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ヴェルヴェット・クラッシュ(Velvet Crush)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はヴェルヴェット・クラッシュのランキングを作成しました。

彼らはギターポップやパワーポップ界隈では有名ですが、一般的な知名度は高くありません。

しかし一部の人には熱狂的に支持されています。

今回はその魅力の入り口となる曲をご紹介したいと思います。

 

1位「Atmosphere」(アルバム:Teenage Symphonies To God)

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■曲名:Atmosphere
■曲名邦題:アトモスフィア
■アルバム名:Teenage Symphonies To God(1994年)
■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド
■動画リンク:「Atmosphere」

このバンドを代表させるとしたら、この曲あたりが良いように思います。

こういうバンドの場合、ヒットしたかどうかでは代表曲を決められません。

なにせどの曲もヒットしていませんから(笑)。

このバンドを好きな音楽仲間と意見交換をしていく中で、なんとなく分かってくるものです。

みんなこの曲あたりが好きなのだなと。

あとこの記事では、ギターポップ系のクラブイベントでよくかかっていたとか、自分の主観を加味して選んでみました。

この曲は狂おしい歌唱とギターが胸を打つ名曲です。

 

2位「One Thing Two Believe」(アルバム:A Single Odessey)

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■曲名:One Thing Two Believe
■曲名邦題:ワン・シングス・トゥ・ビリーヴ
■アルバム名:A Single Odessey(2001年)
■動画リンク:「One Thing Two Believe」

彼らがアルバム・デビューする前のシングルです。

1990年ギターポップの名門レーベル、Bus Stop Recordsからリリースされました。

ちなみにこのバンド以前の彼らは、以下のバンド名義で活動していました。

・Choo Choo Train(チュー・チュー・トレイン)
・Bag-O-Shells(バッグ・オー・シェルズ)
・The Springfields(スプリングフィールズ)

興味を持った方には更にリック・メンク(Ric Menck)のソロやハニー・バンチ(Honeybunch)なども控えています。

中でも特にチュー・チュー・トレインの「Briar High」は必聴です。

そのアルバムから1曲ご紹介しましょう。

Choo Choo Train – High

ひかえめに言っても、無形文化遺産に推薦したいミラクル盤です。

彼らは下積み時代が長く、ヴェルヴェット・クラッシュとしてデビューした頃には、もう既にメンバーは30歳を超えていました。

そろそろラストチャンスだと思ったかもしれません。

そのせいかこのシングルは気合が入っています。

ちなみにカップリングもほぼ同等の名曲ですので、リンクを貼っておきましょう。

Velvet Crush – If Not True

当時一部の日本のファンは、このカップリングに狂喜したそうです。

この2曲ですから気持ちは分かります。

 

3位「Blind Faith」(アルバム:In the Presence of Greatness)

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■曲名:Blind Faith
■曲名邦題:ブラインド・フェイス
■アルバム名:In the Presence of Greatness(1991年)
■アルバム名邦題:イン・ザ・プレゼンス・オブ・グレイトネス
■動画リンク:「Blind Faith」

ファースト・アルバムの欠点は探すまでもありません。

録音が悪く、演奏もヘロヘロなこと。

彼らのセールスポイントはメロディですが、録音のバランスが悪くてボーカルの声も引っ込み気味です。

特に肝心のボーカルが聞き取りにくいのは、いかがなものかと。

そういう不満をつぶやきつつも、私は夢中になってヘッドホンで聞いていました。

私はリアルタイムではありませんが、当時日本にはチュー・チュー・トレイン時代からの熱狂的なファンがいたそうです。

ファンクラブが、デビュー後の彼らを日本に招聘したという文章を読んだことがあります。

事実か裏は取れていませんが、仮にそうだったとしても何ら不思議ではありません。

ちなみに私の友人も個人で企画して、自分の好きなインディ・アーティストを日本に呼んでいました。

ヴェルヴェット・クラッシュとは違うバンドでしたが、仲間内で旅費を出し合い、小さなカフェみたいなライブ会場を手配していました。

友人はホテル代を浮かせようと、自分の家にアーティストを泊めて、フライヤーも手づくりしていました。

その情熱にはほとほと頭が下がります。

そうした例を知っているので、ヴェルヴェット・クラッシュでも充分ありえる話だと思います。

 

