今回はブルース・スプリングスティーンのランキングを作成しました。
この人の音楽には人を行動に駆り立てたり、生存本能を引き出してくれるところがあります。
聞いていて励まされる曲ばかりです。
ぜひ彼の曲を聞いて、その感覚を実感してみてください。
- 1 1位「Born to Run」(アルバム:Born to Run)
- 2 2位「Hungry Heart」(アルバム:The River)
- 3 3位「It’s Hard to Be a Saint in the City」(アルバム:Greetings From Asbury Park)
- 4 4位「Bobby Jean」(アルバム:Born in the U.S.A.)
- 5 5位「Thunder Road」(アルバム:Born to Run)
- 6 6位「4th of July, Asbury Park (Sandy)」(アルバム:The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle)
- 7 7位「No Surrender」(アルバム:Born in the U.S.A.)
- 8 8位「Badlands」(アルバム:Darkness on the Edge of Town)
- 9 9位「The River」(アルバム:The River)
- 10 10位「Born In The U.S.A.」(アルバム:Born In The U.S.A.)
- 11 11位「Jackson Cage」(アルバム:The River)
- 12 12位「Growin’ Up」(アルバム:Greetings From Asbury Park )
- 13 13位「Because the Night」(アルバム:Live/1975-85)
- 14 14位「Jungleland」(アルバム:Born to Run)
- 15 関連記事
- 16 記事一覧
- 17 他ブログ・SNS等
1位「Born to Run」(アルバム:Born to Run)
■曲名:Born to Run
■曲名邦題:明日なき暴走
■アルバム名:Born to Run
■アルバム名邦題:明日なき暴走
■動画リンク:「Born to Run」
この曲は「Born to Run」つまり「走るために生まれてきた」という曲名です。
歌詞はこんな感じです。
ウェンディ、友達になってくれ
愛が本当にワイルドなもので、現実なのかを確かめたいんだ
2人ならば、悲しみの中でも生きていける
俺は君の抱える狂気ごと、愛し続けるよ
君と一緒なら、この世界の罠を突き破れるはず
いつかは分からないけれど、俺たちは望む場所にたどり着けるだろう
そうベイビー、俺たちは走るために生まれてきた
この世に生まれ落ちた以上、我々は走り続けるしかないと訴えています。
立ち止まりがちな人の背中を押してくれる感じがします。
2位「Hungry Heart」(アルバム:The River)
■曲名:Hungry Heart
■曲名邦題:ハングリー・ハート
■アルバム名:The River
■アルバム名邦題:ザ・リバー
■動画リンク:「Hungry Heart」
この曲は初のトップテン・ヒットです。
彼は先程ご紹介した「Born to Run」でブレイクしましたが、その時でも23位止まりでした。
この曲で初めてシングル・チャートの5位を獲得しています。
ただ元々この曲は、ラモーンズ(Ramones)のジョーイ・ラモーン(Joey Ramone)に依頼されて書いたのだそうです。
彼はこの曲を書きあげてジョーイに渡そうとしましたが、周囲の人間が自分用にとっておけと説得したのだとか。
周囲の助言の正しさは、ヒットで証明されたかもしれません。
またこの曲はローリングストーン誌の読者投票で、その年のベスト・シングルに選ばれていますし。
彼は曲を提供することが多いのですが、その中にはこのクラスの名曲がいくつもあります。
実際サウスサイド・ジョニー(Southside Johnny)にもすばらしい曲を提供していて、それらの曲はヒットしています。
この人はどんな良い曲でも、簡単にあげてしまうような、おおらかで気前の良いところがあるようですね。
着ているスタジャンを仲間にほめられたら、その場であげてしまう人かもしれません。
この人はデヴィッド・ボウイ(David Bowie)と並んで、男が惚れる男だと思います。
この人は「ボス(The Boss)」と呼ばれていますが、そう呼ばれるに値する男気のある人だと思います。
3位「It’s Hard to Be a Saint in the City」(アルバム:Greetings From Asbury Park)
■曲名:It’s Hard to Be a Saint in the City
■曲名邦題:都会で聖者になるのはたいへんだ
■アルバム名:Greetings From Asbury Park
■アルバム名邦題:アズベリー・パークからの挨拶
■動画リンク:「It’s Hard to Be a Saint in the City」
彼は少年の頃、エド・サリヴァン・ショーにビートルズ(The Beatles)が出演したのを見て、バンドをやりたいと言い出しました。
ただ彼の家は裕福でなかったと思われます。
彼の母親が息子に買い与えたギターは60ドルで、現時点のレートでいえば6600円ぐらいです。
しかし母親は即金では買えず、ローンを組んでギターを買いました。
その後ブルースは「The Wish」という曲で、初めてギターを手にした喜びを歌っています。
相当うれしかったようですね。
彼の母親が息子に与えたギターは、その後彼が未来を切り開く上で大きな武器となりました。
さてこの曲は記念すべきファースト・アルバムの中でも、特におすすめしたい曲です。
というのは私が今まで聞いていた曲の中で、最もすばらしいと思うアウトロを持つ曲だからです。
アウトロとは曲のエンディングのこと。
2:46からドラムのヴィニ・ロペス(Vini Lopez)と、ベースのギャリー・タレント(Gary Tallent)の2人が躍動しています。
ピアノのデヴィッド・サンシャス(David Sancious)も疾走しつつも、リリシズムあふれる演奏を披露しています。
これほどフェードアウトが恨めしく思う曲はありません。
4位「Bobby Jean」(アルバム:Born in the U.S.A.)
