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UFOの名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はUFOのランキングを作成しました。

彼らはイギリスの名門ハードロック・バンドです。

この記事ではバンドの変遷をたどり、その時々の魅力をお伝えしようとしました。

マイケル・シェンカーが在籍していた頃はもちろん、彼が脱退した後にも良い曲が沢山あります。

 

1位「Doctor Doctor」(アルバム:Strangers In The Night)

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■曲名:Doctor Doctor
■曲名邦題:ドクター・ドクター
■アルバム名:Strangers In The Night
■アルバム名邦題:UFOライブ
■動画リンク:「Doctor Doctor」

このバンドの最高傑作は、このライブ・アルバムだと思います。

私は最初にスタジオ録音を聞いてから、ライブ盤を聞いた方がいいと思う人です。

しかしこのライブは例外で、まずこの作品を聞かないことには彼らを語ることができないとさえ思います。

一般にスタジオ録音よりライブの方がラフですが、このアルバムではそれがことごとく良い方向に働いています。

意味が分からないほど熱狂的なライブですが、アルバム・ジャケットはその訳の分からなさをよく表しているかもしれません。

とかく現代はもったいぶったイントロが忌避されがちです。

しかしこの曲はどうかと問いたいがために、あえてこの曲1位にしました。

長いギターソロのイントロがリフに移行した時の大歓声が、何よりのこのイントロの価値を証明しています。

この傑作はこのドラマティックなイントロなしに成立しません。

 

2位「Rock Bottom」(アルバム:Strangers In The Night)

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■曲名:Rock Bottom
■曲名邦題:ライツ・アウト
■アルバム名:Strangers In The Night
■アルバム名邦題:UFOライブ
■動画リンク:「Rock Bottom」

彼らはマイケル・シェンカー在籍時が有名です。

この曲での彼の演奏を聞くと、存在感の大きさが分かります。

この曲は11分超えの長い曲。

しかし長いだけでなく内容に見合っていますので、安心してお聞きください。

この曲でのマイケルのギターソロは変幻自在、天衣無縫、鬼気迫る等の強い言葉で表現したくなります。

1人のギタリストが、その場の観客を完全にノックアウトしたドキュメンタリー。

そんな印象を与えるほどの生々しさです。

後年「神」と呼ばれた彼の中でも、ベストプレイ1つだと思います。

ちなみにマイケル・シェンカー・グループについては、以下の記事にてどうぞ。

マイケル・シェンカー・グループ(Michael Schenker Group)の名曲名盤10選

 

3位「Lights Out」(アルバム:Lights Out)

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■曲名:Lights Out
■曲名邦題:ライツ・アウト
■アルバム名:Lights Out
■アルバム名邦題:新たなる殺意
■動画リンク:「Lights Out」

このアルバムでは、ロン・ネヴィソン(Ron Nevison)がプロデュースを担当しました。

私のイメージでいえば、ハードロック・バンドが売れ線にシフトする時に最適な人選です。

実際当時のUFOはなかなか売れず、前作「No Heavy Petting」も169位と低迷していました。

そんな中レコード会社から送り込まれた刺客がロン・ネヴィソン。

結果その起用は大当たりでした。

このアルバムは全英アルバムチャートでは54位、全米チャートでは23位と大躍進を遂げました。

内容的にも楽曲の粒がそろった充実作となりました。

他にも忘れがたい以下の名曲も収録されています。

UFO – Love to Love

彼らの初期の2作「UFO登場(UFO1)」「フライング(UFO2/Flying)」では、英国らしさを感じさせました。

しかしこのアルバムではよりアメリカ寄りにシフトしてきました。

 

4位「Only You Can Rock Me」(アルバム:Obsession)

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■曲名:Only You Can Rock Me
■曲名邦題:オンリー・ユー・キャン・ロック・ミー
■アルバム名:Obsession
■アルバム名邦題:宇宙征服
■動画リンク:「Only You Can Rock Me」

イギリスの4大ハードロック・バンドはレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)、ディープ・パープル(Deep Purple)、ブラック・サバス(Black Sabbath)、ユーライア・ヒープ(Uriah Heep)だと言われます。

