今回は高中正義のランキングを作成しました。
この人のギターは、聞いていて心地良いのが特徴です。
快楽原則に忠実なプレイには、爽快感すら感じます。
今回はキティ(Kitty Records)時代に限定して選曲しました。
永遠のギター小僧のプレイをご堪能ください。
- 1 1位「BLUE LAGOON」(アルバム:JOLLY JIVE)
- 2 2位「SWEET AGNES」(アルバム:TAKANAKA)
- 3 3位「THE SUNSET VALLY」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
- 4 4位「SPACE WAGON」(EP名:FINGER DANCIN’)
- 5 5位「READY TO FLY」(アルバム:TAKANAKA)
- 6 6位「NIGHTS」(アルバム:BRASILIAN SKIES)
- 7 7位「E.S.P」(アルバム:AN INSATIABLE HIGH)
- 8 8位「トーキョー・レギー」(アルバム:SEYCHELLES)
- 9 9位「空ド白ソ」(アルバム:T-WAVE)
- 10 10位「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
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1位「BLUE LAGOON」(アルバム:JOLLY JIVE)
■曲名:BLUE LAGOON
■アルバム名:JOLLY JIVE
■動画リンク:「BLUE LAGOON」
メロディを聞いたことがあると思った方も多いと思います。
彼の定番にして、最も有名な曲です。
曲名には以下のような由来があるそうです。
「Blue Lagoon」のタイトルを考案したのは、写真家の浅井慎平で[1]、高中が当時浅井の写真集を好んでおり、アルバム『JOLLY JIVE』のジャケット写真は、浅井の写真集の中から拝借したものだという[1]。
ちなみに「BLUE LAGOON」という曲名を付けたのも浅井氏です。
曲のイメージにピッタリですね。
当時この曲は、パイオニアのCMに使われました。
リンクを貼っておきましょう。
高中正義 パイオニアCM2 クリスタルモーニング篇 BLUE LAGOON
CMのナレーションに「アンプから音楽を汚していたスイッチング歪みが消えた」とあります。
この曲のクリアーな音は、良いアンプを買いたいと思わせるのに一役買ったことでしょう。
2位「SWEET AGNES」(アルバム:TAKANAKA)
■曲名:SWEET AGNES
■アルバム名:TAKANAKA
■動画リンク:「SWEET AGNES」
この曲の曲名は「SWEET AGNES」です。
「AGNES」とはハワイ出身のモデル、アグネス・ラムのことです。
彼のアグネス好きを示す、こんなエピソードがあります。
高中正義のアグネス・ラムぐるいは仲間うちでも超有名で[7]、知り合いのツテでアグネスに会えるという話が出るや、アルバム『SEYCHELLES』のレコーディング中であったにも関わらず、仕事を一時中断、大ハシャギでハワイに行き、アグネスと2時間話ができた。帰国後もアグネスにのぼせ上げ、シングル「Sweet Agnes」を製作し、本作の音楽を担当するに至った[7]。
アグネス・ラムの写真も掲載しておきましょう。
この曲にはピュアなあこがれみたいなものを感じます。
3位「THE SUNSET VALLY」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
■曲名:THE SUNSET VALLY
■アルバム名:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS
■動画リンク:「THE SUNSET VALLY」
この人の最高傑作は、人によって意見が割れます。
「TAKANAKA」「BRASILIAN SKIES」「JOLLY JIVE」「虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS」あたりが候補かもしれません。
私は「虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS」を推します。
理由は良い曲が多すぎるからです。
初回の選考では、このアルバムから4曲を選びました。
たとえば「THUNDER STORM」という曲は、プロレスラー天龍源一郎の入場曲として有名です。
また以下の曲も、曲の質だけでいえばランクイン相当です。
しかしその分他のアルバムからの曲をご紹介するため、泣く泣くランク外となりました。
今回選んだ「THE SUNSET VALLY」ボコーダーを使った曲です。
誰が歌っているかと思っていたら、映像を見ると本人が歌っているのですね。
4位「SPACE WAGON」(EP名:FINGER DANCIN’)
■曲名:SPACE WAGON
■EP名:FINGER DANCIN’
■動画リンク:「SPACE WAGON」
この曲はEPの収録曲です。
オリジナル・アルバム未収録曲ということもあり、ご存じない方も多いかもしれません。
この曲には「BLUE LAGOON」と似た魅力がありますね。
この人の音楽は「タカナカ・サウンド」と呼ばれています。
クリアーで伸びやかなギター、トロピカルなサウンド、キャッチーな楽曲などが特徴の音楽です。
まあこの曲を聞けば、すぐに体感できると思いますが。
この曲にはオリエンタルなメロディの箇所があります。
彼は日本人と中国人のハーフなので、そのバックグラウンドが表れているかもしれません。
「夏・全・開」というアルバムもあるぐらい、彼は夏が似合う人です。
「alone」のアルバム・ジャケットなんかでも、ばっちり日焼けしていますし。
「タカナカ・サウンド」は、夏のBGMとして最適な音楽でした。
5位「READY TO FLY」(アルバム:TAKANAKA)
■曲名:READY TO FLY
■アルバム名:TAKANAKA
■動画リンク:「READY TO FLY」
彼のプレイは、明快で分かりやすいのが特徴です。
フュージョン系のギタリストは技巧的な人が多いですが、この人はそれほどテクニックを売りにしていません。