■曲名:Bobby Jean
■曲名邦題:ボビー・ジーン
■アルバム名:Born in the U.S.A.
■アルバム名邦題:ボーン・イン・ザ・U.S.A.
■動画リンク:「Bobby Jean」
曲名が人の名前だと、誰のことだろうと思うのが自然かもしれません。
そこで調べてみました。
「Bobby Jean」とは、長年ブルースの片腕として活躍した、スティーブ・ヴァン・ザント(Steven Van Zandt)のことだそうです。
スティーブ・ヴァン・ザントは、リトル・スティーヴン(Little Steven)とも呼ばれています。
この歌詞では、ボビー・ジーンは死んだという設定になっています。
しかしスティーブ・ヴァン・ザントは死んでいません。
ただ本人の意向でバンドを去ることになり、ブルースは惜別の気持ちを込めて、この曲を書いたようです。
この曲の歌詞はこんな感じです。
俺たちは16歳からの付き合いで、色々なことがあったが、いつもお前はそばにいてくれた
雨が降る中で、心に抱えている痛みについて、語り合ったこともあった
お前の決心を変えるつもりはない
しかしこれだけは言わせてくれ
お前が恋しい
お前の幸せを祈っているぞ
5位「Thunder Road」(アルバム:Born to Run)
■曲名:Thunder Road
■曲名邦題:涙のサンダーロード
■アルバム名:Born to Run
■アルバム名邦題:明日なき暴走
■動画リンク:「Thunder Road」
彼がこのアルバムでブレイクする前に、ある出来事がありました。
1974年に、ライヴを観たロック評論家ジョン・ランドーは、リアルペーパー誌に「私は『ロックン・ロールの未来を観た』。その名はブルース・スプリングスティーン」と絶賛のコラムを掲載する。
その後ブルースは、ジョン・ランドー(Jon Landau)をプロデューサーとして招きました。
「ロックン・ロールの未来を観た」という言葉は、絶好のキャッチコピーとなり、期待が高まった中でアルバムがリリースされました。
この曲がそのアルバムの1曲目。
正直「ロックン・ロールの未来を観た」という言葉の意味はよく分かりません。
というのはブルースの音楽は当時でも、新しいタイプの音楽とはいえませんでしたから。
もしかしたらロックンロールの未来形ではなく、新しい才能を発見したという意味かもしれません。
この曲でブルースは荒ぶる心を隠さず、ありのままの自分をダイナミックに表現しています。
まさに才能を確信させる1曲。
実際この後ブルースは、スターダムを駆け上がっていきました。
6位「4th of July, Asbury Park (Sandy)」(アルバム:The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle)
■曲名:4th of July, Asbury Park (Sandy)
■曲名邦題:7月4日のアズベリー・パーク
■アルバム名:The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle
■アルバム名邦題:青春の叫び
■動画リンク:「4th of July, Asbury Park (Sandy)」
このアルバムからは、この曲だけしか選んでいません。
しかし他にご紹介したい曲がなかったわけではありません。
アルバム単位でじっくり味わいたい作品で、1曲だけ抜き出すことに迷いがありました。
とりあえず1曲だけ選んでみましたが、もしこの曲が気にったら、アルバム単位で聞いてみてください。
この作品はセカンド・アルバムですが、前作から大きく飛躍しました。
ファースト・アルバムも良い出来でしたが、その後の作品とは少し作風が違っています。
当初ブルースは「第二のディラン」という宣伝文句で売り出されました。
実際初期のボブ・ディラン(Bob Dylan)のようなフォーキーな曲が目立っていました。
しかしこちらはより演奏主体のサウンドに変化しています。
彼のバックバンドは、Eストリート・バンド(The E Street Band)と呼ばれています。
このアルバムはメンバー構成こそ前作とほぼ同じですが、ブルースは彼らがより活躍できるよう、長い曲を多めにしました。
7曲中4曲が7分以上の曲で占められています。
バンドは見事その期待に応えています。
この曲では特にアコーディオンがすばらしい効果を挙げていますね。
7位「No Surrender」(アルバム:Born in the U.S.A.)
