今回はファンカデリックのランキングを作成しました。
Pファンクについては、パーラメントの記事を書いたことがあります。
この記事はその続編として、ファンカデリックについて語ってみました。
興味のある方は、パーラメントの記事と合わせてお読みいただければうれしいです。
文章を動画にしたYoutubeラジオもご用意しています。
- 1 1位「One Nation Under a Groove」(アルバム:One Nation Under a Groove)
- 2 2位「Get Off Your Ass and Jam」(アルバム:Let’s Take It to the Stage)
- 3 3位「Standing on the Verge of Getting It On」(アルバム:Standing on the Verge of Getting It On)
- 4 4位「Hardcore Jollies」(アルバム:Hardcore Jollies)
- 5 5位「Oh, I」(アルバム:The Electric Spanking of War Babies)
- 6 6位「(Not Just) Knee Deep」(アルバム:Uncle Jam Wants You)
- 7 7位「Funk Gets Stronger(Killer Millimeter Longer Version)」(アルバム:The Electric Spanking of War Babies)
- 8 8位「Cosmic Slop」(アルバム:Cosmic Slop)
- 9 9位「Butt-to-Buttresuscitation」(アルバム:Tales of Kidd Funkadelic)
- 10 10位「Maggot Brain」(アルバム:Maggot Brain)
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1位「One Nation Under a Groove」(アルバム:One Nation Under a Groove)

■曲名:One Nation Under a Groove
■曲名邦題:ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ
■アルバム名:One Nation Under a Groove(1978年)
■アルバム名邦題:ワン・ネイション・アンダー・ア・グルーヴ
■動画リンク:「One Nation Under a Groove」
ジョージ・クリントン率いるファンカデリックは、パーラメントと並んでPファンクの中核的存在です。
彼らの音楽はダーク・ファンタジーとブラック・ユーモアに彩られています。
パーラメントは宇宙を舞台にした壮大な物語と外伝的な作品が多く、一方ファンカデリックの物語はより断片的かもしれません。
パーラメントの物語については、以前以下の記事で書きました。
どちらにも共通するのは、ブラックネスやファンクが世界を救済する構図です。
パーラメントの「チョコレート・シティ(Chocolate City)」というアルバムでは、黒人国家の樹立が夢想されていました。
その物語はこの作品へと繋がり「1つのグルーヴの下、1つの国家として団結しよう」と訴えかけています。
ちなみに「パーラメント」というグループ名は。「議会」という意味。
いかに彼らが政治的なバンドであるかが、お分かりいただけるのではないでしょうか。
2位「Get Off Your Ass and Jam」(アルバム:Let’s Take It to the Stage)

■曲名:Get Off Your Ass and Jam
■曲名邦題:ゲット・オフ・ユア・アス・アンド・ジャム
■アルバム名:Let’s Take It to the Stage(1975年)
■アルバム名邦題:レッツ・テイク・イット・トゥ・ザ・ステージ
■動画リンク:「Get Off Your Ass and Jam」
パブリック・エナミー(Public Enemy)の「ブリング・ザ・ノイズ(Bring the Noise)」など、多数サンプリングされた人気曲です
当時ジョージ・クリントンの創作意欲はピークに達していました。
このアルバムが発売された1975年には、3枚のアルバムがリリースされました。
1975年3月パーラメント名義で「Chocolate City」が初めて総合チャートで91位にランクインすると、翌月4月にファンカデリック名義でこのアルバムをリリースしています。
同年12月にはパーラメント名義で「Mothership Connection」をリリースして、総合アルバムチャートで13位まで駆け上がりました。
機を見るに敏というか、いけると思ったら一気にたたみかける、ジョージ・クリントンの勝負勘が冴えた1年でした。
ちなみに彼らは翌年1976年にも、2つのグループを合わせて3枚のアルバムを発表しています。
3位「Standing on the Verge of Getting It On」(アルバム:Standing on the Verge of Getting It On)

■曲名:Standing on the Verge of Getting It On
■曲名邦題:スタンディング・オン・ザ・ヴァージ・オブ・ゲッティング・イット・オン
■アルバム名:Standing on the Verge of Getting It On(1974年)
■アルバム名邦題:スタンディング・オン・ザ・ヴァージ・オブ・ゲッティング・イット・オン
■動画リンク:「Standing on the Verge of Getting It On」
Pファンクは音楽だけでなく、物語を含めた世界観をまるごと味わいたいバンドです。
その世界観において、アルバム・ジャケットも重要な役割をはたしています。
この記事で取り上げたアルバム・ジャケットは「Maggot Brain」以外の全て、ペドロ・ベル(Pedro Bell)が手掛けました。
興味深いのは、パーラメントではペドロ・ベルが一度も使われず、ファンカデリックだけで採用されたこと。
私は2つのバンドの違いを考えると、うなづけるような気がします。
パーラメントはファンタジー色が強く、ファンカデリックはバッドテイストが強めで、いささかトゥーマッチです。
その点でペドロ・ベルのイラストは、ファンカデリックによく合っているかもしれません。
彼のイラストを見ると、不快に感じる方がいらっしゃるかもしれません。
しかしファンカデリックの音楽に合っているかと聞かれたら、合っていると思う方はきっと少なくないはず。
ペドロ・ベルが手掛けたジャケットは、クセは強いが病みつき度の高いファンカデリックの世界観をよく表しています。
4位「Hardcore Jollies」(アルバム:Hardcore Jollies)

