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リプレイスメンツ(The Replacements)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はリプレイスメンツのランキングを作成しました。

このバンドは、一部の人には熱狂的に愛されていていますが、一般的な知名度は決して高いとは言えません。

もう少し広く聞かれてもいいと思い、取り上げることにしました。

最初にこのバンドについて、私のスタンスを申し上げます。

私はラスト2枚を一番高く評価しています。

その2枚だけで半数にあたる5曲を選びました。

しかし一方で初期や中期の頃のような、狂おしくもどかしい彼らの魅力は、他のバンドでは代替不可能だと思っています。

その時期の聞き逃せない曲も入れています。

彼らは完成度とは別のところで、リスナーの心をわしづかみにしてしまうバンドかもしれません。

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1位「Talent Show」(アルバム:Don’t Tell a Soul)

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■曲名:Talent Show
■曲名邦題:タレント・ショウ
■アルバム名:Don’t Tell a Soul
■アルバム名邦題:ドント・テル・ア・ソウル
■動画リンク:「Talent Show」
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彼らは日本でもこのアルバムからブレイクしました。

ロッキング・オンを始めとした洋楽誌が一斉にプッシュし始めました。

この頃のポール・ウェスターバーグ(Paul Westerberg)は、ソングライターとしての才能が開花していました。

それ以前も片鱗は伺えていましたが、アルバム1枚通して安定して良い曲ばかりというわけにはいきませんでした。

ダイヤの原石としての輝きは充分すぎるほどでしたが。

さて曲名の「Talent Show」とは、スター発掘番組など素人が出演するショーのことです。

歌詞を読むと、素人番組に出るということに対して、気乗りせず気恥ずかしさを感じている様子が語られています。

勝手に出演することにされてしまったし、仕方ないから出演するけど、わざわざ見に来ないでいいよという感じの歌詞です。

しかし同時に勝ってしまうかもしれないと、まんざらでもない様子もあります。

この時期の彼らはとりあえずメジャーデビューを果たしたけれど、まだバンドの継続を確信できるほど売れてはいませんでした。

当時の心境に近いものがあったかもしれません。

 

2位「One Wink at a Time」(アルバム:All Shook Down)

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■曲名:One Wink at a Time
■曲名邦題:ワン・ウィンク・アット・ア・タイム
■アルバム名:All Shook Down
■アルバム名邦題:オール・シュック・ダウン
■動画リンク:「One Wink at a Time」
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前作の「Don’t Tell a Soul」で彼らは、必勝パターンといえる型を見つけました。

最初はドラムなし、ギターとボーカルだけで始まり、途中からドラムが入って曲に推進力を付加する展開です。

「Talent Show」もそのタイプでしたし、その後も同じタイプの曲がとても多いです。

この曲はそうした型に沿った曲です。

アルバムを通して聞くと、同じような曲が多いと感じる人も多いと思います。

確かに「Don’t Tell a Soul」で見つけたその型は、乱用されている感じがしないでもありません。

ただそれを見つける過程で試行錯誤していたことを思えば、私は簡単に否定できないと思っています。

それにこの様式には、抗えない魅力がありますしね。

このアルバムは前作と同じ路線を踏襲していますが、更に曲の粒がそろっています。

その一方で前作では少し残っていたパンキッシュな曲もなくなり、アメリカンロックとしか言いようがないサウンドに仕上がっています。

ホーンのアレンジなど、サウンドも少しふくらみを持たせています。

 

3位「Alex Chilton」(アルバム:Pleased to Meet Me)

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■曲名:Alex Chilton
■曲名邦題:アレックス・チルトン
■アルバム名:Pleased to Meet Me
■アルバム名邦題:プリーズド・トゥ・ミート・ミー
■動画リンク:「Alex Chilton」
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ではブレイクする前はつまらなかったかというと、そうでもありません。

ただ魅力の質が違うと思います。

この頃の魅力の1つは、よれた感じにあります。

この曲は彼らが変わりつつある中で生まれた名曲です。

「アレックス・チルトン(Alex Chilton)」とは、ボックス・トップス(The Box Tops)やビッグ・スター(Big Star)などで活躍し、その後ソロで活動したアメリカのミュージシャンです。

私も大好きな人なので、いずれランキングを作成したいと思っています。

アレックス・チルトンはヨレヨレしたサウンドの中に、ポップなメロディや哀愁を忍ばせる名曲を数多く発表しています。

パワーポップとして分類されることがありますが、明るく元気いっぱいというよりも、少しよれた魅力のある人です。

この曲なんかは確かにアレックス・チルトンの魅力を受け継いでいます。

ちなみにこのアルバムはアレックス・チルトンのプロデュースをしていたジム・ディッキンソン(Jim Dickinso)を迎え、別の曲ではアレックス・チルトンが参加しています。