■曲名:No Surrender
■曲名邦題:ノー・サレンダー
■アルバム名:Born in the U.S.A.
■アルバム名邦題:ボーン・イン・ザ・U.S.A.
■動画リンク:「No Surrender」
今回はデビュー作からこのアルバムまでを対象にしました。
しかし次作「トンネル・オブ・ラヴ(Tunnel of Love)」など、以降も充実作を連発しています。
ただ対象アルバムを増やすと、選びたい曲が多くなりすぎます。
実際14曲に絞るだけで、かなり苦心しましたから。
ご紹介したい曲がありすぎて、このレベルの曲もランク外にせざるを得ませんでした。
Bruce Springsteen – Dancing In The Dark
ただ対象期間では、唯一「ネブラスカ(Nebraska)」だけ曲を選んでいません。
そのアルバムもいい作品ですが、弾き語りの作品であることも影響しています。
どうやら当時ブルースは、Eストリート・バンドのアレンジがお気に召さなかったようですね。
なんでもオーケストラを導入したのが不満だったのだとか。
それだったらデモテープの方がいいと思って、弾き語りでリリースしたそうです。
過剰な装飾を嫌うブルースらしい判断かもしれません。
その後ブルースはバンドと仲直りして、このアルバムをつくりあげました。
そうした経緯があったせいか、この曲の演奏は気合が入っている感じがします。
8位「Badlands」(アルバム:Darkness on the Edge of Town)
■曲名:Badlands
■曲名邦題:バッドランド
■アルバム名:Darkness on the Edge of Town
■アルバム名邦題:闇に吠える街
■動画リンク:「Badlands」
彼は1975年にリリースされた「Born to Run」でブレイクしました。
しかし次作となるこのアルバムまで、3年というブランクが開きました。
通常は売れたらそのチャンスを活かすため、できるだけ早く次作を発表しようとするものです。
しかしその間彼は、マネージャーのマイク・アペルとの訴訟で身動きが取れませんでした。
マイクは著作権の所有を主張し、ジョン・ランドーが参加することにも反対していたようです。
最終的には和解となりましたが、実質的にブルース側に厳しい和解条件となりました。
1976年から1977年にかけて約2年間レコーディングができず、ブルースは消耗しきっていました。
その後リリースされたこのアルバムは、前作を踏襲した内容になっています。
このアルバムには「プロミスト・ランド(The Promised Land)」という有名曲も入っていますが、私が次におすすめしたいのは、以下の曲です。
Bruce Springsteen – Prove It All Night
「Badlands」とは「荒地」のことで、それが転じて悪い状況や環境を指す言葉です。
彼はそんな場所でも這い上がれと歌っています。
当時のどん底だった自分の心境を重ね合わせた曲だったかもしれません。
9位「The River」(アルバム:The River)
■曲名:The River
■曲名邦題:ザ・リバー
■アルバム名:The River
■アルバム名邦題:ザ・リバー
■動画リンク:「The River」
今回はバラードが少なくなりました。
私はこの人のロックンロール・ナンバーが好きなので、その好みが表れた形です。
しかしどう考えても、この曲は外せません。
このアルバムは2枚組ですが、当初は1枚で発売予定だったそうです。
しかし彼はシリアスな曲を追加して、2枚組にすることにしました。
その後追加されたのが、この曲。
彼はインタビューで当時のことを、こう語っています。
「ロックンロールはいつも楽しく、確かにハッピーだ。人生においては最も素晴らしいものだな。
だけど、ロックには厳しさ、無情さ、そして孤独もあるんだ… 俺は人生にはこんな矛盾があるという理解にたどり着いた。
君らも同じことだぜ」
この人には前向きな内容の曲もありますが、同時に人生の暗い側面や困難さについても取り上げています。
この曲もそういう人生のダークサイドを取り上げた曲です。
俺たちは川を渡ろうと向かったのだが、その川は干上がっていたのだと。
アメリカの古い伝承歌には、人々の悲惨な状況を歌った曲が沢山あります。
彼がアメリカの伝承詩人の系譜に連なる人であることを、改めて思い起こさせてくれる曲です。
10位「Born In The U.S.A.」(アルバム:Born In The U.S.A.)