■曲名:Hardcore Jollies
■曲名邦題:ハードコア・ジョリーズ
■アルバム名:Hardcore Jollies(1976年)
■アルバム名邦題:ハードコア・ジョリーズ
■動画リンク:「Hardcore Jollies」
ここでパーラメントとファンカデリックの違いについて、私の考えを述べてみましょう。
どちらも濃厚なファンク・バンドという点では同じで、実際多くのメンバーが重複しています。
ただ演奏面に着目すると、パーラメントはベース中心でアレンジされた音楽、ファンカデリックはギターが中心の奔放な音楽という、ある意味正反対といえます。
ファンカデリックは、ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)からの影響が顕著です。
この曲はエディ・ヘイゼル(Eddie Hazel)のギターを前面に押し出したインスト。
確かにジミヘンを思わせるところがありますね。
一方パーラメントはよりファンタジー色が強く、そのせいかアレンジの妙味を感じます。
ただ2つのグループの境界線はあいまいで、後期のファンカデリックはパーラメント寄りにシフトしていました。
ファンカデリックというバンド名は、「ファンク」と「サイケデリック」を掛け合わせた造語です。
サイケデリックはドラッグなどの幻覚を表す言葉で、それゆえ感覚頼りで音楽的なまとまりには欠けますが、ファンカデリックはそれを逆手にとって、魅力に転化しようとしました。
5位「Oh, I」(アルバム:The Electric Spanking of War Babies)

■曲名:Oh, I
■曲名邦題:オー・アイ
■アルバム名:The Electric Spanking of War Babies(1981年)
■アルバム名邦題:エレクトリック・スパンキング・オブ・ウォー・ベイビーズ
■動画リンク:「Oh, I」
彼らの最高傑作は一般的には「One Nation Under a Groove」だと言われています。
しかし私はこのアルバムも候補の一角に加えたいと思います。
このアルバムは1981年にリリースされました。
ファンカデリックとパーラメントという2バンドは、このアルバムを最後に終わりを告げました。
解散理由は、メンバー内の金銭問題や契約上の問題などが大きいと言われています。
一方音楽面では、次第にファンカデリックは毒々しさが薄れていきました。
その変化の背景には、時代の変化があったかもしれません。
当時はアース・ウィンド & ファイアー(Earth, Wind & Fire)の「レッツ・グルーヴ(Let’s Groove)」やグローヴァー・ワシントンJr.(Grover Washington, Jr.)「クリスタルの恋人たち(Just the Two of Us)」など、メインストリームは洗練されたディスコやAORにシフトしていました。
そんな中この曲はしつこく絡みつくギターが健在です。
やはりこういうウザカッコいいギターが、ファンカデリッ固有の魅力です。
しかし時代の変化の中にあって、彼らの居場所は失われつつありました。
6位「(Not Just) Knee Deep」(アルバム:Uncle Jam Wants You)

■曲名:(Not Just) Knee Deep
■曲名邦題:ニー・ディープ
■アルバム名:Uncle Jam Wants You(1979年)
■アルバム名邦題:アンクル・ジャム・ウォンツ・ユー
■動画リンク:「(Not Just) Knee Deep」
この曲はアルバム・バージョンではなく、シングル・バージョンでご紹介しました。
ファンカデリックのヒット曲や有名曲では、1位の「One Nation Under a Groove」が絶対エース的存在です。
パーラメントを加えたPファンク全体でも、筆頭に挙げられる曲かもしれません。
それに続く人気曲といえばこの曲。
実際この曲は「One Nation Under a Groove」と同じく、R&Bチャートで1位を記録しています。
それでもこの順位にしたのは、この曲はファンカデリックではなく、パーラメントの曲のように感じられるから。
ちなみにアルバム・バージョンでは、しっかりギターの見せ場があります。
ただ15分21秒と長いので、興味がある方だけ以下のリンクからお聞きください。
Funkadelic – (Not Just) Knee Deep(アルバム・バージョン)
7位「Funk Gets Stronger(Killer Millimeter Longer Version)」(アルバム:The Electric Spanking of War Babies)

