲名:Headstart for Happiness
■曲名邦題:ヘッドスタート・フォー・ハッピネス
■アルバム名:Cafe Bleu(1984年)
■アルバム名邦題:カフェ・ブリュ
■動画リンク:「Headstart for Happiness」

先程から私はこのバンドについて、政治的な側面や悲観的なメッセージを論じました。

ただそれもほんの一面にすぎません。

この曲では「幸先の良いスタートを切った」と歌われています。

当時のポール・ウェラーは怒りや悲しみに打ち震える一方、舞い上がるような喜びを爆発させることがありました。

人間はそういう振れ幅があるものですし、特に若い内はそれが極端になりがちかもしれません。

このバンドを結成した時、ポール・ウェラーはまだ25歳でした。

彼はこのアルバムに収録された「My Ever Changing Moods」では、気分の変わりやすさを告白しています。

もっと若い頃の彼にはこんな一面もありました。

ザ・ジャム時代にセックス・ピストルズの2代目ベーシストだったシド・ヴィシャスをビール瓶で殴りつけたことがあり、風貌とは裏腹に荒くれた面もある。

ポール・ウェラー ウィキペディア

現在彼は多くの信頼を集める兄貴分でレジェンドです。

もちろん暴力はいけませんが、そんな彼も若い頃は血気盛んで揺れ動く1人の若者だったのですね。

 

7位「Come to Milton Keynes」(アルバム:Our Favourite Shop)

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■曲名:Come to Milton Keynes
■曲名邦題:カム・トゥ・ミルトン・キーンズ
■アルバム名:Our Favourite Shop(1985年)
■アルバム名邦題:アワ・フェイヴァリット・ショップ
■動画リンク:「Come to Milton Keynes」

イギリスは階級社会で、ポール・ウェラーは労働者階級の出身です。

パンクなどは特にそうですが、労働者階級のアーティストは左寄りの人が多く、中には共産主義者を自認する人もいました。

一方サッチャー首相は右寄りの政治家でしたから、多くのアーティストが反対の立場を鮮明にしました。

ポール・ウェラーもその1人。

このアルバムは日本やイギリスでは「Our Favourite Shop」という名前で発売されました。

しかしアメリカでは「Internationalists」というアルバム名で発売されています。

「Internationalists」とは、社会主義的な国際連帯を支持する、左寄りの人々を指す言葉です。

実際この「Come to Milton Keynes」には、保守政権に絶望した末に自殺をほのめかす、かなり過激な一節があります。

当時右寄りのレーガンが大統領だったアメリカでこのアルバムが売れなかったのも、タイトルにもその一因があったかもしれません。

それともう一つ、私の考えすぎかもしれませんが、アルバム・ジャケットに記載された「アナザー・カントリー」の文字が気になりました。

その由来は、1984年のイギリス映画に由来しているかもしれません。

その映画はこういう内容でした

1930年代のイングランドの全寮制のパブリックスクールを舞台に、同性愛や共産主義に傾倒していくエリート学生たちを描いている。

アナザー・カントリー ウィキペディア

 

8位「How She Threw It All Away」(アルバム:Confessions of a Pop Group)

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■曲名:How She Threw It All Away
■曲名邦題:シー・スルー・イット・オール・アウェイ
■アルバム名:Confessions of a Pop Group(1988年)
■アルバム名邦題:コンフェッション・オブ・ア・ポップ・グループ
■動画リンク:「How She Threw It All Away」

このバンドの最高傑作は「Café Bleu」か「Our Favourite Shop」です。

以下に挙げる後期3作は、それほど評価が高くありません。

・ザ・コスト・オブ・ラヴィング(The Cost of Loving)
・コンフェッション・オブ・ア・ポップ・グループ(Confesstions of a Pop Group)
・モダニズム: ア・ニュー・ディケイド(Modernism: A New Decade)

ただ今聞くと悪い出来ではないと思いますが。

中でもこの「Confesstions of a Pop Group」は、一時期日本で再評価する動きがありました。

前半は静かな曲が並んでいて、それらの曲は現代のソフトロックとして一部で高く評価されました。

そう評価していたのは音楽に精通した人が多かった印象です。

私はアップテンポの曲が多い後半と静かな前半を入れ替えたら、評価が違っていたかもしれないと考えています。

特にこの曲は1曲目にふさわしいのではないかと。

音楽的にはすばらしくても即効性に欠けるスローの曲を前半に配置した構成は、商業的には不利に働いたかもしれません。

先程述べたアメリカ盤のアルバム名もそうですが、このバンドはセールス的に抗うことがありました。

私はそのせいで特に後半、作品の出来に比べ、不当に低く評価されたように思います。

 

9位「You’re the Best Thing」(アルバム:The Singular Adventures of the Style Council – Greatest Hits Vol. 1)

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■曲名:You’re the Best Thing
■曲名邦題:ユーアー・ザ・ベスト
■アルバム名:The Singular Adventures of the Style Council – Greatest Hits Vol. 1(1989年)
■アルバム名邦題:グレイテスト・ヒッツ: シンギュラー・アドベンチャーズ
■動画リンク:「You’re the Best Thing」

ここでバンド名の由来について書きたいと思います。

スタイル・カウンシルとは「スタイル審議会」のこと。

ウィキペディアに記載はありませんが、日本では「スタカン」と略して呼ばれることがあります。

当時ポール・ウェラーは、様々なジャンルの音楽に挑戦しようとしていたようです。

但し先程の結成時の経緯を考えると、主にロック以外を試そうとしていた形跡がありますが。

彼らが試した音楽の中心はジャズとソウルでしたが、それでも時々ロック的な素養が見え隠れしていて、それが隠し味のように機能していました。

「Walls Come Tumbling Down!」なんかもそうですね。

あとポールのソングライティング能力を改めて証明した時期でした。

今回ご紹介できなかったアルバムから2曲だけご紹介します。

The Style Council – It Didn’t Matter
※収録アルバム「ザ・コスト・オブ・ラヴィング(The Cost of Loving)」

The Style Council – Everybody’s On The Run
※収録アルバム「モダニズム: ア・ニュー・ディケイド(Modernism: A New Decade)」

 

10位「Council Meetin’」(アルバム:Cafe Bleu)

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■曲名:Council Meetin’
■曲名邦題:カウンシル・ミーティン
■アルバム名:Cafe Bleu(1984年)
■アルバム名邦題:カフェ・ブリュ
■動画リンク:「Council Meetin’」

このバンドの魅力は、ポール・ウェラーとミック・タルボットの組み合わせにあります。

その後彼らの影響かは分かりませんが、当時はオルガンを積極的に取り入れるケースがままありました。

しかしそれらの多くとスタカンとの違いは、ミック・タルボットの存在感です。

このバンドはサウンド面が魅力でした。

その結果、才能があるとはいえポール・ウェラーだけでは到達できなかったであろう領域に達しました。

そのおしゃれで垢ぬけたサウンドは、とかく先鋭的で生真面目になりがちな歌詞を中和し、時にはそうした強すぎるメッセージを上回るほどの印象を残しました。

ソングライターとシンガーの両面で、ポール・ウェラーほどの才能の持ち主はそうはいません。

しかしこのバンドでミック・タルボットは、ポール・ウェラーの相棒として単なるバンドの一員以上の、特にサウンド面においては決定的な仕事をしました。

ミック・タルボットへの信頼は、このインストからも伝わってきます。

最後に改めてミック・タルボットの貢献の高さを強調して、この記事を終えたいと思います。

 

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