今回はサイモン&ガーファンクルのランキングを作成しました。
彼らはロック/ポップス史上屈指の人気デュオです。
この記事ではいつもより有名曲、ヒット曲を多めにしました。
改めて良い曲ばかりだと実感していただけると思います。
- 1 1位「Bridge Over Troubled Water」(アルバム:Bridge Over Troubled Water)
- 2 2位「The Sound of Silence」(アルバム:The Sound of Silence)
- 3 3位「Mrs. Robinson」(アルバム:Bookends)
- 4 4位「Scarborough Fair/Canticle」(アルバム:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme)
- 5 5位「A Hazy Shade of Winter」(アルバム:Bookends)
- 6 6位「The Boxer」(アルバム:Bridge Over Troubled Water)
- 7 7位「The 59th Street Bridge Song (Feelin’ Groovy)」(アルバム:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme)
- 8 8位「Bleecker Street」(アルバム:Wednesday Morning, 3 A.M.)
- 9 9位「I Am a Rock」(アルバム:Sounds of Silence)
- 10 10位「Homeward Bound (Live at Carnegie Hall, New York, NY – July 1970)」(アルバム:Simon and Garfunkel’s Greatest Hits)
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1位「Bridge Over Troubled Water」(アルバム:Bridge Over Troubled Water)
■曲名:Bridge Over Troubled Water
■曲名邦題:明日に架ける橋
■アルバム名:Bridge Over Troubled Water
■アルバム名邦題:明日に架ける橋
■動画リンク:「Bridge Over Troubled Water」
この曲は多くのアーティストにカバーされました。
1970年の時点で、『ビルボード』にチャート・インしたアルバム24枚に、この曲が収録されていたという[5]。
この曲が発表されたのは1970年1月20日。
この曲がリリースされたのと同じ年、そしてチャート・インした曲という条件に限定しても24曲もカバーされているのですね。
その条件に当てはまらない曲を含めたら、更に数倍になるかもしれません。
昔は今よりも最新のヒット曲に乗っかる風潮があったとはいえ、それを考慮しても驚異的なカバー数です。
さて曲名の「Bridge Over Troubled Water」とは「激流に架かる橋」という意味。
歌詞を読んでみたところ、不安を抱く少女の背中を押し励ます内容でした。
また音楽面でもこの曲にあるゴスペルからの影響がテーマと相乗効果を生み、この曲にスケール感を醸し出しています。
2位「The Sound of Silence」(アルバム:The Sound of Silence)
■曲名:The Sound of Silence
■曲名邦題:サウンド・オブ・サイレンス
■アルバム名:The Sound of Silence
■アルバム名邦題:サウンド・オブ・サイレンス
■動画リンク:「The Sound of Silence」
この曲のオリジナル・バージョンでは、飾り気のないフォーク・ソングでした。
Simon & Garfunkel – The Sound of Silence (Acoustic Version)
上記のオリジナル・バージョンはシングルカットされていません。
しかしオリジナルがラジオで人気が出たことを受けて、シングルカットが検討されました。
その際この曲はボブ・ディラン(Bob Dylan)のプロデューサーとして知られるトム・ウィルソンによってドラムなどが加えられて、フォークロックの曲としてリメイクされました。
トム・ウィルソンはサイモン&ガーファンクルのプロデューサーでしたが、元々はこういう人です。
フォークミュージックは特に好きじゃなかった。僕はそれまでサン・ラやコルトレーンをレコーディングしてきたからね。
こうした事情もあってトムはオリジナルの改変をためらわなかったのかもしれません。
一方当時のフォーク・シーンは純潔主義が強く、ロック色を強めることに抵抗を覚える人が少なくありませんでした。
サイモン&ガーファンクルの2人も当初この改変を知らされなかったらしく、激怒したと言われています。
しかし結果的にこの曲はシングルチャートで1位を記録し、彼らの代表曲になりました。
3位「Mrs. Robinson」(アルバム:Bookends)
■曲名:Mrs. Robinson
■曲名邦題:ミセス・ロビンソン
■アルバム名:Bookends
■アルバム名邦題:ブックエンド
■動画リンク:「Mrs. Robinson」
曲名の「Mrs. Robinson」は「ロビンソン夫人」という意味です。
この曲は映画「卒業(The Graduate)」に使用された曲で「ロビンソン夫人」とはその映画の登場人物の1人。
ちなみにこの曲はレモンヘッズのカバーが知られています。
レモンヘッズの動画の40秒からには、主人公のダスティン・ホフマンがロビンソン夫人から誘惑されるシーンが出てきます。
好きな女の子の母親から裸で迫られるとは、かなり困惑したことでしょう。
ただこの曲はそんなエピソード相反して、とてもさわやかな曲に仕上がりました。
ここではサントラ・バージョンではなく「Bookends」のバージョンの方をご紹介しています。