■曲名:Funk Gets Stronger (Killer Millimeter Longer Version)
■曲名邦題:ファンク・ゲッツ・ストロンガー〔キラー・ミリメーター・ロンガー・ヴァージョン〕
■アルバム名:The Electric Spanking of War Babies(1981年)
■アルバム名邦題:エレクトリック・スパンキング・オブ・ウォー・ベイビーズ
■動画リンク:「Funk Gets Stronger (Killer Millimeter Longer Version)」
昔の私はジョージ・クリントンについて、どう評価していいか分かりませんでした。
ジョージ・クリントンの役割はボーカルがメインですが、彼以外が歌うことも珍しくありません。
また彼は多くの曲を書いていますが、共作も多く、彼個人の貢献度合いがよく分かりません。
プロデューサーとして全体を統括する仕事がメインだったと思いますが、部外者には彼の貢献が分かりにくいと思います。
ジョージ・クリントンは、ピンク・フロイド(Pink Floyd)におけるロジャー・ウォーターズ(Roger Waters)のように、コンセプトやビジョンで違いを生む人かもしれません。
ただこのアルバムを聞く限り、音楽面での貢献も軽視できないように感じます。
このアルバムは片腕的存在のブーツィー・コリンズ(Bootsy Collins)はボーカルのみ1曲だけの参加にとどまり、バーニー・ウォーレル(Bernie Worrell)に至っては参加すらしていません。
代わりにこの曲ではスライ・ストーン(Sly Stone)が演奏に参加し、曲を共作しています。
スライ・ストーンはファンカデリックに大きな影響を与えましたが、この時期は精彩を欠いていました。
それでもこのレベルの曲に仕上がったのは。やはりジョージ・クリントンの手腕ではないかと想像します。
8位「Cosmic Slop」(アルバム:Cosmic Slop)

■曲名:Cosmic Slop
■曲名邦題:コズミック・スロップ
■アルバム名:Cosmic Slop(1973年)
■アルバム名邦題:コズミック・スロップ
■動画リンク:「Cosmic Slop」
この記事では「Maggot Brain」を除き、初期の4作から曲を選んでいません。
次第に彼らはファンク色を強めていきますが、初期はサイケデリックで耳ざわりの良くない曲が多く、かなり人を選ぶ音楽性でした。
1973年にリリースされたアルバムからのこの曲は、この記事で最も古い曲です。
パーラメントの「アップ・フォー・ザ・ダウン・ストローク(Up for the Down Stroke)」の1つ前のアルバムといえば、時系列的に把握しやすいかもしれません。
このあたりから広くおすすめできる曲が増えてきました。
彼らはブラック・ロックのバンドと言われることがありますが、ブラック・ロックそのものみたいな曲はほぼありません。
しいて言えば、この曲が最もブラック・ロックらしいと思います。
初期のサンタナ(Santana)の後にこの曲がかかっても違和感なさそうです。
9位「Butt-to-Buttresuscitation」(アルバム:Tales of Kidd Funkadelic)

■曲名:Butt-to-Buttresuscitation
■曲名邦題:バット・トゥ・バットレサシテイション
■アルバム名:Tales of Kidd Funkadelic(1976年)
■アルバム名邦題:テイルズ・オブ・キッド・ファンカデリック
■動画リンク:「Butt-to-Buttresuscitation」
このバンドには2人の偉大なギタリストがいました。
1人はエディ・ヘイゼル(Eddie Hazel)で、この曲でも演奏しています。
もう1人はこの曲でリード・ギタリストとしてフィーチャーされている、マイケル・ハンプトン(Michael Hampton)。
マイケル・ハンプトンは、エディよりテクニカルな演奏を得意とする人です。
彼はこの曲でもメタルのような演奏をしていますね。
彼は17歳の時にファンカデリックに加入した早熟のギタリストで、その若さから「キッド・ファンカデリック(Kidd Funkadelic)」と呼ばれていました。
彼はかなり期待されていたと思われ、このアルバム「Tales of Kidd Funkadelic」のコンセプトの主役に抜擢されています。
当時ファンカデックは看板ギタリスト、エディ・ヘイゼルの後釜を探していました。
この曲は引継ぎのごとく2人が共演しています。
あとファンカデリックには、この2人以外にゲイリー・シャイダー(Garry Shider)という個性的なギタリストも在籍していました。
10位「Maggot Brain」(アルバム:Maggot Brain)

■曲名:Maggot Brain
■曲名邦題:マゴット・ブレイン
■アルバム名:Maggot Brain(1971年)
■アルバム名邦題:マゴット・ブレイン
■動画リンク:「Maggot Brain」
この曲は最後にご紹介するしかありません。
初心者向けの曲ではないので1位には置けませんし、かといって途中に入れると流れが分断します。
では無理に紹介しなくてもいいのではないかと思われるかもしれません。
しかしこの曲のインパクトは1位の「One Nation Under a Groove」さえ上回るほどなので、ご紹介しないわけにはいきません。
この曲はエディ・ヘイゼルの泣きと情念のギターが聞きものです。
気に入った方は、以下のライブ・バージョンも合わせてお聞きください。
Funkadelic – Maggot Brain (Live)
さてPファンクというと、パーラメントのイメージが強いかもしれません。
私の経験でも、誰かとPファンクの話題になった時、パーラメントについて話す人はいても、真っ先にファンカデリックに触れる人は少ないように感じます。
その一因としては、ファンカデリックの分かりにくさにあるかもしれません。
実際ファンカデリックはパーラメントに比べて、アルバムや曲の出来にムラがあります。
しかしムラが良い方に出た時は、破壊力満点の曲になります。
野球選手でいえば三振も多いが、一発があるバッターに似ているかもしれません。
この曲はそうしたファンカデリックの計算できない魅力をよく表しています。
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