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オーネット・コールマン(Ornette Coleman)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はオーネット・コールマンのランキングを作成しました。

結果、両極端な曲が混在したランキングになりました。

大まかにいえばシリアスなアコースティック・ジャズと明るいエレクトリック・ファンクといえるかもしれません。

しかしどちらも自信を持っておすすめいたします。

特にラストの曲などは、聞かずに死ねない曲です。

 

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1位「Sleep Talk」(アルバム:Of Human Feelings)

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■曲名:Sleep Talk
■曲名邦題:スリープ・トーク
■アルバム名:Of Human Feelings
■アルバム名邦題:オフ・ヒューマン・フィーリングス
■動画リンク:「Sleep Talk」
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プライムタイム(Prime Time)と共演した曲です。

プライムタイムは編成に特徴があって、ギターとドラムがそれぞれ2人ずついますが、その2組が同時平行で演奏しています。

最初はとまどうかもしれませんが、各人の演奏のズレに注目して聞くといいでしょう。

もちろんこんなのは普通の音楽の楽しみ方とはいえません。

オーネット・コールマンの音楽の魅力は、こういう一風変わったところです。

多分ファンク・ミュージックなのだと思いますが、関節が外れたような不思議なファンクです。

さてこの曲では、2組のギターとドラムがぎくしゃくしながら絡み合っていますね。

その2組をつなぐ役割をしているのが、ジャマラディーン・タクマ(Jamaaladeen Tacuma)のベースです。

しかしこの人のスペルは、何度見ても覚えられません。

それはともかくこの曲では全体がバラバラになる一歩手前で、彼のベースがつなぎとめている感じがします。

 

2位「Bourgeois Boogie」(アルバム:Virgin Beauty)

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■曲名:Bourgeois Boogie
■曲名邦題:ブルジョワ・ブギ
■アルバム名:Virgin Beauty
■アルバム名邦題:ヴァージン・ビューティー
■動画リンク:「Bourgeois Boogie」
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発売当時このアルバムは、ジャズ・サイドからではなく、ロック・サイドから注目されていました。

グレイトフル・デッド(Grateful Dead)のジェリー・ガルシア(Jerry Garci)が参加していたせいもあるかもしれません。

特にピーター・バラカンが、このアルバムを強く推していたことを覚えています。

私もそれがきっかけで買いましたから。

うろ覚えですがピーター・バラカンは「このアルバムを気に入らなかったら、今後僕のことを信じなくていい」とまで言っていました。

そこまで言い切るのなら、買ってみる価値があると思いました。

確か同時期にピーター・バラカンが推していたマイルス・デイビス(Miles Davis)の「イン・ア・サイレント・ウェイ(In A Silent Way)」も一緒に買った記憶があります。

実際どちらも買って正解でした。

「Of Human Feelings」を、より分かりやすくした感じのアルバムだと思います。

このジャケットを見ると、当時ジャズ・ジャーナリズムではなく、ピーター・バラカンが推していたのも分かるような気もします。

 

3位「Dee Dee」(アルバム:At the Golden Circle Stockholm Volume 1)

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■曲名:Dee Dee
■曲名邦題:ディー・ディー
■アルバム名:At the Golden Circle Stockholm Volume 1
■アルバム名邦題:ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol. 1
■動画リンク:「Dee Dee」
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ストックホルムのジャズ・クラブで行われたライブの模様を収録したアルバムからの曲です。

この人の音楽には、かなり振れ幅があります。

まずアコースティックな編成のジャズと、プライムタイムとのフュージョン寄りのサウンドがあります。

他にも「アメリカの空(Skies of America)」のようにオーケストラと共演したアルバムや、時々バイオリンも弾いています。

どちらにしても一風変わった音楽ばかりかもしれません。

その中でこのアルバムは、比較的普通のジャズに近いように思います。

オーネット以外のメンバーは、以下の通り。

・デヴィッド・アイゼンソン (David Izenzon):ベース
・チャールス・モフェット(Charles Moffett):ドラム

ピアノレスのトリオ編成です。

この曲ではチャールス・モフェットのドラムにご注目ください。

スイングすることだけがジャズ・ドラムではないことを教えてくれる名演だと思います。

 

4位「Love Words」(アルバム:Of Human Feelings)

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■曲名:Love Words
■曲名邦題:ラブ・ワーズ
■アルバム名:Of Human Feelings
■アルバム名邦題:オフ・ヒューマン・フィーリングス
■動画リンク:「Love Words」
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プライムタイムの音楽性を説明する時に使用される言葉に「ハーモロディクス理論」というものがあります。

