今回はマット・ビアンコのランキングを作成しました。
熱心なファンの方は代表曲とか人気曲が少ないと思われるかもしれません。
本当に好きな曲だけを選でみましたが、ベスト盤の収録曲に負けない曲ばかりと自負しています。
その他の選曲ルールとしては、インストとカバー曲は選んでいません。
そういう制約でも設けないと選びきれませんからね。
洗練の極みの数々をご堪能ください。
- 1 1位「Half a Minute」(アルバム:Whose Side Are You On?)
- 2 2位「Altozano」(アルバム:World Go Round)
- 3 3位「Love Life」(アルバム:Gran Via)
- 4 4位「Samba in Your Casa」(アルバム:Samba in Your Casa)
- 5 5位「Could You Be?」(アルバム:Rico)
- 6 6位「Our Love」(アルバム:Another Time Another Place)
- 7 7位「Ordinary Day」(アルバム:Matt’s Mood)
- 8 8位「Always on My Mind」(アルバム:Hifi Bossanova)
- 9 9位「Hanging On」(アルバム:Indigo)
- 10 10位「Natural」(アルバム:Hifi Bossanova)
- 11 ランキング一覧
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- 13 その他のリンク
1位「Half a Minute」(アルバム:Whose Side Are You On?)
■曲名:Half a Minute
■曲名邦題:30秒の奇跡
■アルバム名:Whose Side Are You On?
■アルバム名邦題:探偵物語
■動画リンク:「Half a Minute」
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ファーストアルバムからの選曲です。
PVを見ると、メンバーが3人いることが分かります。
当時このバンドはマーク・ライリー(Mark Reilly)、ダニー・ホワイト(Danny White)、バーシア(Basia)の3人グループでした。
ただダニーとバーシアは、このアルバム限りで脱退してしまいます。
その後マット・ビアンコは、ほぼマーク・ライリーのソロプロジェクト化していきます。
当時はヘアカット100(Haircut 100)など、ファンカラティーナというラテンテイストを取り入れた音楽が人気でした。
彼らもそのムーブメント出身で、このアルバムから5枚もシングルカットされて、そこそこのヒットを記録しています。
この曲もラテン色を打ち出していますが、特に1:54からのピアノは秀逸ですね。
ちなみにアルバムタイトルの「Whose Side Are You On?」は「あなたは誰の味方なの?」という意味です。
アルバム邦題の「探偵物語」は、1983年に公開された薬師丸ひろ子主演の映画タイトルと同じです。
このアルバムは1984年リリースなので、若干パクっている感じがしないでもありません。
ただ今となっては、映画的なジャケットのせいもあって、なかなか良い邦題のような気もします。
2位「Altozano」(アルバム:World Go Round)
■曲名:Altozano
■曲名邦題:アルトザノ
■アルバム名:World Go Round
■アルバム名邦題:ワールド・ゴー・ラウンド
■動画リンク:「Altozano」
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このアルバムは最初聞いた時に驚きました。
大胆にスペインのフラメンコ音楽を取り入れていたからです。
ちなみに「Altozano」もスペインの地名のことですしね。
まずイントロからフラメンコ風の高速ハンドクラッピングが鳴りまくっています。
フラメンコギターもいい感じで絡んでいますが、その後曲は次第にハウスっぽくなっていきます。
女性コーラスのメロディは、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)の曲に似たものがありますね。
2:21からのパーカッションや、3:26からのベースソロも絶品です。
圧巻の1曲です。
3位「Love Life」(アルバム:Gran Via)
■曲名:Love Life
■曲名邦題:ラヴ・ライフ
■アルバム名:Gran Via
■アルバム名邦題:グラン・ヴィア
■動画リンク:「Love Life」
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私は彼らのピースフルな雰囲気を持った曲がお気に入りです。
この曲はマーク・ライリーがリンダ・ルイスみたいな女性ボーカルとデュエットしています。
曲調もリンダ・ルイスの曲みたいではないでしょうか。
このバンドはおしゃれなバンドですが、意外と流行に左右されるタイプではありません。
このアルバムが発売された1995年は、ドラムンベースがシーンを席巻した年でした。
マット・ビアンコと同じくおしゃれ系の代表格、エヴリシング・バット・ザ・ガール(Everything But the Girl)さえもドラムンベースを取り入れています。
しかしこのバンドは私が知っている限り、ドラムンベースを取り入れていません。
ナチュラルな音づくりにこだわりを持っているように感じます。
現時点の最新作「Gravity」では、ジャズをやっているぐらいですしね。
私は電子音とかエレクトロニックな音楽に抵抗がないタイプですが、こういうアナログなこだわりは嫌いではありません。
4位「Samba in Your Casa」(アルバム:Samba in Your Casa)
■曲名:Samba in Your Casa
■曲名邦題:サンバ・イン・ユア・カーサ
■アルバム名:Samba in Your Casa
■アルバム名邦題:サンバ・イン・ユア・カーサ
■動画リンク:「Samba in Your Casa」
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このバンドはラテン音楽ならば何でも取り入れようするところがあります。
ファンカラティーナから始まり、ボサノヴァ、スペイン音楽、ブーガルーなど、様々なラテン音楽をうまく消化しています。
この曲などは曲名に「Samba」とありますが、曲調としてはド真ん中のサンバという感じではありません。
リズムは基本ラテンハウスですが、ピアノなどはむしろサルサ風の演奏です。
イントロと2:50ぐらいから唐突にサンバっぽくなりますけどね。
様々なラテン系音楽を原型が無くなるまでじっくりコトコト煮込んだ音楽だと思います。
おしゃれ系のグループは数多いけれど、彼らはラテン音楽の使い方において、頭一つ抜けているように思います。
5位「Could You Be?」(アルバム:Rico)
■曲名:Could You Be?
