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スーパーカー(SUPERCAR)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はスーパーカーのランキングを作成しました。

彼らは途中から音楽性が大きく変わりました。

しかしどちらの時期にもすばらしい曲があります。

今も色あせない、真にオルタナティヴなバンドだと思います。

 

1位「STROBOLIGHTS」(アルバム:PingPong)

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■曲名:STROBOLIGHTS
■アルバム名:PingPong(2002年)
■アルバム名邦題:ピンポン
■動画リンク:「STROBOLIGHTS」

この曲の別バージョンは「HIGHVISION」に収録されています。

しかし映画で使われたイメージが強い曲なので、映画バージョンの方でご紹介します。

私は音楽に特化している人なので、映画はあまり詳しくありません。

しかし音楽が良いという評判の映画は、音楽目的で見に行くことがあります。

この映画も見ましたが、音楽さえ良ければいいという不純な動機が恥ずかしくなる程すばらしい映画でした。

この曲のPVでは映画のシーンが使われています。

なお「ストロボライツ」とは、写真撮影時のライトのような瞬間的で強い光のこと。

ただ「ストロボライト」の複数形なので、そうした光がいくつもある状態なのでしょう。

こういう言葉のセンスもさすがです。

 

2位「Lucky」(アルバム:スリーアウトチェンジ)

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■曲名:Lucky
■アルバム名:スリーアウトチェンジ(1998年)
■動画リンク:「Lucky」

彼らは初期のギター中心の時期と「Futurama」などのエレクトロな時期とに、二分されます。

ファースト・アルバムから選んだこの曲は、当然ながら初期に分類されます。

このバンドの特徴は、男女2人のボーカルがいること。

そしてこの曲では、フルカワミキと中村弘二が男女それぞれの立場から歌っています。

どちらのボーカルも、イギリスのインディ・ポップにありそうなタイプかもしれません。

この言い方で伝わるかどうか分かりませんが、あまり歌い上げない、地味で平坦な歌い方です。

素人っぽいという人もいますが、こういう曲はこの歌い方で正解だと思います。

 

3位「Sunday People」(アルバム:JUMP UP)

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■曲名:Sunday People
■アルバム名:JUMP UP(1999年)
■動画リンク:「Sunday People」

セカンド・アルバムの曲です。

基本的に前作の音楽性を踏襲していますが、次作「Futurama」から始まるエレクトロ路線の予兆を感じます。

その意味で「JUMP UP」というアルバム名通りの内容といえるでしょう。

この曲のイントロもHIPHOPっぽいですし、3:38から電子音だけになる部分もあります。

彼らには、大胆で人を食ったようなところがあります。

たとえばこのアルバムは、1999年2月10日発売。

しかしその後1999年5月15日に過去音源集の第一弾「OOKeah!!」、次に1999年8月21日にその第二弾「OOYeah!!」をリリースしています。

適当に思い付いた感じの似たようなアルバム名の作品を、3か月毎にリリースしていたのですね。

ただ彼らは自分たちが次作で大きく変化することを予想していたのかもしれません。

だから今の内に在庫を一掃した可能性も。

それら適当な感じの作品がどれもすばらしかったことから、彼らの評価は更に高まりました。

 

4位「FAIRWAY」(アルバム:Futurama)

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■曲名:FAIRWAY
■アルバム名:Futurama(2000年)
■動画リンク:「FAIRWAY」

このアルバムは異色作です。

その後彼らの分岐点になった作品で、よく彼らの最高傑作として引き合いに出されます。

この作品から彼らは電子音を大胆に導入しました。

この曲は以前の路線の曲ですが、アルバムの前半に収録されたエレクトロな曲には驚いたものです。

ちなみにアルバム名の「Futurama」は、こういう意味の言葉です。

フューチュラマとは”Future”(未来)と”Panorama”(パノラマ)を組み合わせた造語。

フューチュラマ ウィキペディア

次々に展開する未来のイメージみたいな感じでしょうか。

このアルバムは冒頭から「Changes」というエレクトロな曲から始まります。

その曲をご紹介しておきましょう。

Supercar – Changes

この作品は従来の曲と新しいタイプの曲が、絶妙なバランスで収録されています。

 

5位「PLANET」(アルバム:スリーアウトチェンジ)

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■曲名:PLANET
■アルバム名:スリーアウトチェンジ(1998年)
■動画リンク:「PLANET」

このバンドはツイン・ボーカルです。

ただ出番が多いのは、中村弘二(ナカコー)の方です。

フルカワミキのボーカルの方が好きだという人は少なくないかもしれません。

しかしこの曲などを聞くと、ナカコーのボーカルも悪くありませんね。

ドラマティックなストリングスが印象的な曲です。

編曲はプロに依頼したのだろうと思ってクレジットを確認したところ、自分たちでアレンジしているようですね。

デビュー時から既に枠に収まりきらないバンドだったようです。

 

6位「STORYWRITER」(アルバム:HIGHVISION)

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■曲名:STORYWRITER
■アルバム名:HIGHVISION(2002年)
■動画リンク:「STORYWRITER」

