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ジョルジ・ベン(Jorge Ben)の名Jorge Ben曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はジョルジ・ベンのランキングを作成しました。

この人は名曲「Taj Mahal」と「Mas Que Nada」の作曲者として知られています。

しかし彼はソングライターとしてだけでなく、ボーカルとギターの演奏も一流でした。

ちなみにその後彼はジョルジ・ベン・ジョール(Jorge Ben Jor)と改名しています。

この記事では旧名ジョルジ・ベンに統一して表記しています。

 

1位「Taj Mahal」(アルバム:Africa Brasil)

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■曲名:Taj Mahal
■曲名邦題:タジ・マハール
■アルバム名:Africa Brasil(1976年)
■アルバム名邦題:アフリカ・ブラジル
■動画リンク:「Taj Mahal」

この曲は盗用事件で知られています。

ロッド・スチュワート(Rod Stewart)は「アイム・セクシー(Da Ya Think I’m Sexy?)」で、この曲を盗作しました。

Rod Stewart – Do Ya Think I’m Sexy?

素直に謝罪して和解すれば、そのまま終わる話だったかもしれません。

しかしなぜかロッドがジョルジを訴えたことから、話がこじれにこじれました。

この曲が収録された「Africa Brasil」は1976年のリリースです。

一方ロッドの曲が収録された「スーパースターはブロンドがお好き(Blondes Have More Fun)」は、2年後の1978年。

裁判では当然のようにジョルジ・ベンが勝訴しました。

その結果が影響したのか、その後ロッドの人気が急降下してしまいました。

それまでのロッドは、アルバムの最高位が2位→2位→1位と続いていましたが、次作では12位とトップテン入りを逃しています。

 

2位「A Banda Do Ze Pretinho」(アルバム:A Banda Do Ze Pretinho)

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■曲名:A Banda Do Ze Pretinho
■曲名邦題:ア・バンダ・ド・ゼー・プレチーニョ
■アルバム名:A Banda Do Ze Pretinho(1978年)
■アルバム名邦題:ア・バンダ・ド・ゼー・プレチーニョ
■動画リンク:「A Banda Do Ze Pretinho」

この時期彼の音楽は、サンバ・ホッキ(Samba Rock)と呼ばれています。

サンバ・ホッキとは、サンバとロックを組み合わせたという意味ですが、私はそれほどロックの要素を感じません。

サンバ・ファンクと呼んだ方がいいような気もします。

さてこの曲は、サンバ・ホッキ期を代表する曲。

唐突ですが、これから彼のアルバムを買おうという人に、おすすめの一枚を挙げておきましょう。

・ボサノヴァが好き →「Samba Esquema Novo」
・Taj Mahalが好き →「Africa Brasil」
・よく分からない →「A Tabua de Esmeralda」か「A Banda Do Ze Pretinho」

ただ現在「A Tabua de Esmeralda」のCDは入手困難です。

この曲が気に入ったら、この「A Banda Do Ze Pretinho」から聞いてみることをおすすめします。

 

3位「Mas Que Nada」(アルバム:Samba Esquema Novo)

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■曲名:Mas Que Nada
■曲名邦題:マシュ・ケ・ナーダ
■アルバム名:Samba Esquema Novo(1963年)
■アルバム名邦題:サンバ・エスキーマ・ノーヴォ
■動画リンク:「Mas Que Nada」

この人はボサノヴァ歌手としてデビューし、この曲をヒットさせています。

この曲はセルジオメンデス&ブラジル66(Sergio Mendes & Brasil ’66)を始めとして、多くのカバー曲を生みました。

日本でも松田聖子まで歌っていますし。

私のお気に入りのカバーは、以下の曲です。

由紀さおり&ピンク・マティーニ

曲名の「Mas Que Nada」の意味については、諸説あって本当のところは分かっていません。

ブラジル人も普段使わない言葉らしいです。

一応ウィキペディアをの解釈を引用しておきますが、おそらく違う解釈をしている人もいると思います。

「マシュ・ケ・ナダ(Mas Que Nada)」は当時のサンパウロのスラングで「まさか」「なんてこった」「やなこった」等と言う意味。スペイン語の「Más Que Nada(最高)」と言う意味と混同されている。
マシュ・ケ・ナダ

歌詞を読むと「古い黒人のサンバが最高だ」みたいな内容ですから、大まかにはそんな感じで考えておけばいいかもしれません。

 

4位「Oe Oe Says The Ox Cart On The Road」(アルバム:Live in Rio)

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■曲名:Oe Oe Says The Ox Cart On The Road
■アルバム名:Live in Rio(1992年)
■アルバム名邦題:ライブ・イン・リオ
■動画リンク:「Oe Oe Says The Ox Cart On The Road」

ライブ・アルバムからの選曲です。

ファンク・ナンバーですが、この曲はギターにご注目ください。

イントロのペラペラした音色もいい感じです。

この人はギタリストとしてのアイデンティティがかなり強い人かもしれません。

彼のアルバム・ジャケットを眺めていると、ある傾向があることに気が付きます。

ギターを持っているか、又は白い服を着ているジャケットが明らかに多い。

ちなみにギターを持っているジャケは10枚以上、白い服のジャケットも10枚近くあります。

その意味でこのアルバムは、白い服を着てギターを持っていますから、彼を象徴するジャケットといえるかもしれません(笑)。

 

5位「Ive Brussel」(アルバム:Salve Simpatia)

