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カーディガンズ(The Cardigans)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はカーディガンズのランキングを作成しました。

このバンドはスウェディッシュ・ポップを代表するバンドです。

初期3枚のアルバムに限定して選曲しました。

キュートでポップな曲の数々をご堪能ください。

 

1位「Carnival」(アルバム:Life)

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■曲名:Carnival
■曲名邦題:カーニヴァル
■アルバム名:Life
■アルバム名邦題:ライフ
■動画リンク:「Carnival」

この曲を知らない人はいないかもしれないというぐらい、とても良く知られている曲です。

この曲がリリースされたのは1995年ですから、かれこれもう25年が経過しているのですね。

「オースティン・パワーズ(Austin Powers)」のサントラに使われたり、日本でも度々CM曲として取り上げられています。

カバー曲も数多く、2010年代に入ってからもいくつかカバーされています。

私は「Tribute to the Cardigans」に収録されているImmediateのカバーバージョンが好きですが、残念ながらYoutube音源が見つかりませんでした。

ちなみに「Carnival」とは、リオのカーニバルみたいなものを想像されるかもしれませんが、そうしたお祭りのことではありません。

移動式遊園地のことです。

「移動式遊園地がやって来た」というワクワクした気持ちと、恋愛のドキドキ感を重ね合わせたような内容の歌詞が印象的です。

 

2位「Lovefool」(アルバム:First Band on the Moon)

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■曲名:Lovefool
■曲名邦題:ラヴフール
■アルバム名:First Band on the Moon
■アルバム名邦題:ファースト・バンド・オン・ザ・ムーン
■動画リンク:「Lovefool」

誰のインタビューかは忘れましたが、昔あるスウェディッシュ・ポップのバンドのインタビューを読んだことがあります。

その男性は、スウェーデンと日本は生活水準や価値観が似ていると言っていました。

だから僕たちの音楽が日本でヒットしたのもうなづけるのだと。

確かにスウェディッシュ・ポップは、日本人の琴線に触れるものが少なくありません。

そこでスウェーデンの国民性を調べてみました。

以下のサイトの要約を引用しておきましょう。

1. シャイなスウェーデン人
2. 表情の変化が乏しい
3. 争いは避けたい
4. 個人主義
5. 男女平等

スウェーデン人・5つの性格と特徴。日本人はこうやって馴染もう

確かに日本人の特徴と似ているかもしれませんね。

さてこの曲は恋愛ソングですが、交際している男性に愛されていないと感じる女性が、男性に対して「愛しているって言ってほしい」と訴えている曲です。

だから「Lovefool」つまり「恋愛バカ」なんですね。

確かにこういう恋愛ソングは、JPOPの歌詞にもありそうな感じがします。

 

3位「Rise and Shine」(アルバム:Emmerdale)

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■曲名:Rise and Shine
■曲名邦題:ライズ&シャイン
■アルバム名:Emmerdale
■アルバム名邦題:エマーデイル
■動画リンク:「Rise and Shine」

この曲はファースト・アルバムの選曲で、しかもファースト・シングルです。

カーディガンズの歴史は、この曲から始まりました。

当時彼らが自分たちをどういう路線で売ろうとしていたのかよく分かりますね。

さて今回は最初の3枚のアルバムに限定して選曲しました。

その後の彼らも悪くありませんし、むしろ普段使いで聞くならば、ラスト2枚の方がいいと思ったりもします。

最初は全期間で選曲しましたが、どうも前期と後期の曲のギャップが気になりました。

魅力の質が違うのですね。

違うバンドの曲を同じランキングに入れているような違和感がぬぐえません。

そこで思い切って、前期だけを対象にすることにしました。

もし今回の曲が気に入ったら、後期の「グラン・トゥーリスモ(Gran Turismo)」「ロング・ゴーン・ビフォー・デイライト(Long Gone Before Daylight)」「スーパー・エクストラ・グラヴィティ(Super Extra Gravity)」もチェックしてみてください。

より成熟した彼らの魅力が味わえます。

 

4位「Hey! Get Out of My Way」(アルバム:Life)

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■曲名:Hey! Get Out of My Way
■曲名邦題:ヘイ!ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ
■アルバム名:Life
■アルバム名邦題:ライフ
■動画リンク:「Hey! Get Out of My Way」

