今回はブラック・クロウズのランキングを作成しました。
彼らは1990年代以降で最高のロックンロール・バンドの1つ。
サザン・ロックの影響を感じさせたのもまた魅力でした。
ルーツ色の強いアメリカン・ロックが好きな人は、ぜひ一度聞いてみてください。
- 1 1位「Sting Me」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
- 2 2位「Jealous Again」(アルバム:Shake Your Money Maker)
- 3 3位「Go Faster」(アルバム:By Your Side)
- 4 4位「Roll Old Jeremiah」(アルバム:Before the Frost…Until the Freeze)
- 5 5位「Goodbye Daughters of the Revolution」(アルバム:Warpaint)
- 6 6位「Black Moon Creeping」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
- 7 7位「Hard to Handle」(アルバム:Shake Your Money Maker)
- 8 8位「Remedy」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
- 9 9位「Nebakanezer」(アルバム:Three Snakes & One Charm)
- 10 10位「Descending」(アルバム:Amorica)
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1位「Sting Me」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
■曲名:Sting Me
■曲名邦題:スティング・ミー
■アルバム名:The Southern Harmony And Musical Companion
■アルバム名邦題:サザン・ハーモニー
■動画リンク:「Sting Me」
この曲はまず耳に残るギターの後、ハンドクラッピングが加わります。
更に推進力のあるドラムとキーボードがダブルで投入されると、強引に曲の世界に引き込まれます。
これほどまでボーカルが入る前の段階で、良い曲と確信できる曲は珍しいかもしれません。
ボーカルが入ってからも、女性コーラスとの掛け合いが最高すぎます。
レット・イット・ブリード(Let It Bleed)の頃のローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)」っぽい曲かもしれません。
「Let It Bleed」は1969年にリリースされましたが、このアルバムは1992年の作品です。
私は初めてこのバンドを聞いた時、自分たちの世代のストーンズが登場したと思いました。
2位「Jealous Again」(アルバム:Shake Your Money Maker)
■曲名:Jealous Again
■曲名邦題:ジェラス・アゲイン
■アルバム名:Shake Your Money Maker
■アルバム名邦題:シェイク・ユア・マネー・メイカー
■動画リンク:「Jealous Again」
デビュー・アルバムの曲です。
こちらもストーンズを思わせる曲です。
もしかしたらピアノの感じを含めて、フェイセズ(Faces)の方が近いかもしれません。
彼らは1990年、現在のアメリカン・レコーディングス(American Recordings)と契約してデビューしました。
アメリカン・レコーディングスのリック・ルービン(Rick Rubin)は、古いアメリカン・ロックに造詣の深い人です。
しかしその前の1980年代は、正統派ロックが報われにくい時代だったかもしれません。
ジョージア・サテライツ(Georgia Satellites)など、良いバンドはいくつかありましたが、全体としては冬の時代だったと思います。
そんな中1990年に入ってブラック・クロウズがデビューしました。
このアルバムは出来の良さも相まって、全米4位と大ヒットとなりました。
当時多くの人は、こういう音楽に飢えていたのかもしれません。
3位「Go Faster」(アルバム:By Your Side)
■曲名:Go Faster
■曲名邦題:ゴー・ファスター
■アルバム名:By Your Side
■アルバム名邦題:バイ・ユア・サイド
■動画リンク:「Go Faster」
彼らは最初の2枚が高く評価されています。
その後3枚目「Amorica」4枚目「Three Snakes & One Charm」は、あまり高く評価されていません。
それはリリース後の中古市場でのダブつき方と値崩れを見ても分かります。
その後5枚目として、このアルバムがリリースされました。
このアルバムが出てきた時、私の周囲では大絶賛の声ばかりだったように記憶しています。
このアルバムはレコード会社から言われて、ハードロック色を強めたのだそうです。
私はレコード会社の判断は正しかったように思います。
ただ初期のルーズでレイドバックした部分が後退した感じがしないでもありません。
激しさに振れすぎたせいか、いささか味わいが減じた面も。
一方を強調すれば違う魅力が失われがちで、その匙加減が難しいです。
もしそれが両方可能だったら、彼らは更にすごいバンドになったかもしれません。
ただ失った部分を差し引いても、久々の快作と呼べる作品でした。
4位「Roll Old Jeremiah」(アルバム:Before the Frost…Until the Freeze)
■曲名:Roll Old Jeremiah
■アルバム名:Before the Frost…Until the Freeze
■アルバム名邦題:ビフォア・ザ・フロスト…アンティル・ザ・フリーズ
■動画リンク:「Roll Old Jeremiah」
2009年に発表された2枚組アルバムの曲です。
ただ1枚単独で発売されているものもあるようですので、ご購入の際はご注意ください。
この後彼らは2015年に解散することになりました。
ただその前からバンドが存続しているか、はっきりしない時期が続いていました。
その間兄弟は別々に活動していましたし。
どうやらこれで3度目の解散のようですね。
解散の原因は、兄のクリス・ロビンソン(Chris Robinson)が弟のリッチ・ロビンソン(Rich Robinson)や他のメンバーに、曲の権利を譲れと迫ったこと。
クリスは確かにバンドの中心人物ですが、音楽的には彼のワンマン・バンドではありません。
それなのに権利関係を譲渡しろとは、一体どういうことなのかと思ってしまいます。
ソロ活動の曲を聞く限り、リッチ・ロビンソンもすぐれた才能の持ち主ですし。
さてこの2枚組からは、もう1曲ご紹介しておきましょう。