また分かりやすいフレーズが多いため、過小評価されがちかもしれません。
しかしその明快な魅力には、抗いがたいものがあります。
しかし彼のプレイは快楽指数が高く、万人を惹きつける魅力があります。
実際この人の影響でギターを始めた人も多いようですし。
試しに5:12からの演奏をお聞きください。
待ちきれないと言わんばかりに、彼のギターが飛び出してきます。
その後も、他の誰がこんなに気持ちよく弾けるのだろうかと思える演奏をしています。
このアルバムには他にも「MAMBO NO.5(DISCO DANGO)」という有名曲も収録されています。
6位「NIGHTS」(アルバム:BRASILIAN SKIES)
■曲名:NIGHTS
■アルバム名:BRASILIAN SKIES
■動画リンク:「NIGHTS」
このアルバムは良い曲が多く、どの曲を選ぶかかなり迷いました。
最後まで迷ったのは、以下の曲です。
この曲ではギターが出てくるまで、少し時間がかかります。
彼の出番は1:26からですが、最初の一音で豪快にぶちかましていますね。
その後はEW&Fかシャカタク(Shakatak)を思わせる女性コーラスが曲を主導しています。
先程この人の魅力は、必ずしもテクニカルな部分ではないと書きました。
その一例がこの曲です。
彼のプレイは音が伸びやかです。
試しに2:27からをお聞きください。
サステインの美しさは、サンタナ(Santana)にも匹敵すると思います。
この曲はストリングスとの絡みもすばらしいですね。
7位「E.S.P」(アルバム:AN INSATIABLE HIGH)
■曲名:E.S.P
■アルバム名:AN INSATIABLE HIGH
■動画リンク:「E.S.P」
このアルバムでは、以下の曲とどちらにするか迷いました。
上のアルバム・タイトル曲は、比較的硬派な演奏ですが、後半のスローな展開が長すぎます。
一方こちらの「E.S.P」は、コンパクトにまとまっています。
ちなみにこの曲のキーボードはパトリース・ラッシェン(Patrice Rushen)で、リー・リトナー(Lee Ritenour)も参加しています。
ホーンセクションはタワー・オブ・パワー(Tower of Power)ですし。
1980年代に入ると彼は、日米を行き来して活動することが増えました。
アメリカでは大きな成功を収めたとは言えませんが、一部で高い評価を得ていたようです。
この動画のコメントには外国人のコメントが数多く書き込まれて、どれも絶賛するコメントばかりです。
もう少しで「世界の高中」になっていたかもしれません。
そうなってもおかしくないポテンシャルを持った人だと思います。
8位「トーキョー・レギー」(アルバム:SEYCHELLES)
■曲名:トーキョー・レギー
■アルバム名:SEYCHELLES
■動画リンク:「トーキョー・レギー」
彼の音楽のキャリアはこんな風に始まりました。
高校3年生のとき、エイプリル・フールのコンサート中に酔っ払ったメンバーの「誰かギターを代わりに弾いてくれ」という呼びかけに応じて、客席から学生服のままステージに上がり演奏したことがプロ・デビューのきっかけとなる。
その後彼は、サディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)に参加して、知名度を上げました。
サディスティック・ミカ・バンド解散後は、サディスティックスというバンドに参加しました。
そのバンドの一員が、この曲でボーカルを担当している高橋幸宏です。
ちなみにこの曲でベースを弾いている後藤次利も、そのバンドのメンバーでした。
高中正義の演奏では、2:37からが注目です。
この曲はサディスティックスの時代の名残を残しています。
9位「空ド白ソ」(アルバム:T-WAVE)
■曲名:空ド白ソ
■アルバム名:T-WAVE
■動画リンク:「空ド白ソ」
イントロのギターのカッティングがすばらしい曲です。
この時期の彼の音楽は、若者があこがれるライフ・スタイルを表現していたかもしれません。
このアルバム・ジャケットのように。
私は彼の音楽にこんなイメージを持っています。
白いスーツを来て、海辺のパラソルの下ロッキンチェアーに座り、傍らにはトロピカル・ドリンク。
ちなみに夜はチェリーの入ったマティーニで、車はオープン・カー。
このアルバム・ジャケットそのままですが。
私のように後追いの人でも、なんとなく当時のあこがれを体現していたことが想像できます。
この曲はトロピカル・ドリンクを片手にお聞きください(笑)
10位「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
■曲名:YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE
■アルバム名:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS
■動画リンク:「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」
この人には、あるイメージがあります。
ポップでカラフルだけど、トゥ・マッチで派手な人。
実際それは事実でした。
昔からラメのジャンプスーツなどのド派手のファッションで有名。「とにかく派手にしてくれ」とオーダーメイドで洋服屋に作らせたと言う。また、1970年代から金髪や緑髪にもしており、被り物もよく被っていた。
彼はライブで演奏する曲を、ファンからアンケートを募っていたりもします。
この人のサービス精神が人一倍で、それが派手な形で表れることがあるようですね。
ただそういうところに引く人もいるかもしれません。
そういう人には、このアルバムをおすすめいたします。
このアルバムは、ウル・デ・リコの絵本「THE RAINBOW GOBLINS」をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
コテコテな彼とは違った魅力を発見できますから。
この「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」は、アルバムのハイライトといえる曲で、あえて最後に配置しました。
濃厚なロマンティシズムに酔いしれたい曲です。
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