もしくは前3バンドが、イギリスの3大ハードロック・バンドと呼ばれることも。

私の感覚ではUFOは、その次の第2グループかもしれません。

そうした格付けにおいては音楽の出来だけでなく、売れたかどうかも重要です。

その点このバンドは、そこそこ売れた実績があります。

セールス面に関しては前作「Lights Out」の成功が、彼らのターニング・ポイントになりました。

次作のこのアルバムも内容のみならず、セールス的にも好調を維持しました。

特にこの曲はイギリスのシングルチャートで50位を記録し、初めてチャートインしましたし。

このアルバムには他にも以下の曲も収録されています。

UFO – Born to Lose

 

5位「I’m a Loser」(アルバム:No Heavy Petting)

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■曲名:I’m a Loser
■曲名邦題:アイム・ア・ルーザー
■アルバム名:No Heavy Petting
■アルバム名邦題:ノー・ヘヴィ・ペッティング
■動画リンク:「I’m a Loser」

ブレイクした「Lights Out」の前作です。

アルバム名「No Heavy Petting」の「Petting」とは、人の場合は「愛撫」で、動物の場合「なでる」ことを意味します。

ただアルバム・ジャケットには、裸の女性が登場していますね。

ダブルミーニングを意図しているのか分かりませんが、暴力性を感じさせる意味深なジャケットです。

この不穏なジャケが低迷の要因の1つだったかもしれません。

このジャケットはヒプノシスが手掛けていますが、単に私の好みに合わないだけかもしれませんが。

そんな不満を言いたくなるのも、このアルバムは決して出来が悪くないからです。

たとえばこの曲は未シングルの無名曲ですが、個人的な評価でいえば3位に置きたい屈指の名曲だと思います。

 

6位「Let It Rain」(アルバム:Mechanix)

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■曲名:Let It Rain
■曲名邦題:レット・イット・レイン
■アルバム名:Mechanix
■アルバム名邦題:メカニックス
■動画リンク:「Let It Rain」

マイケル・シェンカー脱退後の作品です。

しかしこれがなかなか悪くありません。

マイケル脱退後はつまらないと言う人もいますが、私は違う意見を持っています。

私の感覚では中心となるスター選手が抜けた後でも優勝争いをしているスポーツチームような印象を受けます。

この記事では、マイケル脱退後の「No Place to Run」「The Wild, the Willing and the Innocent」「Mechanix」「Making Contact」からも選曲しました。

この記事のサブ・テーマは、マイケル時代以降の良い曲も知ってもらうこと。

マイケル脱退後は、更にアメリカン・ロック化が進みました。

この曲などは産業ロックといえそうなほど。

彼らは次作「メイキング・コンタクト(Making Contact)」では、LAメタルに接近しました。

 

7位「Young Blood」(アルバム:No Place to Run)

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■曲名:Young Blood
■曲名邦題:ヤング・ブラッド
■アルバム名:No Place to Run
■アルバム名邦題:ヘヴィ・メタル・エクスペリエンス
■動画リンク:「Young Blood」

少しローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)を思わせる曲です。

前作の後マイケル・シェンカーが脱退し、代わりにポール・チャップマン(Paul Chapman)が参加しました。

この曲の終わり際で彼はギターソロを披露しています。

タイプが違うとはいえ、とかく強烈なマイケル・シェンカーに比べると物足りないと思われるかもしれません。

ただマイケル・シェンカーは曲の枠からはみ出てしまうタイプで、あまりにもインパクトが強く、ギターが突出して前面に出る人でした。

楽曲よりもギター、バンドよりマイケル個人といった印象を受けます。

一方ポール・チャップマンはより手堅く万能型で、バンドの枠内で確実に貢献する職人タイプ。

自己主張よりもバンド全体を活かすタイプのギタリストでした。

それでもポール・チャップマンは、マイケルに匹敵する演奏を残すことがありました。

この記事の最後の曲では、ポール・チャップマンの名演を聞くことができます。

私は名門ハードロック・バンドとしての品格を維持するのに最適な人だったと思います。

 

