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ヨ・ラ・テンゴ(Yo La Tengo)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はヨ・ラ・テンゴのランキングを作成しました。

このバンドの曲は、順位を付けることになじまない感じがします。

そこで便宜上順位を割り振りましたが、曲の良し悪しではなく、この順序で聞いてほしいと考えて決めました。

前半は聞きやすい曲を中心にしましたが、途中からコアな魅力に焦点を当てています。

レコードのA面とB面を意識して、それぞれの最後に長尺曲を選びました。

特に最後の「Blue Line Swinger」は、大傑作だと思います。

 

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1位「Season of the Shark」(アルバム:Summer Sun)

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■曲名:Season of the Shark
■曲名邦題:シーズン・オブ・ザ・シャーク
■アルバム名:Summer Sun
■アルバム名邦題:サマー・サン
■動画リンク:「Season of the Shark」
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彼らはこのアルバムからポップ路線に舵をきりました。

前作「And Then Nothing Turned Itself Inside-Out」は夜、しかも深夜の空気感を持ったアルバムでした。

しかし一転して次作のこのアルバムは「Summer Sun」、つまり「夏の太陽」というアルバム名の通り、明るい曲が多いように思います。

特にこの曲などは、ギターポップといえそうではないでしょうか。

イントロからキラキラした光の粒子を感じますね。

曲名の「Season of the Shark」は「鮫の季節」という意味です。

変なタイトルだと思い、歌詞を読んでみたところ、こんな内容でした。

時には誰かの助けが必要だよ

あなたには背中に隠してくれる人が必要だ

私はあなたにとって、そういう存在でありたい

こういう穏やかでやさしい目線は、アルバム全体から感じられます。

 

2位「Beanbag Chair」(アルバム:I Am Not Afraid of You and I Will Beat Your Ass)

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■曲名:Beanbag Chair
■曲名邦題:ビーンバッグ・チェアー
■アルバム名:I Am Not Afraid of You and I Will Beat Your Ass
■アルバム名邦題:アイ・アム・ノット・アフレイド・オブ・ユー・アンド・アイ・ウィル・ビート・ユア・アス
■動画リンク:「Beanbag Chair」
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彼らの曲でも屈指の楽しい曲です。

このアルバムは前作「Summer Sun」のポップ路線を、更に進めた感があります。

他にも「ザ・ウィーケスト・パート(The Weakest Part)」 「ブラック・フラワーズ(Black Flowers)」など、良い曲が多数収録されています。

ちなみに「Beanbag Chair」とは、こういう椅子のこと。

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いわゆる人をダメにする系のソファのことみたいです。

歌詞を読んでみたところ、いまひとつ意味がつかめませんでした。

私の英語力と読解力では、安定した関係に安住することに対して、危機感を持っている内容のように読み取れました。

「若い頃はあなたを好きだったけれど、今は、、、」みたいな一節もありますし。

彼らはスリーピースのバンドで、3人中2人が夫婦です。

・アイラ・カプラン (Ira Kaplan) :ボーカル、ギター
・ジョージア・ハブレイ (Georgia Hubley) :ボーカル、ドラム

2人はレコード屋でよく顔を合わせることがきっかけで交際が始まり、その後結婚しています。

確かスワン・ダイヴ(Swan Dive)の2人も、レコード屋で出会ったはず。

日本でこういうことは、あまりないかもしれません。

日本のレコ屋では誰かに話しかけませんし、そもそもレコード屋に女性客が少ないですから。

 

3位「Stockholm Syndrome」(アルバム:I Can Hear the Heart Beating as One)

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■曲名:Stockholm Syndrome
■曲名邦題:ストックホルム・シンドローム
■アルバム名:I Can Hear the Heart Beating as One
■アルバム名邦題:アイ・キャン・ヒア・ザ・ハート・ビーティング・アズ・ワン
■動画リンク:「Stockholm Syndrome」
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彼らは3人ともボーカルを担当することができます。

