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タワー・オブ・パワー(Tower of Power)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はタワー・オブ・パワーのランキングを作成しました。

このバンドの魅力は演奏面です。

特にリズムのキレっぷりは、クイックネスが必要とされるスポーツみたいかもしれません。

しかしもう一つの一面も、アピールしておきたいと思います。

それは歌もののすばらしさ。

今回はその両面から彼らの魅力をご紹介してみました。

 

1位「Only So Much Oil in the Ground」(アルバム:Urban Renewal)

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■曲名:Only So Much Oil in the Ground
■曲名邦題:限りある世界
■アルバム名:Urban Renewal
■アルバム名邦題:オークランド・ストリート
■動画リンク:「Only So Much Oil in the Ground」

一般的に彼らの全盛期と言われているのは「Bump City」からこの「Urban Renewal」の時期です。

人によっては「In The Slot」までを含めるかもしれません。

演奏の充実ぶりがそのままセールスに直結していた、とても幸せな時代だったと思います。

この頃はサード・アルバムから加入して全盛期を支えた、レニー・ウィリアムズ(Lenny Williams)のボーカル時代です。

この塩辛い声はたまりませんね。

いつも通りリズムも快調そのものです。

ただこの曲で特に活躍しているのは、オルガンです。

3:08ぐらいからのオルガン・ソロのグルーヴィーなこと!

 

2位「You Ought to Be Havin’ Fun」(アルバム:Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now)

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■曲名:You Ought to Be Havin’ Fun
■曲名邦題:ユー・オートゥ・ビー・ハヴィン・ファン
■アルバム名:Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now
■アルバム名邦題:夜の賭博師
■動画リンク:「You Ought to Be Havin’ Fun」

彼らはこのアルバムからコロンビアレコード(Columbia Records)に移籍しました。

移籍第一弾であるこのアルバムからのファーストシングルがこの曲。

いかにもシングル向きといえる、外向的でポップな曲に仕上がっています。

彼らの代表作では「Back to Oakland」が挙げられることが多いように思います。

その後コロンビア時代の彼らは、ポップ路線をを更に推し進めました。

彼らは前作から歌もの重視の姿勢を強めて、このアルバムで大きな音楽的成果を挙げたように思います。

私が個人としては、このアルバムが一番のお気に入りです。

 

3位「You’re So Wonderful, So Marvelous」(アルバム:In The Slot)

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■曲名:You’re So Wonderful, So Marvelous
■曲名邦題:ソー・ワンダフル・ソー・マーヴェラス
■アルバム名:In The Slot
■アルバム名邦題:イン・ザ・スロット
■動画リンク:「You’re So Wonderful, So Marvelous」

ヒューバート・タブス(Hubert Tubbs)のボーカルが良いですね。

彼らはメンバーの入れ替えがかなり頻繁です。

通常ボーカルは過去の曲をライブで再現する関係で、過去のシンガーに似た特徴のシンガーを起用する傾向にあります。

しかし彼らはそんなことを、全く考えている様子がありません。

ファーストアルバムから、毎回違う特徴を持ったシンガーに交代しています。

更に言えば、メンバー交代が激しいのはボーカルだけではありません。

現在までのメンバーの累積人数を数えてみたところ、なんと54人でした。

それでもある程度音楽的な一貫性を感じるのは、一度に大幅なメンバーチェンジをしなかったせいかもしれません。

うなぎのタレ方式でしょうか。

また一度脱退したメンバーがまた復活することも多く、まるで大学のバンドサークルみたいにメンバーをシャッフルしている感じがします。

このあたりのメンバーの流動性はドゥービー・ブラザーズ(The Doobie Brothers)に似ています。

バンドというよりも一種の共同体と言いった方がいいのかもしれません

 

4位「Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)」(アルバム:Back to Oakland)

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■曲名:Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)
■曲名邦題:キャント・ユー・シー
■アルバム名:Back to Oakland
■アルバム名邦題:バック・トゥ・オークランド
■動画リンク:「Can’t You See (You Doin’ Me Wrong)」

このアルバムは彼らの代表作と言われることが多いです。

まずベースがフランシス・ロッコ・プレスシャ(Francis “Rocco” Prestia)とデイビット・ガリバルディ(David Garibaldi)いう全盛期の鉄壁の布陣。

