今回はジョー・コッカーのランキングを作成しました。
彼の特徴はハスキーで迫力のあるボーカルです。
エモーショナルでひたむきな歌唱は一聴の価値があります。
- 1 1位「Up Where We Belong」(アルバム:An Officer and a Gentleman)
- 2 2位「You Are So Beautiful」(アルバム:I Can Stand a Little Rain)
- 3 3位「Delta Lady」(アルバム:Joe Cocker!)
- 4 4位「Feeling Alright」(アルバム:Mad Dogs & Englishmen)
- 5 5位「With a Little Help from My Friends」(アルバム:With a Little Help from My Friends)
- 6 6位「The Moon Is a Harsh Mistress」(アルバム:I Can Stand a Little Rain)
- 7 7位「Moon Dew」(アルバム:Stingray)
- 8 8位「It’s All Over But The Shoutin’」(アルバム:Jamaica Say You Will)
- 9 9位「Darling Be Home Soon」(アルバム:Joe Cocker!)
- 10 10位「Living Without Your Love」(アルバム:Cocker)
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1位「Up Where We Belong」(アルバム:An Officer and a Gentleman)
■曲名:Up Where We Belong
■曲名邦題:愛と青春の旅だち
■アルバム名:An Officer and a Gentleman
■アルバム名邦題:愛と青春の旅だち
■動画リンク:「Up Where We Belong」
この曲はジェニファー・ウォーンズ(Jennifer Warnes)とのデュエット・ソング。
同名映画の主題曲です。
この映画の男性は、パイロットを目指して厳しい訓練を受けています。
自分語りで申し訳ありませんが、昔私は仕事関係である外国人女性と交流がありました。
その女性は聡明なだけでなく、ハリウッド女優並みのブロンド美女でした。
彼女の夫は米軍のパイロットで当時精神を病み療養しており、彼女は気分転換として外に出て働いているのだとか。
彼女から聞いた話では、所属する部署で相当過酷な訓練を受けていたそうです。
この映画の男性も相当しごかれているようですね。
士官候補生学校の厳しい訓練でパイロットを目指しながらポーラとの愛を育むザックだが、フォーリー軍曹に精神も肉体もギリギリまで絞り込まれ「何故ここにいるのか」と問われる。
ザックは「ここしかいる場所がないからだ」と叫ぶ。自分が人生を取り戻すために困難に立ち向かうしかない。
ジョー・コッカーは過酷な訓練を乗り越えた男にふさわしい、ガッツのある歌を聞かせてくれています。
2位「You Are So Beautiful」(アルバム:I Can Stand a Little Rain)
■曲名:You Are So Beautiful
■曲名邦題:ユー・アー・ソー・ビューティフル ~美し過ぎて~
■アルバム名:I Can Stand a Little Rain
■アルバム名邦題:ユー・アー・ソー・ビューティフル
■動画リンク:「You Are So Beautiful」
一般的にはこの曲が彼の代表曲です。
原曲はビリー・プレストン(Billy Preston)の同名曲です。
原曲を引用しておきましょう。
Billy Preston – You Are So Beautiful
ジョー・コッカーは器用なシンガーとはいえません。
むしろかなり不器用な部類ですが、この曲のようにそれがプラスに作用することがあります。
ついでにタイプは異なりますが、同じようなテーマを扱った曲をもう1曲ご紹介しておきましょう。
James Blunt – You’re Beautiful
時にド直球で思いをぶつける歌は突破力があり、人の心を動かすもの。
ジョー・コッカーもまた愚直に訴えかけています。
3位「Delta Lady」(アルバム:Joe Cocker!)
■曲名:Delta Lady
■曲名邦題:デルタ・レディ
■アルバム名:Joe Cocker!
