今回はタヒチ80のランキングを作成しました。
彼らのアルバムには、必ず決定的な曲が入っています。
単純にその曲を集めて、独断と偏見で順位を付けてみました。
どれも聞きやすく魅力的な曲ばかりです。
- 1 1位「Heartbeat」(アルバム:Puzzle)
- 2 2位「1000 Times」(アルバム:Wallpaper for the Soul)
- 3 3位「Matter Of Time」(アルバム:Fosbury)
- 4 4位「Memories of the Past」(アルバム:Wallpaper for the Soul)
- 5 5位「Chinatown」(アルバム:Singles Club)
- 6 6位「Yellow Butterfly」(アルバム:A Love From Outer Space)
- 7 7位「Easy」(アルバム:The Past, the Present & the Possible)
- 8 8位「Don’t Misunderstand」(EP:A Piece of Sunshine)
- 9 9位「My Groove」(アルバム:The Sunshine Beat Vol. 1 )
- 10 10位「Crush!」(アルバム:Ballroom)
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1位「Heartbeat」(アルバム:Puzzle)
■曲名:Heartbeat
■曲名邦題:ハートビート
■アルバム名:Puzzle
■アルバム名邦題:パズル
■動画リンク:「Heartbeat」
このバンドで一番有名なヒット曲です。
ただ日本限定のヒットかもしれませんが。
英語版のウィキペディアを見ても、ヒットチャートの情報はほとんど得られませんでした。
確認できたのは、次作「Wallpaper for the Soul」がフランスのアルバム・チャートで最高位110位ということです。
本国でも売れなかったようですね。
しかし日本ではサマーソニックのヘッドライナーに選ばれるほどの人気です。
日本の人気は、この曲から始まりました。
当時ロック系のクラブでは、どこでもこの曲が流れていたものです。
クラブ発のヒット曲はクラブ・ヒットと呼ばれますが、この曲の人気はそんな域を超えていたように思います。
2位「1000 Times」(アルバム:Wallpaper for the Soul)
■曲名:1000 Times
■曲名邦題:1000 タイムス
■アルバム名:Wallpaper for the Soul
■アルバム名邦題:ウォールペーパー・フォー・ザ・ソウル
■動画リンク:「1000 Times」
イントロの破壊力がすさまじい曲です。
最初の数秒で骨抜きにされてしまいますね。
ただ本編のメロディは、いささか地味かもしれません。
彼らの音楽を私なりに表現すると「雰囲気イケメン」です。
よく雰囲気イケメンと呼ばれる男性がいますが、雰囲気次第で魅力が引き立つ地味めの顔立ちの人が多いように思います。
一方タヒチ80の曲も、おしゃれなアレンジの比重が大きいかもしれません。
この曲においては、憂いを帯びたメロディも美しいですが地味です。
私はこの曲を聞くと、いつも以下の曲を思い出します。
違うバンドの曲ですが、ご紹介しましょう。
私はこの「Silly Girl」という曲が好きすぎます。
そのせいで、つい唐突にご紹介してしまいました。
3位「Matter Of Time」(アルバム:Fosbury)
■曲名:Matter Of Time
■曲名邦題:マター・オブ・タイム
■アルバム名:Fosbury
■アルバム名邦題:フォスベリー
■動画リンク:「Matter Of Time」
アルバム名の「Fosbury」は、初めて世界大会で背面飛びを披露した選手の名前から取られています。
それまでの走り高跳びは、腹ばいになって跳ぶベリーロールが一般的でした。
それが常識だった時代、天を仰いで跳ぶフォスベリーの背面飛びは、専門家すら笑い者にする始末でした。
その歴史が変わった瞬間をご覧ください。
フォスベリーが金メダルを獲得したことにより、これまでの常識が一変しました。
彼らがフォスベリーの名前をアルバム名に冠したのは、挑戦する姿勢に敬意を表したからだと思われます。
実際このアルバムで、彼ら自身もHIPHOPっぽい曲に挑戦しています。
彼らの挑戦には敬意を表しますが、ここでは従来のタイプの「Matter Of Time」を選びました。
