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ゴリラズ(Gorillaz)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はゴリラズのランキングを作成しました。

彼らはアニメ・キャラクターの覆面バンドです。

ただ実体としては、ブラー(Blur)のデーモン・アルバーン(Damon Albarn)のソロ・プロジェクトといってもいいでしょう。

彼らの曲はプロモーションビデオとの相乗効果で、魅力が倍増するように思います。

もしお時間があれば、動画を視聴しながら聞いてみてください。

 

1位 「Feel Good Inc.」(アルバム:Demon Days)

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■アーティスト名:Gorillaz(featuring De La Soul)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング デ・ラ・ソウル)
■曲名:Feel Good Inc.
■曲名邦題:フィール・グッド・インク
■アルバム名:Demon Days
■アルバム名邦題:ディーモン・デイズ
■動画リンク:「Feel Good Inc.」

この曲を1位にすることは、最初から決まっていました。

ゴリラズという範疇を超えて、2000年代を代表する傑作ではないでしょうか。

セカンド・アルバムに先行してリリースされ、当時大きな話題を集めました。

最高位は2位ですが、2006年のグラミー賞ベストポップコンビネーション部門を受賞しています。

それと忘れてはいけないのは、以下のCM。

Gorillaz Feel Good Inc. Apple iPod + iTunes

当時AppleのCMに採用されるということは、グラミー賞よりも名誉だったかもしれません。

さてこの曲の歌詞はこんな感じです。

君が新しい地平線を手に入れたとしても、それは一時的なことにすぎない

誰も笑わないこの憂鬱な街では。

しかし止まるな。クソったれ、やっちまいな。

俺たちはお前たちのキャプテンだ。

しっかり導いてやるから、よく見ていろよ。

この頃の彼らは、まぎれもなく時代の先端にいました。

淀んだ空気を打ち破ってみせるという気概が、曲に満ちあふれています。

 

2位 「19-2000」(アルバム:Gorillaz)

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■アーティスト名:Gorillaz
■アーティスト名カナ:ゴリラズ
■曲名:19-2000
■曲名邦題:19-2000
■アルバム名:Gorillaz
■アルバム名邦題:ゴリラズ
■動画リンク:「19-2000」

初期の彼らの音楽は、デ・ラ・ソウル(De La Soul)が切り開いた地平線上にあったと思います。

デ・ラ・ソウルといえば、先程ご紹介した「Feel Good Inc.」にも、ゲストとして参加していました。

デ・ラ・ソウルの偉大さの1つは、使い方が難しいかわいらしいネタを、うまく活用していたことです。

ゴリラズも時々モンド・ラウンジっぽいところがありますが、ネタの使い方が少し似ているかもしれません。

たとえばこの曲でも10秒のところからメロディカがループで使われていますが、こういうネタ使いは、デ・ラ・ソウルっぽい感じがします。

おそらくメロディカの元ネタは、オーガスタス・パブロ(Augustus Pablo)だと思いますが、曲名が思い出せません。

途中ルーズな女性ボーカルが入りますが、これは我らがチボ・マット(Cibo Matto)の羽鳥美保さんです。

チボ・マットはこういうダルでラウンジで、ロックとHIPHOPをミックスした音楽の先駆けでしたね。

 

3位 「Rock the House」(アルバム:Gorillaz)

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■アーティスト名:Gorillaz(featuring Del the Funky Homosapien)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング デル・ザ・ファンキー・ホモサピエン)
■曲名:Rock the House
■曲名邦題:ロック・ザ・ハウス
■アルバム名:Gorillaz
■アルバム名邦題:ゴリラズ
■動画リンク:「Rock the House」

ファースト・アルバムからの選曲です。

ここで改めて、彼らの紹介をしておきましょう。

ゴリラズ(Gorillaz)は、1998年に結成された、楽曲面を担当するイギリスのロックバンド・ブラーのデーモン・アルバーンと、ヴィジュアル面を担当する「タンク・ガール」などの作者であるコミック・アーティストのジェイミー・ヒューレットによるバーチャル覆面音楽プロジェクト。

ゴリラズ ウィキペディア

通常覆面バンドの場合、誰がメンバーかは秘密にされているものですが、このバンドは公開されています。

CDをお持ちではない方は、英語版のウィキペディアにてご確認ください。

メンバーはかなり流動的なので、実質デーモンのソロ・プロジェクトと考えていいと思います。

ただその時々で大胆にゲストを前面に押し出すのが、このバンドの特徴です。

この曲ではデル・ザ・ファンキー・ホモサピエン(Del the Funky Homosapien)が、ラップのパートを担当しています。

またこの曲ではループするトランペットが印象的ですが、元ネタをご紹介しておきましょう。

John Dankworth and his Orchestra – Modesty Blaise breaks

彼らの元ネタは珍しい曲が多いだけでなく、使い方にうなることも多いです。

 

4位 「On Melancholy Hill」(アルバム:Plastic Beach)

