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ビートルズ(The Beatles)の名曲名盤21選【代表曲・隠れた名曲】

今回はビートルズのランキングを作成しました。

このバンドはそれ自体一つのジャンルといえるかもしれません。

研究者みたいなリスナーが大勢いる、奥深い世界です。

その中で私はビートルズ初心者を想定して選曲してみました。

彼らについては、昔活躍したレジェンドという風に棚上げされるべきではありません。

今の時代にも充分通用する曲ばかりを取り上げてみました。

 

1位「Let It Be」(アルバム:Let It Be)

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■曲名:Let It Be
■曲名邦題:レット・イット・ビー
■アルバム名:Let It Be
■アルバム名邦題:レット・イット・ビー
■動画リンク:「Let It Be」

当時はバンド内の人間関係が悪化していて、ほぼ末期状態にありました。

しかしポール・マッカートニー(Paul Mccartney)は、どうにかバンドを継続しようとしていました。

この曲には、有名なエピソードがあります。

ビートルズが分裂しつつあるのを悲観している頃に、亡き母メアリー・マッカートニーが夢枕に現れた際に述べた「あるがままを あるがままに(全てを)受け容れるのです」との囁きを元に書いたと語っている[5]。

レット・イット・ビー (曲) ウィキペディア

この曲は当然のように1位を獲得しましたが、その翌月ポールの脱退によって、ビートルズは終焉を迎えました。

様々な記録や証言を読むと、当時はポールがツアーやレコーディングの提案をしても、他のメンバーがそっぽを向いた状態だったようです。

解散すべくして解散したといえるでしょう。

ポールはこの曲を書いた時、なるようにしかならないと腹をくくったのかもしれません。

 

2位「Across the Universe」(アルバム:Let It Be)

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■曲名:Across the Universe
■曲名邦題:アクロス・ザ・ユニバース
■アルバム名:Let It Be
■アルバム名邦題:レット・イット・ビー
■動画リンク:「Across the Universe」

ビートルズほどのバンドになると、1位の曲を決める場合、それにふさわしい格が必要かもしれません。

ただ単に良い曲というだけではなく、その曲がカリスマ性を備えていなければと思ってしまいます。

異論がある方も多いと思いますが、私個人の意見では、1位になる格があると思ったのは、3位までの3曲。

迷った末「Let It Be」を1位にしましたが、上位3曲は同格だと思います。

こちらはジョン・レノン(John Lennon)が書いた曲で、1990年以降もフィオナ・アップル(Fiona Apple)やルーファス・ウェインライト(Rufus Wainwright)など、多くの名カバー曲を生んでいます。

彼らの曲の中でも、時間の経過と共に存在感を増している曲かもしれません。

そもそもこの曲は当時、シングルカットすらされていなかったのですから。

この曲を好きだと言っていたある人は、ビートルズの曲ということを知りませんでした。

ビートルズという看板なしで、純粋に曲の魅力だけで評価したようです。

もしかしたら彼らの傑作群の中でも、最も普遍的な価値を持った曲かもしれません。

 

3位「Strawberry Fields Forever」(アルバム:Magical Mystery Tour)

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■曲名:Strawberry Fields Forever
■曲名邦題:ストロベリー・フィールズ・フォーエバー
■アルバム名:Magical Mystery Tour
■アルバム名邦題:マジカル・ミステリー・ツアー
■動画リンク:「Strawberry Fields Forever」

以前ロックの歴史で最高のシングルは何かという記事を読んだことがあります。

その記事で、このシングルを挙げている人がいました。

ビートルズのファンは熱心な人ほど、音質面を含めて、シングルのすばらしさを語る傾向があります。

ストーンズ・ファンと違って、ビートルズ・ファンはシングルにこだわりを持っている人が多いように思います。

この曲は、カップリングの「ペニー・レイン(Penny Lane)」とセットで評価されるべきかもしれません。

The Beatles – Penny Lane

「Strawbrry Fields Forever」」はジョン、「Penny Lane」はポールという2人による、両A面シングルでした。

1970年あたりのシングル・レコードは、日本で400円ぐらいでした。

当時大卒の初任給は公務員で3万円ちょっとでしたから、当時の物価換算で考えると、シングルは結構なお値段だったのですね。

シングル・レコードに夢があった時代を象徴している曲かもしれません。

 

4位「Something」(アルバム:Abbey Road)