4位「Melody #1」(アルバム:Free Expression)

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■曲名:Melody #1
■曲名邦題:メロディー#1
■アルバム名:Free Expression(1999年)
■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション
■動画リンク:「Melody #1」

彼らは3枚目の「ヘヴィー・チェンジズ(Heavy Changes)」でつまづいたと言われています。

確かにパワフルな曲が増えて、繊細な魅力が希薄になったように思います。

しかし彼らはこのアルバムで完全復活を遂げました。

成功の要因は、メロディの良い曲をこれでもかとそろえたこと。

この曲の曲名からも、彼らがメロディを意識していることが分かりますね。

個人的には曲の質の高さでは、このアルバムが過去最高だと思っています。

初期の激しさこそ減退したものの、この曲を始めとしてソフトロックっぽい路線もよく合っています。

彼らの最高傑作については、初期2作のどちらかという声が多いかもしれません。

しかし私が一番聞き返すことが多いのはこの作品。

どの曲を取り上げるか最も迷ったアルバムです。

 

5位「Drive Me Down」(アルバム:In the Presence of Greatness)

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■曲名:Drive Me Down
■曲名邦題:ドライヴ・ミー・ダウン
■アルバム名:In the Presence of Greatness(1991年)
■アルバム名邦題:イン・ザ・プレゼンス・オブ・グレイトネス
■動画リンク:「Drive Me Down」

初期の彼らの人気をけん引した曲です。

彼らはヴェルヴェット・クラッシュを結成する時、1人メンバーを加えました。

それがギターのジェフリー・ボーチャード (Jeffrey Borchardt) 。

初期は彼の激しいギターがセールス・ポイントでした。

ちなみにジェフリー・ボーチャードは、現在ジェフリー・アンダーヒル(Jeffrey Underhill)という名前になっています。

特に初期の2作は、キラキラした楽曲とノイジーで激しいギターのギャップが魅力でした。

ギャップ萌えを味わえる曲です。

 

6位「Why Not Your Baby」(アルバム:Teenage Symphonies To God)

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■曲名:Why Not Your Baby
■曲名邦題:ホワイ・ノット・ユア・ベイビー
■アルバム名:Teenage Symphonies To God(1994年)
■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド
■動画リンク:「Why Not Your Baby」

ディラード&クラーク(Dillard & Clark)のカバー曲です。

ディラード&クラークは、ザ・バーズ(The Byrds)のジーン・クラーク(Gene Clark)が結成したデュオ。

原曲が収録されている「The Fantastic Expedition of Dillard & Clark」はかなりの名盤です。

原曲のリンクも貼っておきましょう。

Dillard & Clark – Why Not Your Baby

この曲が気に入ったら、ディラード & クラークのアルバムもチェックをしてみてください。

ヴェルヴェット・クラッシュは、よくバーズの曲をカバーしています。

特に初期はバーズ経由のカントリーの影響が、ほどよい隠し味になっていました。

この曲は歌い方までジーン・クラーク(Gene Clark)に似ていて、とてもほほえましいです。

 

7位「Gentle Breeze」(アルバム:Free Expression)

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■曲名:Gentle Breeze
■曲名邦題:ジェントル・ブリーズ
■アルバム名:Free Expression(1999年)
■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション
■動画リンク:「Gentle Breeze」

