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レア・グルーヴ(Rare Groove)の名曲名盤10選【定番・代表曲・隠れた名曲】

今回はレア・グルーヴのランキングを作成しました。

レア・グルーヴとは、1960年代後半から1970年代にかけての、あまり知名度が高くないけれど、良いグルーヴ感を持った音楽のことです。

しかし近年は定義があいまいになりがちで、人によってイメージが異なるかもしれません。

ただレア・グルーヴにも、共通認識となる定番曲・有名曲があって、今回はそういう曲を多めに取り上げています。

一方で注意したいのは、レアということばかりに注目すると、実像が見えにくくなることです。

昔はレア、つまり希少だったけれど、今では希少ではないというものも多いですから。

たとえば10位に取り上げたサイマンデは、レア・グルーヴの象徴的存在ですが、先程確認したらAmazonでコメントが60個ぐらい付いていました。

もう希少とはいえませんが、音楽としてはレア・グルーヴのど真ん中ではないでしょうか。

今回はそういうことをふまえて、「これぞレア・グルーヴだ」と思う曲を選んでみました。

ただ個別でランキングを組めそうな人は外していますし、10曲だけではさわりをご紹介するにすぎません。

まずはレア・グルーヴの入り口となるこの10曲から聞いてみてください!

 

Amazonで検索したい方は、こちらからどうぞ!

1位 Bobby Byrd「I Know You Got Soul」(アルバム:Bobby Byrd Got Soul: The Best of Bob by BOBBY BYRD)

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■アーティスト名:Bobby Byrd
■アーティスト名カナ:ボビー・バード
■曲名:I Know You Got Soul
■曲名邦題:アイ・ノウ・ユー・ガット・ソウル
■アルバム名:Bobby Byrd Got Soul: The Best of Bob by BOBBY BYRD
■アルバム名邦題:アイ・ノウ・ユー・ガット・ソウル~ベスト・オブ・ボビー・バード
■動画リンク:Bobby Byrd「I Know You Got Soul」
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この人はジェームス・ブラウン(James Brown)のバンドで、バックコーラスをしていた人です。

「セックス・マシーン(Get Up (I Feel Like Being a) Sex Machine)」で、ジェームス・ブラウンに続いて「ゲロッパ」と叫んでいる人です。

この曲はとても有名で、ファンク・クラシックとしてご存知の方も多いかもしれません。

私がこの曲をレア・グルーヴとして選んだのは、レア・グルーヴの有名コンピレーション「Ultimate Breaks & Beats」に収録されているからです。

エリックB&ラキム(Eric B & Rakim)の同名曲の元ネタとしての方が有名かもしれませんが。

さて話は変わりますが、私はレア・グルーヴ好きに特有の考え方があるように思います。

それは無駄聞きを恐れないことです。

ディスクガイドに掲載されているアルバムを暗記して聞きつぶしていくという方法は、レア・グルーヴの精神から外れるかもしれません。

効率はいいと思いますけどね。

しかしどことなく教科書を丸暗記するような味気なさはないでしょうか。

一方で恐れずオフロードを突き進むと、確かに効率は悪いのですが、必ず良い曲が見つかるものです。

私はディスクガイドを丸ごと聞きつぶすタイプですが、途中からは冒険して買うことが多くなりました。

そうしないと自分の音楽の世界が広がりませんし、何よりつまらないんですよね。

もちろん何も情報がない無謀買いはしませんが、レーベルとかプロデューサーとか、ジャケットを見て推測したり、ちょっとしたところから勘を働かせるようにしています。

その方が良い曲を見つけた喜びが大きいかもしれません。

さて話を戻しましょう。

この曲がレア・グルーヴで有名になったのは、JBではないけれどJBに負けない曲だと、驚きを感じた人が多いからではないでしょうか。

かっこよすぎる曲名を含めて、1位にふさわしい曲だと思います。

 

2位 Manu Dibango「Pepe Soup」(アルバム:Super Kumba)

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■アーティスト名:Manu Dibango
■アーティスト名カナ:マヌ・ディバンゴ
■曲名:Pepe Soup
■曲名邦題:ペペ・スープ
■アルバム名:Super Kumba
■アルバム名邦題:スーパー・クンバ
■動画リンク:Manu Dibango「Pepe Soup」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