4位「Memories of the Past」(アルバム:Wallpaper for the Soul)
■曲名:Memories of the Past
■曲名邦題:メモリーズ・オブ・ザ・パスト
■アルバム名:Wallpaper for the Soul
■アルバム名邦題:ウォールペーパー・フォー・ザ・ソウル
■動画リンク:「Memories of the Past」
先ほど彼らについて、日本以外ではあまり売れていないと書きました。
私にはその理由が分かるような気がします。
アメリカの音楽やK-POPなど世界で評価される音楽の多くは、メロディもしくはリズムに明快な魅力を持った曲が多いと思います。
一方このバンドは淡い美メロが特徴。
しかし日本人には、そういう音楽を評価する面があります。
たとえば日本ではソフトロックというジャンルが確立されていますが、海外では一般的ではありません。
そのジャンル名はありますが、もっと明快なポップスを指しているように思います。
日本人としてこの淡く美メロな曲をご紹介しておきたいと思いました。
5位「Chinatown」(アルバム:Singles Club)
■曲名:Chinatown
■曲名邦題:チャイナタウン
■アルバム名:Singles Club
■アルバム名邦題:シングルス・クラブ
■動画リンク:「Chinatown」
ベスト・アルバムの曲です。
ベスト盤を買うかどうか、いつも私は迷います。
最終的にはオリジナル・アルバム未収録曲に良い曲があるかどうか、そこで判断することが多いかもしれません。
もちろん事前に分からない場合も多いですが。
その意味でこのベスト盤は、この曲の存在だけでご安心いただくことができます。
私はこの曲がシングル・リリースされた時に良い曲だと確認済みでしたので、迷うことなく買うことができました。
さてこの曲は知る人ぞ知るフランスの才人、フギュ(Fugu)とのスプリット・シングルです。
タヒチ80の周辺は、知る人ぞ知る金の鉱脈です。
初期のキーマン、エリック・マシューズ(Eric Matthews)の曲をご紹介しておきましょう。
Eric Matthews – The Pleasant Kind
もしこのバンドを気に入ったら、周辺も掘ってみていただければと思います。
6位「Yellow Butterfly」(アルバム:A Love From Outer Space)
■曲名:Yellow Butterfly
■曲名邦題:イエロー・バタフライ
■アルバム名:A Love From Outer Space
■アルバム名邦題:ラヴ・フロム・アウター・スペース
※ファースト・アルバムの収録曲ですが、マキシ・シングルの方でご紹介します
■動画リンク:「Yellow Butterfly」
彼らのブレイクのきっかけは、Corneliusこと小山田圭吾との出会いです。
1999年、ワールド・ツアーをまわっていたCorneliusこと小山田圭吾にデモ・テープを渡したことがきっかけで、小山田が選曲したコンピレーション・アルバム『ラマ・ランチ・コンピレーション』に「ハートビート」のデモ・ヴァージョンが収録される。
次の重要人物は、プロデューサーのアンディ・チェイス(Andy Chase)。
アンディは、ファウンテインズ・オブ・ウェイン(Fountains Of Wayne)のアダム・シュレシンジャー(アダム・シュレシンジャー)などと結成したアイヴィー(Ivy)というバンドのメンバーとして知られています。
最後にミックスを担当した、トーレ・ヨハンソン(Tore Johansson)。
この人はスウェディッシュ・ポップの有名プロデューサーです。
よくもこれだけ最適な人選をしたと感心しますが、その成果はデビュー・アルバムのこの曲に表れています。
7位「Easy」(アルバム:The Past, the Present & the Possible)
■曲名:Easy
■曲名邦題:イージー
■アルバム名:The Past, the Present & the Possible
■アルバム名邦題:ザ・パスト、ザ・プレゼント&ザ・ポッシブル
■動画リンク:「Easy」
このバンドは日本では根強い人気を獲得していますが、世界で人気を得るには至っていません。
当然彼らはその立場に甘んじていたくなかったと思われます。
彼らは「Fosbury」でクラブ・ミュージックの要素を取り入れると、その次の「アクティヴィティー・センター(Activity Center)」ではシンプルなロック・サウンドになりました。
彼らは試行錯誤を繰り返していました。
先ほど彼らの音楽について、雰囲気イケメンだと書きました。