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■アーティスト名:Gorillaz
■アーティスト名カナ:ゴリラズ
■曲名:On Melancholy Hill
■曲名邦題:オン・メランコリー・ヒル
■アルバム名:Plastic Beach
■アルバム名邦題:プラスティック・ビーチ
■動画リンク:「On Melancholy Hill」

サード・アルバムからの選曲です。

以前の作品とは、少し違った雰囲気を持ったアルバムかもしれません。

今までは少しダークで陰鬱なところがありましたが、このアルバムは打って変わって楽園的な空気感を感じます。

この曲はその代表的な曲かもしれません。

曲名は「On Melancholy Hill」つまり「憂鬱な丘」ですが、内容的には全然憂鬱ではなく、とてもポジティヴなメッセージを持っています。

歌詞はこんな感じです。

あなたは望むものを手に入れることができないでしょう。

しかしその代わり、あなたは私を手に入れることができます。

だから海に出かけましょう

サウンド的にも、前向きな感じがしますね。

さてこのアルバムには「スタイロ(Stylo)」という曲が入っていて、一般的にはそちらの方が有名です。

リンクだけ貼っておきましょう。

Gorillaz – Stylo

こちらはボビー・ウーマック(Bobby Womack)の野性味あふれるボーカルが堪能できる曲です。

 

5位 「Clint Eastwood」(アルバム:Gorillaz)

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■アーティスト名:Gorillaz(featuring Del the Funky Homosapien)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング デル・ザ・ファンキー・ホモサピエン)
■曲名:Clint Eastwood
■曲名邦題:クリント・イーストウッド
■アルバム名:Gorillaz
■アルバム名邦題:ゴリラズ
■動画リンク:「Clint Eastwood」

彼らの定番であり、もっとも有名な曲の1つです。

この曲はファースト・アルバム前に、先行シングルとして発売されました。

この時既に「Tomorrow Comes Today」がリリースされていましたから、新しい方向性についてはある程度予想できていました。

しかしそれでもこの曲がリリースされた時、とても衝撃を受けました。

随分ユルいんだなと(笑)

初期の彼らを言い表すとしたら、脱力系ロックとHIPHOPのミクスチャーといえるかもしれません。

この頃ブラーは、解散していませんでした。

このファースト・アルバムは、1999年の「13」と2003年の「シンク・タンク(Think Tank)」の間にリリースされています。

当時私は「13」の出来にモヤモヤしていましたから、ユルくても曲の出来が良いことに安心しました。

こんな歌詞がありましたし。

くそったれどもよ、思い出せ。

自分の思想が、どこにあるのかを。

そうしたら、無法の世界になっても、

お前は生き延びていける。

この世界でな。

音楽のユルさに反して、前向きな歌詞が印象的です。

 

6位 「Desole」(アルバム:Song Machine, Season One: Strange Timez)

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■アーティスト名:Gorillaz (featuring Fatoumata Diawara)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング ファトゥマタ・ジャワラ)
■曲名:Desole
■曲名邦題:デゾレ
■アルバム名:Song Machine, Season One: Strange Timez
■アルバム名邦題:ソング・マシーン:シーズン1 − ストレンジ・タイムズ
■動画リンク:「Desole」

彼らの作品は「Plastic Beach」以降、話題に挙がる機会が減ったように感じます。

その後の「ザ・フォール(The Fall)」「ヒューマンズ(Humanz)」「ザ・ナウ・ナウ(The Now Now)」も、それほど悪い出来とは思いません。

ただ私も普段あまり聞き返しません。

「The Fall」では曲の断片化が進んで、シングル向きの曲が少なくなったように感じました。

またその次作「Humanz」では、逆に売れ線に傾きすぎたように感じたり。

そもそも近年の作品はゴリラズの作品というよりも、デーモンのプロデュース曲集という感じがしないでもありません。

ただ今回久しぶりに聞き返してみると、何曲か聞き逃せない曲があると思いました。

たとえばこの曲などは、初期の曲とはかなりタイプが異なりますが、すばらしい曲ではないでしょうか。

ゲスト・ボーカルのファトゥマタ・ジャワラは、マリのシンガーソングライターです。

また以下の曲も捨てがたいと思いました。

Gorillaz – Andromeda

私は彼らに対して、良い曲というより中毒性のある曲を求めてしまうところがあります。

そういう意味でこの時期は、少し物足りないところがあります。

 

7位 「Dare」(アルバム:Demon Days)

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■アーティスト名:Gorillaz(featuring Shaun Ryder)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング ショーン・ライダー)
■曲名:Dare
■曲名邦題:デア
■アルバム名:Demon Days
■アルバム名邦題:ディーモン・デイズ
■動画リンク:「Dare」