先程その内の2人をご紹介しましたが、1992年に第三の男、ジェイムズ・マクニュー(James McNew)が加入しました。

彼の加入で全盛期が始まりました。

彼はベースを担当しています。

それほど多くありませんが、彼が歌っている曲もあります。

その中で私が一番好きなのがこの曲。

アイラ・カプランとは少し違った線の細いボーカルが、哀感をにじませています。

さて曲名の「Stockholm Syndrome」とは「ストックホルム症候群」のこと。

「ストックホルム症候群」とは、立てこもり事件の犯人と被害者が長い時間を過ごす内に、恋愛感情や信頼関係が強くなることを指した言葉です。

英米のアーティストが好むテーマらしく、ミューズ(Muse)やワン・ダイレクション(One Direction)を筆頭に、時々曲名として取り上げられています。

私は言葉の意味を知る前に、曲名で知っていました。

この曲は1:23からのアイラ・カプランのギターがすばらしいです。

 

4位「All Your Secrets」(アルバム:Popular Songs)

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■曲名:All Your Secrets
■曲名邦題:オール・ユア・シークレッツ
■アルバム名:Popular Songs
■アルバム名邦題:ポピュラー・ソングス
■動画リンク:「All Your Secrets」
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アルバム名の通り、ポップな楽曲が収録されています。

ただ彼らの場合、ポップになったからといって、売れ線を狙った感じはしません。

そもそもこの曲もポップで聞きやすいですが、ヒットしそうな感じはしませんし(笑)

とびっきり良質でポップでも、押しが弱く売れそうな感じがしないのは、グラスゴー出身のバンドと少し似ています。

彼らの最高傑作は「I Can Hear the Heart Beating as One」か「And Then Nothing Turned Itself Inside Out」のどちらかと言われることが多いです。

どちらもポップな作品ではありません。

彼らの場合、ギターがゆらゆら漂っている曲や、フィードバック・ノイズの曲の方が、高く評価されています。

「Summer Sun」からポップになったのは、単にやりたい音楽を優先した結果だと思われます。

しかしこの曲などは、ドリーム・ポップといった感じがしますね。

この曲は後に「スタッフ・ライク・ザット・ゼア(Stuff Like That There)」で再演していますが、彼らにとってもお気に入りの曲なのでしょう。

私は先にこのアルバムで刷り込まれたせいか、こちらのバージョンの方がいいと思ってしまいますが。

曲の中盤からのオルガンが胸を突く名曲です。

 

5位「I Heard You Looking」(アルバム:Painful)

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■曲名:I Heard You Looking
■曲名邦題:アイ・ハード・ユー・ルッキング
■アルバム名:Painful
■アルバム名邦題:ペインフル
■動画リンク:「I Heard You Looking」
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昔の彼らは少しシューゲイザーっぽいところがありました。

今でもまだ残っていますが、昔の方が顕著だったかもしれません。

即効性のあるポップな楽曲の後に、ジワジワくるこの曲を聞くと、一旦耳がリセットされる感じがします。

この触れ幅の大きさこそが、このバンドの魅力なのかもしれません。

このバンドの演奏面の要は、アイラ・カプランのギターです。

この曲を聞くと、アメリカン・オルタナティヴのバンド、たとえばソニック・ユース(Sonic Youth)のサーストン・ムーア(Thurston Moore)などと印象が重なります。

しかし時に彼のプレイには独特の浮遊感があって、プレイスタイルこそ違えども、ジェリー・ガルシア(Jerry Garcia)っぽい時もありますね。

彼は過小評価されがちですが、2012年スピン誌で「最も偉大なギタリスト」に選ばれています。

私は彼らのライブを見たことがありませんが、この曲はライブで聞いてみたいです。

お酒を飲みながら聞くと、軽く昇天してしまうかもしれません。

またこの曲は、ティーンエイジ・ファンクラブ(Teenage Fanclub)がカバーしたことでも知られています。

Teenage Fanclub – I Heard You Looking

あまりにも似ているのがほほえましい好カバーです。

 