4位「Scarborough Fair/Canticle」(アルバム:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme)
■曲名:Scarborough Fair/Canticle
■曲名邦題:スカボロー・フェア/詠唱
■アルバム名:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme
■アルバム名邦題:パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム
■動画リンク:「Scarborough Fair/Canticle」
この曲はトラディショナルつまり古くからある伝承歌に、オリジナルの「Canticle」を加えています。
ただ当初の作詞作曲クレジットは、サイモン&ガーファンクルの単独名義だったそうです。
「Scarborough Fair」は元々イギリスの伝承歌ですから、この曲がヒットするやいなやイギリスのフォーク界は色めき立ちました。
マーティン・カーシー(Martin Carthy)が善意で教えたこの曲を、勝手に自分のものにするのは盗作ではないかと。
実際私もロイ・ハーパー(Roy Harper)が激怒しているインタビューを読んだことがあります。
そのせいか現在のクレジットは「Traditional, arranged by Paul Simon, Art Garfunkel」つまり「ポール・サイモンとアート・ガーファンクルによってアレンジされた伝承歌」と訂正されました。
私はこういうブログを運営していることもあり、曲の著作権について様々なトラブル事例を知っています。
中には著作権の問題を軽視したせいで、人気に影響したケースもあります。
当初のこの曲のクレジットは、少々うかつだったかもしれません。
5位「A Hazy Shade of Winter」(アルバム:Bookends)
■曲名:A Hazy Shade of Winter
■曲名邦題:冬の散歩道
■アルバム名:Bookends
■アルバム名邦題:ブックエンド
■動画リンク:「A Hazy Shade of Winter」
彼らの中で最もロックらしい曲です。
何しろソドム(Sodom)のようなスラッシュ・メタルのバンドにもカバーされているほどですし。
サイモン&ガーファンクルは、以下の2人組です。
・ポール・サイモン(Paul Simon)
・アート・ガーファンクル(Art Garfunkel)
役割分担としてはポール・サイモンはボーカルとギター、そしてメイン・ソングライターでした。
一方アート・ガーファンクルはシンガー中心です
ただ彼らは2人のコーラスが魅力で、ハーモニーに強味を発揮しました。
この曲でも終始2人で歌っていますね。
6位「The Boxer」(アルバム:Bridge Over Troubled Water)
■曲名:The Boxer
■曲名邦題:ボクサー
■アルバム名:Bridge Over Troubled Water
■アルバム名邦題:明日に架ける橋
■動画リンク:「The Boxer」
貧しい環境で育った少年がボクサーとしてのし上がろうとしている話を歌った曲です。
彼にとっては、闘うことでしか生き残びる方法はありません。
恵まれない環境にいる人が、唯一戦うことではい上がろうとする。
その様子をボクサーになぞらえたこの曲は多くの人の心を打ち、日本でもアリスの「チャンピオン」などに影響を与えました。
この曲で彼らは生きるために戦う悲哀を描きつつ、そういう人に暖かい眼差しを向けています。
この曲はコロナ禍の時に話題になりました。
2020年、新型コロナウイルスの流行により各国で外出禁止の措置がなされる中、サイモンは同年3月より自宅で撮影したライブ演奏を配信し始めた。3月31日、「ニューヨークの人々に捧げます」と述べ「ボクサー」を演奏した[10]。
曲中には殴られたことを思わせる効果音が入っています。
これほど曲に合った効果音は珍しいかもしれません。
もし今現在闘わざるを得ない人がいたら、この曲を聞いて自分を奮い立たせてみてください。
7位「The 59th Street Bridge Song (Feelin’ Groovy)」(アルバム:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme)
■曲名:The 59th Street Bridge Song (Feelin’ Groovy)
■曲名邦題:59番街橋の歌 (フィーリン・グルーヴィー)
■アルバム名:Parsley, Sage, Rosemary and Thyme
■アルバム名邦題:パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム
■動画リンク:「The 59th Street Bridge Song (Feelin’ Groovy)」
彼らの音楽は特定のジャンルに分類しがたいかもしれません。
最初はフォーク・デュオとしてデビューしましたが、その後フォークロックに移行しました。
土台には常にフォークがあったと思いますが、次第にロックやポップスなどを飲み込み、多様な音楽性に発展していきました。
また彼らの曲の一部は、ソフト・ロックと呼んだ方が良さそうなものがあります。
ソフト・ロックは日本独自のサブ・ジャンルで、昔の音楽を再評価する際に重宝するカテゴリーです。
海外でも同じ言葉はありますが、日本のソフトロックとは指し示す音楽が違いますし、ジャンルとして明確に確立されていません。
この曲はハーパース・ビザールを始め、よくソフトロック系のアーティストにカバーされています。
Harpers Bizarre – 59th Street Bridge Song (Feelin’ Groovy)
ソフト・ロックに興味がある方は、以下の記事も合わせてどうぞ。
8位「Bleecker Street」(アルバム:Wednesday Morning, 3 A.M.)