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■曲名:Ive Brussel
■曲名邦題:イヴ・ブルッセル
■アルバム名:Salve Simpatia(1979年)
■アルバム名邦題:サルヴィ・シンパチーア
■動画リンク:「Ive Brussel」

カエターノ・ヴェローゾ(Caetano Veloso)と共演している曲です。

この人は初期に作曲家として名前を上げました。

しかし1970年代は一部を除いて、曲づくりを重視しなくなってきた感じがしないでもありません。

その中でこの曲は、特に出来が良いと思います。

ジョルジとカエターノがデュエットしていますが、声質がかなり似ていますね。

ちなみに2:58のところで一瞬「まじか」と聞こえる、空耳の箇所があります。

涼し気なパーカッションもすばらしいです。

 

6位「Zumbi」(アルバム:A Tabua de Esmeralda)

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■曲名:Zumbi
■アルバム名:A Tabua de Esmeralda(1974年)
■アルバム名邦題:ア・タブア・ヂ・エスメラルダ
■動画リンク:「Zumbi」

私が一番好きなアルバムです。

1970年代はファンク色が強くなったり、サウンドが先鋭的になってきました。

サンバ・ホッキの作品には圧倒されますが、いまひとつ日常生活で聞くシーンがないというか、うまくは気分にはまらない時があります。

それに本来彼の音楽は、テンションの高さに頼った音楽ではありません。

例えばこのアルバムは、肩の力が抜けたところが魅力です。

繰り返し聞く内にじわりと味わいが増す、ジワる曲の宝庫といえるでしょう。

隠れ名盤の筆頭といえるかもしれません。

 

7位「O Namorado Da Viuva」(アルバム:A Tabua de Esmeralda)

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■曲名:O Namorado Da Viuva
■アルバム名:A Tabua de Esmeralda(1974年)
■アルバム名邦題:ア・タブア・ヂ・エスメラルダ
■動画リンク:「O Namorado Da Viuva」

こちらも普段着感覚で楽しめる隠れ名曲です。

この人はジョアン・ボスコ(Joao Bosco)にも似たパーカッシブなギターの名手。

野性味があって瞬発力を感じるギターの演奏は、とても魅力的です。

この曲ではボッサ風のギターを弾いていますね。

彼のギターは音の粒立ちが良く、ラフなところが聞きものです。

 

8位「Take It Easy My Brother Charles」(アルバム:Jorge Ben)

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■曲名:Take It Easy My Brother Charles
■曲名邦題:テイク・イット・イージー・マイ・ブラザー・チャーリー
■アルバム名:Jorge Ben(1969年)
■アルバム名邦題:ジョルジ・ベン
■動画リンク:「Take It Easy My Brother Charles」

この人は先程挙げた2大名曲が特に知られています。

多くの人はそれ以外にどういう曲があるか、ご存じの方は少ないかもしれません。

おそらくこの曲と次の曲は、3番手と4番手あたりにくる曲だと思います。

この曲はアストラッド・ジルベルト(Astrud Gilberto)がカバーしているので、そちらで聞いたことがあるかもしれません。

歌詞の中でジョルジは、兄弟のチャーリーに対して「もっと気楽に人生を楽しもうぜ」と言っています。

ちなみにアルバム・ジャケットにブラジルのサッカーチーム、フラメンゴのエンブレムが描かれています。

実はジョルジはフラメンゴのジュニア・チームに所属していたようで、それ以来ずっとフラメンゴの大ファンらしいですね。

 

9位「Chove Chuva」(アルバム:Samba Esquema Novo)

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■曲名:Chove Chuva
■曲名邦題:ショヴィ・シュヴァ
■アルバム名:Samba Esquema Novo(1963年)
■アルバム名邦題:サンバ・エスキーマ・ノーヴォ
■動画リンク:「Chove Chuva」

このファースト・アルバムは「Mas Que Nada」ばかりが注目されがちです。

この曲は同じアルバムに収録されたもう一つの名曲です。

この頃の彼は若かったせいか、その後とは歌い方そのものから違いますね。

このアルバムの発売は1963年ですが、その前年アントニオ・カルロス・ジョビン(Antonio Carlos Jobim)は「イパネマの娘 (Garota de Ipanema)」を書き、1963年にも「おいしい水(Agua de Beber)」を書いています。

まさにボサノヴァの最盛期といえるでしょう。

彼がデビューしたのはそうした真っ只中でした。

彼は有名なボサノヴァ・クラブの出演時にスカウトされたそうですが、この曲は既に演奏していたようです。

こんな曲をクラブで歌っていたら、スカウトされるのも分かる気がしますね。

 

10位「Taj Mahal」(アルバム:Gil e Jorge)

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■曲名:Taj Mahal
■曲名邦題:タジ・マハール
■アルバム名:Gil e Jorge(1975年)
■アルバム名邦題:ブラジリアン・ホット・デュオ
■動画リンク:「Taj Mahal」

この曲は10位ですが10番目の曲ではなく、私が一番好きなとっておきの曲です。

テンションが高くて曲が長いので、最後に配置しようと考えました。

約10分最後まで聞き終えると、ちょっとした達成感が味わえます。

1970年代彼のギターは、更に鋭さを増していきました。

この曲では、その路線を代表する野生味あふれる演奏を堪能できます。

ジルベルト・ジル(Gilberto Gil)と2人共に歌い共に叫び、ひたすらギターかき鳴らしていますね。

2人の野生の激突が鳥肌ものです。

 

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