今回はハンブル・パイのランキングを作成しました。
この記事ではピーター・フランプトンの脱退後に限定して選曲しました。
スティーヴ・マリオットのボーカルは、ロックの真髄を体現しています。
- 1 1位「Hot ‘n’ Nasty」(アルバム:Smokin’)
- 2 2位「30 Days in the Hole」(アルバム:Smokin’)
- 3 3位「Honky Tonk Women」(アルバム:Eat It)
- 4 4位「Anna」(アルバム:Thunderbox)
- 5 5位「Get Down to It」(アルバム:Eat It)
- 6 6位「C’mon Everybody」(アルバム:Smokin’)
- 7 7位「Oh La-De-Da」(アルバム:Thunderbox)
- 8 8位「You’re So Good for Me」(アルバム:Smokin’)
- 9 9位「Thunderbox」(アルバム:Thunderbox)
- 10 10位「Say No More」(アルバム:Eat It)
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1位「Hot ‘n’ Nasty」(アルバム:Smokin’)
■曲名:Hot ‘n’ Nasty
■曲名邦題:ホット・アンド・ナスティ
■アルバム名:Smokin’
■アルバム名邦題:スモーキン
■動画リンク:「Hot ‘n’ Nasty」
ただ初期の立役者ピーター・フランプトンが在籍していた時期も決して悪くありません。
それどころか初期の方が楽曲の粒がそろっているような気もします。
ロックでは曲の良し悪しが大事です。
しかし一方でこのバンドのような優れたロック・バンドは、楽曲の出来不出来を超えてくるもの。
この曲はイントロのドラムとハモンド・オルガンからして最高です。
もうこの時点で楽曲の良し悪しが気にならなくなってきました(笑)
楽曲からはみ出て迫ってくる感じ、それがこのバンドの魅力です。
2位「30 Days in the Hole」(アルバム:Smokin’)
■曲名:30 Days in the Hole
■曲名邦題:ほら穴の30日間
■アルバム名:Smokin’
■アルバム名邦題:スモーキン
■動画リンク:「30 Days in the Hole」
「Eat It」と「Thunderbox」も、顕著に出来が落ちるわけではありませんが、彼らの最高傑作はこのアルバム一択です。
このアルバムには彼らの魅力が凝縮されています。
実際このアルバムはアメリカで最高位20位、本国イギリスでも6位を記録しました。
内容とチャート、どちらからも彼らの最高傑作です。
勝因はロックンロール・バンドとしての魅力をフルスロットルで注入したこと。
今回私は3枚のアルバムからしか選曲していません。
しかし対象作が少ないかもしれませんが、内容的には問題ないと思います。
バランスを考えて他のアルバムからも選らんだら、このアルバムから1曲ぐらいしかご紹介できないかもしれません。
しかしそれはありえないと思いました。
今回このアルバムから4曲選びましたが、それでも苦渋の選択でしたから。
3位「Honky Tonk Women」(アルバム:Eat It)
■曲名:Honky Tonk Women
■曲名邦題:ホンキー・トンク・ウィメン
■アルバム名:Eat It
■アルバム名邦題:イート・イット
■動画リンク:「Honky Tonk Women」
この曲のオリジナルはローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)。
名曲として名高い原曲を引用しておきましょう。
The Rolling Stones – Honky Tonk Women
しかしこのカバーは、オリジナルに勝るとも劣りません。
彼らはライブに定評があります。
この記事の曲を気に入っていただけたら、次におすすめしたいアルバムは「In Concert(キング・ビスケット・ライヴ)」です。
アルバム・ジャケットだけご紹介しましょう。
ちなみにボーカルのスティーヴ・マリオット(Steve Marriott)は、身長が162cmと小柄な人でした。
しかし上のジャケットを見ると、大地に根をはった巨木みたいに見えますね。
4位「Anna」(アルバム:Thunderbox)
■曲名:Anna
■曲名邦題:アンナ
■アルバム名:Thunderbox
■アルバム名邦題:サンダーボックス
■動画リンク:「Anna」
今回のご紹介した曲は濃い曲が多いように思います。
どれもすばらしい曲ばかりですが、濃すぎてトゥマッチと受け取られかねません。
そこで変化を加えるために、意識的にバラードを選曲しました。
この曲とどちらにするか迷ったバラードを、もう1曲ご紹介しておきましょう。
バラードでもやはり濃いですが(笑)
優秀なロックンロール・バンドは良いバラードも多いですが、この曲はその定説を裏付けています
5位「Get Down to It」(アルバム:Eat It)
■曲名:Get Down to It
■曲名邦題:ゲット・ダウン・トゥ・イット
■アルバム名:Eat It
■アルバム名邦題:イート・イット
■動画リンク:「Get Down to It」
彼らのバンド名は「Humble Pie」。
「Humble」をどう訳すか難しいところですが、通常は「謙虚な」とか「粗末な」といった言葉です。
しかし彼らの場合、自分たちをジャンク・フードみたいに表現している感じがしないでもありません。
そしてこのアルバム名は「Eat It」。
つまり「ジャンクな俺たちをがぶりと喰らえよ」ということ。
喜んでと言いたくなりますね(笑)
彼らは問答無用の傑作「Smokin’」の次に、このアルバムをリリースしました。
この作品は2枚組です。
彼らは単調になることを恐れたのか、2枚組レコードの4面毎に音楽性を変えてきました。
スワンプ・ロックっぽいR&B色の強化、そしてカントリーっぽい曲、トドメとしてライブのホットな曲。
そのせいかこのアルバムを散漫と評価する人もいます。
私は一部同意するものの、単調さを回避するにはこれしか方法がなかったように思います。
