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ウィルコ(Wilco)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はウィルコのランキングを作成しました。

彼らは作品によって音楽性の振れ幅はありますが、どの時期も充実した作品を発表しています。

この記事では比較的聞きやすい曲を中心に選曲してみました。

オルタナティヴ・カントリーに興味がある方は、ぜひご一聴ください。

 

1位「Nothing’severgonnastandinmyway (Again)」(アルバム:Summerteeth)

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■曲名:Nothing’severgonnastandinmyway (Again)
■曲名邦題:ナッシングス・エヴァー・ゴーイング・トゥ・スタンド・イン・マイ・ウェイ(アゲイン)
■アルバム名:Summerteeth
■アルバム名邦題:サマー・ティース
■動画リンク:「Nothing’severgonnastandinmyway (Again)」

このブログではそのアーティストの魅力を知りたい方に向けて、良い曲を厳選してご紹介したいと考えています。

ただその結果として、ほとんどが未シングル曲となることも。

シングル曲の割合が少ない記事の方が反響が良いようですが、もちろん良い曲ならば迷わずシングル曲を取り上げます。

同じぐらいおすすめしたい曲であれば、シングル曲の方を優先していますし。

時々あの代表曲、有名曲が入っていないというご指摘を受けることがありますが、そうした事情をご理解いただければと思います。

ただし、もっともだと思ったご意見はその都度記事に反映させるつもりですが。

繰り返し訪問していただいている方はまたかと思われるかもしれませんが、初めて読む方の齟齬を生まぬよう、これからも度々この方針について述べるつもりです。

さて今回の記事では、初めて全曲が未シングル曲になりました。

この曲名を単語に分けると「Nothing’s ever gonna stand i my way (Again)」つまり「私のやり方を阻むものは何もない(再び)」という意味。

ちなみに惜しくも選外となった以下の曲は、シングルカットされています。

Wilco – A Shot in the Arm 

1曲ぐらいシングルを入れておこうかと迷いましたが、そうすると逆に動機が不純になるような気がします。

 

2位「Hummingbird」(アルバム:A Ghost Is Born)

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■曲名:Hummingbird
■曲名邦題:ハミングバード
■アルバム名:A Ghost Is Born
■アルバム名邦題:ゴースト・イズ・ボーン
■動画リンク:「Hummingbird」

このバンドの魅力はアメリカらしさです。

アメリカ人は幽霊やホラーなどに対して「アメリカン・ゴシック」など、日本とは違った興味や好奇心を感じることがあります。

日本は恨みとかおどろおどろしい感じがしますが、アメリカはどことなく郷愁を感じるような気がしないでもありません。

たとえば映画「スタンド・バイ・ミー(Stand by Me)」死体を探しに行く少年たちの話。

このアルバムも「幽霊が生まれる」という名前からして、いかにもアメリカらしいと感じます。

ちなみにレコードのジャケはCDと異なり、以下のようなもの。

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幽霊は卵から生まれるのでしょうか。

 

3位「Jesus, Etc.」(アルバム:Yankee Hotel Foxtrot)

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■曲名:Jesus, Etc.
■曲名邦題:ジーザス、エトセトラ
■アルバム名:Yankee Hotel Foxtrot
■アルバム名邦題:ヤンキー・ホテル・フォックストロット
■動画リンク:「Jesus, Etc.」

彼らの音楽は様々な要素のバランスの上で成り立っています。

ルーツ・ロック、壮大でドラマティックな曲、ポップ、オルタナ・ロックなどの間で揺れ動いています。

私はフリージャズなど、前衛的だったり一般的に忌避されがちな音楽も好むリスナーです。

しかしだからこそ難解さや壮大さ、シリアスさだけで過大評価せず、等身大の魅力をお伝えできればと考えています。

そうでなくても彼らには普通に良い曲が沢山ありますから。

この曲もそうした1曲。

このブログは入門者向けを意識しているので、理解に時間がかかりそうな曲は極力選ばないようにしています。

ただ彼らは野心的な曲調でも良い曲が沢山あります。

 

4位「Impossible Germany」(アルバム:Sky Blue Sky)