■曲名邦題:クッド・ユー・ビー?
■アルバム名:Rico
■アルバム名邦題:リコ
■動画リンク:「Could You Be?」
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このアルバムは「Cha Cha Cuba」を筆頭に踊らせる曲が多く、踊れる曲がお好みの方は「World Go Round」と並んで、とてもおすすめできるアルバムです。
このアルバムは冒頭からタイプの異なるダンスナンバーが4曲(どれも強力!)が続き、その後クールダウンで流れるのがこの曲です。
2:18からのサックスソロもすばらしいですね。
さてアルバムジャケットには、2人の男性が描かれています。
さて先程ファーストアルバムの後、マーク・ライリー以外の2人が脱退したと申し上げました。
その後マーク・ライリーは、キーボード奏者のマーク・フィッシャーを加入させて、2人組で活動することになりました。
マーク・フィッシャーは、昔マーク・ライリーと組んでいたブルー・ロンド・ア・ラ・ターク(Blue Rondo A La Turk)というバンドの同僚です。
他にもワム!(Wham!)のキーボード担当などもしていたようです。
ただマット・ビアンコでの役割は、今一つ見えにくいところがあって、時々曲を提供していますが、スタイル・カウンシル(The Style Council)のミック・タルボット(Mick Talbot)ほど、サウンド面のキーマンになっていません。
このジャケットはシルエットから、手前がマーク・ライリーで、奥がマーク・フィッシャーだと思われます。
ジャケットにもそれぞれの立ち位置が表れているようで、少し興味深いです。
6位「Our Love」(アルバム:Another Time Another Place)
■曲名:Our Love
■曲名邦題:アワ・ラヴ
■アルバム名:Another Time Another Place
■アルバム名邦題:アナザー・タイム・アナザー・プレイス
■動画リンク:「Our Love」
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この曲の前、彼らは大変な時期を迎えていました。
当時彼らは所属していたワーナーブラザーズから離れて、新しいレコード会社を探していました。
前作ではドゥービー・ブラザーズ(The Doobie Brothers)の「ホワット・ア・フール・ビリーヴス(What a Fool Believes)」をカバーして、それが一部の国でヒットしていました。
日本でもテレビコマーシャルで流れたそうです。
それが有利に働くと思いきや現実は厳しく、彼らが契約できたレコード会社は、日本のJVC-Victorと、ドイツのZYX Musicというローカルなレコード会社だけ。
その為このアルバムは日本とドイツでしか売れませんでした。
それ以降は日本だけのシングルも多くなってきましたが、日本でも2002年以降はシングルをリリースしていません。
今回の選曲も当初は「World Go Round」の「アイ・サレンダー(I Surrender)」や、「ハイダウェイ(Hideaway)」に入っている「ユール・ネヴァー・ノウ(You’ll Never Know)」も取り上げる予定でしたが、Youtubeにありませんでした。
それでも彼らには良い曲が多いので、選ぶ曲に事欠きませんが。
海外での不振は、そういうところにも表れているかもしれません。
しかしこの曲などはいがかでしょうか。
せめて日本だけでも盛り上げていきたいものです。
7位「Ordinary Day」(アルバム:Matt’s Mood)
■曲名:Ordinary Day
■曲名邦題:オーディナリー・デイ
■アルバム名:Matt’s Mood
■アルバム名邦題:マッツ・ムード
■動画リンク:「Ordinary Day」
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このアルバムではなんと1984年のファーストアルバム以来久しぶりに、バーシアとダニー・ホワイトが参加しています。
ちょうど20年ぶりということになりますが、待ち望んでいた人も多いはず。
メンバーの変化は音楽にも影響しています。
ファーストアルバムは初々しいネオアコとラテン音楽が出会ったところに魅力がありましたが、このアルバムでは当時の雰囲気が復活しています。
このアルバムの前までは少し肩の力が入り過ぎていましたから、こういう日常使いできる方向への変化は歓迎したいと思います。
なにせこの曲名は「Ordinary Day」で、「普通の日」ですし。
