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スウィング・アウト・シスター(Swing Out Sister)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はスウィング・アウト・シスターのランキングを作成しました。

華やかでポップな初期を対象に選曲しました。

彼らの音楽はとてもおしゃれですが、一本筋が通ったおしゃれです。

 

1位「Am I the Same Girl?」(アルバム:Get in Touch with Yourself)

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■曲名:Am I the Same Girl?
■曲名邦題:セイム・ガール
■アルバム名:Get in Touch with Yourself
■アルバム名邦題:ゲット・イン・タッチ・ウィズ・ユアセルフ
■動画リンク:「Am I the Same Girl?」

この曲は、1979年に発表されたダスティ・スプリングフィールド(Dusty Springfield)のカバーと紹介されることがあります。

しかしこの曲はもっと以前からあって、1969年にバーバラ・アクリン(Barbara Acklin)が歌っています。

又同曲は、ヤング・ホルト・アンリミテッド(The Young-Holt Unlimited)が「ソウルフル・ストラット(Soulful Strut)」と改題したインスト曲としてもヒットしていますし。

The Young-Holt Unlimited – Soulful Strut

1960年代の曲とは思えない洗練された曲です。

ちなみに彼らのバンド名は、古い映画から取られています。

バンドの名前は、1945年のアーサー・トリーチャー主演映画『Swing Out, Sister』から取られている。

スウィング・アウト・シスター ウィキペディア

彼らは古い時代の洗練された表現に焦点を当てて、取り入れることに長けていました。

 

2位「La-La (Means I Love You)」(アルバム:The Living Return)

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■曲名:La-La (Means I Love You)
■曲名邦題:ラ・ラ・ミーンズ・アイ・ラヴ・ユー(ララは愛の言葉)
■アルバム名:The Living Return
■アルバム名邦題:リヴィング・リターン
■動画リンク:「La-La (Means I Love You)」

デルフォニックス(The Delfonics)の有名曲のカバーです。

この頃の彼らはバンド・サウンドを重視していました。

このアルバム前年の1993年、彼らは「ベスト・ヒッツ・ライヴ!(Live At The Jazz Cafe)」というライブ・アルバムを発表しています。

そのライブ盤から1曲ご紹介しておきましょう。

Swing Out Sister – Get In Touch With Yourself

またこのアルバムから、アシッドジャズ関係の仕事で知られるレイ・ヘイデン(Ray Hayden)にプロデューサーが変わりました。

レイ・ヘイデンは、インコグニート(Incognito)やブラン・ニュー・ヘヴィーズ(rand New Heavies)もプロデュースした人です。

ただこの曲では、レイ・ヘイデンではなくセルフ・プロデュースしています。

この曲を聞く限り、既に彼らはバンド・サウンドを志向していたようですね。

 

3位「We Could Make It Happen」(アルバム:Shapes and Patterns)

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■曲名:We Could Make It Happen
■曲名邦題:ウィ・クッド・メイク・イット・ハプン
■アルバム名:Shapes and Patterns
■アルバム名邦題:シェイプス&パターンズ
■動画リンク:「We Could Make It Happen」

個人的に一番おすすめの曲です。

この曲はシングルカットされていますが、英米共にチャートインしませんでした。

マット・ビアンコについても感じますが、おしゃれな音楽は日本ではヒットしますが、海外では意外と売れないものです。

ちなみに私はマット・ビアンコについて、以下の記事を書いています。

マット・ビアンコ(Matt Bianco)の名曲名盤10選

ここで改めてメンバーをご紹介しましょう。

コリーン・ドリュリー(Corinne Drewery):ボーカル
アンディ・コーネル(Andy Connell):キーボード

デビュー時はドラムのマーティン・ジャクソン(Martin Jackson)を加えた3人組でしたが、彼はセカンド・アルバムの途中で脱退しています。

残った2人は、ソングライティングのコンビを組みました。

作曲と編曲はアンディ、作詞はコリーンという分担のようです。

この曲も2人によって書かれた曲。

彼らはカバーのセンスが良いだけでなく、自作曲の品質が高いのも魅力です。

 