このアルバムでとっておきという感じのこの曲に、自分の大好きなアーティストの名前を付けるなんて、本当にうれしかったのでしょうね。

 

4位「Lovelines」(アルバム:Hootenanny)

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■曲名:Lovelines
■曲名邦題:ラブラインズ
■アルバム名:Hootenanny
■アルバム名邦題:フーテナニー
■動画リンク:「Lovelines」
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一般的にリプレイスメンツのアルバムでは「Let It Be」以降の人気が高いです。

一方激しいパンクが好きな人は「ソーリー・マー、フォーゴット・トゥ・テイク・アウト・ザ・トラッシュ(Sorry Ma, Forgot to Take Out the Trash)」や「スティンク(Stink)」を絶賛しています。

その合間に位置しているこのアルバムは、あまり評価が高くありません。

というよりも認知度が低く、あまり聞かれているとはいえませんしね。

ファーストアルバムほど激しく曲ばかりではありません。

ハードコアな曲も入っている一方で、後の伏線になりそうな音楽性の幅を感じさせてくれるアルバムです。

たとえば少しロカビリーが入ったこの曲あたりはいかがでしょうか。

その場のノリ一発という感じで仕上げたラフなサウンドがたまりません。

特にポールの投げやりなボーカルが最高です。

間奏のギターは、やさぐれたエルヴィス・プレスリーの曲みたいです。

後期のように聞きやすい曲ではないかもしれませんが、この頃からセンスが抜群であったことがうかがえる名曲です。

 

5位「Merry Go Round」(アルバム:All Shook Down)

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■曲名:Merry Go Round
■曲名邦題:メリー・ゴー・ラウンド
■アルバム名:All Shook Down
■アルバム名邦題:オール・シュック・ダウン
■動画リンク:「Merry Go Round」
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私はこのバンドの最高傑作はラストアルバムであるこれだと思います。

その1曲目を飾るのがこの曲です。

ギターの軽快なリフがこの曲の土台をつくりあげています。

このアルバムからギターがスリム・ダンラップ(Slim Dunlap)になりました。

この人選が大当たりです。

陳腐なたとえで申し訳ありませんが、まさしく洗いざらしのジーンズのような音楽です。

この曲はギターやボーカルなどの音のざらつきを味わうための曲かもしれません。

そもそも彼らの音楽に派手な魅力はありません。

むしろ地味で、普段着のような音楽だと思います。

確かにポール・ウェスターバーグは、前作で曲づくりの才能を開花させたのでしょう。

しかしその一方で曲を活かせる新しい演奏スタイルを確立しました。

この後ポール・ウェスターバーグはバンドを解散させ、ソロアーティストとして活躍します。

その後も多くの名曲が生まれていますが、昔ながらのファンはバンド時代がいいと言う人も少なくありません。

そういう人はおそらくこの頃のバンドサウンドが恋しいのではないでしょうか。

 

6位「Bastards of Young」(アルバム:Tim)

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■曲名:Bastards of Young
■曲名邦題:バスターズ・オブ・ヤング
■アルバム名:Tim
■アルバム名邦題:ティム
■動画リンク:「Bastards of Young」
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このバンドのファンには、この曲がナンバーワンという人がとても多いと思います。

クリブス (The Cribs)もカバーしていて、人気が高い曲です。

彼らは初期のパンキッシュなスタイルから徐々に脱皮していきましたが、その過程でこういう大名曲を生み出しました。

私は1曲だけ初期のハードな曲を入れようとしましたが、どうしても枠が足りませんでした。

その代わりにこの曲をご紹介します。

この曲では初期のラフでぐしゃっとしたサウンドが、少し整理した形で仕上がっています。

ただ最後の方では、昔の名残を残す激しい演奏を聞かせてくれます。

この曲の最後の荒々しさがいけると思ったら、初期の彼らをチェックしてみる価値がありそうです。

ちなみに曲名は「若さのろくでなし」という意味です。

日本でもThe ピーズが「クズんなってGO」というアルバムがありましたね。

自分に価値がなくクズだと思っているは、この曲を聞くと元気が出るかもしれません。

 

7位「Bent Out of Shape」(アルバム:All Shook Down)

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■曲名:Bent Out of Shape
■曲名邦題:ベント・アウト・オブ・シェイプ
■アルバム名:All Shook Down
■アルバム名邦題:オール・シュック・ダウン
■動画リンク:「Bent Out of Shape」
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このアルバムが好きすぎて、3曲も選んでしまいました。