6位「Our Way to Fall」(アルバム:And Then Nothing Turned Itself Inside-Out)

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■曲名:Our Way to Fall
■曲名邦題:アワー・ウェイ・トゥ・フォール
■アルバム名:And Then Nothing Turned Itself Inside-Out
■アルバム名邦題:アンド・ゼン・ナッシング・ターンド・イットセルフ・インサイド-アウト
■動画リンク:「Our Way to Fall」
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「Painful」と並んで、深夜に聞きたくなるアルバムです。

そういえばジャケットも少し似ていますし。

これまでの彼らはギターが中心でしたが、このアルバムではキーボードが目立っています。

この曲でも浮遊感漂うキーボードが、全体のカラーを印象づけていますね。

昼間に散らかった感情の欠片が、沈殿していく真夜中のような雰囲気を持った曲です。

淡い音像の中、モノローグのようなボーカルが始まります。

このアルバムは、アンビニエントとかポストロックとか音響系などと言われますが、そういうキーワードが気になる方は聞いて損はありません。

何気ない音のすき間が、とてもイマジネイディヴな空間になっています。

深夜の静謐でモラトリアムな時間を、1人で過ごす密かな楽しみを大切にする人にとって、最高のBGMになるはずです。

彼らの曲の中で、最も鎮静効果が高い曲かもしれません。

 

7位「Ohm」(アルバム:Fade)

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■曲名:Ohm
■曲名邦題:オーム
■アルバム名:Fade
■アルバム名邦題:フェイド
■動画リンク:「Ohm」
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この曲を聞くと毎回必ずストーン・ローゼズ(The Stone Roses)のファーストを思い出します。

両者は共に、ザ・バーズ(The Byrds)などのフォーク・ロックの影響を受けています。

アイラ・カプランは元々、音楽評論家をやっていました。

沢山の音楽を聞いてきたと思われますが、実際彼らの曲には様々な音楽の影響が感じられます。

彼らはよくカバーしていますが、カバー・アルバム「フェイクブック(Fakebook)」を聞くと、種明かしされている気がして、とても興味深いです。

「Fakebook」には、ザ・バーズのジーン・クラーク(Gene Clark)のカバーが入っていました。

またそのアルバムでは、ダニエル・ジョンストン(Daniel Johnston)のカバー曲が収録されています。

Yo La Tengo -Speeding Motorcycle

とっ散らかったダニエル・ジョンストンの原曲を、フォーキーに解釈しているところに、彼らの資質がよく表れています。

さて話は変わって、このアルバムはポップ路線の集大成といった感じがします。

同じアルバムから、もう1曲ご紹介しておきましょう。

Yo La Tengo – Well You Better

こちらはベル・アンド・セバスチャン(Belle and Sebastian)でしょうか。

彼らの音楽を聞く時には、溶け込んでいる様々な影響を、読み解いていく楽しさがあります。

 

8位「Sugarcube」(アルバム:I Can Hear the Heart Beating as One)

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■曲名:Sugarcube
■曲名邦題:シュガーキューブ
■アルバム名:I Can Hear the Heart Beating as One
■アルバム名邦題:アイ・キャン・ヒア・ザ・ハート・ビーティング・アズ・ワン
■動画リンク:「Sugarcube」
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私はこのアルバムが最高傑作だと思います。

中でもこの曲は、定番で有名曲の1つです。

「メイ・アイ・シング・ウィズ・ミー(May I Sing with Me)」あたりから始まった流れは、ここで頂点を迎えました。

激しさと静寂が同居した、刺さる系の頂点を記録した作品だと思います。

彼らは典型的なアルバムアーティストです。

アルバムが1曲目らしくない曲から始まることが多く、アルバム後半に良い曲が大量に投入されていたりします。

ただこのアルバムは名曲だらけで、唯一2曲選びましたが、選びたい曲はまだまだあります。

特に「ウィ・アー・アン・アメリカン・バンド(We’re an American Band)」後半のノイズの嵐が終って、下のラスト・ナンバーが始まる瞬間は、このアルバムの白眉といえます。

