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スーパートランプ(Supertramp)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】【ロジャー・ホジソンのボーカル曲限定】

今回はスーパートランプのランキングを作成しました。

ただし以下のような条件を付けています。

・プログレ曲なし
・ポップな曲か美しい曲のみ
・ロジャー・ホジソン(Roger Hodgson)のボーカル曲限定

なぜ条件を付けたかというと、このバンドをそのままご紹介しようとすると、収拾がつかなくなってしまうからです。

音楽性でいえば、フォーク、ストレンジ・ポップ、AOR、プログレなどをメインに、それ以外にもジャズやソウルっぽい曲もやっています。

リードボーカルの2人の声質も違いすぎますし。

バラエティに富むこと自体はいいのですが、このバンドの場合はあまりにもバラバラすぎて、魅力が伝わりにくいと判断しました。

そこでロジャーの澄んだハイトーンボーカルとポップな曲に限定して、統一感を持たせることにしました。

1970年代ポップスの魅力が凝縮された曲の数々をご堪能ください。

 

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1位「Goodbye Stranger」(アルバム:Breakfast in America)

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■曲名:Goodbye Stranger
■曲名邦題:グッドバイ・ストレンジャー
■アルバム名:Breakfast in America
■アルバム名邦題:ブレックファスト・イン・アメリカ
■動画リンク:「Goodbye Stranger」
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とはいえ、リック・デイヴィス(Rick Davies)の才能を認めていないわけではありません。

リックはロジャーと並ぶこのバンドのメインソングライターで、ボーカルも分け合っています。

ロジャーは「Famous Last Words…」を最後に脱退しましたが、「フロンティアへの旅立ち(Brother Where You Bound)」からはリックがバンドの屋台骨を支えました。

この曲もリックの手による曲です。

普通に実力者なのですね。

この曲では最初にリックのボーカルで始まりますが、サビでロジャーにバトンタッチしています。

両者の声質の違いを活かしたすばらしいリレー。

水と油のように違う両者ですが、それが理想的に融合したのがこの曲ではないでしょうか。

ちなみにリックのボーカル曲で、私が好きな曲を2曲だけ挙げておきましょう。

「ダウンストリーム(Downstream)」アルバム:「蒼い序曲(Even In The Quietest Moments)」より

「イッツ・オーライ(It’s Alright)アルバム:「フリー・アズ・ア・バード(Free As A Bird)」より

特に後者はスタイル・カウンシル(The Style Council)みたいな曲で、クラブなどで映える曲かもしれません。

ロジャー限定にした私が言うのもなんですが、このバンドはロジャーのことばかり言及されがちなので、少し補足する必要があるように思いました。

では次の曲からは、じっくりとロジャーの世界をご紹介していきたいと思います。

 

2位「The Logical Song」(アルバム:Breakfast in America)

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■曲名:The Logical Song
■曲名邦題:ロジカル・ソング
■アルバム名:Breakfast in America
■アルバム名邦題:ブレックファスト・イン・アメリカ
■動画リンク:「The Logical Song」
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この曲は大ヒットアルバムのファーストシングルです。

1位の曲と並んで彼らの定番にして代表曲といってもいいでしょう。

以前の彼らは基本的にアルバムアーティストで、たまたま少ヒットをしても、決してシングル向きのバンドとはいえませんでした。

しかしこの曲で初のトップテン入りを果たすと、ラジオでもよく流されるようになりました。

リアルタイムで聞いていたファンは、さぞかし驚いたことでしょう。

ただこの曲の歌詞を読むと、中身は以前と変わっていないようですけどね。

子供の頃はすばらしく奇跡に満ちていたけれど、大人になってから自分が何者か分からなくなった。

誰か教えてほしいという内容の曲です。

そんな曲を「The Logical Song」つまり「論理的な歌」という曲名にしてしまうあたりは、実にロジャーらしいセンスです。

 

3位「Hide in Your Shell」(アルバム:Crime Of The Century)

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■曲名:Hide in Your Shell
■曲名邦題:貝殻のひとりごと
■アルバム名:Crime Of The Century
■アルバム名邦題:クライム・オブ・センチュリー
■動画リンク:「Hide in Your Shell」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

このアルバムでは「School」とアルバムタイトル曲の「Crime of the Century」が人気曲です。

実際どちらもの曲もすばらしく、アルバム自体も傑作といえる出来ではないでしょうか。

しかし今回私は、ビギナーの方を想定して選曲しています。

そのため万人向けではない曲は割愛し、ポップな曲を中心にしてみました。

その観点からすると、このアルバムではこの曲なのではないでしょうか。

この曲は今回ご紹介した全曲の中で、最も魅力的なサビを持った曲かもしれません。

サビは1:38からです。

テルミンみたいな音が入っているのも、面白い効果を生んでいますよね。

7分近くと長い曲ですが、演奏の魅力とメリハリのある構成で、最後まで一気に聞かせてくれます。

 

