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ザップ、ロジャー(Zapp,Roger)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はザップとロジャーのランキングを作成しました。

ザップはグループ名で、ロジャーはその中心人物です。

1980年代を代表するファンク・バンドで、プリンス(Pince)と並ぶ評価をする人もいます。

 

1位 「Do You Really Want an Answer?」(アルバム:Zapp II)

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:Do You Really Want an Answer?
■曲名邦題:恋のアンサー
■アルバム名:Zapp II
■アルバム名邦題:ワンダー”ザップ”ランド
■動画リンク:「Do You Really Want an Answer?」

セカンド・アルバムからの5枚目シングルですが、チャートインを逃した無名曲です。

しかし私はこの曲を1位に推すのに、迷いはありませんでした。

AORが好きなリスナーにも気に入っていただけるかもしれません。

この曲の主人公は男性ですが、愛していた女性と別れたようです。

しかし彼は激しく後悔している模様。

あんな素敵な女性はいないのに、なぜ自分は過ちを犯してしまったのだろう。

誰か彼女の居場所を教えてくれないかと。

その狂おしい心の叫びに対して「あなたは答えがほしいのですか」と繰り返すコーラス。

せつなく狂おしい曲です。

 

2位 「I Want to Be Your Man」(アルバム:Unlimited!)

roger-unlimited

■アーティスト名:Roger
■アーティスト名カナ:ロジャー
■曲名:I Want to Be Your Man
■曲名邦題:ウォナ・ビー・ユア・マン
■アルバム名:Unlimited!
■アルバム名邦題:アンリミテッド!
■動画リンク:「I Want to Be Your Man」

この曲はザップとロジャーを合わせた中でも、一番の有名曲、ヒット曲です。

さてザップとロジャーといえば、トーク・ボックス。

トーク・ボックスとはボーカルを加工するエフェクターで、トーキング・モジュレーターとも呼ばれます。

この曲ではコーラスで使われていますね。

一方メイン・ボーカルの方は、声を加工していません。

この曲でロジャーは、トーク・ボックスと加工していないボーカル、両方とも担当しています。

つまり1人2役。

その対比の効果はとても新鮮で、楽曲の魅力もあいまって、この曲は最高位3位を記録しました。

ファンク・バンドのヒットチャートを見る際に、私が着目している点があります。

それはその曲が総合チャートでもヒットしているかという点。

有名なファンク・バンドでもR&Bチャートでは大ヒットしていても、総合チャートではかすりもしない場合は少なくありません。

しかしこの曲は総合シングル・チャートで3位を獲得しました。

ロジャーはこの曲のヒットで自信を深めたらしく、ブラック・ミュージックを流すラジオ局はポテンシャルを秘めているのだと語っています。

 

3位 「Dance Floor」(アルバム:All the Greatest Hits)

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:Dance Floor
■曲名邦題:ダンス・フロアー
■アルバム名:All the Greatest Hits
■アルバム名邦題:オール・ザ・グレイテスト・ヒッツ
■動画リンク:「Dance Floor」

先程R&Bチャートでは上位に上がっても、総合シングルチャートでは上がらないケースがあると書きました。

この曲はロジャー名義の「悲しいうわさ(I Heard It Through the Grapevine)」と並んでR&Bチャートで1位を獲得した曲です。

その曲のリンクを貼っておきましょう。

Roger – I Heard It Through the Grapevine

マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)のカバーです。

曲としてはランクイン相当ですが、似たタイプの曲が多いので、惜しくも選外になりました。

どちらも良い曲ですが、総合チャートではかすりもしません。

それだけ一般的なリスナーと黒人の趣向はかなり異なっていました。

今でも少しそうかもしれませんが、当時は更にファンクが商業的に評価されにくい時代だったのですね。

 

4位 「Play Your Guitar, Brother Roger」(アルバム:The Saga Continues…)