この人の知名度は低くありません。

ただこの人の話題はいつも「ソウル・マコッサ(Soul Makossa)」ばかりですが。

私は一時DJをしていたことがあって、こじんまりとしたお店でソウル・ミュージックをかけることがありました。

この曲はお店が混みあっている時の定番曲でした。

するとかなり音楽に詳しい人たちからも「この曲は何か」と聞かれたものです。

マヌ・ディバンゴだと伝えると、ああなんだという感じのリアクションが返ってくるという(笑)

この人の名前を知っていても、この曲は意外と知られていないのですね。

有名な人の認知度の低い名曲を探すこと、それもレア・グルーヴをディグする醍醐味の1つではないでしょうか。

この曲はアフロ・レア・グルーヴの最高峰の1つだと思います。

 

3位 Sir Joe Quarterman & Free Soul「(I Got) So Much Trouble in My Mind」(アルバム:Sir Joe Quarterman & Free Soul)

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■アーティスト名:Sir Joe Quarterman & Free Soul
■アーティスト名カナ:サー・ジョー・クォーターマン & フリー・ソウル
■曲名:(I Got) So Much Trouble in My Mind
■曲名邦題:(アイ・ガット)ソー・マッチ・トラブル・イン・マイ・マインド
■アルバム名:Sir Joe Quarterman & Free Soul
■アルバム名邦題:サー・ジョー・クォーターマン & フリー・ソウル
■動画リンク:Sir Joe Quarterman「(I Got) So Much Trouble in My Mind」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

さてこの曲もレア・グルーヴ・クラシックとして有名です。

というよりは、ド定番といえる曲かもしれません。

私は読んだことはありませんが「レア・グルーヴA to Z」というディスクガイドでも、とても大きく扱われているようです。

まあこのぐらいの曲になるとそうなるでしょうね。

この曲の勝因は、ベースとドラムの太いリズムに、更にギターとホーンが厚みを加えていて、バンド全体で骨太なグルーヴ感をつくり出しているところです。

このアルバムには他にも「アイム・ゴナ・ゲット・ユー(I’m Gonna Get You)」など、聞き逃せない曲が収録されています。

音楽的にはジェイムス・ブラウン直系ですが、時々カーティス・メイフィールド(Curtis Mayfield)あたりのニュー・ソウルっぽいところも伺えますね。

ちなみに彼らのオリジナルアルバムはこれ1枚ですが、実はもう1枚「ハウ・ハイ~レア・テイクス(How High: Rare Takes)」という未発表集アルバムもあります。

彼らが未発表曲のアルバムを日本盤でリリースするなんて、まさにレア・グルーヴ・ブームの恩恵といえるでしょう。

その分レアではなくなりますが。

 

4位 The Last Poets「It’s a Trip」(アルバム:Delight Of The Garden)

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■アーティスト名:The Last Poets
■アーティスト名カナ:ラスト・ポエッツ
■曲名:It’s a Trip
■曲名邦題:イッツ・ア・トリップ
■アルバム名:Delight Of The Garden
■アルバム名邦題:ディライツ・オブ・ザ・ガーデン
■動画リンク:The Last Poets「It’s a Trip」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

レア・グルーヴには、ストリート系詩人の系譜があります。

ワッツ・プロフェッツ(Watts Prophets)やギル・スコット=ヘロン(Gil Scott-Heron)などは、HIPHOPのルーツとも言われています。

彼らの多くは当初簡素なパーカッションやコンガをバックに、詩を朗読していました。

その後徐々にファンクサウンドに移行しましたが、その時期が狙い目です。

ちなみにレア・グルーヴはHIPHOPと親和性が高く、レア・グルーヴの定番曲はサンプリングソースとしても有名だったりします。

さてこのアルバムのドラムは、バーナード・パーディ(Bernard Purdie)です。

バーナードといえば、レア・グルーヴで最も愛されているドラマーの1人ですが、同時にHIPHOPでよくサンプリングされる人でもあります。

この曲でも若干走り気味なリズムに、なんと豊かなニューアンスが込められていることか。

ベースの演奏にも注目です。

 