4位「Don’t Leave Me Now」(アルバム:Famous Last Words…)

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■曲名:Don’t Leave Me Now
■曲名邦題:狂気の世界
■アルバム名:Famous Last Words…
■アルバム名邦題:フェイマス・ラスト・ワーズ
■動画リンク:「Don’t Leave Me Now」
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こじらせた魅力を持った曲です。

孤独でクレイジーなこの世界に僕を置いていかないでと訴えています。

私が考えるロジャーっぽい世界とは、こういう部分かもしれません。

リックも時々こういう歌詞を書きますが、ロジャーの場合はデフォルトでこういう世界観です。

ちなみにロジャーはこのアルバムの後にバンドを去り、ソロ活動を始めています。

ツアー続きの生活から離れて、家族などと一緒に落ち着いた生活を送りたかったようですね。

こういうメンタルの人が、音楽業界の第一線にいるのは辛いものがあったのかもしれません。

現在ロジャーは執筆活動もしているようですが、精神的で哲学的な内容が多いそうです。

この頃は少し悲観的な内容の曲が多いように思いますが、こういう精神性はこの曲にも深みを与えているかもしれません。

またこの曲は、ロジャーのギター、ジョン・ヘリウェル(John Helliwell)のサックスも大活躍していて、演奏面でも聞きごたえがあります。

 

5位「Sister Moonshine」(アルバム:Crisis? What’s Crisis?)

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■曲名:Sister Moonshine
■曲名邦題:シスター・ムーンシャイン
■アルバム名:Crisis? What’s Crisis?
■アルバム名邦題:危機への招待
■動画リンク:「Sister Moonshine」
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このバンドは「クライム・オブ・センチュリー(Crime Of The Century)」から始まったようなものです。

最初の2枚「スーパートランプ・ファースト(Supertramp)」と「消えない封印(Indelibly Stamped)」は、正直何をやりたいのかよく分かりません。

その点「Crime Of The Century」では、やりたいことが明確になってきました。

せっかく前作で売れたのに、このアルバムでは違う方向性を打ち出しました。

この「Crisis? What’s Crisis?」は、一見ポップですが、一筋縄ではいかない曲ばかりです。

ただそれがすばらしいところでもあるのですが。

素直な曲はこの曲ぐらいかもしれません。

このバンドは「Crime Of The Century」と「Breakfast in America」が2大名盤みたいに言われることが多いと思います。

ただ私からすると、このアルバムを含めた3大名盤です。

気に入る人は少数派でしょうが、おそらく病みつき度は一番高いと思われますので。

このアルバムと比べたら「Breakfast in America」は全然つまらないなどと言い出したら、こじらせを発症したということかもしれません。

 

6位「Lord Is It Mine」(アルバム:Breakfast in America)

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■曲名:Lord Is It Mine
■曲名邦題:すべては闇の中
■アルバム名:Breakfast in America
■アルバム名邦題:ブレックファスト・イン・アメリカ
■動画リンク:「Lord Is It Mine」
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これ以前の彼らは商業音楽としては何かが決定的に欠けているけれど、それが魅力でもあるというバンドでした。

しかしこのアルバムでは、完璧な商業ポップスの曲をずらりとそろえてきました。

一体何があったのでしょうか。

1位と2位に挙げた2大ヒット曲には異論はないでしょうが、他にも名曲ぞろいです。

ヒットシングル「ロング・ウェイ・ホーム(Take the Long Way Home)」や、少しプログレ色を残した「チャイルド・オブ・ヴィジョン(Child of Vision)」も忘れてはいけません。

私はこのアルバムの成功の要因は、リックの決断だったように思います。

リックの書いた曲は、10曲中6曲を占めています。

名曲ぞろいのこのアルバムで、リックの曲が過半数を超えていることを忘れてはいけません。

このアルバムのレコーディング時リックは、自分とは全く異質の存在であるロジャーに対して、どうにか意思疎通を図ろうとしていたようです。

結果リックは自分のアルバムタイトル案である「Hello Stranger」を取り下げ、自分が書いた曲のリードボーカルをロジャーに譲りました。

シングルカットも、ロジャーのボーカルが目立つ曲ばかりという有様です。

おいしいところをロジャーに譲ったのは、バンド全体のことを考えたからかもしれません。

そのおかげかこのアルバムは売れに売れて、全世界で1800万枚以上のセールスを記録しました。

 

7位「Dreamer」(アルバム:Paris)

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■曲名:Dreamer
■曲名邦題:ドリーマー
■アルバム名:Paris
■アルバム名邦題:ライヴ・イン・パリ
■動画リンク:「Dreamer」
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彼らは前作「Breakfast in America」の記録的ヒットで、一躍大スターの仲間入りを果たしました。