■アルバム名邦題:ジョー・コッカー&レオン・ラッセル
※画像はシングルのものを使用しています
■動画リンク:「Delta Lady」
個人的には最も好きな曲です。
この人のボーカル・スタイルはかなり暑苦しいと思います。
ただそのむさくるしい(失礼!)歌い方がプラスに作用するジャンルがあります。
それはスワンプ・ロック。
スワンプ・ロックをご存じない方は、この曲を聞くとご理解いただけると思います。
英語のアルバムタイトルは「Joe Cocker!」ですが、邦題は「ジョー・コッカー&レオン・ラッセル」。
「レオン・ラッセル」はスワンプ・ロック畑の大物ですから、日本のレコード会社はジョーをスワンプ路線で売り出そうとしていたようです。
実際この曲のオリジナルもレオン・ラッセルですし。
個人的には彼の全盛期は初期だと思いますが、当時は彼のボーカル・スタイルとスワンプ・サウンドとの相性がとても良かったと思います。
4位「Feeling Alright」(アルバム:Mad Dogs & Englishmen)
■曲名:Feeling Alright
■曲名邦題:フィーリング・オールライト
■アルバム名:With a Little Help from My Friends
■アルバム名邦題:マッド・ドッグス&イングリッシュメン
■動画リンク:「Feeling Alright」
ライブ・アルバムの曲です。
多くのスワンプ・ロックは、ゴスペルから強く影響を受けています。
その傾向はイギリスにも伝わっていて、デイヴ・メイスン(Dave Mason)が書いたこの曲にも影響が感じられます。
ゴスペルは集団合唱によって、一体感と高揚感を高めるもの。
アメリカと並ぶ音楽大国イギリスのアーティストは、アメリカ人と同様にその特徴を理解していたかもしれません。
1曲イギリスのバンドによるオルタナ・ロックのゴスペル曲をご紹介します。
あとはローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の「無情の世界(You Can’t Always Get What You Want)」もゴスペルをうまく導入していました。
イギリス人のジョー・コッカーは、ゴスペルの高揚感をうまく表現しています。
5位「With a Little Help from My Friends」(アルバム:With a Little Help from My Friends)
■曲名:With a Little Help from My Friends
■曲名邦題:心の友
■アルバム名:With a Little Help from My Friends
■アルバム名邦題:心の友
■動画リンク:「With a Little Help from My Friends」
この頃の彼は大編成のバンドを率いていました。
ウィキペディアを見ると、彼はボーカル以外にピアノも弾くようですね。
ただ今回取り上げたアルバムでは、歌に専念しているようですが。
シンガーはパーソナルな内面世界を歌いたいタイプと、大きな世界観と舞台で表現したいタイプがいます。
彼は典型的な後者のタイプ。
彼は分厚い女性コーラスを背負って、迫力のある歌を披露しています。
彼の歌は分厚いステーキで、女性コーラスは濃厚なステーキ・ソースみたいな関係かもしれません。
ビートルズの原曲をご紹介しましょう。
The Beatles – With A Little Help From My Friends
聞き比べると、ジョー・コッカー・バージョンがいかに濃厚か分かります。
あと邦題の「心の友」はドラエモンのジャイアンみたいな感じがしますね(笑)
6位「The Moon Is a Harsh Mistress」(アルバム:I Can Stand a Little Rain)
■曲名:The Moon Is a Harsh Mistress
■曲名邦題:月は無慈悲な夜の女王
■アルバム名:I Can Stand a Little Rain
■アルバム名邦題:ユー・アー・ソー・ビューティフル(ア・リトル・レイン)
■動画リンク:「The Moon Is a Harsh Mistress」
この頃彼はシンプルなバラード路線に変化しました。
このアルバムはイギリスでは売れませんでしたが、アメリカでは11位とヒットしました。
その成功の要因は、同アルバムに収録された「You Are So Beautiful」の存在。
同シングルはイギリスではチャート圏外でしたが、アメリカではシングル・チャート5位まで駆け上りました。
私は初期のスワンプ期が好みなので、この時期はそれほど高く評価していません。
しかし一般的にはこのアルバムが彼の最高傑作だと言われています。
勝因としては、カバー曲の選曲だと思います。
「You Are So Beautiful」はもちろんのこと、ジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)が書いたこの曲も良い選曲ですね。