5位 George Muribus「The Dolphin」(アルバム:Brazilian Tapestry)

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■アーティスト名:George Muribus
■アーティスト名カナ:ジョージ・ムリバス
■曲名:The Dolphin
■曲名邦題:ドルフィン
■アルバム名:Brazilian Tapestry
■アルバム名邦題:ブラジリアン・タペストリー
■動画リンク:George Muribus「The Dolphin」
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レア・グルーヴには、ブラジリアン・レア・グルーヴと呼ばれるものがあります。

ブラジリアン・ジャズ・ファンク、ブラジリアン・グルーヴ、ブラジリアン・フュージョンなど、人によって言い方は異なりますが。

レア・グルーヴは狭義でファンクを指すことが多いですが、ラテンやブラジル色の強い一部の曲も含まれるものです。

ジョアン・ドナート(Joao Donato)やジョージ・デューク(George Duke)など、ファンクとブラジルの境界線をまたぐ人も多いですから。

この曲は若干スピリチュアル系やフュージョン寄りですが、すばらしい曲なのでご紹介しておきましょう。

そもそも「ジョージ・ムリバスって誰?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

この人はラテンロックバンドのアステカ(Azteca)でキーボードを弾いていた人です。

基本編成は、キーボード、ベース、ドラムの3人編成です。

ジョージのエレピもすばらしいですが、この曲がここまですばらしい出来になったのは、ベースの存在が大きいと思います。

4:21ぐらいからのベースソロは、絶品としか言いようがありません。

 

6位 Lafayette Afro Rock Band「Little Sister」(アルバム:Afon: 10 Unreleased Afro Funk Recordings)

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■アーティスト名:Lafayette Afro Rock Band
■アーティスト名カナ:ラファイエット・アフロ・ロック・バンド
■曲名:Little Sister
■アルバム名:Afon: 10 Unreleased Afro Funk Recordings
■動画リンク:Lafayette Afro Rock Band「Little Sister」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

彼らは「Hihache」という曲の方が有名ですが、私はこちらの方が好みです。

とはいえそちらも捨てがたいので、リンクを貼っておきましょう。

イントロのカッコよさが半端ありません。

Lafayette Afro Rock Band – Hihache

ニューヨークで結成した当初は、ボビー・ボイド・コングレス(Bobby Boyd Congress)というバンド名でした。

その後パリに移住してボーカルが脱退すると、バンド名をアイス(Ice)と変え、更にアイスと並行してこのバンドを始めました。

名前の通りアフロ色の強いインストバンドなのですが、独特のB級感覚が魅力的です。

レア・グルーヴとは当時は売れなかったということですが、中には当時の空気感では評価されにくかった残念なケースもあります。

このバンドのB級感覚は、今でこそ評価すべきかもしれません。

 

7位 The Gaturs feat. Willie Tee「Funky Funky Twist」(アルバム:Wasted)

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■アーティスト名:The Gaturs feat. Willie Tee
■アーティスト名カナ:ザ・ゲイターズ・フューチャリング・ウィリー・ティー
■曲名:Funky Funky Twist
■曲名邦題:ファンキー・ファンキー・ツイスト
■アルバム名:Wasted
■アルバム名邦題:ウェイステッド
■動画リンク:The Gaturs「Funky Funky Twist」
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さてこのアルバムはブックオフで見つけて買いました。

このアルバムを買うような人が、ブックオフでCDを売るのですね。驚きました。

それ以前にこのアルバムはとてもすばらしい出来なので、売ることはまず考えられませんが。

それはともかく、このアルバムはレア・グルーヴ好きの間では定番とまではいかなくても、それなりに知られているアルバムです。

彼らはミーターズを引き合いに出されることが多いインストバンドですが、今回はボーカル入りの曲を選びました。

基本的に今回のランキングには、歌もの色が強い曲は入れていません。

ボーカルは入っていてもいいけれど、歌メロが中心の曲は候補から外しました。

この曲は唯一の例外です。

この人たちは基本的にインストバンドですから、特例とさせていただきました。

ミーターズ(The Meters)やニューオリンズ・ファンクがお好きな方は、ぜひアルバム単位でチェックしてみてください。

 