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■曲名:Impossible Germany
■曲名邦題:インポッシブル・ジャーマニー
■アルバム名:Sky Blue Sky
■アルバム名邦題:スカイ・ブルー・スカイ
■動画リンク:「Impossible Germany」

このアルバムは、2004年にリリースされた前作「A Ghost Is Born」から3年後、2007年にリリースされました。

そのブランクの間、リーダーのジェフ・トゥイーディ(Jeff Tweedy)は、別プロジェクトのルース・ファーなどで活動していました。

Loose Fur – The Ruling Class

ちなみに彼らは、以下のアーティストから影響を受けています。

ウィルコの音楽は、ビル・フェイやテレヴィジョンを含む多様なアーティストと様式から着想を得ている

ウィルコ (バンド) ウィキペディア

せっかくの機会なので、過小評価されがちなビル・フェイ(Bill Fay)の曲をご紹介したいと思います。

Bill Fay – We Have Laid Here

 

5位「Should’ve Been in Love」(アルバム:A.M.)

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■曲名:Should’ve Been in Love
■曲名邦題:シュドウ・ビーン・イン・ラヴ
■アルバム名:A.M.
■アルバム名邦題:A.M.
■動画リンク:「Should’ve Been in Love」

特に初期の彼らはオルタナ・カントリーと呼ばれることが多かったように思います。

一方日本においては、カントリーについてネガティヴに受けとめられがち。

しかし私はそうしたイメージには、ある種の誤解があるように感じます。

もしや日本の演歌だとか、あかぬけていない田舎の音楽などと考えられてはいないでしょうか。

私はカントリーについて、ある種の情感が土台にあると考えています。

たとえば私は以下のニール・ヤングの曲にカントリーらしさを感じます。

Neil Young – Tired Eyes

同様に「このShould’ve Been in Love」にも。

更にはローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の「ワイルド・ホース(Wild Horses)」などもカントリーっぽい曲だと思います。

カントリー・ミュージックにも洗練された曲もありますし、現在進行形の音楽です。

 

6位「Kamera」(アルバム:Yankee Hotel Foxtrot)

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■曲名:Kamera
■曲名邦題:カメラ 
■アルバム名:Yankee Hotel Foxtrot
■アルバム名邦題:ヤンキー・ホテル・フォックストロット
■動画リンク:「Kamera」

時々思いますが、ほんの少しアーティストが音楽性を変えただけで、極端に反応をする人がいます。

たとえばこのバンドでいえば、以下のような感じです。

・ルーツ・ロック派:「A.M.」「Being There」
・ポップ派:「Summerteeth」「Wilco (The Album)」「The Whole Love」
・ポストロック派:「Yankee Hotel Foxtrot」「A Ghost Is Born」

私は上記の3つに分類しましたが、あくまで便宜上のことで目安にすぎません。

実際それほど大きくは違わないように思いますし、出来の良し悪しも同様で、彼らの最高傑作を決めるのは難しいように思います。

更に言えばこのバンドのファンには様々な層がいますし、それ自体良いことかもしれません。

ただ自分の好みを客観的な評価と考えすぎたり絶対視するあまり「これは良いけど違うアルバムはクソ」みたいな言い方をしている方が散見されます。

ポスト・ロック派とルーツ・ロック派間のちょっとした聞く角度の違いに対して、過度にレバレッジをかける必要はないと思います。

このブログの記事全てに言えますが、私はフラットな立場から人を選ばない曲を重視して選曲するようにしています。

この記事の選曲も私個人の好みとは違いますが、初めて聞く方に気に入ってもらえるかを重視して選曲しました。

 

7位「Pick Up The Change」(アルバム:A.M.)