私も言葉だけは知っていましたが、どういう理論か知りませんでした。

この際だから調べてみようと思い、様々な方の文章を読んでみました。

その中で一番分かりやすいと思ったのが、以下の説明です。

ハーモロディクスとは、音楽の3要素であるメロディ、ハーモニー、リズムをそれぞれ独立させ、対等のものとして位置づけた音楽理論。

ぶっちゃけて言うと、メロディを奏でる者、ハーモニーをとる者、リズムを刻む者がめいめいに演奏していても音楽はちゃんと成り立つということですね。

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それでもよく分かりませんが(笑)

ただおかげ様で、少し分かった部分もあります。

プレイヤーが自分の役割を固定せず、好き勝手に演奏していても、意外と全体としては音楽として成立するということ。

実例としてこの曲をお聞きください。

協調性がないプレイヤーばかりが集まったジャム・セッションみたいではないでしょうか。

かみ合わないところが、逆にクリエイティブに感じます。

 

5位「European Echoes」(アルバム:At the Golden Circle Stockholm Volume 1)

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■曲名:European Echoes
■曲名邦題:ヨーロピアン・エコーズ
■アルバム名:At the Golden Circle Stockholm Volume 1
■アルバム名邦題:ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン Vol. 1
■動画リンク:「European Echoes」
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オーネットは、フリー・ジャズの始祖だと言われます。

彼は1961年には「フリー・ジャズ(Free Jazz)」という、そのものすばりなアルバムを発表し、世間に衝撃を与えました。

そこで提示された音楽は、従来のようなソロのリレーではなく、集団即興演奏でした。

つまり彼の考えるフリー・ジャズとは、ソロのような個人技ではないようです。

しかし彼は即興奏者としても、かなりの実力者でした。

特にこのアルバムがリリースされた1965年は、彼の即興が最も冴えわたっていた年かもしれません。

同じく1965年にリリースされた「タウン ホール 1962(Town Hall, 1962)」「チャパカ組曲(Chappaqua Suite)」「クロイドン・コンサート(An Evening with Ornette Coleman)」は、どれもアドリブの凄みを味わえるものばかりです。

その1965年にあってこの作品の評価は高く、最高傑作との誉れが高いアルバムです。

彼はこの曲でワルツのリズムを参照し、シンプルなフレーズを紡ぎ出していますね。

オーネットはコードに制約されず、まるで虚空と戯れるかのような演奏です。

私が最もよく聞くアルバムですが、シンプルであるせいか何度聞いてもあきません。

決して饒舌な音楽ではありません。

しかしセロニアス・モンク(Thelonious Monk)のピアノ・ソロのように、音の行間に注目すると、実は濃厚な音楽なのだと気付きます。

 

6位「The Sphinx」(アルバム:Something Else!!!!: The Music of Ornette Coleman)

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■曲名:The Sphinx
■曲名邦題:ザ・スフィンクス
■アルバム名:Something Else!!!!: The Music of Ornette Coleman
■アルバム名邦題:サムシング・エルス!
■動画リンク:「The Sphinx」
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ファースト・アルバムからの選曲です。

イントロから、これぞハードバップという感じではないでしょうか。

彼は最初の2枚、このアルバムと「トゥモロウ・イズ・ザ・クエスチョン(Tomorrow Is the Question!)」では、普通のジャズを演奏していました。

どちらもまだ個性を確立する前の作品ですが、これが悪くありません。

既にドン・チェリー(Don Cherry)とビリー・ヒギンス(Billy Higgins)が参加していますが、まだ従来のジャズの文脈に留まっています。

ただ形式はハードバップでも、ソロ演奏では個性が出始めています。

あまり言及されていないような気もしますが、オーネットはピアノやキーボードがいないアルバムが多いです

アコースティックでもエレクトリックでも。

彼はピアノが入ることにより、コード感が出てしまうのを警戒していたのかもしれません。

この曲ではウォルター・ノリス(Walter Norris)が、ピアノを弾いています。

普通に良い演奏ですが、確かにオーネットとは資質が異なるように思います。

 

7位「Search for Life」(アルバム:Tone Dialing)

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■曲名:Search for Life
■曲名邦題:サーチ・フォー・ライフ
■アルバム名:Tone Dialing
■アルバム名邦題:トーン・ダイヤリング
■動画リンク:「Search for Life」
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この曲ではラップが入っています。