そうした男性は雰囲気を変えたり、雰囲気を生む要素を取り除くと、本来持っていた魅力を失う場合があります。
このバンドの場合にも、同じようなことがあったかもしれません。
彼らには申し訳ありませんが、周囲の反応を見ても、日本のリスナーは必ずしも変化を望んでいなかったように思います。
8位「Don’t Misunderstand」(EP:A Piece of Sunshine)
■曲名:Don’t Misunderstand
■曲名邦題:ドント・ミスアンダースタンド
■EP名:A Piece of Sunshine
■EP邦題:ア・ピース・オブ・サンシャイン
■動画リンク:「Don’t Misunderstand」
彼らは日本での人気が爆発すると、様々な編集盤がリリースされました。
私もよく分からないまま、次から次へと買っていました。
売ったCDもあると思いますが、現在の手持ちを確認すると、以下の3枚が残っていました。
「エクストラ・ピーシズ(Extra Pieces)」
「ソングス・フロム・アウター・スペース(Songs From Outer Space)」
「ア・ピース・オブ・サンシャイン(A Piece of Sunshine)」
私は彼らのリミックス曲にいささか食傷しています。
ただこのEPについては、買っておいた方がいいかもしれません。
他にも「Listen」やインスト「Antonelli」など良い曲が収録されていますし。
さて日本との繋がりを示す曲もご紹介しておきましょう。
「フィア・オブ・アン・アコースティック・プラネット(Fear Of An Acoustic Planet)」で、シュガーベイブの「Downtown」もカバーしています。
グザヴィエ・ボワイエ(Xavier Boyer)の日本語が上手すぎて、タヒチ80の曲としては違和感を感じますが(笑)
9位「My Groove」(アルバム:The Sunshine Beat Vol. 1 )
■曲名:My Groove
■曲名邦題:マイ・グルーヴ
■アルバム名:The Sunshine Beat Vol. 1
■アルバム名邦題:ザ・サンシャイン・ビート Vol.1
■動画リンク:「My Groove」
私の考えでは、彼らの最高傑作は「Puzzle」か「Wallpaper for the Soul」のどちらかです。
次点が「Fosbury」でしょうか。
続いての3-5枚目にも良い曲もありますが、アルバム単位では少し物足りない感じがしました。
そうした煮え切らない状況が続いた後、リリースされたのがこのアルバム。
久々の快作といえる出来です。
それでも初期を超えられていないかもしれませんが、充分満足できる楽曲がそろっています。
同じアルバムから、もう1曲ご紹介しておきましょう。
ここでは特に弾けている「My Groove」をの方をご紹介してみました。
10位「Crush!」(アルバム:Ballroom)
■曲名:Crush!
■曲名邦題:クラッシュ!
■アルバム名:Ballroom
■アルバム名邦題:ボールルーム
■動画リンク:「Crush!」
彼らのバンド名は、グザヴィエがもらったお土産のTシャツが由来だそうです。
このバンドの大黒柱は、ボーカルでメイン・ソングライターのグザヴィエ・ボワイエ。
クザヴィエの声質については、ゾンビーズ(The Zombies)のコリン・ブランストーン(Colin Blunstone)に似ているとよく指摘されます。
Colin Blunstone – Caroline Goodbye
確かに少し似ていますが、しかしグザヴィエのボーカルは更にフェロモンが過剰かもしれません。
昔彼らの曲を聞かせた女友達が、声がセクシーすぎて聞けないと言っていたことを思い出しました。
インタビューなどで影響を受けたアーティストとして挙げられる中には、キンクス(The Kinks)など、古いアーティストの名前が多いように思います。
そういえば「ザ・バーズ(The Byrds))の「ロックン・ロール・スター」(So You Want to Be a Rock ‘n’ Roll Star)」もカバーしていました。
興味のある方は、グザヴィエ選曲のコンピレーション・アルバム「A Piece Of Gold (Soulful Pop Songs Selected By Tahiti 80)」をチェックしてみてください。
彼らの音楽を読み解く上で、きっと役に立つと思います。
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