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カーリー・サイモン(Carly Simon)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はカーリー・サイモンのランキングを作成しました。

彼女は特定の時期ばかり取り上げられがちかもしれません。

そこでこの記事では1971年から1983年まで、比較的広い期間を対象にしました。

この記事が彼女の音楽を好きになるきっかけになればうれしいです。

文章を動画にしたYoutubeラジオもご用意しています。

 

1位「You’re So Vain」(アルバム:No Secrets)

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■曲名:You’re So Vain
■曲名邦題:うつろな愛
■アルバム名:No Secrets(1972年)
■アルバム名邦題:ノー・シークレッツ
■動画リンク:「You’re So Vain」

彼女の曲で唯一1位を記録したヒット曲、有名曲です。

曲名の原題である「You’re So Vain」とは「あなたはかなりのうぬぼれ屋」という意味です。

この曲で彼女は、過去に交際していた男性に「一生うぬぼれていればいい」と毒づいています。

誰について歌った曲なのかは、長年さまざまな憶測がささやかれていました。

現在判明しているのは、この曲のモデルは3人いて、その内の1人は以下の俳優ウォーレン・ベイティだということ。

Warren Beatty

当初は彼女と相思相愛の仲だったミック・ジャガー(Mick Jagger)と言われていましたが、後にその説は彼女自身によって否定されています。

彼女のような美貌の持ち主は自信家の色男が寄ってきやすく、そのせいで随分嫌な思いをしたのかもしれません。

そうした男性たちに対して、カーリーはこの曲でチクリと一刺し反撃しました。

テイラー・スウィフト(Taylor Swift)も、時々そういうことをしていますね。

そんな男たちの中から、カーリーは最も生まじめで誠実そうな男、ジェームス・テイラーを選んで結婚しました。

 

2位「You Belong to Me」(アルバム:Boys in the Trees)

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■曲名:You Belong to Me
■曲名邦題:ユー・ビロング・トゥ・ミー
■アルバム名:Boys in the Trees(1978年)
■アルバム名邦題:男の子のように
■動画リンク:「You Belong to Me」

当時の彼女は、望むもの全てを手に入れていたかもしれません。

2人の子供を授かり、音楽活動は順調で、当時35歳前後だった彼女の美貌も健在でした。

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しかしこの曲がリリースされた頃、彼女は愛する夫を失おうとしていました。

この曲では、男性の気持ちが自分から離れつつある様子が綴られています。

カーリーは男性にこう訴えかけています。

「その女に遊びだったと言ってほしい。私を置き去りにして、その女に会いに行かないで。あなたは私のものなんだから」。

その様子はあまりに必死で痛々しく、歌詞を読んだ私もいたたまれない気持ちになるほどでした。

1970年代後半、彼女の夫ジェームス・テイラーは不倫していました。

しかも気持ちが離れるどころか拒絶に近かったらしく、1981年の別居を経て、1983年2人は離婚しました。

ただカーリー自身も後に結婚生活中、夫の浮気を知って他の男性と不倫したと告白しています。

 

3位「Mockingbird」(アルバム:Hotcakes)

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■曲名:Mockingbird
■曲名邦題:愛のモッキンバード
■アルバム名:Hotcakes(1974年)
■アルバム名邦題:ホットケーキ
■動画リンク:「Mockingbird」

ジェームス・テイラーとデュエットした人気曲です。

1973年11月彼女はジェームス・テイラーと結婚し、翌年このアルバムを発表しました。

アルバム・ジャケットを見ると、当時彼女はジェームス・テイラーの子供を妊娠していて、マタニティ・ドレスを着ています。

とにかくこのアルバムは全編通じて、幸福感に満ちあふれています。

収録曲にも「赤ちゃんが生まれると思う」とか「永遠の私の愛」という曲名がありますし。

あとアルバム名の「Hotcakes」は複数形になっていて「家族分のホットケーキ」という意味になっています。

彼女は幸せアピールしすぎていると思われるかもしれません。

しかしこのアルバムには「(過去を振り返って)痛みを感じている暇はない」という意味の曲名があります。

その曲名からうかがえるように、子供時代の彼女は決して幸せではありませんでした。

彼女は7歳の頃に性的虐待を受けたり、父親とも不仲で、母親が不倫するような冷えた家庭で育ちました。

そのせいか幼少期の彼女はどもりに苦しみ、歌うことでどもりを克服しています。

そうした過酷な生い立ちを知ると、ようやく得られた彼女の幸せを素直に祝福したくなります。

 