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■曲名:Something
■曲名邦題:サムシング
■アルバム名:Abbey Road
■アルバム名邦題:アビイ・ロード
■動画リンク:「Something」

当時ジョージ・ハリスン(George Harrison)は、急速に才能が開花しようとしていました。

以前から良い曲を書いていましたが、この頃はジョンやポールの背中が見えていたかもしれません。

今回このアルバムから2曲選びましたが、どちらもジョージの曲です。

「Something」はジョージが書いた曲で、初めてシングルのA面になりました。

楽曲は他のビートルズのメンバーやプロデューサーのジョージ・マーティンから賞賛され、ジョン・レノンは「『アビイ・ロード』で一番の曲」と評した。(中略)

1970年代後半までに150組以上のアーティストによってカバーされ、ビートルズの楽曲では「イエスタデイ」に次いで2番目に多くカバーされた楽曲となった[5][6]。

サムシング ウィキペディア

ビートルズの後期に大化けしたジョージは、ソロ活動でも順調でした。

解散で最も得をした元ビートルズと言われています。

 

5位「A Day In The Life」(アルバム:Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band)

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■曲名:A Day In The Life
■曲名邦題:ア・デイ・イン・ザ・ライフ
■アルバム名:Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band
■アルバム名邦題:サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
■動画リンク:「A Day In The Life」

ビートルズは、レノン=マッカートニー(Lennon-McCartney)というソングライティング・チームが、多くの曲を書いています。

実際にはジョン・レノンとポール・マッカートニーが別々に書いている曲が多いのですが、例外もあります。

元々この曲はジョンが単独で書いた曲ですが、中間部分をどうするか決めかねていました。

そこにポールが書いたメロディを加えたことで、ようやく曲が完成しました。

ジョンとポール、どちらのパートもすばらしいですね。

さてこのアルバムは、架空のロック・バンドのショーという体裁をとった、コンセプト・アルバムです。

しかし特にストーリーがあるわけでもなく、私は昔からコンセプト・アルバムといえるだろうかと思っていました。

ウィキペディアを読むと、ジョンは自分たちがそう言い張ったから、コンセプト・アルバムと呼ばれたのだと言っていました。

やっぱりそうだったのですね(笑)

ただこの曲の存在で、それらしくなったかもしれません。

架空のロック・バンドが、アンコールに応えて演奏したという趣向の曲です。

あまりにこの曲が見事なエンディングだったので、コンセプト・アルバムとして成立したように思います。

 

6位「We Can Work It Out」(アルバム:The Beatles / 1962-1966)

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■曲名:We Can Work It Out
■曲名邦題:恋を抱きしめよう
■アルバム名:The Beatles / 1962-1966
■アルバム名邦題:ザ・ビートルズ1962年〜1966年
■動画リンク:「We Can Work It Out」

ビートルズにはオリジナル・アルバム以外に、押さえておきたい作品があります。

このアルバムは初期のベスト盤で、通称「赤盤」と言われています。

また続編となる後期のベスト盤「ザ・ビートルズ1967年〜1970年(The Beatles / 1967-1970)」は「青盤」と呼ばれています。

この2枚はオリジナル・アルバムを全部持っていても、アルバム未収録シングルが入っているので聞き逃せません。

私は昔「赤盤」「青盤」のオリジナル・アルバム未収録曲だけを集めて聞いていました。

ちなみに私は子供の頃「赤盤」「青盤」から漏れた好きな曲をまとめて「黄盤」と命名して聞いていました。

「黄盤」には「パスト・マスターズ Vol.2(Past Masters Vol.2)」に収録されている「レイン(Rain)」を入れていたことを覚えています。

さて今回ランクインした「We Can Work It Out」は、子供の頃から大好きな曲でした。

子供時代に好きだった曲は、大人になってからも好きなことが多いように思います。

 

7位「All You Need Is Love」(アルバム:Yellow Submarine)

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■曲名:All You Need Is Love
■曲名邦題:愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
■アルバム名:Yellow Submarine
■アルバム名邦題:イエロー・サブマリン
■動画リンク:「All You Need Is Love」

彼らは愛と平和を訴えたバンドでした。

そうした側面を代表するのが、この曲です。

1967年5月18日にビートルズは、世界初の試みとなる通信衛星を使って24か国で同時放送された宇宙中継特別番組『OUR WORLD 〜われらの世界〜』(6月25日放送)にイギリス代表として出演する契約に署名した。

