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Cocco(コッコ)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はCoccoのランキングを作成しました。

最初から意図したわけではありませんが、ストーリー仕立てみたいな記事になっています。

デビュー時の彼女は、暗く長いトンネルを歩いていました。

しかし最後の曲での彼女は、デビュー時とは違う表情を見せています。

 

1位「強く儚い者たち」(アルバム:クムイウタ)

cocco-kumuiuta

■曲名:強く儚い者たち
■アルバム名:クムイウタ
■動画リンク:「強く儚い者たち」

彼女の最大のヒット曲で、最も有名な曲です。

しかし普通のJPOPとは少し違う部分がありました。

まずイントロでは、メタリカ(Metallica)のようなディストーションのギター。

その後レゲエのリズムが始まるという奇妙な展開。

そして以下の歌詞。

宝島に着いた頃
あなたのお姫様は
誰かと腰を振ってるわ

強く儚い者たち(作詞:Cocco)

さわやかな曲ですが、上の歌詞にはドキっとしますね。

私は昔から歌詞に注意して聞くタイプでしたが、上の歌詞も耳に留まりました。

普通のJPOPとして聞くと、少し気まずい感じがしてしまいます。

この曲の作曲はチカブーンの柴草玲、作詞はCocco本人です。

この曲に不穏な気配を感じた人は、アルバムを聞いて腑に落ちたかもしれません。

アルバムでは更に物騒でダークな言葉が並んでいましたから。

この曲はそんな彼女の世界の入口として、大きな役割を果たしたように思います。

 

2位「Raining」(アルバム:クムイウタ)

cocco-kumuiuta

■曲名:Raining
■アルバム名:クムイウタ
■動画リンク:「Raining」

彼女のウィキペディアに、こんな記載がありました。

「自傷を彷彿とさせる病的な歌詞やオルタナティヴなサウンド」が特徴だといわれる[15]。

Cocco ウィキペディア

一応補足しておくと、それは初期に限った話です。

ただ自傷癖のイメージは、今でも根強く残っているかもしれません。

そうしたイメージが形成される過程で、この曲の存在はとても大きかったように思います。

描写がキツすぎるので、この曲の歌詞は引用できません。

興味のある方は、以下のリンクからお読みください。

Raining

当時彼女は自傷行為を繰り返し、更に大好きなおじいちゃんを亡くしました。

ちなみにアルバム名の「クムイウタ」とは、沖縄の方言で「子守り唄」という意味。

この曲は虚無とたわむれる彼女の心象風景を映し出しています。

 

3位「樹海の糸」(アルバム:ラプンツェル)

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■曲名:樹海の糸
■アルバム名:ラプンツェル
■動画リンク:「樹海の糸」

この曲は「強く儚い者たち」と同じく、作曲が柴草玲、作詞がCoccoによる曲です。

こちらの曲もヒットしました。

ただこの曲の歌詞を読むと、ヒットしていいのかと思ってしまいます。

この曲には、結ばれぬ運命の2人が登場しています。

歌詞を引用しておきましょう。

永遠を願うなら
一度だけ抱きしめて(中略)
わたしさえいなければ
その夢を守れるはわ
溢れ出る憎しみを織りあげ
わたしを奏でればいい

やさしく殺めるように

樹海の糸(作詞:Cocco)

「樹海の糸」という曲名を含め、どうにもならないギリギリの状況が読み取れます。

愛憎が入り乱れ、痴情のもつれが極まっているようですね。

彼女は攻撃色を強めています。

引用部最後の行は放送コードに抵触しないよう、少しボカしたかもしれません。

 

4位「遺書。」(アルバム:ブーゲンビリア)

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■曲名:遺書。
■アルバム名:ブーゲンビリア
■動画リンク:「遺書。」

交際相手の男性にあてた遺書みたいな内容の曲です。

実際彼女は自傷行為を繰り返し、パニック障害、うつ病、拒食症などに苦しんできました。

「遺書。」という曲名には「。」で終わっています。

そこには自分の人生を終わらせたいとの意思が込められていたかもしれません。

ヘヴィロック系のアーティストには、彼女と同じような人が何人かいます。

ナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)のトレント・レズナー(Trent Reznor)もその一人で、「Hurt」という曲では、自身の自傷行為を取り上げています。

その後トレント・レズナーは、長年に渡る治療を経て、自殺願望を乗り越えました。

彼女の方は、この後どのように変化したのでしょうか。

 

5位「ポロメリア」(アルバム:ザ・ベスト盤)

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■曲名:ポロメリア
■アルバム名:ザ・ベスト盤
■動画リンク:「ポロメリア」

「ポロメリア」とは「ブロメリア」という花のことです。

彼女は間違えて花の名前を記憶していましたが、そのまま曲名にすることにしました。

ちなみにこんな花です。

cocco-buromelia

植物好きにジワジワ浸透中!「ブロメリア」って何?