4位「Anticipation」(アルバム:Anticipation)

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■曲名:Anticipation
■曲名邦題:アンティシペイション
■アルバム名:Anticipation(1971年)
■アルバム名邦題:アンティシペイション
■動画リンク:「Anticipation」

セカンド・アルバムの曲です。

デビュー・アルバムからも1曲ご紹介しておきましょう。

Carly Simon – That’s The Way I’ve Always Heard It Should Be

さてこの「Anticipation」は「期待」という意味の言葉です。

当時彼女は、人気シンガーソングライターのキャット・スティーヴンス(Cat Stevens)と交際していました。

この曲は彼がカーリーをデートの迎えに来るまでの間に書き上げられ、スカートが透けたこの写真もその時に撮影されました。

その日の彼女はこの服装で、キャット・スティーヴンスとデートしたのですね。

彼女は1970年代の女性シンガーソングライターの中で、特にセクシーなアルバム・ジャケットが多い人かもしれません。

「No Secrets」が発売された当時、日本でもノーブラのジャケットが話題になりました。

彼女の発言権が強くなってから発表されたアルバム「人生はいたずら 」もこんな感じですし。

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彼女はセクシーなアピールに抵抗がない人なのかもしれません。

 

5位「Spy」(アルバム:Spy)

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■曲名:Spy
■曲名邦題:スパイ
■アルバム名:Spy(1979年)
■アルバム名邦題:スパイ
■動画リンク:「Spy」

彼女の最高傑作としては「No Secrets」が本命です。

対抗は「Boys in the Trees」でしょうか。

私はその2枚以外、ディスクガイドで見たことがありません。

この記事で取り上げなかった作品を含めて、彼女のアルバムの質は安定しています。

ただ「Boys in the Trees」の後から、内容は悪くないにもかかわらずセールスが低迷し始めました。

そこでこの記事では、特に過小評価されがちな1979年の「Spy」から1983年の「Hello Big Man」までの曲を意識的にご紹介してみました。

ただでさえ彼女は特定の作品に偏って紹介されがちです。

ジャズ・ボーカルということで選外にしたアルバム「トーチ(Torch)」からも1曲ご紹介しましょう。

Carly Simon – Hurt

1970年代終盤から1980年前半については、また後で触れる予定です。

 

6位「Haven’t Got Time for the Pain」(アルバム:Hotcakes)

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■曲名:Haven’t Got Time for the Pain
■曲名邦題:悲しむ時はなく
■アルバム名:Hotcakes(1974年)
■アルバム名邦題:ホットケーキ
■動画リンク:「Haven’t Got Time for the Pain」

このアルバムは1974年にリリースされました。

同年ジェームス・テイラーが発表した「ウォーキング・マン(Walking Man)」と同じく、ライトで洗練されたサウンドにシフトしています。

以降彼女はサウンドの変化に柔軟に対応しました。

その次の変化は1978年の「男の子のように」で、AOR色を強めたこと。

おそらくセールス面のテコ入れも兼ねて、大人の魅力をアピールしたと思われます。

つまり1970年代の彼女は素朴なシンガーソングライターから都会風のサウンドに変化し、次に大人のアーティストへと脱皮したというわけです。

一方私生活においてはその10年間、恋多き女の彼女は結婚し、その後結婚の破綻を経験しました。

しかしそんなめまぐるしい中、彼女は変化にうまく対応し安定した質の作品を残しています。

 

7位「The Right Thing to Do」(アルバム:No Secrets)

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■曲名:The Right Thing to Do
■曲名邦題:愛する喜び
■アルバム名:No Secrets(1972年)
■アルバム名邦題:ノー・シークレッツ
■動画リンク:「The Right Thing to Do」

1960年代後半から1970年代前半にかけて、多くの才能ある女性シンガーソングライターが台頭しました。

他の女性シンガーソングライターには、分かりやすい強味がありました。

キャロル・キング(Carole King)は圧倒的なソングライティング力、ジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)には才気とアート気質、ローラ・ニーロ(Laura Nyro)はエモーショナルで自由奔放でした。