番組のための楽曲として、ジョン・レノンは「愛こそはすべて」、ポール・マッカートニーは「ユア・マザー・シュッド・ノウ」[5]を書いた[注釈 1]。

愛こそはすべて ウィキペディア

この曲で彼らは必要なのは愛だけだと訴えています。

この頃の彼らはロック・バンドという枠を超えて、ある種の社会現象みたいな存在でした。

この衛星放送の視聴者数は、3億5000万人とも言われています。

放送後の反響は大きく、ベトナム戦争に対する反戦運動にも影響を与えたと言われています。

 

8位「Eleanor Rigby」(アルバム:Revolver)

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■曲名:Eleanor Rigby
■曲名邦題:エリナー・リグビー
■アルバム名:Revolver
■アルバム名邦題:リボルバー
■動画リンク:「Eleanor Rigby」

ビートルズは全員曲を書くことができて、全員ボーカルをとることができる稀有なバンドです。

しかしその一方で、メンバーが演奏していない曲もあります。

この曲の演奏は「5人目のビートルズ」と言われるジョージ・マーティン(George Martin)がアレンジした弦楽八重奏によるもの。

よく「ビートルズらしい」という言葉が使われる場合、様々な意味が含まれているように思います。

ジョージ・マーティンっぽいアレンジのことが、そう呼ばれるケースも少なくありません。

ジョージ・マーティンは一部の例外を除いて、ほとんどの作品で彼らのプロデューサーを務めました。

この曲でも「5人目のビートルズ」と呼ばれるにふさわしい貢献をしています。

 

9位「In My Life」(アルバム:Rubber Soul)

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■曲名:In My Life
■曲名邦題:イン・マイ・ライフ
■アルバム名:Rubber Soul
■アルバム名邦題:ラバー・ソウル
■動画リンク:「In My Life」

今回は初期の曲が少なめになりました。

初期にも良い曲は沢山ありますが、今回私は厳しい選択を迫られました。

もし全期間から満遍なく曲を取り上げると、20選を大きく超えてしまいます。

なにせ中期以降を中心にしても、以下の「ノルウェーの森(Norwegian Wood)」さえ選外になるぐらいですから。

The Beatles – Norwegian Wood (This Bird Has Flown)

またビートルズを初めて聞く人にとっては、中期以降の方がアピールできるのではないかと考えました。

さてこの曲は、彼らが大化けした「Rubber Soul」からの曲です。

私はこのアルバムから、彼らの中期が始まったと考えています。

この曲では「過去の思い出も大切だけど、それよりも今そこにいる君の方がもっと大切だ」と歌われています。

間奏で流れるバロック調のピアノも印象深いですね。

 

10位「Two of Us」(アルバム:Let It Be)

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■曲名Two of Us
■曲名邦題:トゥ・オブ・アス
■アルバム名:Let It Be
■アルバム名邦題:レット・イット・ビー
■動画リンク:「Two of Us」

この時期ポール・マッカートニーは、メンバー間の不信を乗り越えて、バンドを継続しようとしていました。

崩壊しつつあるビートルズをまとめるため、ポール・マッカートニーが「原点に返ろう=Get back」というコンセプトを掲げて「ゲット・バック・セッション」が行われた。

レット・イット・ビー ウィキペディア

原点回帰をしようとしていのですね。

しかしレコーディングが始まるやいなやメンバー間の対立が表面化し、ついにはレコーディングの中止を余儀なくされました。

残された音源を作品にまとめ上げたのが、プロデューサーのフィル・スペクター(Phil Spector)です。

このアルバムは、ビートルズのラスト・アルバムになりました。

この曲はビートルズのカバー曲を効果的に使った映画「アイ・アム・サム(I am Sam)」で、エイミー・マン(Aimee Mann)とマイケル・ペン(Michael Penn)がカバーしたバージョンもすばらしいです。

Aimee Mann and Michael Penn – Two of Us

上の曲が収録されたサントラは、他にもビートルズのすばらしいカバーが多く、ビートルズ・ファン必携の一枚です。

 

11位「Yesterday」(アルバム:Help!)

