今回はラリー・カールトンのランキングを作成しました。
彼のギターは心地良いのが特徴です。
この記事では、その魅力を堪能していただける曲をご紹介してみました。
- 1 1位「Room 335」(アルバム:Larry Carlton)
- 2 2位「Rio Samba」(アルバム:Larry Carlton)
- 3 3位「Strikes Twice」(アルバム:Strikes Twice)
- 4 4位「American Family」(アルバム:Singing/Playing)
- 5 5位「(It Was)Only Yesterday」(アルバム:Larry Carlton)
- 6 6位「Smiles and Smiles to Go」(アルバム:Alone/But Never Alone)
- 7 7位「I Cry Mercy」(アルバム:Singing/Playing)
- 8 8位「Ain’t Nothing For a Heartache」(アルバム:Strikes Twice)
- 9 9位「People Get Ready」(アルバム:With a Little Help from My Friends)
- 10 10位「Sleepwalk」(アルバム:Sleepwalk)
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1位「Room 335」(アルバム:Larry Carlton)
■曲名:Room 335
■曲名邦題:ルーム335
■アルバム名:Larry Carlton
■アルバム名邦題:夜の彷徨
■動画リンク:「Room 335」
この人の代名詞といえる人気曲、有名曲です。
彼はジャズ/フュージョン・ギタリストであり、ヒットチャートだけで評価されるべきではありません。
ただラリー・カールトンについては、この曲なしでは語れません。
曲名から彼自身も自信があることがうかがえます。
ちなみに「335」とは彼のギター、ギブソンES-335に由来しています。
「Room 335」という曲名はそのギターから名付けられましたが、彼の所有するスタジオも同じ名前。
ちなみに彼は「Mr.335」と呼ばれています。
2位「Rio Samba」(アルバム:Larry Carlton)
■曲名:Rio Samba
■曲名邦題:リオのサンバ
■アルバム名:Larry Carlton
■アルバム名邦題:夜の彷徨
■動画リンク:「Rio Samba」
この頃の彼はジャンルでいうと、フュージョン/クロスオーバー(以下フュージョン)といえるでしょう。
フュージョンにも硬派と軟派のフュージョンに分かれます。
とかくジャズ・ファンは、ブレッカー・ブラザーズ(Brecker Brothers)のような硬派なフュージョンを好みがちです。
しかし一般的なリスナーに好まれやすいのは、軟派で聞きやすいフュージョンの方かもしれません。
具体的にいえば、シャカタク(Shakatak)など。
ラリー・カールトンは曲調とボーカル曲が目立つせいか、本来は軟派に分類すべきかもしれません。
しかしこの人のように圧倒的な演奏力を持った人は、そのどちらにも当てはまりません。
この人は一般的なリスナーと玄人、両方から注目される稀有な存在でした。
3位「Strikes Twice」(アルバム:Strikes Twice)
■曲名:Strikes Twice
■曲名邦題:ストライクス・トワイス
■アルバム名:Strikes Twice
■アルバム名邦題:ストライクス・トワイス
■動画リンク:「Strikes Twice」
上の2曲が気に入ったら、次に聞くべき作品はこのアルバムです。
少しボーカル曲が増えましたが、音楽性にはかなり類似しています。
ちなみにこの曲は、以下の「エイト・タイムス・アップ(Eight Times Up)」収録のライブ・バージョンもすばらしく、どちらにするか迷いました。
この頃の彼の音楽は、快楽原則に基づいていました。
その快楽志向は高中正義に通じるところがあるかもしれません。
高中正義に興味のある方は、以下の記事をどうぞ。
高中正義(Takanaka Masayoshi)の名曲名盤10選
本来両者はタイプが異なりますが、一部サステインの利いたプレイが少し似ています。
4位「American Family」(アルバム:Singing/Playing)
■曲名:American Family
■曲名邦題:アメリカン・ファミリー
■アルバム名:Singing/Playing
■アルバム名邦題:シンギング&プレイング
■動画リンク:「American Family」
ここでボーカル曲をご紹介します。
どれをラリー・カールトンのファースト・アルバムとするかは、議論が分かれるところです。
もしかしたら「Room 335」が入ったアルバムを、ファーストと考える方がいらっしゃるかもしれません。
しかしディスコグラフィーを確認すると、そのアルバムは3枚目です。
ちなみにこのアルバムは2枚目。
この頃の彼は、クルセイダーズの準メンバーとして活躍していました。
クルセイダーズにつきましては、以下の記事をご覧ください。
クルセイダーズ(The Crusaders)の名曲名盤10選
特に「スパイラル(Spiral)」のソロは、フュージョンを代表する名演です。
興味のある方は、ぜひ上の記事で聞いてみてください。
5位「(It Was)Only Yesterday」(アルバム:Larry Carlton)
■曲名:(It Was)Only Yesterday
■曲名邦題:昨日の夢
■アルバム名:Larry Carlton
■アルバム名邦題:夜の彷徨
■動画リンク:「(It Was)Only Yesterday」
ラリー・カールトンはバラードも絶品です。
彼はバラードの曲でもサステインが利いています、というか利きまくっています。
この頃の彼の演奏は伸びやかな演奏が特徴的でした。
この曲でも高音部の艶と官能美は、サンタナを思い起こさせるほどです。