するとレコード会社は、次のアルバムまで何かしなければいけないと考えるものです。

常套手段としては過去の曲を含めたベスト盤か、ライブアルバムあたりでしょう。

このアルバムは、過去の曲を含めたベスト盤的なライブアルバムという形でリリースされました。

そのアルバムからシングルカットされたのがこの曲です。

この曲は彼らがブレイクする前に一番売れたシングルですから、レコード会社は次作までの繋ぎに向いていると判断したのかもしれません。

オリジナルバージョンも名曲ですが、このライブバージョンの方がエレピの粒立ちが良くおすすめです。

アルバムジャケットもすばらしいですしね。

 

8位「Breakfast in America」(アルバム:Breakfast in America)

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■曲名:Breakfast in America
■曲名邦題:ブレックファスト・イン・アメリカ
■アルバム名:Breakfast in America
■アルバム名邦題:ブレックファスト・イン・アメリカ
■動画リンク:「Breakfast in America」
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クレジットではリックが書いた曲だと記載されています。

しかし異説もあり、実際のところはっきりしません。

ロジャーがこの曲を書いたという説や共作だという説もあります。

私はそれらの説を無視できないと思っています。

まずロジャーは当初から「Breakfast in America」というアルバムタイトル案を推していたこと。

そして自虐的でトラジコメディな歌詞が、いかにもロジャーの作風だと思うからです。

この曲の歌詞では、アメリカに対してアンビバレンツな感情が表現されています。

僕はぱっとしない男で、手に入れたのはぱっとしない彼女だけ。

でもカルフォルニアの女の子は魅力的で、きっとアメリカは億万長者だらけなんだろう。

アメリカに行ってみたいけれど、それもまずないだろうねというような内容です。

確かに彼らはある程度の人気を獲得していましたが、アメリカでは他の国ほどの人気はありませんでした。

しかしこのアルバムで初めてアメリカのアルバムチャートで1位を獲得しています。

おそらくその成功の要因の1つは、アルバム・ジャケットではないでしょうか。

マンハッタンっぽい食器の山を背後に、ふくよかなウェイトレスが自由の女神のポーズをとり、こちらを見て微笑んでいます。

インパクト充分ですよね。

モデルは、アメリカ人の女優、ケイト・ムルタ(Kate Murtagh)です。

歌詞に「カルフォルニアの女の子を見てみたいものだ」という箇所がありましたが、この人はカルフォルニア出身の女性ですからね。

彼らにとっては、まさに自由の女神に等しい存在ではないでしょうか。

 

9位「It’s Raining Again」(アルバム:Famous Last Words…)

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■曲名:It’s Raining Again
■曲名邦題:イッツ・レイニング・アゲイン
■アルバム名:Famous Last Words…
■アルバム名邦題:フェイマス・ラスト・ワーズ
■動画リンク:「It’s Raining Again」
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から

この曲は昔ながらのファンには評判が悪いようです。

昔からのファンからみたら、遠藤健司が杉真理みたいな曲を発表したような、とまどいを感じたのかもしれません。

まあ私はどちらも好きですが。

この曲を書いたのはロジャーです。

ロジャーは「クレイジー(Crazy)」や「Don’t Leave Me Now」のような暗い歌詞を書いたかと思ったら、こんな明るくポップな曲を書いたり、やはり少し分裂気味でしょうか。

歌詞の内容もロジャーの曲の中ではかなり異色です。

恋愛が終わった。友達を失った。雨も降っている。

しかし再び立ち上がろうよという内容です。

本当かと思ってしまいますね。

私はロジャーのダークサイドが生み出す美しい曲や、少しいびつでポップな曲が好みです。

そういう観点からするとこの曲は好みではありませんが、初めてこのバンドを聞く方には強くおすすめしたい曲です。

 

10位「A Soapbox Opera」(Youtubeオンリー)

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■曲名:A Soapbox Opera
■曲名邦題:街頭オペラの歌
■動画リンク:「A Soapbox Opera」

最初はスタジオバージョンの方でご紹介しようと思っていました。

そこで動画探しをしている時にこのライブバージョンを見つけましたが、こちらの方がいいようですね。

映像を見ると、ロジャーはもう既にかなり年を取っていますが、あのハイトーン・ボーカルは健在です。

この曲ではオーケストラと共演していて、後半はとても感動的な演奏を聞かせてくれます。

さて「Famous Last Words…」を最後に脱退したロジャーは、ソロアルバムを数枚リリースしました。

特に「愛なき嵐に向かって(In the Eye of the Storm)」はなかなかの傑作で、このランキングの暗め曲を気に入った方は聞いて損はありません。

一時は両手を骨折する事故に見舞われ、音楽生命を危ぶまれましたが、このライブを見ると無事復活しているようですね。

一方残されたバンドはリックを中心に存続しましたが、セールス的に惨敗が続いて解散すると、しばらくしてからまた再結成することを繰り返しています。

再結成の度にロジャーが参加するか注目されましたが、今のところ実現していません。

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