■曲名:Bleecker Street
■曲名邦題:霧のブリーカー街
■アルバム名:Wednesday Morning, 3 A.M.
■アルバム名邦題:水曜の朝、午前3時
■動画リンク:「Bleecker Street」
今回改めてデビュー・アルバムから順番に聞き直しました。
このアルバムを聞いたのは、買った時以来2回目だと思います。
そして思ったのは、私はこのアルバムを軽視していたのかもしれないということ。
念の為このアルバムからもう1曲ご紹介しておきましょう。
Wednesday Morning, 3 A.M. · Simon & Garfunkel
このアルバムは発売初年度3000枚しか売れませんでした。
それもうなづける、とても地味な作品です。
しかしじっくり噛みしめて聞く時、このアルバムの魅力が浮かび上がります。
9位「I Am a Rock」(アルバム:Sounds of Silence)
■曲名:I Am a Rock
■曲名邦題:アイ・アム・ア・ロック
■アルバム名:Sounds of Silence
■アルバム名邦題:サウンド・オブ・サイレンス
■動画リンク:「I Am a Rock」
元々ポール・サイモンのソロ・アルバムに収録されていた曲です。
この頃のポール・サイモンは、サイモン&ガーファンクルのデビュー・アルバムと自身のソロ・アルバムどちらも売れず、大きな壁に突き当たっていました。
そんなある日トム・・ウィルソンが勝手に「Sounds of Silence」をフォークロックに改変して発表しました。
その曲はシングルチャートを駆け上り、念願の1位を獲得しました。
当初ポール・サイモンはトム・・ウィルソンの独断専行に腹を立てていたそうです。
しかしその改変バージョンが大ヒットすると、一転彼らはフォークロックに活路を見出すことにしました。
そこで選ばれたのが、ソロ・アルバムに収録されたこの曲。
彼はロック色を強めたバージョンに変えてシングルカットし、こちらも3位と大ヒットしました。
10位「Homeward Bound (Live at Carnegie Hall, New York, NY – July 1970)」(アルバム:Simon and Garfunkel’s Greatest Hits)
■曲名:Homeward Bound (Live at Carnegie Hall, New York, NY – July 1970)
■曲名邦題:早く家に帰りたい(ライブ)
■アルバム名:Simon and Garfunkel’s Greatest Hits
■アルバム名邦題:グレイテスト・ヒット
■動画リンク:「Homeward Bound (Live at Carnegie Hall, New York, NY – July 1970)」
彼らの最高傑作は決めがたいかもしれません。
一般的に彼らのオリジナル・アルバムでは「Parsley, Sage, Rosemary and Thyme」「Bookends」「Bridge over Troubled Water」あたりの人気が高いように思います。
私はこのベスト・アルバムもその候補に加えたいと思っています。
ただこのアルバムにはいくつか注意点があります。
たとえば「A Hazy Shade of Winter」が未収録だったり、人気曲がライブ・バージョンなのを嫌がる方もいることでしょう。
私は子供の頃、このアルバムで初めて彼らの音楽を聞きました。
そのせいか後にアルバム単位でそろえた後も、この曲はライブ・バージョンの方がなじみ深いです。
このランキング記事でも、このベスト盤のライブ・バージョンの方をご紹介しました。
最後に「セントラル・パーク・コンサート(The Concert in Central Park)」というライブ盤についても、少し触れておきましょう。
そのライブ・アルバムは、1982年にリリースされました。
その時既に解散からほぼ12年が経過していました。
私は彼らの概要を知りたい方にはこのベストを推しますが、そのライブ盤も充分すばらしい出来です。
興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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