6位「C’mon Everybody」(アルバム:Smokin’)
■曲名:C’mon Everybody
■曲名邦題:カモン・エブリバディ
■アルバム名:Smokin’
■アルバム名邦題:スモーキン
■動画リンク:「C’mon Everybody」
この曲のオリジナルは、エディ・コクラン(Eddie Cochran)です。
このアルバムからは、ギターにコロシアム(Colosseum)のクレム・クレムソン(Clem Clempson)が参加しました。
彼のギターはスティーヴ・マリオットとの相性が抜群でした。
濃い歌に太刀打ちできる、濃いギターです(笑)
彼は前任者のピーター・フランプトンに比べて、ヘヴィでハードロック色が強い人でした。
またこのバンドはベースのグレッグ・リドリー(Greg Ridley )とドラムのジェリー・シャーリー(Jerry Shirley)のリズム隊も強力です。
演奏力はどのバンドにも劣らぬ存在でした。
7位「Oh La-De-Da」(アルバム:Thunderbox)
■曲名:Oh La-De-Da
■曲名邦題:オー・ラ・ディ・ダ
■アルバム名:Thunderbox
■アルバム名邦題:サンダーボックス
■動画リンク:「Oh La-De-Da」
このアルバムはひたすらガツンとくる「Smokin’」バラエティに富んだ「Eat It」に比べると、地味な印象を与える作品かもしれません。
また安易に思えるカバー曲を嫌う人もいると思います。
ただこのアルバムは、聞けば聞く程良さがにじみ出るスルメ盤です。
この曲はステイプル・シンガーズ(The Staple Singers)のカバー。
そして曲を書いたのは、フィリップ・ミッチェル(Phillip Mitchell)。
しかしハンブル・パイは曲のグリップ力が強く、彼らがカバーすると彼らが書いた曲みたいに思えてきます。
ちなみにスティーヴ・マリオット自身も、優秀なソングライター。
実際スモール・フェイセス(Small Faces)時代は、数多くの名曲を書いています。
しかしこの頃はカバー曲が増えつつありました。
私は曲を書けるのに、あえてやりたい曲をカバーしているように感じます。
ウィルコ・ジョンソン(Wilko Johnson)脱退後のドクター・フィールグッド(Dr. Feelgood)と同じく。
8位「You’re So Good for Me」(アルバム:Smokin’)
■曲名:You’re So Good for Me
■曲名邦題:ユア・ソー・グッド・フォー・ミー
■アルバム名:Smokin’
■アルバム名邦題:スモーキン
■動画リンク:「You’re So Good for Me」
彼らは元々ピーター・フランプトンが結成したバンドです。
今回対象外にした初期のアルバムを列記します。
「アズ・セイフ・アズ・イエスタデイ・イズ(As Safe As Yesterday Is)」
「タウン・アンド・カントリー(Town And Country)」
「大地と海の歌(Humble Pie)」
「ロック・オン(Rock On)」
彼らは当初ザ・ハード((The Herd)のピーター・フランプトンとスモール・フェイセスのスティーヴ・マリオットの2人が参加したことで注目されました。
実際デビューの頃には、以下の曲がヒットしています。
Humble Pie – Natural Born Bugie
しかしその後ヒットが続きませんでした。
その後スティーヴ・マリオットが、バンドの主導権を握るようになりました。
ピーター・フランプトン在籍後期はハードロックとR&B色を強めましたが、それはスティーヴ・マリオットの発言力が増したことを示しています。
ピーター・フランプトンは「パフォーマンス〜ロッキン・ザ・フィルモア(Performance Rockin’ The Fillmore)」最後に脱退しました。
9位「Thunderbox」(アルバム:Thunderbox)
■曲名:Thunderbox
■曲名邦題:サンダーボックス
■アルバム名:Thunderbox
■アルバム名邦題:サンダーボックス
■動画リンク:「Thunderbox」
このアルバムはハンブル・パイ最後の輝きだと言われています。
彼らはこの後も数枚アルバムを残していますが、この作品とは比べるべくもありません。
次作「ストリート・ラッツ(Street Rats)」も同じメンバーでしたが、不可解なほど精彩を欠いていました。
その後「オン・トゥ・ヴィクトリー(On To Victory)」と「ゴー・フォー・ザ・スロート(Go For The Throat)」を残し、ついにはスティーヴ・マリオットも脱退しました。
その後はドラムのジェリー・シャーリーが、バンド名の使用権を得ていたようです。
もちろんピーター・フランプトンは在籍していません。
その後ピーター・フランプトンとスティーヴ・マリオットが、再度一緒にハンブル・パイとして活動しようとしたようです。
しかしその矢先、スティーヴ・マリオットは寝タバコが原因で焼死してしました。
10位「Say No More」(アルバム:Eat It)
■曲名:Say No More
■曲名邦題:セイ・ノー・モア
■アルバム名:Eat It
■アルバム名邦題:イート・イット
■動画リンク:「Say No More」
この記事では、スティーヴ・マリオットが主導権を握っていた時期に限定しました。
その割に彼についてはあまり言及しませんでした。
実は将来スティーヴ・マリオットの単独記事を書こうと思っていますので、その時に語ろうと思っています。
しかしこの記事の最後では、彼の歌に焦点を当てた曲をご紹介します。
彼の歌は、スピーカーから唾が飛んできそうな生々しさが魅力でした。
私は彼の声を聞くといつも遠近感が狂ってしまいます。
スピーカーから離れて聞いても、目の前で歌っているような気が。
音量を下げても下がったように感じませんし(笑)
それはライブ・アルバムだけでなくスタジオ録音でも同じです。
こんなあっさり味の曲であっても、彼の存在感は半端ありません。
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