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ギル・スコット・ヘロン(Gil Scott-Heron)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はギル・スコット・ヘロンのランキングを作成しました。

1970年代に限定し選曲しています。

レア・グルーヴがお好きな方はぜひチェックしてみてください。

 

1位「When You Are Who You Are」(アルバム:Pieces of a Man)

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■曲名:When You Are Who You Are
■曲名邦題:ホエン・ユー・アー・フー・ユー・アー
■アルバム名:Pieces of a Man
■アルバム名邦題:ピーセス・オブ・ア・マン
■動画リンク:「When You Are Who You Are」

彼の人気はこのアルバムに集中しているように思います。

私も最高傑作だと思います。

次点は「Winter in America」「It’s Your World」あたりでしょうか。

日本でのギルの人気は、このアルバムの存在に依存しているかもしれません。

キャッチーな有名曲ぞろいですから。

この曲はいかにもバーナード・パーディ(Bernard Purdie)らしいイントロのドラムを聞いただけで、傑作だと確信できます。

2:51からのギルのキメもカッコ良いですね。

 

2位「It’s Your World」(アルバム:It’s Your World)

■曲名:It’s Your World
■曲名邦題:イッツ・ユア・ワールド
■アルバム名:It’s Your World
■アルバム名邦題:イッツ・ユア・ワールド
■動画リンク:「It’s Your World」

1970年代の彼は優れた作品を発表しながら、セールス面では報われませんでした。

その間最も売れたシングルは以下の曲です。

惜しくも選外になりましたが、リンクだけでも貼っておきましょう。

Gil Scott-Heron – Johannesburg

このような音楽の質の高さとヒットチャートとのギャップに注目したのが、当時のDJたちです。

彼らは正当な評価が得られていない曲を発掘しては、クラブなどでかけていました。

それがいつしかレア・グルーヴと呼ばれるようになり、日本にも波及しました。

レア・グルーヴがお好きな方は、以下の記事もチェックしていただければと思います。

レア・グルーヴ(Rare Groove)の名曲名盤10選

この曲の出だしを聞くと、いつも私はオリジナル・ラブの田島貴男を思い出します。

実際彼はギル・スコット・ヘロンの影響を受けていると語っていますし。

ギルの影響は渋谷系にも影響を与えました。

 

3位「The Bottle」(アルバム:Winter in America)

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■曲名:The Bottle
■曲名邦題:ザ・ボトル
■アルバム名:Winter in America
■アルバム名邦題:ウィンター・イン・アメリカ
■動画リンク:「The Bottle」

このアルバムでは2つの変化がありました。

1つはストラタ・イースト・レコード(Strata-East Records)にレーベル移籍したこと。

このアルバムではスローでスピリチュアルな曲が多いですが、それらの特徴はストラタ・イーストのレーベルカラーでした。

もう1つの変化は、ブライアン・ジャクソン(Brian Jackson)との共同名義にしたこと。

ブライアン・ジャクソンは大学の同級生で、以前からサウンド面のキーマンだった人。

ブライアンは、エレクトリック・ピアノやフルートでギルの音楽に彩りを添えました。

この曲でブライアンはフルートの演奏をしています。

この曲のテーマはアルコール中毒。

ブライアンのフルートは、シリアスな歌詞の重苦しさを和らげているかのようです。

 

4位「Lady Day and John Coltrane」(アルバム:Pieces of a Man)

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■曲名:Lady Day and John Coltrane
■曲名邦題:レディ・ディ・アンド・ジョン・コルトレーン
■アルバム名:Pieces of a Man
■アルバム名邦題:ピーセス・オブ・ア・マン
■動画リンク:「Lady Day and John Coltrane」

この曲は曲名に2人の名前があります。

まずジョン・コルトレーン(John Coltrane)は、ジャズ・サックスの巨人。

一方「Lady Day」とは、ビリー・ホリデイ(Billie Holiday)は伝説のジャズ・シンガー。

歌詞はこんな感じです。

落ち込んでいたり悩んでいるなら、ビリー・ホリデイとジョン・コルトレーンを聞いてみな

そうすれば悩みなんか吹き飛ぶぜ

せっかく彼がそう言ってくれていることですし、2人の曲をご紹介しましょう。

John Coltrane – A Love Supreme, Pt. I – Acknowledgement

Billie Holiday – Lady in Satin

どちらもディープな傑作です。

 

5位「The Revolution Will Not Be Televised」(アルバム:Pieces of a Man)

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■曲名:The Revolution Will Not Be Televised
■曲名邦題:ザ・レボリューション・ウィル・ノット・ビー・テレヴァイズド
■アルバム名:Pieces of a Man
■アルバム名邦題:ピーセス・オブ・ア・マン
■動画リンク:「The Revolution Will Not Be Televised」

ギルは「ラップのゴッドファーザー」と言われています。

この曲を聞けばその評価もうなづけます。

厳密にいえば、以前からトーキング・スタイルで話すように歌う人はいました。

ただギルはその歴史を引き継ぎ、HIPHOPへとバトンを渡した人でした。

この曲の曲名を直訳すると「革命はテレビで放送されない」という意味です。

私なりに歌詞を要約してみましょう。

革命はテレビでは放送されるようなものではない

革命は今、あなたの目の前で進行しつあり、あなたの頭の中で起きている

自分の頭で考えるんだ

彼の主張はこんな感じだと思います。

同じようなことは、後年多くのラッパーも言っています。

そういう意味でも彼は「ラップのゴッドファーザー」と呼ぶのにふさわしいかもしれません。

 

6位「Free Will」(アルバム:Free Will)

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■曲名:Free Will
■曲名邦題:フリー・ウィル
■アルバム名:Free Will
■アルバム名邦題:フリー・ウィル
■動画リンク:「Free Will」

