今回は高中正義のランキングを作成しました。
彼のギターは音の気持ち良さが特徴で、その快楽原則に忠実なプレイには、いさぎよさすら感じます。
今回はキティ(Kitty Records)時代に限定して選曲しました。
永遠のギター小僧のプレイをご堪能ください。
- 1 1位「BLUE LAGOON」(アルバム:JOLLY JIVE)
- 2 2位「SWEET AGNES」(アルバム:TAKANAKA)
- 3 3位「THE SUNSET VALLY」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
- 4 4位「SPACE WAGON」(EP名:FINGER DANCIN’)
- 5 5位「READY TO FLY」(アルバム:TAKANAKA)
- 6 6位「NIGHTS」(アルバム:BRASILIAN SKIES)
- 7 7位「E.S.P」(アルバム:AN INSATIABLE HIGH)
- 8 8位「トーキョー・レギー」(アルバム:SEYCHELLES)
- 9 9位「空ド白ソ」(アルバム:T-WAVE)
- 10 10位「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)
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1位「BLUE LAGOON」(アルバム:JOLLY JIVE)

■曲名:BLUE LAGOON
■アルバム名:JOLLY JIVE(1979年)
■動画リンク:「BLUE LAGOON」
彼の定番にして、最も有名な曲です。
曲名には以下のような由来があるそうです。
「Blue Lagoon」のタイトルを考案したのは、写真家の浅井慎平で[1]、高中が当時浅井の写真集を好んでおり、アルバム『JOLLY JIVE』のジャケット写真は、浅井の写真集の中から拝借したものだという[1]。
ちなみに「BLUE LAGOON」という曲名を付けたのも浅井氏です。
曲のイメージにピッタリですね。
当時この曲は、パイオニアのCMに使われました。
リンクを貼っておきましょう。
高中正義 パイオニアCM2 クリスタルモーニング篇 BLUE LAGOON
CMのナレーションに「アンプから音楽を汚していたスイッチング歪みが消えた」とあります。
このクリアーな音は、良いアンプを買いたいと思わせるのに最適だったのでしょう。
2位「SWEET AGNES」(アルバム:TAKANAKA)

■曲名:SWEET AGNES
■アルバム名:TAKANAKA(1977年)
■動画リンク:「SWEET AGNES」
この曲の曲名は「SWEET AGNES」です。
「AGNES」とはハワイ出身のモデル、アグネス・ラムのこと。
こんなエピソードがあります。
高中正義のアグネス・ラムぐるいは仲間うちでも超有名で[7]、知り合いのツテでアグネスに会えるという話が出るや、アルバム『SEYCHELLES』のレコーディング中であったにも関わらず、仕事を一時中断、大ハシャギでハワイに行き、アグネスと2時間話ができた。帰国後もアグネスにのぼせ上げ、シングル「Sweet Agnes」を製作し、本作の音楽を担当するに至った[7]。
アグネス・ラムの写真も掲載しておきましょう。
この曲にはアクネスへのピュアなあこがれを感じます。
3位「THE SUNSET VALLY」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)

■曲名:THE SUNSET VALLY
■アルバム名:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS(1981年)
■動画リンク:「THE SUNSET VALLY」
この人の最高傑作は、人によって意見が割れます。
「TAKANAKA」「BRASILIAN SKIES」「JOLLY JIVE」「虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS」あたりが候補かもしれません。
私は「虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS」を推します。
理由は単に良い曲が多すぎるからです。
実際初回の選考では、このアルバムから4曲を選びました。
たとえば「THUNDER STORM」という曲は、プロレスラー天龍源一郎の入場曲として知られています。
また以下の曲も、曲の質だけでいえば充分ランクイン相当です。
しかしその分他のアルバムからの曲をご紹介するためランク外とさせていただきました。
今回選んだ「THE SUNSET VALLY」はボコーダーを使った曲です。
誰が歌っているかと思っていたら、上の映像では本人が歌っていました。
4位「SPACE WAGON」(EP名:FINGER DANCIN’)

■曲名:SPACE WAGON
■EP名:FINGER DANCIN’(1980年)
■動画リンク:「SPACE WAGON」
この曲はEPの収録曲です。
この曲には「BLUE LAGOON」に似た魅力がありますね。
この人の音楽は「タカナカ・サウンド」と呼ばれています。
クリアーで伸びやかなギター、トロピカルなサウンド、キャッチーな楽曲などが特徴の音楽です。
この曲を聞けば、すぐに体感できると思いますが。
この曲にはオリエンタルなメロディの箇所があります。
彼は日本人と中国人のハーフなので、そのバック・グラウンドが音に表れているのかもしれません。
また彼は「夏・全・開」というアルバムもあるぐらい夏が似合う人です。
「alone」のアルバム・ジャケットなんかも、ばっちり日焼けしていますし。
「タカナカ・サウンド」は、夏のBGMとして最適な音楽でした。
5位「READY TO FLY」(アルバム:TAKANAKA)