8位 Mandrill「Cohelo」(アルバム:Mandrill Is)

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■アーティスト名:Mandrill
■アーティスト名カナ:マンドリル
■曲名:Cohelo
■曲名邦題:コヘロ
■アルバム名:Mandrill Is
■アルバム名邦題:マンドリル・イズ
■動画リンク:Mandrill「Cohelo」
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1970年代のB級ファンクバンドは、レア・グルーヴ名曲の宝庫です。

そういうバンドが少し毛並みの変わった曲をやると、おいしい曲になることが多いかもしれません。

彼らは基本ファンクバンドですが、この曲はラテンっぽいです。

そもそもレア・グルーヴの曲には、ラテンっぽい曲が少なくありません。

タイプは異なりますが、ハーレム・リヴァー・ドライヴ(Harlem River Drive)なども、ラテン・レア・グルーヴの定番です。

あとこの曲のバックの掛け声は、ダニー・ハサウェイ(Donny Hathaway)の「ゲットー(The Ghetto)」っぽいですね。

「ゲットー」も、後半はほぼラテンでした。

「ゲットー」は知名度が低かったら、レア・グルーヴと呼ばれたことでしょう。

もちろん完全にラテンの曲はレア・グルーヴではありませんが、このあたりは充分範囲に入るはずです。

 

9位 Greyboy Allstars「Tenor Man」(アルバム:West Coast Boogaloo)

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■アーティスト名:Greyboy Allstars
■アーティスト名カナ:グレイボーイ・オールスターズ
■曲名:Tenor Man
■アルバム名:West Coast Boogaloo
■動画リンク:Greyboy Allstars「Tenor Man」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

冒頭でレア・グルーヴの定義みたいなものを書きましたが、あれはあくまで目安です。

今回は私の中にある「こういうのがレア・グルーヴの曲だ」というイメージに沿って選曲しました。

さて皆さんはこの曲を聞いてどのように思われたでしょうか。

まさしくレア・グルーヴの王道だと思った方、私とイメージが似ているかもしれません。

このバンドはサンディエゴ出身のジャズ・ファンクバンドで、このアルバムは1994年に自主レーベルからリリースされています。

つまり定義した時期から外れますが、音楽的には完全に1970年代ではないでしょうか。

オーサカ=モノレールとかエディ・ロバーツ(Eddie Roberts)もそうですが、1970年代の質感を持ったタイムレスなレア・グルーヴの代表として選んでみました。

そもそもこの曲にはフレッド・ウェズリー(Fred Wesley)が参加していますが、それだけでレア・グルーヴと呼んでいい気もします。

 

10位 Cymande「Anthracite」(アルバム:Second Time Round)

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■アーティスト名:Cymande
■アーティスト名カナ:サイマンデ
■曲名:Anthracite
■アルバム名:Second Time Round
■アルバム名邦題:セカンド・タイム・アラウンド
■動画リンク:Cymande「Anthracite」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

彼らはジャマイカ系イギリス人のバンドで、他にもいくつかレア・グルーヴ・クラシックと呼ぶにふさわしい曲があります。

代表曲「Bra」のリンクを貼っておきましょう。

Cymande – Bra

今回おすすめした「Anthracite」は、特に後半が聞きものです。

フルートソロに続いて、引き締まった音色のホーンが入る展開がたまりません。

さて最後に今回私がこだわった点について、少し補足したいと思います。

レア・グルーヴを発掘する場合、ハードルを下げさえすれば、いくらでも名曲が見つかるものです。

私にも経験がありますが、苦労して見つけた少し良いぐらいの曲を、人には名曲だと紹介したくなるのですね。

今回は自己満足に陥らないよう自らを戒めてながら、曲を選びました。

良い曲かどうか、その一点だけにこだわっています。

少し有名どころが多くなりましたが、どれも自信を持っておすすめできる曲ばかりです。

この世界に興味を持った方は、もっと先まで掘り進んでみてください。

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