The Black Crowes – I Ain’t Hiding
5位「Goodbye Daughters of the Revolution」(アルバム:Warpaint)
■曲名:Goodbye Daughters of the Revolution
■アルバム名:Warpaint
■アルバム名邦題:ウォーペイント
■動画リンク:「Goodbye Daughters of the Revolution」
彼らにとって原点回帰といえる曲です。
彼らの作品を2001年にリリースされた「ライオン(Lions)」までしか聞いていない人も多いと思います。
その後一度解散していますし。
しかし彼らはその後再結成し、2008年このアルバムをリリースしました。
しかもこのアルバムはなかなかの力作です。
この曲を聞くと初期は南部の香り、特にサザン・ロックからの影響を感じます。
そしてクリス・ロビンソンの渋味のある歌、リッチ・ロビンソンを中心とした2本のギターの絡み。
バンドの中心軸はまだ健在でした。
6位「Black Moon Creeping」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
■曲名:Black Moon Creeping
■曲名邦題:ブラック・ムーン・クリーピング
■アルバム名:The Southern Harmony And Musical Companion
■アルバム名邦題:サザン・ハーモニー
■動画リンク:「Black Moon Creeping」
もし彼らの最高傑作を聞かれたら、私は秒でこのアルバムと即答します。
次点はファースト「Shake Your Money Maker」と「By Your Side」。
「Warpaint」と「Before the Frost…Until the Freeze」あたりも捨てがたいです。
しかしその一方で酷評に近い評価をされているアルバムもあります。
正直かなりムラのあるバンドかもしれません。
そのため最初にどのアルバムを聞くかよにって、このバンドにハマるかどうかが決まります
最初の1枚を間違えると、そのまま素通りしかねません。
私の考えでは最初にこのアルバムを選べば間違いないと思います。
もしこのアルバムで気に入らない場合はあきらめがつく。そんな風に思えるアルバムです。
7位「Hard to Handle」(アルバム:Shake Your Money Maker)
■曲名:Hard to Handle
■曲名邦題:ハード・トゥ・ハンドル
■アルバム名:Shake Your Money Maker
■アルバム名邦題:シェイク・ユア・マネー・メイカー
■動画リンク:「Hard to Handle」
この曲はオーティス・レディングのカバーです。
原曲をご紹介しましょう。
コテコテのソウルの曲をロックンロールに変換することは、一流のロックンロール・バンドの証明です。
この曲はシングルチャート26位まで駆け上り、彼らを代表するヒット曲になりました。
ちなみにアルバム・タイトルはエルモア・ジェームス(Elmore James)が書いたブルース・スタンダード。
なぜかこのアルバムには収録されませんでしたが、当時彼らのライブでよく演奏されていた曲なのだそうです。
ジミー・ペイジと共演しているライブの動画を見つけました。
The Black Crowes & Jimmy Page – Shake Your Money Maker
上の動画はファースト・アルバムの頃のものではありません。
このアルバムにも収録してほしかったと思ってしまいます。
8位「Remedy」(アルバム:The Southern Harmony And Musical Companion)
■曲名:Remedy
■曲名邦題:レメディ
■アルバム名:The Southern Harmony And Musical Companion
■アルバム名邦題:サザン・ハーモニー
■動画リンク:「Remedy」
この頃の彼らを端的に言えば、ルーツ音楽の影響を受けたアメリカン・ロック。
ただそれだと説明が大まかすぎて、微妙なニューアンスが伝わりにくいかもしれません。
彼らはブルース、カントリーなどの影響を感じさせながらも、それらは主成分とはいえませんでした。
後はレッド・ツェッペリンの影響も感じますが、その影響も強いとまでは言えません。
あくまで中心となるのは、ローリング・ストーンズ、フェイシズ、サザン・ロックの3要素だったように思います。
ストーンズの影響を受けたバンドはブルース、カントリー、ハードロックのどれかが強めのバンドが多いかもしれません。
その点彼らはサザン・ロックっぽさを、前面に押し出しました。
意外と多くないタイプのバンドだったと思います。
9位「Nebakanezer」(アルバム:Three Snakes & One Charm)
■曲名:Nebakanezer
■曲名邦題:ネバカネザー
■アルバム名:Three Snakes & One Charm
■アルバム名邦題:スリー・スネークス・アンド・ア・チャーム
■動画リンク:「Nebakanezer」
彼らのアルバムの中では不人気なアルバムです。
個人的な感覚でいえば、その点においては「Lions」と双璧だ思います。
好きな人がいたら申し訳ありませんが、このアルバムを私なりに表現すれば「煮え切らない」です。
それはアルバム・ジャケットにも表れているかもしれません。
一方出来の良いアルバムはやりたい音楽が明確です。
ただ不人気なアルバムにも、個々には良い曲もあります。
同じアルバムから、もう1曲ご紹介しておきましょう。
The Black Crowes – Good Friday
この曲はスキップしたくなるかもしれませんが、サビが魅力的です。
10位「Descending」(アルバム:Amorica)
■曲名:Descending
■曲名邦題:ディセンディング
■アルバム名:Amorica
■アルバム名邦題:アモリカ
■動画リンク:「Descending」
彼らにはバラードの名曲が多いです。もう1曲ご紹介しておきましょう。
The Black Crowes – She Talks To Angels
本来は上の有名曲をランクインさせるべきかもしれません。
しかし私はこの曲も決して劣ってはいないように思います。
このアルバムは他にも「A Conspiracy」「Cursed Diamond」など良い曲があります。
しかしあくまで個人的な意見ですが、このアルバムにも「煮え切らなさ」が出ているかもしれません。
このアルバムと「Three Snakes & One Charm」と不評作が続いた後、「By Your Side」で多くの人が狂喜したのは、そういう流れがあってのこと。
ただそういうアルバムでも良い曲があるのが彼らの底堅さです。
この曲は低迷期最高のバラードだと思います。
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