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■アーティスト名:Roger
■アーティスト名カナ:ロジャー
■曲名:Play Your Guitar, Brother Roger
■曲名邦題:ギター・キング
■アルバム名:The Saga Continues…
■アルバム名邦題:サーガ
■動画リンク:「Play Your Guitar, Brother Roger」

ロジャーはギタリストとしても一流でした。

その実力の一端を垣間見せたのがこの曲。

彼はギタリストだけでも独り立ちできる腕前です。

ザップの方でも、以下のインスト曲でその腕前を披露していました。

Zapp – A Touch of Jazz (Playin Kinda Ruff, Part 2)

ロジャーのプレイには、様々なジャンルの影響を感じます。

しかし私が最も顕著に感じるのは、ジョージ・ベンソン(George Benson)からの影響。

この曲でもギターとスキャットのユニゾンの箇所は、まさしくそんな感じがしないでしょうか。

「Play Your Guitar, Brother Roger」は「ギターを弾いてくれ、兄弟、ロジャー」という意味です。

しかしロジャーはギタリスト視線より、総合的に音楽を見るタイプかもしれません。

少なくともギターを中心に考えていない感じがします。

この曲はそんな様子を見た他のメンバーが、もっとギターを弾きなよと言ったのを、そのまま曲名にしたような感じがします。

 

5位 「More Bounce to the Ounce」(アルバム:All the Greatest Hits)

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:More Bounce to the Ounce
■曲名邦題:気分はザッピー
■アルバム名:All the Greatest Hits
■アルバム名邦題:オール・ザ・グレイテスト・ヒッツ
■動画リンク:「More Bounce to the Ounce」

デビュー・アルバムからのファースト・シングルです。

R&Bチャートで2位という、幸先の良いスタートとなりました。

それもそのはず、このアルバムはロジャーに加えて、ブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins )が参加しています。

彼らはP-Funkを出自とするバンドです。

P-Funkは当時のブラック・コミュニティで絶大な支持を得ていましたから、デビュー時から注目を浴びたことは想像に難くありません。

さて先程の「Dance Floor」とこの曲は、ベスト・アルバムからご紹介しました。

どちらもオリジナルは10分ぐらいあるので、ベスト盤のシングル・バージョンの方でご紹介しました。

私はアルバム・バージョンで親しんできたので、えらく短いなと感じますが、それでも5分を超えているのですね。

彼らのデビューは1980年ですが、当時全盛だったディスコの影響も感じます。

 

6位 「Computer Love」(アルバム:The New Zapp IV U)

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:Computer Love
■曲名邦題:コンピューター・ラヴ
■アルバム名:The New Zapp IV U
■アルバム名邦題:ニュー・ザップ・フォー・ユー
■動画リンク:「Computer Love」

彼らはノリ一辺倒のファンク・グループではありません。

そういう曲がある一方で、確かなソングライティングの実力も備えていました。

この曲には女性ボーカルが参加しています。

彼女の名前は、シャーリー・マードック。

ロジャーがプロデュースした彼女の曲をご紹介します。

Shirley Murdock – No More

彼女のアルバムは、総合チャートでも44位まで上がりました。

この「Computer Love」も、R&Bチャートで8位を獲得しています。

私はこの曲をジャネット・ケイのバージョンで知りました。

Janet Kay – Computer Love

 

7位 「Do It Roger」(アルバム:The Many Facets of Roger)

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■アーティスト名:Roger
■アーティスト名カナ:ロジャー
■曲名:Do It Roger
■曲名邦題:ドゥ・イット・ロジャー
■アルバム名:The Many Facets of Roger
■アルバム名邦題:ザ・メニー・ファセッツ・オブ・ロジャー
■動画リンク:「Do It Roger」

今回の記事ではザップというグループと、リーダーのロジャーのソロ、どちらも対象にしています。

一緒にしていいのかと思われるかもしれません。

しかし私は問題ないと考えています。

なにせ参加しているメンバーが、ほぼ同じですから(笑)