一方カーリー・サイモンは、シンプルに要約できる言葉が思い浮かびません。

ただこの記事を書くにあたり改めて彼女の曲を聞き返して1つ思ったことがあります。

それは彼女には地味な曲調に良い曲が多いということ。

この記事はランキングという性質上、どうしても目立つ曲を優先する必要があります。

しかし私は以下のような何気ない曲に彼女らしさを感じます。

Carly Simon – Fairweather Father

職人的で安定感のある楽曲と華やかなイメージ、私はその2つのギャップが彼女の魅力だと思います。

 

8位「Jesse」(アルバム:Come Upstairs)

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■曲名:Jesse
■曲名邦題:ジェシー
■アルバム名:Come Upstairs(1980年)
■アルバム名邦題:パーティへようこそ
■動画リンク:「Jesse」

彼女はヒット曲「うつろな愛」で「うぬぼれやの男性」に対して、辛辣なメッセージを投げかけました。

しかし歌詞を読む限り、恨み言とか断罪というよりも、おもしろおかしくいじっているような印象を受けます。

「うぬぼれ屋さんのあなたは、この曲も自分のことを歌っていると思っているよね。そうでしょ(笑)」みたいな。

私はこの曲にも似たユーモアを感じます。

この曲は自分をこっぴどく振った元カレが町に帰ってくると聞いて、揺れ動く女心が歌われています。

曲の冒頭で彼女は母親に対して「彼を私に近づけないで」と釘を刺しています。

私は彼のために部屋を花で飾ったりしないし、ワインを冷やさないし、シーツも取り換えないのだと。

しかし彼女の決意はすぐに180度、ガラリと様変わりします。

しまいには、私はいつだってあなたのために花を用意するし、ワインも冷やしておくし、シーツだって取り換えておくわと(笑)。

この歌詞からもうかがえるように、彼女は明るくオープンな性格が魅力でした。

 

9位「You Know What to Do」(アルバム:Hello Big Man)

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■曲名:You Know What to Do
■曲名邦題:恋のノウハウ
■アルバム名:Hello Big Man(1983年)
■アルバム名邦題:ハロー・ビッグ・マン
■動画リンク:「You Know What to Do」

彼女の強味である変化への順応力は、1980年代も健在でした。

このアルバムはエイティーズらしいサウンドを導入しましたが、それだけではありません。

この作品にはレゲエ畑のスライ&ロビー(Sly & Robbie)が参加しており、ボブ・マーリー(Bob Marley)の「イズ・ディス・ラヴ(Is This Love)」をカバーしています。

この時期の彼女は当時こそ評価は高くありませんでしたが、その後再評価されました。

どちらを選ぶか最後まで迷った曲をご紹介しておきましょう。

Carly Simon – Why

その曲を聞きたい方は、動画の概要欄から私のブログにおこしください。

その「Why」にもレゲエの影響がうかがえますね。

「Why」は2015年にピッチフォークの「1980年代ベストソング200」で、188位に選出されています。

彼女の作品では、1970年代の名作群が注目されがちかもしれません。

その後1980年代低迷する中で攻めの姿勢を打ち出した意欲は、後に若い世代から再評価される呼び水になりました。

 

10位「Nobody Does It Better」(アルバム:The Spy Who Loved Me)

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■曲名:Nobody Does It Better
■曲名邦題:007/私を愛したスパイ
■アルバム名:The Spy Who Loved Me(1977年)
■アルバム名邦題:007/私を愛したスパイ
■動画リンク:「Nobody Does It Better」

映画「007/私を愛したスパイ」の主題曲です。

全米2位を記録したヒット曲ですから、本来は1位でもおかしくありません。

しかし彼女には「うつろな愛」という絶対的な代表曲があります。

加えてこの曲はオリジナル・アルバム未収録曲ということもあり、1位に推せませんでした。

1位にできないのならばせめて最後にこの曲を置いて、強い爪跡を残したいと思いました。

この曲で彼女は、007の主題曲という大役にふさわしいスケール感のある歌を披露しています。

私はこの曲の歌に彼女の人間味を感じます。

この記事で私は彼女の人間らしさを感じさせるエピソードを数多くご紹介しました。

そうしたことを知ってからこの曲を聞くと、より一層味わい深く感じないでしょうか。

誰かにとって人生の1曲になっても、何ら不思議ではありません

オリジナルアルバム未収録曲だからといって聞き逃すのはもったいない、決定的な名曲であり名唱だと思います。

 

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