ちなみに彼女は同名の小説も書いています。

cocco-poromeria

この曲は「ラプンツェル」の収録曲です。

しかしアルバム・ジャケットがすばらしいので、ベスト盤の曲としてご紹介してみました。

 

6位「焼け野が原」(アルバム:サングローズ)

cocco-sangurose

■曲名:焼け野が原
■アルバム名:サングローズ
■動画リンク:「焼け野が原」

アルバム名の意味を調べてみました。

「サングローズ」というアルバム名は、沖縄の「珊瑚細工のバラ」を意味する。

サングローズ ウィキペデイア

サングローズの写真を見つけました。

cocco-sangrose

桃珊瑚 バラ極上細工彫 68.44ct ルース ADF235

とても美しい工芸品ですね。

この頃の彼女は、以前ほど怨念が強くない感じがします。

それでもまだ希望と絶望の間で綱渡りをしていました。

この曲にもその振幅を感じます。

 

7位「雲路の果て」(アルバム:ラプンツェル)

cocco-rapunzel

■曲名:雲路の果て
■アルバム名:ラプンツェル
■動画リンク:「雲路の果て」

この曲も歌詞を引用しておきましょう。

この目さえ
光を知らなければ
見えなくていいものがあったよ

雲路の果て(作詞:Cocco)

彼女は見たくないものが見えてしまう現実が相当辛いようですね。

では彼女はネガティブな人なのでしょうか。

私は必ずしもそうは思いません。

上の歌詞でも、見たくないものもあると歌っているだけです。

さてアルバム名の「ラプンツェル」とは、グリム童話の主人公のことです。

幼い頃の彼女が好きな物語だったとのこと。

ストーリーに興味のある方は、以下からどうぞ。

ラプンツェル ウィキペディア

ちなみに彼女が好きなランプウェルという童話は、ハッピーエンドで終わっています。

彼女は人一倍ハッピーエンドを求めている人なのかもしれません。

 

8位「カウントダウン」(アルバム:ブーゲンビリア)

cocco-vougainvillea

■曲名:カウントダウン
■アルバム名:ブーゲンビリア
■動画リンク:「カウントダウン」
※動画はショートバージョン

「ブーゲンビリア」とは花の名前です。

画像を引用しておきましょう。

cocco-bougainvillea

ブーゲンビリアの上手な育て方。挿し木や剪定、冬越しのコツも紹介

彼女は自然や花が好きなのですね。

私は彼女については、ダークサイドばかり語られがちだと思っています。

確かに負の感情を放出した時のエネルギー量は、相当なものがありました。

この動画には錯乱状態の彼女が出ていますが、見てはいけないものを見てしまった感じがします。

しかし同時に彼女は、美しいものへの感受性がすぐれた人でした。

私は彼女の負の感情と美意識は、コインの裏表の関係にあると思っています。

この曲は激しくて歪んでいますが、一方でとても美しい曲だと思います。

 

9位「星の生まれる日。」(アルバム:ブーゲンビリア)

cocco-vougainvillea

■曲名:星の生まれる日。
■アルバム名:ブーゲンビリア
■動画リンク:「星の生まれる日。」

音楽面についても、少し補足しておきます。

初期の彼女の音楽は、ヘヴィ・ロック寄りのサウンドでした。

爆音のギターを中心に据えた演奏は、彼女の陰鬱な世界を支えていました。

そこにはDr.StrangeLoveの根岸孝旨によるプロデュース・ワークが大きかったかもしれません。

彼は音楽の素人であった彼女を的確にサポートしました。

このアルバムは前半に殺伐とした激しい曲、後半は穏やかな曲に配置しました。

そしてラスト・ナンバーはこの曲。

4:00からのシンセサイザーは、まるで教会音楽のようです。

前半で彼女の毒気をたっぷり吸い込んだリスナーは、最後にここで少し気分を持ち上げられたはずです。

 

10位「初花凛々」(アルバム:ばらいろポップ)

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■アーティスト名:SINGER SONGER
■曲名:初花凛々
■アルバム名:ばらいろポップ
■動画リンク:「初花凛々」

デビュー時の彼女にとって歌はお金のため、そして自分を認めなかった人に復讐する手段にすぎませんでした。

しかしその後彼女は、音楽を好きになってしまった自分に気が付きました。

それに気付いた彼女は、活動を停止しています。

後年彼女は、以下のように振り返っています。

不純な動機でのデビューから積み上げてきたものを一旦全部崩して「歌が好き」という前提で組み直さないと駄目だと思った。

Cocco ウィキペディア

本当に不器用な人なのですね。

しかしそんな不器用な人だからこそ、歌える世界があるかもしれません。

さてこの曲は活動停止中の彼女に、くるりの岸田繁が声を掛けて結成したバンド名義の作品です。

この曲は彼女にとって仕切り直しのつもりなのかもしれません。

しかしなんという瑞々しい曲でしょうか。

この曲から彼女が暗いトンネルを抜けた様子が伝わってきます。

 

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