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オハイオ・プレイヤーズ(Ohio Players)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はオハイオ・プレイヤーズのランキングを作成しました。

彼らの魅力は歌ものグループとファンク・バンド、どちらも拮抗していること。

彼らはスローばかり言及されがちですが、ダンサーも強力です。

 

1位「Sweet Sticky Thing」(アルバム:Honey)

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■曲名:Sweet Sticky Thing
■曲名邦題:スウィート・スティッキー・シング
■アルバム名:Honey
■アルバム名邦題:ハニー
■動画リンク:「Sweet Sticky Thing」

彼らについて知っている曲のアンケートをとったら、ほとんどの人がこの曲を挙げることでしょう。

ダントツ1位は確定で、次点は「Fire」かもしれません。

ただ当時はシングル・チャートの最高位は33位ですから、それほどヒットしたわけではありません。

つまりその後、再評価された曲というわけです。

「フリー・ソウル・ライツ(Free Soul Lights)」にも収録されましたし。

今や定番となったビル・ウィザース(Bill Withers)の「ラヴリー・デイ(Lovely Day)」も、リアルタイムでは30位止まりでしたが、それと同じパターンといえるでしょう。

ただ曲名がいけません。

「Sweet Sticky Thing」は「甘く粘着質なもの」という意味です。

彼らはエロいイメージで売っていたバンドで、他にもこんなジャケットがあります。

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これは「Graduation」というアルバムの中ジャケ。

「Graduation」とは「卒業」という意味ですが、どういう卒業だと言いたくなりますね(笑)

 

2位「Fire」(アルバム:Fire)

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■曲名:Fire
■曲名邦題:ファイアー
■アルバム名:Fire
■アルバム名邦題:ファイアー
■動画リンク:「Fire」

彼らの最大のヒット曲です。

彼らはこのアルバムで初めて全米1位を獲得し、この曲もシングル・チャートで1位を記録しました。

このグループを代表するアルバムといってもいいでしょう。

曲の始まりはミディアム・ファンクといった感じですが、1:43からねちっこいギターとコンガでひと盛り上がりつくっています。

その後ファンクに回収された後。再度3:11からギターとコンガが燃え上がりますが、この一連の展開が聞きものです。

ファンクは良いグルーヴ感があるだけで充分ですが、このように展開に工夫があった方があきずに聞けますね。

彼らはファンク・バンドの中でも、重低音を軸にゴリゴリ攻めるタイプではありません。

シンプルで骨太なグルーヴを追求する硬派なファンク・バンドとは違ったタイプだといえるでしょう。

ただ彼らはノリだけに依存しない分、聞かせる工夫がありました。

 

3位「You And I」(アルバム:Ecstasy)

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■曲名:You And I
■曲名邦題:ユー・アンド・アイ
■アルバム名:Ecstasy
■アルバム名邦題:エクスタシー
■動画リンク:「You And I」

今回選んだ中で最も初期の曲です。

彼らはキャピトル・レコード(Capitol Records)からデビューしましたが、その後ウェストバウンド・レコード(Westbound Records)で3枚リリースしています。

この曲はウェストバウンドの2作目から選びました。

この頃は後のマーキュリー・レコード(Mercury Records)時代ほど完成度は高くありませんが、個性的ですばらしい楽曲が散見されます。

この頃の曲を、あと2曲ご紹介しておきましょう。

余力のある方だけお聞きください。

Ohio Players – Funky Worm

Ohio Players – Ecstasy

どちらもHOPHOPのサンプリング・ソースとして知られています。

私はスウィート・ソウルといった感じのこの曲が一番のお気に入りです。

 

4位「Streakin’ Cheek To Cheek」(アルバム:Skin Tight)

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■曲名:Streakin’ Cheek To Cheek
■曲名邦題:ストリーキン・チーク・トゥ・チーク
■アルバム名:Skin Tight
■アルバム名邦題:スキン・タイト
■動画リンク:「Streakin’ Cheek To Cheek」

この曲はインストです。

彼らは1970年代後半頃になると、よりライトなファンク・サウンドに移行しました。

彼らの定番曲はボーカル曲ばかりかもしれません。

確かにバリントンのリロイ・シュガーフット・ボナー(Leroy “Sugarfoot” Bonner)と、ファルセットのビリー・ベック(Billy Beck)のツイン・ボーカルは、かなり強力です。

ただ彼らはインスト・バンドとしても一流です。

その一例としてこの曲をお聞きください。

この曲ではシュガーフットとビリーが、歌ではなく演奏で大活躍しています。

短いフレーズを多用したキレの良い演奏は、かなりスリリングではないでしょうか。

またドラムのジェイムズ・ダイアモンド・ウィリアムズ(James “Diamond” Williams)も、イントロから絶好調です。

 

5位「Honey」(アルバム:Honey)

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■曲名:Honey
■曲名邦題:ハニー
■アルバム名:Honey
■アルバム名邦題:ハニー
■動画リンク:「Honey」

1970年代のR&B系ボーカル・グループの魅力は歌唱に尽きます。

特にタイプの異なるボーカルの掛け合いは、聞いていて胸が熱くなります。

このバンドは本来ファンク・バンドですが、ボーカル・グループに負けない掛け合いを聞かせてくれます。

たとえばこの曲の1:20ぐらいからのボーカルの絡みにはグッとこないでしょうか。

彼らはエロのイメージが先行しがちですが、この曲はスピリチュアルに訴えかけています。

私は自分の中にある愛を世界に伝えなければいけない。

その夢は一歩一歩叶いつつあるのだ。

そういう歌詞です。

彼らにはそうした聖と俗が混在していました。

 