昔の彼らからすると考えられませんが、完成度が高くスキがありません。

もうそろそろ激しい曲がほしいと感じ始める4曲目、見透かしたかのようにこの曲が収録されています。

あとこのアルバムジャケットで、2匹の犬が交差している写真もすばらしすぎます。

アルバムタイトル名を上下をひっくり返すという、小さな反逆心もあったりしますしね。

アルバムタイトルを直訳すると「すべては揺さぶり落とされた」とでもなるかもしれません。

ジャケット写真では人が誰もいません。犬しかいない、がらんとした街の風景です。

また曲名を直訳すると「まがりくねった形状」とでもなると思います。

こうした細部から、彼らがどういうバンドが見えてきそうです。

思えばこのバンドはいつも、うだつのあがらない人へのやさしい視線を感じます。

彼らの音楽を好むということは、そういう人に寄り添った視点を持つということかもしれません。

 

8位「Never Mind」(アルバム:Pleased to Meet Me)

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■曲名:Never Mind
■曲名邦題:ネバー・マインド
■アルバム名:Pleased to Meet Me
■アルバム名邦題:プリーズド・トゥ・ミート・ミー
■動画リンク:「Never Mind」
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この曲はエモいです。

私はこのバンドの何が好きかといったら、私は不格好な哀愁があるところです。

そこには自虐というスパイスがふりかけられています。

「Talent Show」のように自虐的なところは、このバンドのキャラクターといえるかもしれません。

そもそもバンド名も「代用品」という意味です。

「俺たちみたいなのは他にいくらでも替えはいる」と言いたげなバンド名は、まさしく自虐の極みと言えるでしょう。

しかしこのアルバムぐらいから彼らは、普通になろうとしている感じがします。

前作で素行面にかなり問題のあったボブ・スティンソン(Bob Stinson)を解雇しています。

ボブ・スティンソンは、音楽面でもパンキッシュな側面を代表していた人です。

その後バンドはポール・ウェスターバーグの一強体制に移行して、より成熟した音楽に舵を切っています。

その試行錯誤の中で、特にエモいのがこの曲です。

聞きどころは、ポールのヘロヘロなボーカルです。

「壁をよじ登ってから海に落ちる」とか「叫ぶ以外は時間の無駄」だけど「気にしない」という歌詞の曲です。

 

9位「Back to Back」(アルバム:Don’t Tell a Soul)

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■曲名:Back to Back
■曲名邦題:バック・トゥ・バック
■アルバム名:Don’t Tell a Soul
■アルバム名邦題:ドント・テル・ア・ソウル
■動画リンク:「Back to Back」
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当時彼らはバンドを軌道に乗せようとしていました。

念願だったメジャーデビューは果たしたものの、まだまだ順調とは言い難い状況でした。

私はブレイクするまでに、2つの転機があったと思います。

1つは「Alex Chilton」という曲の存在です。

その曲は今でも代表曲の1つとして評価されています。

実際にヒットしたわけではありませんが、バンドの知名度を高めることに大きな貢献をしました。

当時の彼らとしては、珍しくポップでまとまりの良い曲です。

ソングライティング能力を高めようというモチベーションが上がったかもしれません。

もう一つはハル・ウィナー(Hal Willner)のコンピレーション「眠らないで〜不朽のディズニー名作映画音楽〜(Stay Awake: Various Interpretations of Music from Vintage Disney Film)」で「Cruella Deville」という古い時代のアメリカの曲を演奏したことです。

このコンピレーションは当時大きな反響がありました。

アメリカの古い音楽を通過し、ソングライティング面が向上した結果、このアルバムが生まれました。

そういえばアルバムタイトルの「魂を語るな」という名前もかっこいいですね。

 

10位「Sixteen Blue」(アルバム:Let It Be)

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■曲名:Sixteen Blue
■曲名邦題:シックスティーン・ブルー
■アルバム名:Let It Be
■アルバム名邦題:レット・イット・ビー
■動画リンク:「Sixteen Blue」
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このバンドは元々ハードコアパンクのバンドとしてデビューして、一部の人にとても愛されるバンドでした。

彼らはファンから「マッツ(Mats)」という愛称で呼ばれています。

ただ初期の曲を聞くと、断片的な曲や、もう一歩詰めが足りない曲、ノリでやってしまったような曲がたくさん見つかります。

ただそれがむしろ好ましいという側面もありました。

この曲は16歳の憂鬱について歌われていますが、この当時としては比較的しっかりした曲です。

ただ情感の込め方はその後のアルバムに比べると、それほどうまくはありません。

しかしそうした欠点はそれほど重要ではないように思います。

そもそも完成度を求めているのであれば、これほど繰り返し聞いたりしませんからね。

バランスの悪さもむしろ上等といえます。

たとえばこの曲は最後にギターが割り込んできます。

過剰なテンションで、演奏がうまいわけでもなく、そもそも無駄なフレーズかもしれません。

しかし私はこの演奏が、この曲の鳥肌ポイントだと思います。

この頃には青くさくバランスが悪いけれど、なぜか何度も聞きなおしたくなる曲がたくさんあります。

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