おそらく彼らは昔からのファンが多いと思います。
彼らが20年ぶりということは、ファンもそれだけ年を取っているはずですから、変に気張らなくていいと思うんですけどね。
まだまだ若々しいバーシアはともかく、男性2人はスキンヘッドになったことですし。
8位「Always on My Mind」(アルバム:Hifi Bossanova)
■曲名:Always on My Mind
■曲名邦題:オールウェイズ・オン・マイ・マインド
■アルバム名:Hifi Bossanova
■アルバム名邦題:ハイファイ・ボサノヴァ
■動画リンク:「Always on My Mind」
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「Matt’s Mood」では昔の仲間2人が戻ってきましたが、このアルバムからはまたマーク・フィッシャーとの2人組に戻っています。
前作から5年以上経過していましたから、熱心なファンは心配したかもしれません。
しかしその間に曲やアレンジを練り込んだらしく、すばらしい曲がそろっています。
この曲などは疾走系ブラジリアンといった趣きの曲に仕上がっています。
ジョイス(Joyce)やマリーザ・モンチ(Marisa Monte)あたりに似合いそうな曲かもしれません。
1:47ぐらいからのピアノ演奏とアレンジがとても楽しいです。
あとアルバムジャケットについてですが、私は最初マーク=アーモンド(Mark Almond)の「アザー・ピープルズ・ルーム(Other Peoples Rooms)」ジャケットに似ているように思います。
そちらも掲載しておきましょう。
いかがでしょうか。
私の気のせいかもしれませんが。
9位「Hanging On」(アルバム:Indigo)
■曲名:Hanging On
■曲名邦題:ハンギング・オン
■アルバム名:Indigo
■アルバム名邦題:インディゴ
■動画リンク:「Hanging On」
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今回のランキングには、1つ特徴があります。
一般的な人気曲とかシングル曲が、あまり多くないということです。
私は彼らのベスト盤を聞いて、いつも思うことがありました。
確かにすばらしいけれど、どれか1枚オリジナルアルバムを聞き通した時と同じぐらいではないかと。
そこで今回は100%自分が好きだということに集中して、バランスとかヒット曲とか、他の要素は考えないようにしました。
そうして選曲した自分なりのベスト盤が、今回のランキングです。
念のため、既発ベストアルバムとこのランキングの曲が、どの程度重複しているか比べてみました。
The Best of Matt Bianco 16曲中1曲一致
Sunshine Days – The Official Greatest Hits by Matt Bianco 17曲中2曲一致
フリー・ソウル~ドライヴ・ウィズ・マット・ビアンコ 18曲中4曲一致
あまり被っていませんね。
もちろん私が選んでいない中にもいい曲がたくさんあります。
今回のランキングはベスト盤の補助として聞いていただくといいのかもしれません。
10位「Natural」(アルバム:Hifi Bossanova)
■曲名:Natural
■曲名邦題:ナチュラル
■アルバム名:Hifi Bossanova
■アルバム名邦題:ハイファイ・ボサノヴァ
■動画リンク:「Natural」
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この前作「Matt’s Mood」では一時的にバーシアが復帰して、久しぶりにマット・ビアンコで歌を披露してくれました。
マット・ビアンコはマーク・ライリー1人か、マークフィッシャーとの2人組で活動しています。
それ以外のメンバーはその時々で異なります。
彼らのアルバムには、おおよそどれにも女性ボーカルが参加しています。
参加している中には、バーシアに似たタイプの女性シンガーが少なくありません。
たとえばこの曲のヘイゼル・シム(Hazel Sim)も、その内の1人です。
この曲などは、まるで昔のバーシアが歌っているみたいではないでしょうか。
もちろん注意して聞けば違う点は見つかりますが、バーシアのボーカルだと思う人がいてもおかしくありません。
マーク・ライリーは、今だバーシア的なものを追い求めているのかもしれませんね。
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