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フレーミング・リップス(The Flaming Lips)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はザ・フレーミング・リップスのランキングを作成しました。

普段オールド・ロックを好んで聞く方は、ご存じない方もいらっしゃるかもしれません。

そういう方は試しに1曲目だけでも聞いていただければと思います。

 

1位「Race for the Prize」(アルバム:The Soft Bulletin)

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■曲名:Race for the Prize
■曲名邦題:レース・フォー・ザ・プライズ
■アルバム名:The Soft Bulletin
■アルバム名邦題:ザ・ソフト・ブレティン
■動画リンク:「Race for the Prize」

この曲は人類のためと信じて疑わず、競い合っている科学者をテーマにした曲です。

彼らには妻子がある立場にもかかわらず、目指す先には人類に対する脅威が待ち受けていました。

私はこの歌詞を読んだ時、原爆を思い出しました。

原爆の父と言われるオッペンハイマーは、原爆投下後に激しい後悔に襲われ苦悩しました。

開発に重要な役割をはたしたノイマンは、後悔こそしませんでしたが、原爆実験の後遺症で早死にしています。

また原爆を投下時先導機に乗っていたクロード・イーザリー少佐は、原爆の悲惨な被害を知り、2度もの自殺を計りました。

少佐は犠牲者のリハビリに使ってほしいと、数百ドルを封筒に入れて広島市長に送っています。

原爆は戦争を終わらせるのに必要だったと主張する人もいます。

しかし生身の人間が大量殺戮に加担した事実を背負うのは、相当無理があったのではないか。

私はこの曲を聞くにつけそう考えます。

 

2位「Do You Realize??」(アルバム:Yoshimi Battles the Pink Robots)

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■曲名:Do You Realize??
■曲名邦題:ドゥ・ユー・リアライズ??
■アルバム名:Yoshimi Battles the Pink Robots
■アルバム名邦題:ヨシミ・バトルズ・ザ・ピンク・ロボッツ
■動画リンク:「Do You Realize??」

この曲「Do You Realize??」は「あなたは理解していますか?」という意味です。

意味深なタイトルなので、歌詞を読んでみました。

この曲で彼らは「いつかは皆死ぬことを、あなたは理解しているのか」と訴えています。

「君が死んでも世界は回り続ける」と歌った人もいますが、時には些末な現実をフラットにする死を基準に、存在意義をリセットする必要があるのかもしれません。

さてこのアルバムは「Yoshimi Battles the Pink Robots」つまり「ヨシミはピンク色のロボットと戦う」という意味です。

アルバム・ジャケットでも、ピンク色の怪物と戦う女の子が描かれていますね。

ヨシミとはボアダムスやOOIOOでの活動で知られる人で、このアルバムにも参加しています。

彼らはセールスで価値を判断されるバンドではありません。

しかしレコード会社との契約を維持する上で、最低限のセールスが必要なのも事実。

このアルバムは聞きやすく変化したせいか、アルバムチャートで50位を記録しました。

 

3位「Be My Head」(アルバム:Transmissions from the Satellite Heart)

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■曲名:Be My Head
■曲名邦題:ビー・マイ・ヘッド
■アルバム名:Transmissions from the Satellite Heart
■アルバム名邦題:トランスミッションズ・フロム・ザ・サテライト・ハート
■動画リンク:「Be My Head」

この記事では1992年の「Hit to Death in the Future Head」から2006年の「At War with the Mystics」までを対象にしました。

この「Hit to Death in the Future Head」は、メジャー・デビュー作です。

彼らはアメリカのオクラホマ州出身のバンド。

メジャー・デビューまでの間、彼らは4枚のアルバムを発表しています。

初期はガレージ色が強く、中には良い曲もありますがあくまで助走期間という印象を受けます。

彼らはメジャーとの契約を得ると、ポップな方向にシフトしました。

この曲はその1曲。

後に花開くソングライティング力の萌芽を確認できます。

 

4位「This Here Giraffe」(アルバム:Clouds Taste Metallic)

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■曲名:This Here Giraffe
■曲名邦題:キリン出現!!
■アルバム名:Clouds Taste Metallic
■アルバム名邦題:クラウズ・テイスト・メタリック
■動画リンク:「This Here Giraffe」

彼らの音楽をジャンル分けすれば、オルタナティヴ・ロックといえるかもしれません。

部分的にはドリームポップだったり、エクスペリメンタル・ロックだったり、ローファイとも呼べると思います。

この曲はローファイ色が強いかもしれません。

今回は選曲外としましたが、彼らこの後「Zaireeka」という4枚組のアルバムをリリースしました。

しかもそのアルバムは、4枚同時に再生することによって曲が完成する仕様の実験作。

以前私は4枚同時再生できる環境がありましたが、4枚同時再生は試していませんし、現在はもう環境がありまません。

個人的には聞き手に負担を強いる再生方法の作品はどうかという気がします。

1枚ずつだと聞いてもよく分かりませんでしたし。

 

5位「Buggin’」(アルバム:The Soft Bulletin)

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■曲名:Buggin’
■曲名邦題:バギン
■アルバム名:The Soft Bulletin
■アルバム名邦題:ザ・ソフト・ブレティン
■動画リンク:「Buggin’」

このアルバムは彼らの最高傑作だと思います。

なにせ決定的傑作「Race for the Prize」が収録されていますし、他にも名曲ぞろい。

ただ個人的にはロック色の強い「Clouds Taste Metallic」も同じぐらい大好きです。

選外としましたが「Clouds Taste Metallic」には、以下のような曲も入っていますし。

The Flaming Lips – Kim’s Watermelon Gun

この後彼らはハードな曲が減っていきました。

私はその変化を残念に思いますが、このアルバムではそれを補ってあまりある充実ぶりでした。

ただこの記事で取り上げたアルバムは、程度の差こそあれどれも充分おすすめです。

 