このバンドの人気は、ボーカルのニーナ・パーション(Nina Persson)の魅力に負うところが大きいかもしれません。

彼女のようなタイプは、とかくバンドの添え物的であったり、華のある雰囲気担当みたいなケースがあります。

しかし彼女はコアなメンバーといった印象を受けます。

この曲の歌詞もニーナが書いていますし。

歌詞は、別れることにしたわ、邪魔だからそこをどいてちょうだいといった内容です。

もう私の進む道の視野に入ってこないでねなどと、にべもありません。

実際この時期ぐらいから彼女は、自分の表現領域を拡大しようとしていました。

このバンドは次作「Gran Turismo」から、少し陰りを帯びた音楽性に変化しています。

その変化には彼女の意志も強く反映されているとのこと。

またア・キャンプ(A Camp)などのソロの曲を聞いても、実に多様な面を見せてくれる人です。

この曲は奔放なニーナの魅力が堪能できる曲だと思います。

 

5位「Your New Cuckoo」(アルバム:First Band on the Moon)

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■曲名:Your New Cuckoo
■曲名邦題:ユア・ニュー・ククー
■アルバム名:First Band on the Moon
■アルバム名邦題:ファースト・バンド・オン・ザ・ムーン
■動画リンク:「Your New Cuckoo」

サード・アルバムからの選曲です。

このアルバムでは、ニーナが作詞で関与する曲が多くなりました。

前作「Life」では3曲に過ぎなかった彼女の作詞曲が、6曲にまで増えています。

その中でこの曲は特に毒のある歌詞を提供しています。

この曲では、先程ご紹介した「Hey! Get Out of My Way」と同じく、ニーナの毒が強すぎるかもしれません(笑)

この曲の主人公は、元カレがある女性と一緒にいるところを目撃しました。

男性は相手の女性をハグして、彼女の耳元で何かささやいている様子。

それについて、彼女は元カノの立場からこう思います。

何をささやいているのかは知っているよ。だって私はその言葉を聞いたことがあるから。

ちなみに「Cuckoo」とは鳥のカッコーのことですが、「正気ではなくなった状態」のことも指す言葉です。

しかも「愚か」というニューアンスもあって、そう考えるとかなり辛辣に感じられますね。

つまり「Your New Cuckoo」という曲名は、「新たにあなたに熱をあげている愚かな女」みたいな感じです。

 

6位「Gordon’s Gardenparty」(アルバム:Life)

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■曲名:Gordon’s Gardenparty
■曲名邦題:ゴードンズ・ガーデンパーティー
■アルバム名:Life
■アルバム名邦題:ライフ
■動画リンク:「Gordon’s Gardenparty」

彼らはアップテンポのシングルが多いのですが、アルバムにはアンニュイな曲が多いように思います。

このアルバムは2枚目ですが、前作のギターポップ路線から、少し音楽性の幅を広げてきました。

特にアレンジ面の充実には、目を見張るものがあります。

たとえばこの曲では、イントロからフルートとヴィブラフォンが入っていて、曲の雰囲気を形づくっています。

特にフルートは映画音楽的な演奏で、この曲で大きな役割を果たしていますね。

もはや単なるバンド・サウンドではありません。

おそらくこのあたりは、プロデューサーのトーレ・ヨハンソン(Tore Johansson)の手腕によるものだと思われます。

トーレ・ヨハンソンは、クラウドベリー・ジャム(Cloudberry Jam)などのプロデュースも務めていますが、同じ雰囲気を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ちなみに今回対象とした3枚のアルバム全てで、トーレがプロデュースを務めています。

 

7位「Sick and Tired」(アルバム:Emmerdale)

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■曲名:Sick and Tired
■曲名邦題:シック&タイアード
■アルバム名:Emmerdale
■アルバム名邦題:エマーデイル
■動画リンク:「Sick and Tired」

彼らのどのアルバムが好きかで、その人の趣味趣向が見えてくることがあります。

2枚目と3枚目ではほぼ同じですが、ファースト・アルバムは少し異なるところがあるように思います。

1枚目はギターポップやネオアコっぽい曲が多いので、そういう音楽が好きな人は、ファーストが一番好きだと思うかもしれません。

スウェディッシュ・ポップには、こういう可憐なギターポップ・サウンドが少なくありません。

しかしそこにアレンジ面で一工夫加えているのがポイントです。

たとえばこの曲でも、イントロのジャングリーなギターにフルートが重なっていますが、この組み合わせがスウェディッシュ・ポップ的といえるかもしれません。

またそれは渋谷系音楽の特徴と似ていて、当時はかなりファン層が重なっていたと思われます。

これらの音楽は当時単なる流行り音楽にすぎず、簡単に風化すると思っていた人も少なくなかったかもしれません。

しかし浮かれているように思えるこの音楽は、意外と年月の風化に耐えうるものでした。

今でも充分におしゃれな音楽として機能しそうではないでしょうか。

 