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■曲名:Yesterday
■曲名邦題:イエスタデイ
■アルバム名:Help!
■アルバム名邦題:ヘルプ!
■動画リンク:「Yesterday」

当時ビートルズでは、ジョンとポールが競い合うかのように良い曲を書いていました。

しかしこと初期に関しては、ジョン・レノンが優勢だったように思います。

デビュー曲「ラヴ・ミー・ドゥ」(Love Me Do)」はポール作でしたが、小ヒット止まりでした。

その後初期の傑作「プリーズ・プリーズ・ミー(Please Please Me)」で彼らはブレイクしましたが、こちらはジョンの曲です。

The Beatles – Please Please Me

しかしポールはその後大きく才能を開花させて、ついにこのアルバムでは決定的な曲をものにしました。

それがこの曲。

ちなみにこの曲は最も多くの人にカバーされた曲として、ギネスブックに登録されています。

おそらくこの曲を知らない人はいないでしょう。

私も聞きあきたような気がしていましたが、改めて聞いたところ、手を止めて聞き入ってしまいました。

 

12位「Tomorrow Never Knows」(アルバム:Revolver)

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■曲名:Tomorrow Never Knows
■曲名邦題:トゥモロー・ネバー・ノウズ
■アルバム名:Revolver
■アルバム名邦題:リボルバー
■動画リンク:「Tomorrow Never Knows」

この曲はとても刺激的な曲です。

聞いての通り、実験色の強いサイケデリック・サウンドが特徴の曲です。

歌詞は、ティモシー・リアリーらの共著『チベット死者の書サイケデリック・バージョン』に触発されて書かれたもの。

イントロから全編にわたってタンブーラ(英語版)が演奏されドローンが表現されている。

本作の特徴となるテープ・ループ(英語版)は、リズムトラックを再生しながらオーバー・ダビングされた。

レノンのボーカルの一部に、ハモンドオルガン用のレズリースピーカーを使用してドップラー効果がかけられている。

トゥモロー・ネバー・ノウズ ウィキペディア

この曲の革新性は現在でも通じています。

今も世界中のクラブ・イベントのどこかで流れているはずです。

ビートルズは、ロックの可能性を切り開いた革新者でした。

革新的な部分は主にこの曲を書いたジョンによるものでしたが、ポールも世界初のハードロックと言われる「ヘルター・スケルター(Helter Skelter)」を書いています。

彼らは愛と平和を訴えるおだやかな部分と、型にはまらない破天荒な部分を併せ持ったバンドでした。

 

13位「While My Guitar Gently Weeps」(アルバム:The Beatles(The White Album))

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■曲名:While My Guitar Gently Weeps
■曲名邦題:ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス
■アルバム名:The Beatles(The White Album)
■アルバム名邦題:ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)
■動画リンク:「While My Guitar Gently Weeps」

このアルバムは「The Beatles」というタイトルですが、その名前で呼ばれることはほぼありません。

一般的には「The White Album」という通称で呼ばれています。

彼らは自分たちのレーベル、アップル・レコード(Apple Records)を設立し、このアルバムをリリースしました。

その変化は彼らに自由な創作の機会をもたらしました。

このアルバムは初の二枚組アルバムとなり、45曲収録されています。

ただ曲数以上に注目したいのは、雑多な曲が整理されないまま無造作に収録されていることかもしれません。

よく他のアーティストの作品を評して「ホワイトアルバムみたいな」という言い方をすることがあります。

ふぞろいでまとまりがないけれど、それが欠点とならず、むしろ魅力に転化している作品を指す言葉です。

彼らは作品としてはまとまりに欠けていても、プラスの価値を生むことを示し、後続のバンドに大きな影響を与えました。

彼らは好き勝手に曲を詰め込んだだけだと思いますが、結果的に後から道ができたようですね。

 

14位「Nowhere Man」(アルバム:Rubber Soul)

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■曲名:Nowhere Man
■曲名邦題:ひとりぼっちのあいつ
■アルバム名:Rubber Soul
■アルバム名邦題:ラバー・ソウル
■動画リンク:「Nowhere Man」

先程彼らはこのアルバムで大化けしたと書きました。

アイドル的なヒット・ソングから、アーティスト色を強めた多様性のある音楽に脱皮しようとしていました。

いかにもヒット然としたポップ・ソングが減り、作家性を重視したように思います。

それはリバプール・サウンド(Liverpool Sound)やマージー・ビート(Mersey Beat)からの脱却といえるかもしれません。

そうした変化は、歌詞にも表れています。

この曲の主人公は自分の殻に閉じこもり、どこにも居場所のない人ですが、そんな姿を皮肉っている歌詞は、いささか辛辣聞こえるかもしれません。

しかし「その姿は君や僕に似ていないかい」と、他人事ではないことを示唆しています。

この頃から彼らは、こういうラブソング以外の曲が増えてきました。

 