6位「Gingerale Afternoon (The Astrology of a Saturday)」(アルバム:Hit to Death in the Future Head)

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■曲名:Gingerale Afternoon (The Astrology of a Saturday)
■曲名邦題:ジンジャーエール・アフタヌーン (土曜日の星占い)
■アルバム名:Hit to Death in the Future Head
■アルバム名邦題:ヒット・トゥ・デス・イン・ザ・フューチャー・ヘッド
■動画リンク:「Gingerale Afternoon (The Astrology of a Saturday)」

彼らはサウンドをセンス良くダーティに加工することに長けていました。

このバンドの中心は、ボーカルとギターを担当するウェイン・コイン(Wayne Coyne)です。

このアルバムには、更にジョナサン・ドナヒュー(Jonathan Donahue)も参加しています。

ジョナサン・ドナヒューは、フレーミング・リップスの兄弟バンドといえるマーキュリー・レヴ(Mercury Rev)の中心人物。

そこに荒さと繊細さを両立した音像を得意とするデイヴ・フリッドマン(Dave Fridmann)がプロデューサーとして加わりました。

次第に彼らは注目を集め始めました。

この曲は比較的ポップですが、荒い音像が曲の魅力を引き立てています。

さてこのアルバム・ジャケットは、ポップな装飾を施したトイレの写真です。

この頃の彼らの特徴を、うまく表現しているジャケットかもしれません。

 

7位「The Sound of Failure」(アルバム:At War with the Mystics)

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■曲名:The Sound of Failure
■曲名邦題:しくじりの音/暗い闇・・・いつだってこんなに暗いのか?
■アルバム名:At War with the Mystics
■アルバム名邦題:アット・ウォー・ウィズ・ザ・ミスティックス (神秘主義者との交戦)
■動画リンク:「The Sound of Failure」

私は前作「Yoshimi Battles the Pink Robots」について、少し思うところがあります。

洗練されすぎているせいで、本来の持ち味が薄れてきているような気がすると。

ただその次作となるこのアルバムは、そんな私の懸念を払拭してくれました。

この曲もポップですが、かなりすばらしい出来です。

この曲の終わりの方はソフトサイケっぽくて、それがよりこの曲の魅力を引き立てています。

このバンドはメインストリームのロックとは異なるサウンド・メイクが魅力でした。

 

8位「The Magician vs. The Headache」(アルバム:Hit to Death in the Future Head)

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■曲名:The Magician vs. The Headache
■曲名邦題:魔術師対頭痛
■アルバム名:Hit to Death in the Future Head
■アルバム名邦題:ヒット・トゥ・デス・イン・ザ・フューチャー・ヘッド
■動画リンク:「The Magician vs. The Headache」

彼らのメジャー・デビュー・アルバムです。

この曲を聞くといつもダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)を思い出します。

さてここでボーカルで中心人物のウェイン・コインについて、少し触れておきましょう。

このバンドにおいては、プロデューサーのデイヴ・フリッドマンの存在が大きいと思います。

しかし次作「Transmissions from the Satellite Heart」で、デイヴ・フリッドマンは関与していません。

それでも水準を維持したのは、ウェイン・コインの力が大きかったと思います。

彼のボーカルは決してうまいとは思いません。

ヘロヘロで体力がなさそうなボーカルですし。

そうした意味でもダイナソーJr.を思い起こさせます。

しかし頼りなげな歌はダイナソーJr.と同じく、最高の楽曲においても不思議と機能しました。

 

9位「She Don’t Use Jelly」(アルバム:Transmissions from the Satellite Heart)

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■曲名:She Don’t Use Jelly
■曲名邦題:シー・ドント・ユーズ・ジェリー
■アルバム名:Transmissions from the Satellite Heart
■アルバム名邦題:トランスミッションズ・フロム・ザ・サテライト・ハート
■動画リンク:「She Don’t Use Jelly」

彼らの最大のヒット曲です。

といっても最高位は55位止まりではありますが。

ちなみに2番目のヒット曲は「The W.A.N.D. (The Will Always Negates Defeat)」で、最高位108位です。

The Flaming Lips – The W.A.N.D.

ただ彼らはセールスが思わしくなくても、充分高く評価されています。

グラミー賞には計6回ノミネート、うち3回受賞を果たしている[4]。

ザ・フレーミング・リップス ウィキペディア

売れていないのに、グラミー賞にノミネートされたり受賞しているのはすごいですね。

 

10位「Evil Will Prevail」(アルバム:Clouds Taste Metallic)

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■曲名:Evil Will Prevail
■曲名邦題:悪は勝つ
■アルバム名:Clouds Taste Metallic
■アルバム名邦題:クラウズ・テイスト・メタリック
■動画リンク:「Evil Will Prevail」

この記事では私が考える彼らの全盛期に絞ってご紹介しました。

ただ対象期間外にも良い曲が沢山あります。

その期間外から1曲だけご紹介しましょう。

The Flaming Lips – Space Oddity

上はデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の名曲のカバーですが、結構良い出来ですね。

彼らは楽曲が良く、サウンド面も工夫されています。

もしかしたら彼らの最大の魅力は音色、サイケデリックであったり、ザラザラした質感にもあるかもしれません。

上のボウイのカバーは、かなりセンスが問われるかもしれません。

その点では、この「Evil Will Prevail」も同様です。

彼らの音楽にも同様に異端の香りがします。

 

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