リズムのアプローチはHIPHOP的とはいえませんし、あくまでオーネットの音楽にラップが入っているだけですが、それなりにフィットしています。

オーネットはジャズに分類される人ですが、その魅力は必ずしもジャズ的な文脈に収まらないかもしれません。

私はジャズ仲間から、オーネットの良さが分からないと言われたことがあります。

そういう方は、ジャズと意識せずに聞いてみるといいかもしれません。

この曲には、ジャズではないオーネットのモダンな魅力が表れています。

彼は晩年も「裸のランチ(Naked Lunch)」や1995年にリリースされたこのアルバムなど、充実した作品を残しています。

その後1997年あたりから活動が途絶えがちになり、2015年に85歳で亡くなりました。

最後まで大御所感を出さない人だったように思います。

 

8位「Lonely Woman」(アルバム:The Shape Of Jazz To Come)

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■曲名:Lonely Woman
■曲名邦題:ロンリー・ウーマン
■アルバム名:The Shape Of Jazz To Come
■アルバム名邦題:ジャズ来るべきもの
■動画リンク:「Lonely Woman」
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この曲は当時のジャズ・シーンに大きな衝撃を与えました。

従来のジャズの約束事から外れた、いびつな曲ばかりが収録されています。

彼の音楽はジョン・ルイス(John Lewis)、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus)など、一部の人からは熱狂的に支持されました。

クラシックの巨匠レナード・バーンスタイン(Leonard Bernstei)などは、オーネットを天才と絶賛しています。

しかし一方でマックス・ローチ(Max Roach)など、拒否反応を示す人もいました。

オーネットはその論争の中で、かなり疲弊したようです。

実は私も最初は理解できませんでした。

何度も聞き返してようやく理解できた時には、ちょっとした達成感があったことを覚えています。

彼のつくり出すメロディは、喜怒哀楽とかジャズ特有の黒さとは異質のものです。

ある種の気分や状況を描いているような抽象的な部分が、理解を妨げているのかもしれません。

またリズム面でも、ハードバップ的なものとは異なります。

ピーマンのおいしさを説明する時の難しさに、少し似ているかもしれません。

 

9位「Latin Genetics」(アルバム:In All Languages)

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■曲名:Latin Genetics
■曲名邦題:ラテン・ジネティクス
■アルバム名:In All Languages
■アルバム名邦題:イン・オール・ランゲージズ
■動画リンク:「Latin Genetics」
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彼のチャーミングな一面を代表する曲です。

まるでラテン・ジャズとでもいえそうな曲ではないでしょうか。

今回のテーマは、オーネットの魅力をお伝えすることです。

そのため難しい曲は極力控えました。

その点この曲などは単純に楽しめますので、特にオーネット初心者におすすめできます。

彼の音楽はシリアスな曲とポップな曲が両極端なので、正直匙加減が難しかったです。

途中で開き直りましたが。

さて彼のサックスは、シリアスなジャズの曲では、音色に陰りみたいなものを感じます。

先程ご紹介した「Lonely Woman」では、安物のプラスチック製サックスで演奏したようですが、音色に憂いが感じられないでしょうか。

一転この曲では音の表情が明るく、ヌケが良いように感じます。

エレクトリック・ファンクの曲では、音そのものから楽しさが伝わってきます

最後に刺激的すぎる曲をご紹介する予定なので、その手前で気楽に楽しめる曲をご紹介してみました。

 

10位「Theme from a Symphony (Variation One)」(アルバム:Dancing in Your Head)

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■曲名:Theme from a Symphony (Variation One)
■曲名邦題:テーマ・フロム・ア・シンフォニー (ヴァリエーション・ワン)
■アルバム名:Dancing in Your Head
■アルバム名邦題:ダンシング・イン・ユア・ヘッド
■動画リンク:「Theme from a Symphony (Variation One)」
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本来は1位の曲です。

この位置にしたのは、様々な曲を通過してから聞いていただきたいと思ったからです。

ヘンテコな音楽をやる人だと、充分分かってから聞いていただきたいと。

そもそもこの曲を1位にすると、ドン引きされかねません。

むしろその方がショック療法としてはいいのかもしれませんが、安全策をとってみました。

しかしここまで聞き進めた方なら、安心しておすすめできます。

この曲は天然のアナーキーさを内包しています。

1980年代風のキャッチコピーみたいに言えば「やわらかあたま」という感じでしょうか。

全員ヘンテコな演奏をしながら、野蛮に突っ走っています。

どこにポイントを置いて聞けばいいか分からない曲かもしれません。

メロディを追いかけるとリズムに行き着き、リズムを追いかけるとメロディに行き着きます。

だまし絵のジャケットのように、リスナーは上下左右の位相がない空間に放り出されてしまいます。

まさに、踊る阿呆に見る阿呆同じ阿呆なら踊らにゃ損損。

私が最初に聞いた時、こんな風に思いました。

何が何だか、さっぱり分からない。

しかしおもしろい音楽であることだけはよく分かった。

皆様はどのように思われるでしょうか。

 

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