7位「Moon Dew」(アルバム:Stingray)
■曲名:Moon Dew
■曲名邦題:ムーン・デュー
■アルバム名:Stingray
■アルバム名邦題:スティングレイ
■動画リンク:「Moon Dew」
私は初期以外ではこのアルバムが好みです。
勝因はスタッフ(Stuff)のメンバーが参加していることかもしれません。
この曲ののキーボード・アレンジとオルガンは、リチャード・ティー(Richard Tee)が担当しています。
この曲を含めて、音の空間を埋めすぎないところが好ましいと思っています。
またマシュー・ムーア(Matthew Moore)の曲という点も、個人的にはうれしいところ。
アルバム全体としてはいささか地味ですが、味わいでは一番かもしれません。
ただこのアルバムはセールス的に振るわず、彼は次作から所属していたA&Mレコード(A&M Records)を離れ、アサイラム・レコード(Asylum Records)に移籍することになりました。
そういえばスワンプ時代の彼はA&M所属だったのですね。
8位「It’s All Over But The Shoutin’」(アルバム:Jamaica Say You Will)
■曲名:It’s All Over But The Shoutin’
■曲名邦題:心の叫び
■アルバム名:Jamaica Say You Will
■アルバム名邦題:ジャマイカ・セイ・ユー・ウィル
■動画リンク:「It’s All Over But The Shoutin’」
この人は玄人のシンガーソングライター好きには、それほど高く評価されていないかもしれません。
何度かあまり好きではないという文章を読んだことがあります。
私はそうした意見を代弁することはできませんが、彼には少し大味なところがあることには同意します。
また確かに彼の歌は一本調子になりがちですが、その裏面として素のまま真っすぐに歌うところが魅力です。
彼の強味はストレートな唱法を活かして、野性味と圧倒的なエモーションを表現しました。
彼の弱点は強味の裏返しかもしれません。
この時期はバラードばかりのように感じますが、やはりアップでの迫力は聞きごたえがあります。
しかしこの頃から彼は徐々に低迷期に差しかかりました。
9位「Darling Be Home Soon」(アルバム:Joe Cocker!)
■曲名:Darling Be Home Soon
■曲名邦題:ダーリン・ビー・ホーム・スーン
■アルバム名:Joe Cocker!
■アルバム名邦題:ジョー・コッカー&レオン・ラッセル
■動画リンク:「Darling Be Home Soon」
再度スワンプ期からご紹介します。
この頃彼のキーマンは、クリス・ステイントン(Chris Stainton)とレオン・ラッセル。
どちらもスワンプ・ロック畑の人です。
特にクリス・ステイントンはキーボード関係全般、ギター、ベース、アレンジと幅広い貢献をしていました。
私はジョー・コッカーがどの程度サウンド面に貢献していたか知りません。
しかし断片的な情報から判断すると、それほど大きくかかわっていないように感じます。
ジョーは自分では曲を書かず、楽器もそれほど演奏せず、しかしシンガーとしては傑出している人。
こういう人には良い参謀が必要かもしれません。
その点初期のスワンプ時代のジョーには、クリス・ステイントンがいました。
他のクリス・ステイントンの業績としては、レオン・ラッセル、ドン・ニックス(Don Nix)、ザ・フー(The Who)、ブリン・ハワース(Bryn Haworth)、そしてエリック・クラプトン(Eric Clapton)など。
決して有名な人ではありませんが、実力派であり縁の下の力持ちだったと思います。
10位「Living Without Your Love」(アルバム:Cocker)
■曲名:Living Without Your Love
■アルバム名:Cocker
■アルバム名邦題:コッカー
■動画リンク:「Living Without Your Love」
彼の最大の転機は1982年、ジェニファー・ウォーンズ(Jennifer Warnes)とのデュエット曲「愛と青春の旅だち」です。
その曲はアカデミー歌曲賞を受賞しています。
その特大ヒットによって、彼の状況は劇的に好転しました。
同年の1982年に発表された「Sheffield Steel」は久々にゴールド・ディスクを獲得しています。
そして1986年にリリースされたこのアルバムはプラチナ・ディスクを獲得し、更に2007年には大英帝国勲章を授与されています。
彼は一時低迷したものの、以下のような評価を得ました。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第97位[2]。
彼は無骨で不器用で一本調子になりがちでしたが、彼のスタイルがうまくはまった時、人一倍訴えかける力のある歌を聞かせてくれました。
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