■曲名:READY TO FLY
■アルバム名:TAKANAKA(1977年)
■動画リンク:「READY TO FLY」
彼のプレイは明快で分かりやすいのが特徴です。
フュージョン系のギタリストは技巧的な人が多いですが、この人はそれほどテクニックを売りにしていません。
また分かりやすいフレーズが多いため、過小評価されがちかもしれません。
しかし小難しいこと抜きに聞けば、その明快な魅力には抗いがたいものがあります。
彼のプレイは快楽指数が高く、万人を惹きつける陽の魅力があります。
実際この人の影響でギターを始めた人も多いことでしょう。
試しに5:12からの演奏をお聞きください。
待ちきれないと言わんばかりに、彼のギターが飛び出してきます。
その後も、他の誰がこんなに気持ちよく弾けるのかと思える演奏ですね。
このアルバムには他にも「MAMBO NO.5(DISCO DANGO)」という有名曲も収録されています。
高中正義 – MAMBO NO.5(DISCO DANGO)
6位「NIGHTS」(アルバム:BRASILIAN SKIES)

■曲名:NIGHTS
■アルバム名:BRASILIAN SKIES(1978年)
■動画リンク:「NIGHTS」
このアルバムは良い曲が多く、どの曲を選ぶかかなり迷いました。
最後まで迷ったのは、以下の曲です。
「NIGHTS」ではEW&Fかシャカタク(Shakatak)のような女性コーラスが曲を主導しています。
先程この人の魅力は、必ずしもテクニカルな部分ではないと書きました。
その一例がこの曲です。
彼のプレイは音が伸びやかです。
試しに2:27からをお聞きになってみてください。
サステインの美しさは、サンタナ(Santana)にも匹敵すると思います。
この曲はストリングスとの絡みも相乗効果を生んでいますね。
7位「E.S.P」(アルバム:AN INSATIABLE HIGH)

■曲名:E.S.P
■アルバム名:AN INSATIABLE HIGH(1977年)
■動画リンク:「E.S.P」
このアルバムでは、以下の曲とどちらにするか迷いました。
「E.S.P」のキーボードはパトリース・ラッシェン(Patrice Rushen)で、リー・リトナー(Lee Ritenour)も参加しています。
ホーン・セクションはタワー・オブ・パワー(Tower of Power)です。
1980年代に入ると彼は、日米を行き来して活動することが増えました。
アメリカでは大成功を収めたとは言えませんが、一部では高い評価を得ていたようです。
この動画のコメントには外国人のコメントが数多く書き込まれて、どれも絶賛するコメントばかりです。
もう少しで「世界の高中」になっていたかもしれません。
そうなってもおかしくないポテンシャルを持っていた人だと思います。
8位「トーキョー・レギー」(アルバム:SEYCHELLES)

■曲名:トーキョー・レギー
■アルバム名:SEYCHELLES(1976年)
■動画リンク:「トーキョー・レギー」
彼の音楽のキャリアはこんな風に始まりました。
高校3年生のとき、エイプリル・フールのコンサート中に酔っ払ったメンバーの「誰かギターを代わりに弾いてくれ」という呼びかけに応じて、客席から学生服のままステージに上がり演奏したことがプロ・デビューのきっかけとなる。
その後彼は、サディスティック・ミカ・バンド(Sadistic Mika Band)に参加して、知名度を上げました。
サディスティック・ミカ・バンド解散後は、サディスティックスというバンドに参加しました。
そのバンドの一員が、この曲でボーカルを担当している高橋幸宏です。
ちなみにこの曲でベースを弾いている後藤次利も、そのバンドのメンバーでした。
おニャン子クラブなどの仕事で知られる後藤次利は、実力派べーシストでもありました。
この曲にはサディスティックスの名残を感じます。
9位「空ド白ソ」(アルバム:T-WAVE)

■曲名:空ド白ソ
■アルバム名:T-WAVE(1980年)
■動画リンク:「空ド白ソ」
この曲はイントロのギターのカッティングがすばらしいですね。
当時彼の音楽は、若者があこがれるライフ・スタイルを表現していたように思います。
このアルバム・ジャケットのように。
私は彼の音楽にこんなイメージを持っています。
白いスーツを着て海辺のパラソルのロッキンチェアーに座り、手元にはトロピカル・ドリンク。
そして夜はチェリーの入ったマティーニをたしなみ、車はオープン・カー。
このアルバム・ジャケットそのままですが(笑)。
私のように後追いの人でも、なんとなく当時のあこがれを想像できます。
この曲はトロピカル・ドリンクを片手にお聞きください(笑)
10位「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」(アルバム:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS)

■曲名:YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE
■アルバム名:虹伝説 THE RAINBOW GOBLINS(1981年)
■動画リンク:「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」
この人には、ある種のイメージがあります。
ポップでカラフルだけど、トゥ・マッチで派手な人。
実際それは事実でした。
昔からラメのジャンプスーツなどのド派手のファッションで有名。「とにかく派手にしてくれ」とオーダーメイドで洋服屋に作らせたと言う。また、1970年代から金髪や緑髪にもしており、被り物もよく被っていた。
一方彼はライブで演奏する曲を、ファンからのアンケートで決めたりもしていました。
この人のサービス精神が人一倍で、それが派手さにも表れているようですね。
ただそういうところに引く人もいるかもしれません。
そういう人にはこのアルバムをおすすめいたします。
このアルバムは、ウル・デ・リコの絵本「THE RAINBOW GOBLINS」をテーマにしたコンセプト・アルバムです。
コテコテな彼とはまた違った魅力を発見できますから。
この「YOU CAN NEVER COME TO THIS PLACE」は、アルバムのハイライトといえる曲で、あえて最後に配置してみました。
濃厚なロマンティシズムに酔いしれたい曲です。
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