6位「Who’d She Coo?」(アルバム:Contradiction)

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■曲名:Who’d She Coo?
■曲名邦題:いかすぜ!クー(フード・シー・クー?)
■アルバム名:Contradiction
■アルバム名邦題:コントラディクション
■動画リンク:「Who’d She Coo?」

彼らはオハイオ・ファンクを代表的するバンドです。

彼らの出身地オハイオ州のデイトンは、すばらしいファンク・バンドを数多く輩出しています。

彼ら以外にも、次のような人たちがデイトン出身です。

・レイクサイド(Lakeside)
・スレイヴ(Slave)
・ザップ(Zapp)
・ヒートウェイヴ(Heatwave)
・サン(Sun)

デイトンは14万人程度の都市にすぎません。

それなのにこれほど多くのファンク・レジェンドを輩出しているとは驚きですね。

ちなみにオハイオ州に範囲を広げると、以下のような人たちがいます。

・アイズレー・ブラザーズ(The Isley Brothers)
・ブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins)

随分ファンキーな州ですね。

この曲は以前に比べるとサウンドが軽くなりましたが、ギターのループがいい感じです。

 

7位「Speak Easy」(アルバム:Mr. Mean)

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■曲名:Speak Easy
■曲名邦題:スピーク・イージー
■アルバム名:Mr. Mean
■アルバム名邦題:ミスター・ミーン
■動画リンク:「Speak Easy」

この曲をご存知ない方は少なくないかもしれません。

人気絶頂時後サウンドトラックの曲ですし。

このアルバムは、フレッド・ウィリアムソン監督の映画「Mr. Mean」のサントラです。

どういう映画か調べてみましたが、1977年公開ということ以外ほとんど情報が見つかりませんでした。

おそらくヒットはしていないようですね。

今回のランキングでは2曲インストを選びましたが、こちらではフルートが大活躍しています。

クラレンス・サッチ・サッチェル(Clarence “Satch” Satchell)によるフルートが聞きものです。

 

8位「Glad to Know You’re Mine」(アルバム:Angel)

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■曲名:Glad to Know You’re Mine
■曲名邦題:ユーア・マイン
■アルバム名:Angel
■アルバム名邦題:エンジェル
■動画リンク:「Glad to Know You’re Mine」

彼らの絶頂期は一般的に「Skin Tight」「Fire」「Honey」だと言われています。

しかし今回取り上げていない「Jass-Ay-Lay-Dee」もすばらしい出来ですし、私は「Everybody Up」までが全盛期だと思っています。

彼らの最高傑作は、人によって異なるかもしれません。

一般的には「Fire」だと言われていますが、ライト・メロウな曲が好きな方にはこのアルバムをおすすめします。

他にも以下のような名曲が収録されていますし。

Ohio Players – O-H-I-O

上の曲はP-Funkっぽいですが、かなりの名曲ではないでしょうか。

1970年代後期ならではの質感が好きな方にはたまらない曲です。

 

9位「Together」(アルバム:Fire)

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■曲名:Together
■曲名邦題:トゥゲザー
■アルバム名:Fire
■アルバム名邦題:ファイアー
■動画リンク:「Together」

このアルバムは特に前半が圧巻です。

「Fire」はもちろんのこと「ランニン・フロム・ザ・デヴィル(Runnin’ from the Devil)」「自由の魂(I Want to Be Free)」も、ほぼ同じ水準といえます。

そしてこの曲もそのA面の曲。

彼らはアルバム単位では、あまり聞かれていないかもしれません。

レコード屋でよく見かける「ゴールド(Gold)」はベスト盤ですが、それで済ませている人が多いように思います。

ただ彼らはシングル以外にも良い曲が多く、このランキングでは10曲中シングル曲は3曲のみ。

つまり他の7曲はただのアルバムの収録曲にすぎません。

ジャズを除けば、最もシングルの割合が少ないランキングだと思います。

レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)がカバーした「愛のローラーコースター(Love Rollercoaster)」もランキング外となりましたし。

シングルの代表曲もご紹介しておきたいので、リンクだけ貼っておきましょう。

Ohio Players – Love Rollercoaster

ベスト盤で済ませるかそれともコツコツとアルバム単位でそろえるかは、とても悩ましい問題です。

もしこのランキングの曲が気に入っていただけたら、アルバム単位で掘ってみてください。

 

10位「Make Me Feel」(アルバム:Everybody Up)

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■曲名:Make Me Feel
■曲名邦題:メイク・ミー・フィール
■アルバム名:Everybody Up
■アルバム名邦題:エヴリバディ・アップ
■動画リンク:「Make Me Feel」

このバンドのジャケットは、エロ・ジャケばかりです。

このアルバムも濡れたTシャツを着た女性がメガホンらしきもので、何かを呼び掛けていますね。

またアルバム名は「Everybody Up」つまり「みんなアップして」みたいな感じでしょうか(笑)

それはともかく、この作品は黄金期の最後を飾るアルバムです。

このアルバムは最高位80位でしたが、次作「Tenderness」は165位まで下落しました。

低迷の原因は、主要メンバーが離脱したこと。

一部のメンバーがシャドウ(Shadow)という別グループを結成するために、グループを脱退しました。

シャドウはリオン・ウェア(Leon Ware)がプロデュースを手掛けた作品など、3枚のアルバムを発表しています。

ファンクの要素も残しつつ、よりアーバン・ソウル寄りにマイナーチェンジしています。

1曲だけリンクを貼っておきましょう。

Shadow – Born to Hustle

彼らは1988年全盛期のメンバーが集結して「Back」というアルバムをリリースした後、2002年に解散しました。

 

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