このアルバムは傑作「Pieces of a Man」の次作です。

ブライアン・ジャクソンとバーナード・パーディも、前作から引き続き参加しています。

デビュー時の彼はポエトリー・リーディング中心で、サウンドもいたってシンプルでした。

2作目はサウンドのバリエーションが広がり、売れなかったにしても高い評価を得ることができました。

3作目となるこのアルバムでは、先鋭的な前作に比べると穏やかな曲が増えています。

もしかしたら幅広い層への浸透を狙ったのかもしれませんが、売上は低迷したままでした。

彼はこのアルバムを最後にボブ・シール(Bob Thiele)のレーベル、フライング・ダッチマン・レコード(Flying Dutchman Records)から離れることになりました。

 

7位「17th Street」(アルバム:It’s Your World)

■曲名:17th Street
■曲名邦題:17番街
■アルバム名:It’s Your World
■アルバム名邦題:イッツ・ユア・ワールド
■動画リンク:「17th Street」

彼について話す時「Pieces of a Man」のことを熱く語る人が多いように思います。

みんなアップテンポでグルーヴィーな曲が好きなのでしょう。

「Winter in America」はすばらしい作品ですが、少しタイプが異なりますし。

「ザ・ファースト・ミニッツ・オブ・ア・ニューデイ(The First Minute of a New Day)」は少し散漫なところがありますが、以下の曲は結構好きです。

Gil Scott-Heron – The Liberation Song (Red, Black and Green)

おそらく多くの人は「Pieces of a Man」みたいなアルバムを望んでいたかもしれません。

さてこの「It’s Your World」は、スタジオ録音は3曲だけで、後はライブという変則アルバムです。

しかしこのアルバムは「Pieces of a Man」に少し似た路線の作品でした。

「Pieces of a Man」で好きになった人が、次に聞くべきアルバムかもしれません。

 

8位「Racetrack in France」(アルバム:Bridges)

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■曲名:Racetrack in France
■曲名邦題:レーストラック・イン・フランス
■アルバム名:Bridges
■アルバム名邦題:ブリッジズ
■動画リンク:「Racetrack in France」

初期の彼は型にはまりにくく、プロデュースしにくかったかもしれません。

曲をまとめようとすると、魅力まで削ぎかねないアーティストだったように思います。

ただ1970年代も後半になると逆に、プロデュースによって小さくまとまりがちになったように思います。

サッカー選手でいえば、ダイナミックで奔放なプレイが特徴の選手が、組織的な戦術を重視する監督の下で、タスクに忠実な選手になったような。

その中でこの曲は、比較的プロデュースが上手くいっていると思います。

他にもこの時には次作「シークレッツ(Secrets)」に収録された「マディソン・アヴェニュー(Madison Avenue)」、そして「FREE SOUL VISIONS」に収録された「アンゴラ・ルイジアナ(Angola, Louisiana)」などの良い曲があります。

Gil Scott-Heron – Angola, Louisiana

 

9位「Who’ll Pay Reparations on My Soul?」(アルバム:Small Talk at 125th and Lenox)

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■曲名:Who’ll Pay Reparations on My Soul?
■アルバム名:Small Talk at 125th and Lenox
■アルバム名邦題:スモール・トーク・アット125thアンド・レノックス
■動画リンク:「Who’ll Pay Reparations on My Soul?」

この曲を聞くと私はボブ・ディラン(Bob Dylan)の「見張塔からずっと(All Along the Watchtower)」を思い出します。

実際当時のギルは「黒いボブ・ディラン」と呼ばれていました。

他にもラスト・ポエッツ(The Last Poets)など「ジャズ・ポエット」「ジャズ詩人」と呼ばれるアーティストがいます。

彼らの多くは、マルコムXの影響を受けていました。

ちなみに1970年にリリースされたこのデビュー作のタイトルにあるのは、マルコムXのブラック・モスリムがあった住所。

つまりこのアルバム名は、マルコムXのいた場所で小さな声で話そうという意味です。

その後ギルを含むジャズ・ポエットたちはファンク色を強め、後にその系譜はアシッドジャズに大きな影響を与えました。

アシッドジャズの有名レーベルといえば、トーキン・ラウド(Talkin’ Loud)。

そのレーベル名は1972年にリリースされたジェームス・ブラウン(James Brown)の曲「Talkin’ Loud and Sayin’ Nothing」に由来しています。

このアルバム名「Small Talk at 125th and Lenox」とその曲名を合わせて考えると興味深いです。

1970年には小声で話そうだったのが、1972年には声高に主張しようになったのですね。

当時急速に変わりつつあった時代の変化をよく現しています。

 

10位「A Toast to the People」(アルバム:Pieces of a Man)

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■曲名:A Toast to the People
■曲名邦題:ア・トースト・トゥ・ザ・ピープル
■アルバム名:Pieces of a Man
■アルバム名邦題:ピーセス・オブ・ア・マン
■動画リンク:「A Toast to the People」

「Pieces of a Man」のボーナストラックをご紹介します。

ちなみにアルバム名の「Pieces of a Man」とは「人の欠片」のこと。

アルバムタイトル曲の歌詞では、罪を犯した1人の人間が崩壊し、バラバラになっていく様子が描かれています。

ギルは、そうした過酷な現実から目を背けることができませんでした。

しかし同時に彼は夢想家で、理想主義的な面がありました。

この曲名「A Toast to the People」は「人々に乾杯」という意味です。

彼は人は皆美しいのだと歌い上げています。

当然その中にはアフリカ系アメリカ人も含まれていることでしょう。

彼は伝えたいことを山ほど抱えていた人でした。

この曲の後半のスピリチュアルな高揚感は、言葉を超えて彼のメッセージを伝えているかのようです。

 

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