それに加えて歴代ボーカリストで一番人気のレニー・ウィリアムズもいます。

他にも「スクウィブ・ケイクス(Squib Cakes)」などの曲もおすすめです。

さてアルバム名を直訳すると「オークランドに帰る」

オークランドとはカルフォルニアの都市のことで、彼らの発祥の地です。

自分たちの原点に立ち返ろうという意味だと思われます。

オークランドは治安のよくない港湾都市のようですが、デビューの頃の彼らはストリートの香りがするファンク・バンドでした。

このアルバムに野性味を感じるファンクが多めなのは、初期を思い出したせいかもしれません。

 

5位「So Very Hard to Go」(アルバム:Tower of Power)

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■曲名:So Very Hard to Go
■曲名邦題:ソー・ベリー・ハード・トゥ・ゴー
■アルバム名:Tower of Power
■アルバム名邦題:タワー・オブ・パワー
■動画リンク:「So Very Hard to Go」

サードアルバムからのバラードです。

この頃はまだ少しやぼったいところが残っていました。

この曲が発表された1973年は、人間味あふれるサザン・ソウルもヒットしていたような時代でした。

同年にO.V.ライト(O. V. Wright)が「Memphis Unlimited」をリリースし、アン・ピーブルズ(Ann Peebles)が「アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン(I Can’t Stand The Rain)」をヒットさせています。

この曲は彼らの最大のヒット曲で、全米チャートで17位を獲得しました。

サビでホーンが盛り立てる中、女性コーラスと交互に歌い上げるレニー・ウィリアムズのボーカルは絶品です。

 

6位「What Happened To The World That Day?」(アルバム:Bump City)

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■曲名:What Happened To The World That Day?
■曲名邦題:ホワット・ハップンド・トゥ・ザ・ワールド
■アルバム名:Bump City
■アルバム名邦題:バンプ・シティ
■動画リンク:「What Happened To The World That Day?」

今回はファースト・アルバムの「イースト・ベイ・グリース(East Bay Grease)」からは曲を選んでいません。

この曲は彼らのセカンドアルバムである「Bump City」からの選曲です。

彼らはこのセカンド・アルバムから、自分たちのスタイルを確立しはじめた感じがします。

それは小刻みに躍動するファンクと、ボーカルメインのメロウな曲という二本柱。

この曲では前作のボーカル、ルーファス・ミラー(Rufus Miller)から、リック・スティーブンス(Rick Stevens)に変わり、メロウな作風を打ち出しています。

日本ではベースのロッコとドラムのガリバルディばかり言及される傾向があるかもしれません。

しかし海外では一般に、ホーンセクションが高く評価されています。

彼らは売れない時代に、ヒューイ・ルイス&ザ・ニュース(Huey Lewis & The News)のホーンセクションを務めていたのは有名な話です。

彼らは不遇期をホーンセクションのサイドワークで乗り切りました。

この曲ではホーン・セクションの魅力が味わえます。

 

7位「Heaven Must Have Made You」(アルバム:Back on the Streets)

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■曲名:Heaven Must Have Made You
■曲名邦題:ヘヴン・マスト・ハヴ・メイド・ユー
■アルバム名:Back on the Streets
■アルバム名邦題:バック・オン・ザ・ストリート
■動画リンク:「Heaven Must Have Made You」

大きな節目となったアルバムです

まずコロンビア・レコードでのラスト・アルバムになりました。

彼らは地元など一部に熱狂的な支持者がいましたが、一般的なセールスでは低迷してきていました。

しかしその間彼らは試行錯誤していました。

より歌もの重視へとシフトしていきましたが、私はその方向性で正しかったように思います。

この曲はオフ・ザ・ウォール(Off The Wall)の頃のマイケル・ジャクソン(MichaelJackson)っぽいかもしれません。

もしかしたらAORファンは、この曲に聞き覚えがあるかもしれません。

この曲を書いたのはピーセス(Pieces)のジェフリー・レイブ(Geoffrey Leib)で、AOR名盤と呼ばれるピーセスのアルバムにも収録されています。

 

8位「It’s So Nice」(アルバム:Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now)

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■曲名:It’s So Nice
■曲名邦題:イッツ・ソー・ナイス
■アルバム名:Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now
■アルバム名邦題:夜の賭博師
■動画リンク:「It’s So Nice」