Yo La Tengo – My Little Corner of the World

とはいえ曲単位でいえば、やはりこの曲あたりを選ぶのが妥当だと思います。

この頃の彼らは、少しローファイなところも味わい深いです。

 

9位「Tom Courtenay (acoustic version)」(アルバム:Prisoners of Love: A Smattering of Scintillating Senescent Songs: 1985–2003)

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■曲名:Tom Courtenay (Acoustic Version)
■曲名邦題:トム・コートニー (アコースティック・バージョン)
■アルバム名:Prisoners of Love: A Smattering of Scintillating Senescent Songs: 1985–2003
■アルバム名邦題:プリズナーズ・オヴ・ラヴ :ザ・ベスト・オヴ・ヨ・ラ・テンゴ 85-03
■動画リンク:「Tom Courtenay (acoustic version)」
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ベスト盤からの選曲です。

彼らはオリジナルアルバム未収録曲が多いので、こういうベスト盤で補うのがおすすめです。

特にこのアルバムについては、3枚目にあたる「Outtakes and Rarities」が聞き逃せません。

この曲もその1曲。

原曲は「Electr-O-Pura」に収録されていますが、こちらはアコースティック・バージョンで、ボーカルもジョージア・ハブレイが担当しています。

オリジナル・バージョンとは違った、ネオアコっぽいところがいいですね。

彼らは別バージョンを発表することが多いのですが、結構大胆にアレンジしています。

中にはこの曲のように、原曲を上回りそうな曲もありますし。

このランキングで気に入った方は、まずオリジナル・アルバムとこのベスト盤まで必携ですが、余力があれば「Genius + Love = Yo La Tengo」などもチェックしてみてください。

ちなみに今回は曲数の関係で、初期のアルバムは取り上げていません。

しかしファースト・アルバム「Ride the Tiger」からすばらしいので、どれも買って損はありません。

 

10位「Blue Line Swinger」(アルバム:Electr-O-Pura)

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■曲名:Blue Line Swinger
■曲名邦題:ブルー・ライン・スウィンガー
■アルバム名:Electr-O-Pura
■アルバム名邦題:エレクトロピューラ
■動画リンク:「Blue Line Swinger」
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普通長い曲は当たり外れが大きいものですが、このバンドの場合、長い曲はどれも傑作ばかりです。

この曲もイントロが長いなと思っている内に、ジワジワと浸透してきます。

9分超とかなり長い曲ですが、この曲の場合、むしろこのぐらいの長さが必要かもしれません。

非常にトリップ感と中毒性が高い曲で、お酒なしでも酩酊してきそうです。

本来は1位の曲ですが、最後にじっくり聞いていただきたいと思い、あえてこの順位にしてみました。

アメリカはインディーズ市場が大きく、メイン・ストリームでなくても、熱狂的なファンを獲得できたら、音楽一本で食べていけます。

彼らは前作「Painful」からずっと、インディーズのマタドール・レコード(Matador Records)に所属しています。

インディーズの場合は、メジャーに比べてやりたい音楽を追求できるメリットがあります。

マタドールは、ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン(The Jon Spencer Blues Explosion)やペイヴメント(Pavement)などが所属していたことで知られています。

どちらのバンドも、メジャー・レーベルでは成功したかどうか。

ヨ・ラ・テンゴもそんな環境の中で、思う存分やりたい音楽に取り組むことができました。

その最大の成果といえそうなのが、規格外のこの曲。

歌が始まるまでが長いですが、この曲はそこをカットしたらいけません。

私にとって大切な曲ですが、同じように感じていただければうれしいです。

 

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