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■曲名:Pick Up The Change
■曲名邦題:ピック・アップ・ザ・チェンジ
■アルバム名:A.M.
■アルバム名邦題:A.M.
■動画リンク:「Pick Up The Change」

彼らの前身はアンクル・テュペロ(Uncle Tupelo)というバンドです。

アンクル・テュペロからジェイ・ファラー(Jay Farrar)が脱退した後、残りのメンバーを中心にウィルコと改名して再出発しました。

脱退したジェイ・ファラーは、サン・ヴォルト(Son Volt)を結成しました。

一方ウィルコの中心人物は、ジェフ・トゥイーディ。

彼はメイン・ソングライターであり、ボーカルとギターを担当しています。

このアルバムはウィルコのデビュー・アルバムです。

当初はセールス面で苦戦しました。

しかし彼らは「Yankee Hotel Foxtrot」で一躍ブレイクすると、次作「A Ghost Is Born」ではグラミー賞を受賞しました。

ウィルコは売れない時期を乗り切って、多くの人に認められるようになりました。

 

8位「Handshake Drugs」(アルバム:A Ghost Is Born)

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■曲名:Handshake Drugs
■曲名邦題:ハンドシェイク・ドラッグス
■アルバム名:A Ghost Is Born
■アルバム名邦題:ゴースト・イズ・ボーン
■動画リンク:「Handshake Drugs」

彼らはアメリカン・ロックを現代的な感覚で蘇らせました。

このアルバムでは、ジム・オルーク(Jim O’Rourke)がプロデューサーに加わりました。

後半ではジム・オルークらしい音響を聞くことができます。

ただこのバンドには元々実験的なところがあって、おそらくそれはジム・オルークだけの貢献ではありません。

彼らはビリー・ブラッグ(Billy Bragg)と一緒に、伝説のフォークシンガーであるウディ・ガスリー(Woody Guthrie)曲集のアルバムを製作したことがあります。

その一方で、先進的なポストロックや音響派との親和性も高い。

この2つの要素が同居しつつ均衡しているところが、このバンドのおもしろさだと思います。

思えばジム・オルークも似た資質を持った人でした。

その意味で両者の相性はかなり良かったと思います。

 

9位「Wilco (The Song)」(アルバム:Wilco (The Album))

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■曲名:Wilco (The Song)
■曲名邦題:ウィルコ(ザ・ソング)
■アルバム名:Wilco (The Album)
■アルバム名邦題:ウィルコ (ジ・アルバム)
■動画リンク:「Wilco (The Song)」

最初にこのアルバム・ジャケットを見た時、なぜラクダなのかと思いました(笑)

あとアルバム名は「Wilco (The Album)」ですが、バンド名はともかくカッコ内の「アルバムのこと」みたいな但し書きは何でしょうか。

ジャケットに記載されているバンド名の書体は分かりにくく、ラクダは帽子をかぶらされています。

その場のノリで撮影した感じがしますね。

更にこの曲も「Wilco (The Song)」ですから、同じくバンド名の後「曲のこと」みたいな曲名。

それもよく分かりませんね。

もしかしたらジェフ・トゥイーディは天然な人なのか、もしくはウケを狙っているのかもしれません。

以下も良い曲ですが、どことなく能天気な感じがしますし。

Wilco – Sonny Feeling

ただ音楽そのものには不可解さはなく、比較的ポップな仕上がりになっています。

 

10位「Misunderstood」(アルバム:Being There)

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■曲名:Misunderstood
■曲名邦題:ミスアンダーストゥッド
■アルバム名:Being There
■アルバム名邦題:ビーイング・ゼア
■動画リンク:「Misunderstood」

前述したようにこの記事は、聞きやすい曲を中心にご紹介しました。

最後に小難しくて長い曲をご紹介します。

もちろん難しいこと自体良いとか悪いとかありませんが、こういうのがツボの人もいると思います。

今回の記事は「Wilco (The Album)」までを対象としました。

次作の「The Whole Love」ぐらいまでが、彼らの全盛期といえるかもしれません。

ただ2015年にリリースされた「Star Wars」を聞くにつけ、彼らは売れることにそれほど固執していない感じがします。

土台に高いソングライティング力があるので、作品毎で極端な出来不出来はありません。

もしこの記事の曲を気に入っていただけたら、対象期間以降の曲もぜひチェックしてみてください。

彼らのようなタイプは年月が経過し熟成した方が、表現に深みが生まれるかもしれません。

 

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