彼らの良さは分かりにくいと思います。

今回は初めて聞く方を想定して、なるべくわかりやすい魅力を持った曲を選んでみました。

この曲は「Feel Good Inc.」と並んで、最初の1曲としておすすめしたいと思います。

一方彼らには、鈍色でアブストラクトな曲もあります。

メロディにフックがなかったり、サビがなかったり、オチのない会話みたいな曲が少なくありません。

私はそういう曲も好きですが、最初からご紹介する曲ではないと自粛しました。

どういう曲を指しているのか興味があるという方は、以下の曲を聞いてみてください。

Gorillaz – O Green World

さて今回ご紹介した「Dare」は、とてもキャッチーな曲で、全米シングルチャートで1位を獲得しています。

曲のクレジットでは、ショーン・ライダーがフィーチャーとされていますが、この曲の主役は彼ではありません。

ローゼス・カボール(Roses Gabor)が、すばらしい歌を聞かせてくれています。

 

8位 「Tomorrow Comes Today」(アルバム:Gorillaz)

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■アーティスト名:Gorillaz
■アーティスト名カナ:ゴリラズ
■曲名:Tomorrow Comes Today
■曲名邦題:トゥモロー・カムズ・トゥデイ
■アルバム名:Gorillaz
■アルバム名邦題:ゴリラズ
■動画リンク:「Tomorrow Comes Today」

彼らがHIPHOPベースの音楽をやり始めたことについて、当時驚きの声が聞こえてきました。

ブラーのファンの半数ぐらいは、歓迎していなかったかもしれません。

私は新しい方向性を歓迎しましたが。

当時の私はゆるめのHIPHOPを好んでいましたし、実際に聞いて興味深い音楽だと思いました。

音楽を聞きすぎると何を聞いても既聴感を感じてしまいがちですが、ありそうでないタイプの音楽だと思いました。

彼らのHIPHOPは、いわゆるアメリカのHIPHOP系のアーティストとは異なります。

オルタナティヴなHIPHOPといってもいいかもしれません。

トリップ・ホップ、デ・ラ・ソウル、Gラブあたりに似た、批評性が感じられるHIPHOPだと思います。

この曲もHIPHOPの影響下にあると思いますが、いい感じにユルい歌を乗っけていますね。

とてもシンプルな曲ですが、いやむしろシンプルだからこそ病みつきになる曲だと思います。

 

9位 「Sleeping Powder」(Single Only)

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■アーティスト名:Gorillaz
■アーティスト名カナ:ゴリラズ
■曲名:Sleeping Powder
■曲名邦題:スリーピング・パウダー
■動画リンク:「Sleeping Powder」

彼らはアニメのキャラクターの覆面バンドです。

メンバーは4人で、各キャラについては細かい設定があります。

簡単にメンバー紹介をしておきましょう。

・2D:ボーカル
デーモンのこと。長いもみあげが特徴。

・マードック・ニカルス(Murdoc Niccals):ベース
バンドのリーダー。超危ない性格。緑色の顔とマッシュルームっぽい髪型が特徴。

・ヌードル(Noodle):ギター
デビュー時は10歳の日本の女の子という設定だったが、その後大人の女性に成長。

・ラッセル・ホブス(Russel Hobbs):ドラム
がっちりした黒人キャラ。霊に憑依されやすい体質。

詳しくは、ウィキペディアでご確認ください。

ゴリラズ ウィキペディア

さてこの曲は、隠れ名曲として選んでみました。

彼らは隠れ名曲が少なくありません。

もう1曲「ザ・シングルス・コレクション 2001-2011(The Singles Collection 2001-2011)」でしか聞けない曲を、ご紹介しておきましょう。

Gorillaz – Doncamatic

ちなみにこの「Sleeping Powder」は、アルバム未収録曲です。

シングルカットされていますが、ベスト盤にも収録されていません。

浮遊感とポップさ共存している虚弱ポップの名曲だと思います。

 

10位 「We Got the Power」(アルバム:Humanz)

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■アーティスト名:Gorillaz(featuring Jehnny Beth)
■アーティスト名カナ:ゴリラズ(フィーチャリング ジェニー・べス)
■曲名:We Got the Power
■曲名邦題:ウィ・ガット・ザ・パワー
■アルバム名:Humanz
■アルバム名邦題:ヒューマンズ
■動画リンク:「We Got the Power」

デーモンという人は、本当にセンスの塊です。

単なる音の断片を組み合わせただけで、出来上がった音楽には非凡さが感じられます。

この曲も普通のシンガーを起用していたら、ポップでまとまりが良いけれど、スリルが欠けた曲になったことでしょう。

しかしサヴェージズ(Savages)のジェニー・べス(Jehnny Beth)という奔放なシンガーを採用したことによって、この曲は型にはまらない魅力を放っています。

9秒のところで、ジェニー・べスが映画のセリフみたいに話している箇所もいいですね。

デーモンのセンスとは、適度に乱調を取り入れて、ポップの境界線をはみ出ようとするところがあるかもしれません。

適度な音の散らかり具合などは、無造作ヘアみたいな意味で、とても洗練されています。

さてこの曲の歌詞は、ポジティブなメッセージを持っています。

私は全てを変えてみせる

何を言われようとも

どんなに不可能と思われようとも

以前にもできたし

これからもやってのけるだろう

音のパーツのコーディネート力、HIPHOPへの批評性、ゆるくダークなところとポジティブなメッセージ共存。

彼らの魅力は、それら多くの要素から成り立っているように思います。

 

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