8位「Oh My」(アルバム:Phenomenon)

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■曲名:Oh My
■曲名邦題:オー・マイ
■アルバム名:Phenomenon
■アルバム名邦題:現象
■動画リンク:「Oh My」

この記事では3作目以降を対象にしています。

最初の2作はハードロック色が薄く、まだ個性が確立されていませんでした。

その後3作目からマイケル・シェンカーが加入すると、その状況は一変しました。

サッカーなどではよく「作戦〇〇」という言い方があります。

たとえば「作戦メッシ」なら、とりあえずメッシにボールを渡しておけば試合に勝てるという意味。

このバンドの音楽的変遷は「作戦マイケル」といえるかもしれません。

彼らの音楽性の変化はマイケルのギターを活かそうとした結果、自然とそうなったような印象を受けます。

当時ドイツ人のマイケル・シェンカーは、英語での意思疎通に問題を抱えていました。

そこで彼はプレイで自己主張するしかありませんでした。

その彼の演奏を素直に認めて看板ギタリストとして前面に押し出したのは、とても良い判断だったと思います。

 

9位「Call My Name」(アルバム:Making Contact)

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■曲名:Call My Name
■曲名邦題:コール・マイ・ネーム
■アルバム名:Making Contact
■アルバム名邦題:メイキング・コンタクト
■動画リンク:「Call My Name」

このバンドはマイケルの脱退後、ポップな作風に変化しました。

ポップ路線を代表するのがこの曲です。

このアルバムではニール・カーター(Neil Carter)が中心的な役割をはたしました。

彼はマルチ・プレイヤーとして貢献しただけでなく、ソングライティングにおいても多大な貢献をしました。

私はマイケル時代のすごさを認めつつも、1980年初頭は第2の全盛期だと思っています。

その時期のバンドを支えたのが、ポール・チャップマンでありニール・カーターでした。

1980年代初頭は多くのメタル・バンドがアメリカナイズされたり、ポップ路線にシフトした時代でした。

なにせジューダス・プリースト(Judas Priest)でさえ「黄金のスペクトル(Point of Entry)」というポップな作品を発表したほどですから。

私はポップになったかどうかではなく、曲の質が高ければ問題ないと思っています。

 

10位「Profession of Violence」(アルバム:The Wild, The Willing And The Innocent)

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■曲名:Profession of Violence
■曲名邦題:プロフェッション・オブ・ヴァイオレンス
■アルバム名:The Wild, The Willing And The Innocent
■アルバム名邦題:ワイルド/ウィリング/インセント
■動画リンク:「Profession of Violence」

最後にこのバンドの中心人物フィル・モグ(Phil Mogg)についても触れておきましょう。

フィル・モグとマイケルの関係はアンビバレントな関係でした。

UFOのバンド内では、気むずかし屋で英国流の冗談・偏屈のきつい性格の為、当時、英語が上手く話せず性格も内向的なマイケル・シェンカーとは相性が悪く精神的に追いつめてしまい、マイケルがバンドを飛び出して放浪する(数回)原因の1つになり、マイケル脱退を招いてしまう。

その一方で、マイケルを自分の家に泊めて、フィルのガールフレンドと共に面倒を見ていたと言う一面も持っている。

フィル・モグ ウィキペディア

フィル・モグはマイケル・シェンカーとは相性が悪かったものの、マイケルの後見人のようにふるまおうとしていたようですね。

そもそもマイケルの脱退は、薬物問題も大きかったですし。

その後マイケルはUFOに復帰しましたが再度脱退しています。

フィル・モグはUFOの大黒柱でしたが、自分の引き際について以下のように語っています。

今後のUFOについては、残ったメンバーの好きなようにしたらいいと考えているという[7](中略)

UFOでやり残した事はあるかと問われたフィル・モグは「いや、ない。結論に達したと思う。(中略)

2019年に最後の英国ツアーを行った。それで終わったようなもので、その時が来たんだ。

UFO (バンド) ウィキペデイア

メンバー交代が頻繁なこのバンドにおいて、フィル・モグこそが「ミスターUFO」と呼ぶにふさわしい人でした。

 

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