このアルバムの前は、バンドにとって苦難の時期でした。

音楽性が変わったことによるファン離れ、本国アメリカでも相変わらず人気が出ず。

ついには所属していたクリエイション・レコーズ (Creation Records)からも解雇されてしまいました。

そうした中、ギターの2人がバンドから脱退してしまいます。

また腐れ縁の2人、ポール・チャスティン(Paul Chastain)とリック・メンク(Ric Menck)の2人組に戻りました。

いや、もう1人腐れ縁がいました。

マシュー・スウィート(Matthew Sweet)です。

マシューはデビュー・アルバムでプロデューサーを務めていましたが、彼らとはもっと古くからの付き合いです。

ファースト・アルバムの頃は3人とも素人然としていましたが、その後経験した苦境の中で彼らは成長していました。

デビュー・アルバムと同じ3人で製作されたこの4枚目は、素人くささが払拭され、過去最高の完成度に仕上がりました。

 

8位「Be Someone Tonight」(アルバム:A Single Odessey)

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■曲名:Be Someone Tonight
■曲名邦題:ビー・サムワン・トゥナイト
■アルバム名:A Single Odessey(2001年)
■動画リンク:「Be Someone Tonight」

彼らにはオリジナル・アルバム未収録の名曲が少なくありません。

このランキングでは「If Not True」「One Thing Two Believe」そしてこの曲も、オリジナル・アルバム未収録曲です。

このバンドを網羅したい方は、このシングル曲集も必須かもしれません。

更に余力があれば「Melody Freaks」や「Pre-Teen Symphonies」などのコレクターズ・アイテムに挑戦してみるといいでしょう。

さてこのバンドを取り上げる際、いくつかの切り口があります。

激しい曲がお好きな方、フォーキーでカントリーっぽい曲が好きな方もいることでしょう。

私はといえば、この曲のような正統派パワーポップの曲が好みです。

なおこの曲は、PUFFY大貫亜美のソロに提供されたことでも知られています。

大貫亜美 – Be Someone Tonight

 

9位「Hold Me Up」(アルバム:Teenage Symphonies To God)

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■曲名:Hold Me Up
■曲名邦題:ホールド・ミー・アップ
■アルバム名:Teenage Symphonies To God(1994年)
■アルバム名邦題:ティーンエイジ・シンフォニーズ・トゥ・ゴッド
■動画リンク:「Hold Me Up」

ファースト・アルバムはマシュー・スウィートがプロデュースしました。

しかしこのセカンド・アルバムでは、ミッチ・イースター(Mitch Easter)がプロデュースを担当しています。

ミッチ・イースターはR.E.M.のデビュー・アルバムを手掛けた、実績のあるプロデューサー。

そのせいかこのアルバムは前作に感じられたアマチュアっぽさが目立たなくなり、この曲もよくまとまっています。

しかしプロのサポートが得てもなお、彼らの青くささは健在でした。

アルバム・タイトルは「Teenage Symphonies To God」つまり「神への10代の交響曲」という名前。

大人になってからもティーンエイジャーの気持ちを思い出してほしいという願いを込めてつくられたアルバムなのだそうです。

 

10位「Shine On Me」(アルバム:Free Expression)

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■曲名:Shine On Me
■曲名邦題:シャイン・オン・ミー
■アルバム名:Free Expression(1999年)
■アルバム名邦題:フリー・エクスプレッション
■動画リンク:「Shine On Me」

このアルバム以降彼らは「Soft Sounds」「ステレオ・ブルース(Stereo Blues)」という2枚をリリースしています。

この記事ではそれらから選んでいませんが、どちらも良い作品です。

しかし2004年を最後にアルバムはリリースされていません。

その後2019年にはオリジナル・メンバーで来日したようですが。

現在私は限られた時間をやりくりして、新しい音楽をチェックしています。

あわただしい日々の中、個々の曲やアルバムとじっくり向き合うことが難しい状況にあります。

しかし10代の頃は音楽を聞く時間は、ほぼ無限にありました。

そんな時親しんだ彼らの音楽は、音楽の良し悪しを超えて身近な存在でした。

私にとって彼らの音楽は、昔よく遊んだ友達のような存在です

そういえば先程彼らの近況を調べていた私は、仲の良かった友達が今どうしているか検索する人みたいでした。

 

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