ラリー・カールトンの人気は、その音の快楽性にあるかもしれません。
その点ジャンルやタイプは異なりますが、ゲイリー・ムーア(Gary Moore)と少し似たところがあります。
どちらもシングルノートの官能性が特徴です。
6位「Smiles and Smiles to Go」(アルバム:Alone/But Never Alone)
■曲名:Smiles and Smiles to Go
■曲名邦題:スマイルズ・アンド・スマイルズ・トゥ・ゴー
■アルバム名:Alone/But Never Alone
■アルバム名邦題:アローン・バット・ネヴァー・アローン
■動画リンク:「Smiles and Smiles to Go」
彼のプレイは時期によって特徴が異なります。
ジョン・スコフィールド(John Scofield)と同じくかなり個性の強い人ですが、意外にもその特徴は単純に言い表せません。
もし「Room 335」だけで彼の演奏を言えば、陽性でキャッチーな演奏をする人だと言えば済むかもしれません。
しかしその後彼の演奏はキャッチーではなくなり始め、地味な作風に変化していきました。
不思議とそんなアルバムが続くと、それが本来のラリーと思えてきます。
このアルバムはとても落ち着いた作風ですし。
しかしこの地味なアルバムは高く評価され、セールス的にも好調でした。
このアルバムではアコースティック・ギターを用いて、新境地を聞かせてくれました。
派手で分かりやすい演奏は、彼の一部にすぎなかったのですね。
7位「I Cry Mercy」(アルバム:Singing/Playing)
■曲名:I Cry Mercy
■曲名邦題:アイ・クライ・マーシー
■アルバム名:Singing/Playing
■アルバム名邦題:シンギング&プレイング
■動画リンク:「I Cry Mercy」
彼のソロ・キャリア初期はボーカル曲が多いように思います。
このセカンド・アルバムも、8曲中6曲がボーカル曲ですし。
ジャンル的には、AORに近い感じがします。
ただそのさわやかな作風は、殊の外魅力的に響きました。
このアルバムで彼は共同プロデュースしており、会社の意向で売れ線になった感じはしません。
この人はメロディセンスに優れています。
彼はギタリストとしても歌ものでも、常に圧倒的に豊かなメロディを聞かせてくれました。
8位「Ain’t Nothing For a Heartache」(アルバム:Strikes Twice)
■曲名:Ain’t Nothing For a Heartache
■曲名邦題:僕のハートエイク
■アルバム名:Strikes Twice
■アルバム名邦題:ストライクス・トワイス
■動画リンク:「Ain’t Nothing For a Heartache」
ブレイクした前作「Larry Carlton」の次作からの曲です。
アルバム・ジャケットは意味不明ですが、ノリに乗っている感じがしますね(笑)
彼は自分のやりたいこととセールス、ギターとボーカル、それらのバランス感覚に優れた人でした。
このアルバムもセールスだけを考えたら人気作「Larry Carlton」を踏襲し「Room 335」の路線で良かったはずです。
しかし彼は前作の路線を受け継ぎつつも、チャレンジとしてボーカル曲を増やしました。
ちなみにこの曲はカバー曲です。
原曲を引用しておきましょう。
Kerry Chater – Ain’t Nothin’ For A Heartache
このアルバムでは他に「The Magician」もほぼ同等の名曲です。
9位「People Get Ready」(アルバム:With a Little Help from My Friends)
■曲名:People Get Ready
■曲名邦題:ピープル・ゲット・レディ
■アルバム名:With a Little Help from My Friends
■アルバム名邦題:ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
■動画リンク:「People Get Ready」
ファースト・アルバムの曲です。
しかしとはいえ最高傑作「Larry Carlton」の10年前にリリースされた作品。
レーベルはUNIというマイナー・レーベルですが」、制作時の意図はかなり明確だったように思います。
どう聞いても、A&MやCTIを意識していますし。
この曲はインプレッションズ(The Impressions)のカバーです。
アルバム・タイトル曲はビートルズ(The Beatles)で、他にもヒット曲ばかりの選曲。
ラリー演奏も、イージーリスニング風に解釈した無難な演奏が多いように思います。
しかしこの曲はそれらとは別かもしれません。
元々彼はジョー・パス(Joe Pass)から学ぶことが多かったそうですが、この曲の演奏にはその影響を感じます。
10位「Sleepwalk」(アルバム:Sleepwalk)
■曲名:Sleepwalk
■曲名邦題:夢飛行
■アルバム名:Sleepwalk
■アルバム名邦題:夢飛行
■動画リンク:「Sleepwalk」
「Larry Carlton」でブレイクした時の彼は、それが本来の姿だと思われました。
キャッチーなメロディを太字で紡ぎ出すギタリスト。
しかしこのアルバムあたりから、派手な部分感じさせなくなりました。
彼はこの頃から、キャッチーな楽曲と演奏から離れようとしていた感じがします。
その成果は4年後の1986年「Alone/But Never Alone」として結実しました。
その後彼はスムーズジャズのスーパー・グループ、フォープレイに参加しました。
以前私はフォープレイについて、以下の記事を書きました。
フォープレイでは前任者のリー・リトナー(Lee Ritenour)とは異なり、強い個性を感じさせる演奏を披露しました。
彼の演奏は常に個の力を感じさせてくれます。
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