15位「Yellow Submarine」(アルバム:Yellow Submarine)

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■曲名:Yellow Submarine
■曲名邦題:イエロー・サブマリン
■アルバム名:Yellow Submarine
■アルバム名邦題:イエロー・サブマリン
■動画リンク:「Yellow Submarine」

同名のアニメ映画のサウンドトラックで、主題曲として使われた曲です。

アルバムのA面はビートルズの曲で、B面はジョージ・マーティンによるオーケストラの演奏になっています。

この曲のボーカルは、リンゴ・スター(Ringo Starr)。

リンゴはメンバーの中で、人間関係の潤滑油としての役割を果たしてきました。

ただバンドの末期は、そんなリンゴですら激高する場面があったようですが。

リンゴはユーモラスなキャラクターで、多くのファンに愛されました。

その傑出したユーモア感覚は、ボーカルにもよく表れているかもしれません。

この曲以外では「オクトパス・ガーデン(Octopus’s Garden)」も忘れがたい傑作です。

ちなみに「Yellow Submarine」のカバーには、こんな曲があります。

金沢明子 – イエロー・サブマリン音頭

原曲に匹敵する楽しい曲に仕上がっていますね。

 

16位「Taxman」(アルバム:Revolver)

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■曲名:Taxman
■曲名邦題:タックスマン
■アルバム名:Revolver
■アルバム名邦題:リボルバー
■動画リンク:「Taxman」

以前友達とビートルズの「ドライヴ・マイ・カー(Drive My Car)」という曲について話したことがあります。

ビートルズを好きな人が自分のベストテンを発表した記事で「Drive My Car」を10曲に入れている人がいました。

それを読んだ友人と私は、悪い曲ではないけれど、それはありえるだろうかという話をしました。

好きな人には申し訳ありませんが、それはナシだという意見で一致した記憶があります。

その時私は「Taxman」だったら理解できるというようなことを言ったはずです。

人はどうでもいいことを覚えているものですね(笑)

つまり何を言いたいかというと、私はそのぐらい「Taxman」という曲が好きだということです。

今回は10位には入りませんでしたが、20位までだったら当然入ります。

こんなタイトなロック・チューンがあることも、彼らの強味の1つでした。

 

17位「Here Comes The Sun」(アルバム:Abbey Road)

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■曲名:Here Comes The Sun
■曲名邦題:ヒア・カムズ・ザ・サン
■アルバム名:Abbey Road
■アルバム名邦題:アビイ・ロード
■動画リンク:「Here Comes The Sun」

このアルバムでのジョージの台頭は、ある種の事件だったかもしれません。

ジョージはアルバムのハイライトとなる、ぐうの音も出ない名曲を2曲提供しています。

当時ジョージはバンド内での立場が弱く、良い曲を書いても却下されることがあったようです。

特にポールがジョージの才能を軽視していたのだとか。

ポールとジョージの因縁は解散後も続き、ジョージとポールの確執が、ビートルズ再結成の最大の障壁とも言われました。

しかしこのアルバムでのジョージは、下剋上だと言わんばかりに、自らの才能を見せつけました。

それがこのアルバムに収録された「Something」と、この曲です。

ポールによるアルバム後半のメドレーもすばらしいですが、、このアルバムの主役は、第三の男ジョージでした。

ジョージにはインド色の強い曲やこういうキラキラした曲など、ジョンやポールにはない魅力があったように思います。

 

18位「Hey Jude」(アルバム:The Beatles (1967-1970))

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■曲名:Hey Jude
■曲名邦題:ヘイ・ジュード
■アルバム名:The Beatles (1967-1970)
■アルバム名邦題:ザ・ビートルズ1967年〜1970年
■動画リンク:「Hey Jude」

「Hey Jude」の「Jude」とは、ジョン・レノンの息子、ジュリアン・レノン(Julian Lennon)のことです。

当時ジョンはオノ・ヨーコとの不倫関係にあり、妻のシンシア・レノン(Cynthia Lennon)と別居していました。

この曲は、ポールが失意のジュリアンを励ますために書いたと言われています。

歌詞について、マッカートニーは「この曲は『ヘイ・ジュールズ』というタイトルから始まった。

つまり、ジュリアンに『つらくても頑張って乗り越えるんだよ』って伝えること。

彼にはつらいことのはずだったから」と語っている[6][7]。

ヘイ・ジュード ウィキペディア

先程から私は、ポールは他のメンバーとの折り合いが悪かったみたいな話ばかり書いています。

ポールは頑固な面があったようですが、良く言えば、完璧主義でこだわりの強い人でした。

また後期には仕切り屋と揶揄されていましたが、リーダーシップがあり責任感の強い人でした。

長所は別の場面では、短所になるかもしれません。

この曲も普通は父親であるジョンを差し置いて、その子供を励ます曲を書いたりしないかもしれません。

しかし善意からの行動は明らかで、実際ジュリアンは大変励まされたそうです。

私はこの曲に、ポールという人間のコインの裏表を見る思いがします。

 