4位「You on My Mind」(アルバム:Kaleidoscope World)

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■曲名:You on My Mind
■曲名邦題:ユー・オン・マイ・マインド
■アルバム名:Kaleidoscope World
■アルバム名邦題:カレイドスコープ・ワールド
■動画リンク:「You on My Mind」

今回は「Shapes and Patterns」までを対象期間にしました。

それ以降も彼らはすばらしいアルバムをリリースしています。

ただ初期から徐々に作風が変化していきました。

初期はポップな曲が多いのが特徴です。

R&B、モンド/ラウンジ、映画音楽、古いポップスなどを消化した、華やかでポップな曲が多かったように思います。

対象期間以降の曲は、大人向けの音楽性にシフトしました。

その分ポップな曲は減りましたが、、アルバム単位では聞きごたえがあります。

ちなみに初期の最高傑作は、このアルバムか「Shapes and Patterns」のどちらかだと思います。

対象期間以降では「Somewhere Deep in the Night」がおすすめです。

 

5位「Now You’re Not Here」(アルバム:Shapes and Patterns)

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■曲名:Now You’re Not Here
■曲名邦題:あなたにいてほしい
■アルバム名:Shapes and Patterns
■アルバム名邦題:シェイプス&パターンズ
■動画リンク:「Now You’re Not Here」

この曲は日本限定リリースのシングルです。

日本のドラマ「真昼の月」のテーマ曲に採用され、日本ゴールドディスク大賞で洋楽部門のグランプリ・シングル賞を受賞しました。

確かに日本人好みの曲かもしれません。

余談ですがこの曲を聞くと、私は以下の曲を連想します。

Peaches & Herb – Reunited

なんとなく昼ドラを感じるのですね。

さてこのアルバムでは初期3作のプロデューサー、ポール・スティブリー・オードフィー(Paul Staveley O’Duffy)が復帰しました。

この曲を含めて彼がプロデュースした曲には特徴があります。

A&M、バート・バカラック(Burt Bacharach)、ジミー・ウェッブ(Jimmy Webb)、ジョン・バリー(John Barry)などの影響を感じます。

どことなく懐かしさを感じさせる細部の演出は、彼らの魅力をより引き立てました。

 

6位「O Pesadelo Dos Autores」(アルバム:The Living Return)

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■曲名:O Pesadelo Dos Autores
■曲名邦題:オ・ペサデロ・ドス・オートレス
■アルバム名:The Living Return
■アルバム名邦題:リヴィング・リターン
■動画リンク:「O Pesadelo Dos Autores」

この曲は以下の曲をメドレー形式で繋げた曲です。

“Brazilian Rhyme” – Earth, Wind & Fire
“Celebration Suite” – Return to Forever
“Come with Me” – Tania Maria
“My Cherie Amour” – Stevie Wonder
“The Smiling Hour” – Kalima
“Butterfly” – Herbie Hancock

The Living Return Wikipedia

上の曲をメドレー形式で繋げたブラジリアン・グルーヴです。

この頃彼らは変わろうとしていました。

バンド・サウンド志向を強めたり、プロデューサーを変えたり、本格派への脱皮を模索していたように感じます。

このブラジル色の強いメドレーも、新しい試みの1つ。

結局この路線は定着しませんでしたが、ここで途絶えるには惜しい魅力的な曲だと思います。

 

7位「Breakout」(アルバム:It’s Better to Travel)

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■曲名:Breakout
■曲名邦題:ブレイクアウト
■アルバム名:It’s Better to Travel
■アルバム名邦題:イッツ・ベター・トゥ・トラヴェル
■動画リンク:「Breakout」

デビュー・アルバムの曲です。

彼らは鳴り物入りでデビューし、このアルバムは全英アルバムチャート1位、この曲は全英シングルチャート4位まで上がっています。

この後も以下の2曲でトップテンヒットを記録し、彼らは一躍時代の寵児となりました。

Swing Out Sister – Twilight World

Swing Out Sister – Surrender

1988年のグラミー賞では、最優秀新人賞と最優秀ポップ・ヴォーカル賞にノミネートされています。

当時の彼らはレトロでポップな音楽を、デジタルなサウンドで表現したところに新しさがありました。

ただ当時のデジタルなサウンドは、今聞くと少し色あせているかもしれません。

しかしホーンのアレンジとコリーンのボーカルは、今でも充分魅力的です。

 