8位「Sabbath Bloody Sabbath」(アルバム:Emmerdale)

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■曲名:Sabbath Bloody Sabbath
■曲名邦題:血まみれの安息日
■アルバム名:Emmerdale
■アルバム名邦題:エマーデイル
■動画リンク:「Sabbath Bloody Sabbath」

彼らがヘヴィーメタル好きが集まって結成されたことは有名な話です。

この曲はブラック・サバス(Black Sabbath)がオリジナルですが、他にもオジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)の「ミスター・クロウリー(Mr. Crowley)」などもカバーしています。

この曲を最初に聞いた時は、こんな風にこの曲の魅力を表現できるのかと驚いたものでした。

3:03から曲調が変わりますが、そこからの展開も最高です。

ただ単に奇をてらってカバーしていないところがいいですね。

今回は初期3枚のアルバムだけを対象にしましたが、実は他にも重要な作品があります。

・The Cardigans – Singles Box Vol.1
・The Cardigans – Singles Box Vol.2

さて先程彼らは「Mr. Crowley」も取り上げていると申し上げました。

これらは各5枚のシングルを、セットにしてボックス形式でリリースしたものですが、「Mr. Crowley」はVol.1の方に入っています。

アルバム未収録曲が多数収録されているので、今回のランキングが気に入った方は、ぜひチェックしてみてください。

いつ中古市場から消えてもおかしくないと思います。

 

9位「Fine」(アルバム:Life)

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■曲名:Fine
■曲名邦題:ファイン
■アルバム名:Life
■アルバム名邦題:ライフ
■動画リンク:「Fine」

さて先程からニーナのことばかり取り上げました。

確かに次第にニーナの存在感が大きくなりましたが、基本的にこのバンドの中心人物は、ギターのピーター・スヴェンソン(Peter Svensson)と、ベースのマグナス・スヴェニンソン(Magnus Sveningsson)です。

このバンドは、この2人が結成したことから始まりました。

初期3部作では、この2人が大きな役割を果たしています。

特にこの曲は、2人の活躍が分かりやすい曲といえるでしょう。

まずマグナスの印象的なベースから曲が始まっています。

その後ピーターの珍しくオラついたギターのフレーズがかっこいいですね。

その後またクリアーな音でボーカルと掛け合いをしているところもなかなかです。

この2人は元々メタラーだったようですが、そういう曲も聞いてみたかったと思ってしまいます。

 

10位「Choke」(アルバム:First Band on the Moon)

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■曲名:Choke
■曲名邦題:チョーク
■アルバム名:First Band on the Moon
■アルバム名邦題:ファースト・バンド・オン・ザ・ムーン
■動画リンク:「Choke」

この頃、バンドは上昇気流に乗っていました。

このアルバムは、日本と本国スウェーデンのアルバムチャートで、初めてトップテン入りしました。

日本でもなんと2位です。

特に収録曲の「Lovefool」は、映画「ロミオ+ジュリエット(Romeo + Juliet)」で使用されたことで一躍知名度を高め、日本とスウェーデン以外の国でも人気が高まりました。

しかしこの後彼らは、2005年を最後にアルバムを発表していません。

ただ2012年にはツアーを行うなど突発的に活動しているので、解散はしていないようです。

現在はそれぞれのメンバーが、ソロで活躍しているようですが。

最後に2014年のニーナのインタビューを引用したいと思います。

――この先のカーディガンズの活動スタンスはどんな感じなんですか? こうしていいライブがやれているのだから、ぜひアルバムも作ってほしいところですが。

ニーナ:具体的な予定はいまのところないの。でもカーディガンズでみんなと一緒にプレイするのがいまは楽しいので、アルバム作りをぜひとも実現させたいねって話してもいるのよ。

きちんとした話し合いの場を設けて、様子を見ながら進めていく感じでしょうね。だからやるとしても少し先になりそうだけど。

でも私たちみんな、カーディガンズはまだ終わっていないって思ってる。まだバンドとして面白いことをやっていける気がしているの。

何より以前よりも私たち自身が楽しめているからね。昔はもっと張りつめた感じだった。

少し歳をとって、リラックスしながらやれるようになったのね。ありのままの自分たちを受け入れるようになったというか。

だからアルバムもぜひ作りたいと思ってるわ。

【インタビュー】カーディガンズのニーナ・パーションが80年代ポップのテイストが色濃く現れた意欲作をドロップ

何かしら大人の事情があるのでしょう。

しかし解散したというプレスリリースがない以上、再開する意思があると考えるしかありません。

 

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