19位「Blackbird」(アルバム:The Beatles(The White Album))

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■曲名:Blackbird
■曲名邦題:ブラックバード
■アルバム名:The Beatles(The White Album)
■アルバム名邦題:ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)
■動画リンク:「Blackbird」

現在ロックと政治の結びつきは、昔ほど強くはありません。

もちろん中には自分の政治信条を強く主張するアーティストもいます。

ただこの頃は今よりも、ロックと政治の結びつきが強かったように思います。

ベトナム反戦運動や公民権運動など、多くの社会運動と音楽が密接に結びついていました。

この曲はポールによって書かれた曲ですが、以下のような背景から生まれた曲です。

歌詞についてマッカートニーは「1960年代は公民権をめぐって様々な問題が起きていて、僕らもみな熱心に応援していた。

この曲は実のところ、リトルロック高校事件で差別と隔離を受けていた黒人女性に宛てて書いた曲だ」と語っており[1]、

ブラックバード (ビートルズの曲) ウィキペディア

またこのアルバムには、ジョンが書いた「レヴォリューション(Revolution)」という曲も入っています。

その曲では「革命を起こそうぜ」と訴えています。

「ただ暴力革命は止めて、まずは自分の意識変えようぜ」とも。

この頃の彼らは、音楽で世界を変えようとしていました。

 

20位「Help!」(アルバム:Help!)

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■曲名:Help!
■曲名邦題:ヘルプ!
■アルバム名:Help!
■アルバム名邦題:ヘルプ!
■動画リンク:「Help!」

初期の曲は、直球で訴えかけるような魅力があります。

勢いのある曲が多く、単純に楽しめる曲が多いように思います。

たとえばこの曲をお聞きください。

テレビ番組の「なんでも鑑定団」のテーマ曲として使われたことから、ご存知の方も多いと思います。

このアルバムは、映画「ヘルプ!4人はアイドル」のサウンドトラックです。

タイトルから分かる通り、当時彼らはアイドルとして見られていました。

彼らは1962年にデビューし、翌年1963年には人気に火が点きましたが、この曲がリリースされたのはその2年後の1965年です。

その間彼らは5枚のアルバムと、映画2本を発表していましたから、かなり多忙な日々を送っていたと思われます。

またアイドルとしての役割が求められることにも消耗していました。

そんな中ジョンによってこの曲が書かれました。

後年ジョンはこの曲の「助けて」というメッセージは、本心からの叫びであったと語っています。

 

21位「The Long and Winding Road」(アルバム:Let It Be… Naked)

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■曲名:The Long and Winding Road
■曲名邦題:ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード
■アルバム名:Let It Be… Naked
■アルバム名邦題:レット・イット・ビー…ネイキッド
■動画リンク:「The Long and Winding Road」

このアルバムは未完成の録音を、フィル・スペクターがまとめ上げたものです。

ジョンとジョージはその仕事ぶりを賞賛しましたが、ポールは反発し発売停止を求め提訴しました。

しかしポールの訴えは認められず、そのままの形でリリースされました。

なんでもポールは、フィル・スペクターのアレンジを嫌っていたのだとか。

このアルバムが出来がった時、ポールが最も不快感を示したのが、この曲に施されていたストリングスでした。

今回ご紹介したのは、ポールが嫌ったストリングスがない方のバージョン。

このアルバムは「Let It Be」の当初意図した姿を再現したもので、そのため「Naked」と付け加えられています。

私も最初聞いた時は違和感がありましたが、今ではこちらの方がいいと思っています。

これからビートルズを聞こうという方は、まずオリジナル・アルバムを聞き込んでみてください。

そうすると別バージョンを聞いた時に、一粒で二度美味しい思いをすることができます。

また原曲を聞きまくってから、このアルバムや「ザ・ビートルズ・アンソロジー(The Beatles Anthology)」を聞くと、新鮮な感覚で原曲を聞くことができます。

 

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