8位「Waiting Game」(アルバム:Kaleidoscope World)

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■曲名:Waiting Game
■曲名邦題:ウェイティング・ゲーム
■アルバム名:Kaleidoscope World
■アルバム名邦題:カレイドスコープ・ワールド
■動画リンク:「Waiting Game」

私は彼らのアルバム名が気になります。

「It’s Better To Travel」 →「旅行した方がいいよ」
「Kaleidoscope World」 →「万華鏡の世界」
「Get In Touch With Yourself」 →「自分自身とコンタクトを取れ」
「The Living Return」 →「生還」

どことなくシリアスな感じがしないでしょうか。

この曲の歌詞で主人公の女性は、こう訴えています。

もしあなたの気が変わったら、私を呼んでね。

すぐに駆けつけるから。

それまで私は1人待ちぼうけのゲームをやっているよ。

この歌詞を読んで私は、シャーデー(Sade)の「ストロンガー・ザン・プライド(Stronger Than Pride)」という曲を思い出しました。

シャーデーはその曲で、プライドなど捨ててもかまわないと激しい愛に身を投じる気持ちを歌っています。

おしゃれの裏側には、そういう思いが秘められているのかもしれません。

 

9位「Where in the World」(アルバム:Kaleidoscope World)

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■曲名:Where in the World
■曲名邦題:ホエア・イン・ザ・ワールド
■アルバム名:Kaleidoscope World
■アルバム名邦題:カレイドスコープ・ワールド
■動画リンク:「Where in the World」

彼らはJPOPにも影響を与えています。

その最大の成果は、DREAMS COME TRUEかもしれません。

実際中村正人も、日本版スウィング・アウト・シスターを意識したと発言しているようです。

この曲のイントロに、私は彼らがJPOPに与えた影響を感じます。

どことなくドリカムっぽくないでしょうか。

さてここでライナーノーツから、コリーンの発言を引用しましょう。

「いくら私がソウル、モータウンが好きといっても、所詮、私は白人の声なわけで、黒人的なシンプルなアレンジでは私のヴォーカルでは負けちゃうのよね、いろいろとアンディが足していくから、いいのよ。

そしてスウィング・アウト・シスターのスタイルが出来上がると思うわ」

Get in Touch with Yourselfのライナーノーツより引用(文:伊藤史朗)

自分は黒人シンガーのようには歌えない。彼女はそう冷静に自分を評価しています。

だからこそアレンジを含め、トータルで訴求していると。

これほど謙虚で冷静、且つ知的な発言にはめったに出会えません。

 

10位「Heaven Only Knows」(アルバム:Best of Swing Out Sister)

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■曲名:Heaven Only Knows
■曲名邦題:ヘヴン・オンリー・ノウズ
■アルバム名:Best of Swing Out Sister
■アルバム名邦題:ベスト・オブ・スウィング・アウト・シスター/あなたにいてほしい
■動画リンク:「Heaven Only Knows」

私は彼らのアルバムをほとんどそろえていますが、この1曲のためにベスト盤を買いました。

ただこのベストを買う際は、注意が必要かもしれません。

結論から言うと、初心者の方には国内盤がおすすめです。

なぜなら輸入盤には、名曲「Now You’re Not Here」が入っていないからです

代わりに輸入盤のみ「Windmills of Your Mind」が収録されていますが、それほど出来が良い曲ではありません。

彼らについては、アルバム単位で聞くことをおすすめします。

ただこの記事の対象期間は、このベストの時期と被っています。

以下の曲が未収録でも気にならない方は、このベスト盤で済ますのもいいでしょう。

「We Could Make It Happen」
「O Pesadelo Dos Autores」
「Where in the World」

最後にご紹介した「Heaven Only Knows」は、ベストにしか収録されていません。

レイドバックしたグルーヴ感がとても心地良い曲です。

 

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