私はこのアルバムが最高傑作だと思いますが、その理由は楽曲が強力だからです。

今回取り上げるか迷った他の候補曲を、列記しておきましょう。

「ビコーズ・アイ・シンク・ザ・ワールド・オブ・ユー(Because I Think the World of You)」
「ワイル・ウィ・ウェント・トゥ・ザ・ムーン(While We Went to the Moon)」
「エイント・ナッシン・ストッピン・アス・ナウ(Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now)」

さてこの曲はまずイントロでホーンが高らかに鳴り響き、その後始まるコーラスもすばらしいです。

この曲は従来のように演奏力にものをいわせた曲ではありません。

その代わりに洗練されたアレンジと、気分を高揚させるポップさがあります。

彼らの演奏の魅力は否定しません。

しかしこれらの楽曲には抗えない魅力があります。

 

9位「We Came to Play!」(アルバム:We Came to Play!)

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■曲名:We Came to Play!
■曲名邦題:ウィ・ケイム・トゥ・プレイ
■アルバム名:We Came to Play!
■アルバム名邦題:ウィ・ケイム・トゥ・プレイ
■動画リンク:「We Came to Play!」

悪名高きコロンビア時代の曲です。

この時期の人気がないのは、全盛期に活躍したベースとドラムの2人がそろっていないからかもしれません。

コロンビア時代の3枚で、ベースのロッコとドラムのガリバルディ、2人ともそろったアルバムは1枚もありません。

「Ain’t Nothin’ Stoppin’ Us Now」ではロッコだけ、「Back on the Streets」ではガリバルディだけ、三部作の真ん中にあたるこのアルバムでは、2人ともいません。

その上このアルバムは、前作ほど曲の魅力もありませんでしたし。

しかしそれにもかかわらずこの曲を選んだのは、ひとえに演奏のすばらしさゆえです。

最初は平凡なファンク路線ですが、ぜひ1:21からをお聞きになってください。

ベースとドラムがブレイクビーツみたいな、風変りなリズムを刻んでいます。

私はこの演奏でベースのビクター・コンテ(Victor Conte)とドラムのロニー・ベック(Ronnie Beck)を見直しました。

 

10位「Through Lovers’ Eyes」(アルバム:Power)

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■曲名:Through Lovers’ Eyes
■曲名邦題:スルー・ラバーズ・アイズ
■アルバム名:Power
■アルバム名邦題:パワー
■動画リンク:「Through Lovers’ Eyes」

不遇の時期を経て、久しぶりにリリースしたアルバムからの選曲です。

ヒューイ・ルイスのおかげで、彼らは1986年にアルバムを出すことができました。

1986年にリリースされたのは「T.O.P.」というアルバムでしたが、その作品はヨーロッパのみでのリリースでした。

翌年一部の曲を入れ替えて「パワー(Power)」というタイトルでリリースしたのが、このアルバムです。

1980年代風の産業ロックっぽい曲ですから、古参ファンが失望したことは想像に難くありません。

しかしこの曲などはいかがでしょうか。

もちろんこれこそが名曲だなどと、鼻息荒く言い張るつもりはありません。

しかし長年の不遇期を経験していた彼らが、久々に巡ってきたチャンスをものにしようした様子がうかがえる曲です。

最後に私はこの曲をご紹介しておきたいと思いました。

 

番外編「Oakland Stroke」(アルバム:Back to Oakland)

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■曲名:Oakland Stroke
■曲名邦題:オークランド・ストローク
■アルバム名:Back to Oakland
■アルバム名邦題:バック・トゥ・オークランド
■動画リンク:「Oakland Stroke」

何か忘れていませんかと言われそうな気がしたので、最後にもう1曲取り上げます。

おそらく多くの人にとって、タワー・オブ・パワーの代名詞といえる曲だと思います。

余談ですが、バンド名がサーカス・オブ・パワー(Circus Of Power)とまぎわらしいかもしれませんね。

それはともかくこの曲のリズムをお聞きください。

先程から何度もロッコとガリバルディのリズム・セクションが人気だと書いていますが、この曲を聞くとその理由が分かると思います。

しかもベースとドラムだけでなく、ギターもホーンも、オルガンですらキレッキレです。

バンド全体まるごとキレの塊ですね。

 

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