ここまでお聞きになった方も、特に違和感は感じないと思いますし。

ロジャーの本名は、ロジャー・トラウトマン(Roger Troutman)です。

しかし他のメンバーの名前を見ると、主要メンバーはトラウトマンばかり。

つまり彼らは兄弟バンドなのですね。

ちなみにグループ名の「ザップ」とは、テリー・トラウトマン(Terry Troutman)のニックネームなのだとか。

だからこそロジャー・トラウトマンはソロ名義で「トラウトマン」を外して、ロジャーと名乗ったのかもしれません。

 

8位 「Ooh Baby Baby」(アルバム:Zapp Vibe(Zapp V))

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:Ooh Baby Baby
■曲名邦題:ウー・ベイビー・ベイビー
■アルバム名:Zapp Vibe
■アルバム名邦題:Zapp V
■動画リンク:「Ooh Baby Baby」

スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ(Smokey Robinson & The Miracles)のカバー曲です。

彼らは良い曲を書けるのに、適宜カバーを取り入れて、更にアルバムの完成度を高めました。

さてこのアルバムは、アルバム名がよく分かりません。

私の持っているCDでは背表紙には「Zapp V」とありますが、アルバム・ジャケットには「Zapp Vibe」と記載されています。

英語のウィキペディアでは「Zapp Vibe」、日本語のウィキペディアでは「Zapp V」となっています。

普通はアルバム名が分からないなんてことはありません。

こんなケースは初めてです(笑)

ともあれアルバムの内容はすばらしく、他にも以下のような良い曲があります。

Zapp – Fire

 

9位 「(Everybody) Get Up」(アルバム:Bridging the Gap)

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■アーティスト名:Roger
■アーティスト名カナ:ロジャー
■曲名:(Everybody) Get Up
■曲名邦題:(エヴリバディ)ゲット・アップ
■アルバム名:Bridging the Gap
■アルバム名邦題:ブリッジング・ザ・ギャップ
■動画リンク:「(Everybody) Get Up」

1991年にリリースされたロジャーのラスト・アルバムです。

その後1999年、ロジャーは亡くなりました。

ザップの元メンバーであったラリー・トラウトマンが、金銭上のトラブルからロジャーをショットガンで射殺し、自らも自殺してしまったのである。

ザップ (音楽グループ)  ウィキペディア

とても悲しい結末です。

ラリーはロジャーと共に曲づくりの主要メンバーでした。

ラリーは自分の取り分に不満を感じていたのかもしれません。

2人を失った後も、ザップはテリー・トラウトマンを中心に存続しました。

実はロジャー亡き後も、作品の質は悪くありません。

この記事ではロジャー在籍時に限定しましたが、興味のある方はぜひチェックしてみてください。

 

10位 「Be Alright」(アルバム:Zapp)

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■アーティスト名:Zapp
■アーティスト名カナ:ザップ
■曲名:Be Alright
■曲名邦題:ビー・オーライト
■アルバム名:Zapp
■アルバム名邦題:ZAPP
■動画リンク:「Be Alright」

もし私がこのバンドの最高傑作を聞かれたら「Zapp II」と即答します。

このファースト・アルバムは僅差で次点です。

この頃の彼らの作品は、スティーリー・ダン(Steely Dan)並みの完成度でした。

彼らはファンク・バンドでしたが、それだけに留まらない魅力がありました。

私は低音でごり押しするファンク・バンド、たとえばスレイヴ(Slave)などが大好物です。

しかしこのバンドは少し違うタイプかもしれません。

ザップはベースがゴリゴリしたり、うねっていません。

リズムも打ち込みだったり、そうでなくてもシンプルで、そこが物足りないと思う方もいると思います。

しかしそれを補って余りあるのが、楽曲の魅力。

この曲は彼らの楽曲志向を示しています。

ただのファンク・バンドには収まりきらない可能性を感じる1曲です。

 

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