このバンドの最高傑作は人によってかなり意見が割れます。

ファーストアルバム、「Futurama」そしてこの「HIGHVISION」あたりが有力候補ではないでしょうか。

私は「HIGHVISION」を推します。

前作「Futurama」では試行錯誤していたギターとエレクトリックな音の融合が、より自然な形で融合しています。

この曲はスペーシーな電子音から始まりますが、その後ギターが始まる時のスリルがたまりません。

田沢甲大によるブレイクビーツみたいなドラムもいいですね。

この曲は「STORYWRITER」つまり「物語を書く人」という意味です。

曲の最後は「ストーリーの後編がスタート」という歌詞で終わっています。

しかしこの頃の彼らは既にバンド内部に矛盾を抱えていました。

 

7位「AOHARU YOUTH」(アルバム:HIGHVISION)

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■曲名:AOHARU YOUTH
■アルバム名:HIGHVISION(2002年)
■動画リンク:「AOHARU YOUTH」

このアルバムは、本当にすばらしい曲がそろっています。

私は特に「WARNING BELL」「STORYWRITER」そしてこの曲と続く3曲の流れが最強だと思っています。

「WARNING BELL」については、リンクだけ貼っておきましょう。

Supercar – Warning Bell

夜中に聞くと、瞳孔が開き意識が覚醒して眠れなくなるので、くれぐれもご注意ください。

私はこのアルバムの1曲目「STARLINE」を聞いて、彼らが参考にしたバンドが分かった気がしました。

おそらく彼らはレディオヘッド(Radiohead)が好きなのでしょう。

このアルバムは2002年4月24日のリリースですが、前年にレディオヘッドは「アムニージアック(Amnesiac)」をリリースしました。

私は真似したと言いたいのではありません。

問題は質の高さです。

当時は無数のバンドが、レディオヘッドを参考にしていましたが、これほど質の高い作品はめったにありません。

 

8位「RECREATION」(アルバム:ANSWER)

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■曲名:RECREATION
■アルバム名:ANSWER(2004年)
■動画リンク:「RECREATION」

彼らはオリジナル・アルバムを5枚発表した後に解散しました。

解散の理由は、ウィキペディアには以下のように書かれています。

解散理由は公表されていないが、後日、雑誌インタビューで、石渡は活動後半から、エレクトロサウンドに特化され始め、詞より曲派の中村、古川と、詞を大切にしたい石渡とで、方向性にズレが生じ始めたのが綴られている。

SUPERCAR ウィキペディア

他にもナカコーが永続的なバンドとは考えていなかった説やメンバーの不仲説など、様々な説が噂されています。

ここまで彼らのアルバムでは、やりたい音楽が明確でした。

しかしこのラスト・アルバムは、質の高さはそれなりに維持しているものの、進化が停滞した感じがしました。

バンド解散後のナカコーは、NYANTORAやiLL名義の活動や、ミキとのバンドLAMAを結成して今に至っています。

石渡淳治は、作詞家やプロデューサーとして活躍しています。

このバンドでやるべきことはなくなったのかもしれません。

 

9位「DRIVE」(アルバム:スリーアウトチェンジ)

supercar-three

■曲名:DRIVE
■アルバム名:スリーアウトチェンジ(1998年)
■動画リンク:「DRIVE」

最後デビュー・アルバムからの曲です。

彼らは青森出身のバンドです。

1995年、当時八戸市で寮生活を送っていた石渡が同市内の「楽器の文明堂」(既に閉店)に貼られていたバンドメンバー募集の張り紙に興味を持ち、そのバンドに連絡を取る。

しかし一向に動きがみられなかったため、石渡が小学校時代からの幼馴染の中村と中学時代に野球部でバッテリーを組んでいた田沢を誘い、そこに張り紙を貼ったバンドのメンバーだった古川を逆に招く形で結成。バンド名は石渡が命名した。[1]

SUPERCAR ウィキペディア

身近な友達を誘って結成したにしては、才能のあるメンバーが集まったのですね。

唯一外部からの人材であるフルカワミキも、バンドに欠かせない存在になりました。

彼女の存在は地味になりがちなバンドに、華を添えました。

それはビジュアルだけではありません。

たとえばこの曲をお聞きください。

この前に3曲爆音曲が続いた後この曲が流れると、さわやかな風が吹きこんだような気分になったものです。

 

10位「OOKeah!!」(アルバム:OOKeah!!)

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■曲名:OOKeah!!
■アルバム名:OOKeah!!(1999年)
■動画リンク:「OOKeah!!」

デビュー前インディーズからリリースされたアルバムに、新曲を加えてリリースされた作品です。

続編の「OOYeah!!」も同じ性質のアルバムですが、そちらにも「MOTORBIKE」という名曲が入っています。

Supercar – MOTORBIKE

この2枚を聞くと、当時はギター一辺倒のバンドだったことが分かります。

初期の彼らをシューゲイザーと呼ぶ人がいます。

シューゲイザーとはざっくり言えば、爆音をべた塗した内気で繊細な音楽のことです。

まあ私は彼らをシューゲイザーとして聞いたことはありませんが。

ただギターの音が心地良いなと思って聞いていました。

彼らの音楽に対する批判は、いつも決まっています。

素人くさいとか曲に展開力が乏しいとか、実際そういう意見を友人から聞いたこともあります。

しかしその後どちらの欠点も克服されました。

それにこんな風に全く展開しない、しかしすばらしい曲もありますし。

こういう遊び心こそが、その後彼らが飛躍する源泉になったのかもしれません。

 

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