■曲名:Born In The U.S.A.
■曲名邦題:ボーン・イン・ザ・U.S.A.
■アルバム名:Born In The U.S.A.
■アルバム名邦題:ボーン・イン・ザ・U.S.A.
■動画リンク:「Born In The U.S.A.」
当初この曲は選ばないつもりでした。
普段の生活で耳にする機会が多く、良い曲かどうかも分からなくなっていましたし。
しかし改めて聞きなおしてみると、やはり外せないと判断しました。
アメリカ大統領選挙や大きな集会などで、よく流されている曲です。
国威高揚に利用されがちな曲ですが、この曲はアメリカに生まれたことを賛美してはいません。
こんな歌詞ですから。
死んだ町に生まれ落ち
立ち上がることができるようになると、すぐに蹴とばされた
しまいには叩かれすぎた犬のようになって
人の目を盗んで生きるようになった
その後この曲の主人公はベトナム戦争で戦い、帰国後も生きづらさを抱えています。
病んだアメリカについて描写し、本当にこれでいいのかと訴えかけています。
決して前向きな曲とはいえません。
ただ彼のボーカルには力強さがあって、この曲に生命を吹き込んでいます。
さてここまで書いて、ふとあることを思い出しました。
北斗晶が現役だった頃、彼女はこのアルバムが大好きだと言っていました。
なんでも「マイ・ホームタウン(My Hometown)」という曲が好きで、彼の父性本能に感動したのだとか。
随分昔の記憶ですが、人はなんでもないことを覚えているものですね。
11位「Jackson Cage」(アルバム:The River)
■曲名:Jackson Cage
■曲名邦題:ジャクソン刑務所
■アルバム名:The River
■アルバム名邦題:ザ・リバー
■動画リンク:「Jackson Cage」
彼の最高傑作がどれか、人によって異なります。
私は「The Wild, The Innocent & The E Street Shuffle」「Born to Run」そしてこのアルバムのどれかだと思います。
「Born In The U.S.A.」が一番という人がいてもおかしくありません。
このアルバム「The River」は2枚組ですが、良い曲があまりに多すぎます。
この曲と迷った曲をご紹介しておきましょう。
Bruce Springsteen – The Ties That Bind
この曲は刑務所をテーマにしています。
アメリカは日本に比べて刑務所をテーマにした曲が多いように思います。
日本では刑務所というとあまり良くない印象ですが、アメリカでは少し違ったイメージかもしれません。
犯罪をしないといけなかった境遇に同情しているような。
この人の視線は、常に社会的弱者に向けられていました。
このアルバムでは市井の労働者について取り上げた曲が多く、この曲もその延長線上に位置しています。
そうした硬派な姿勢もあってか、彼はアメリカでとても尊敬されているようですね。
あるハリウッド・セレブもブルースを尊敬するあまり、実際に面会した時には、死ぬほど緊張したと言っていたぐらいです。
12位「Growin’ Up」(アルバム:Greetings From Asbury Park )
■曲名:Growin’ Up
■曲名邦題:成長するってこと
■アルバム名:Greetings From Asbury Park
■アルバム名邦題:アズベリー・パークからの挨拶
■動画リンク:「Growin’ Up」
先程彼が母親からギターを買ってもらった話を書きました。
ここでは、その続きを書きたいと思います。
彼は地元ニュージャージーで仲間を増やし、バンド活動を始めました。
彼はスティール・ミル(Steel Mill)というハードロック・バンドを結成しています。
当時の音源を見つけました。
Steel Mill – He’s Guilty(Send This Boy To Jail)
悪くはありませんが、その後の音楽とはかなり違いますね。
その後彼はフォークとR&B色を強めた音楽性で、念願のソロ・デビューを果たしています。
この路線変更は、大正解だったかもしれません。
このデビュー・アルバムでは「おまえのため(For You)」という曲も、私の大のお気に入りです。
デビュー時から彼の音楽には、詩情というか、ある種のセンチメントがありました。
彼をロックンロールの詩人みたいに言う人もいます。
私もロックンロールなのに、子守歌みたいな曲を書く人だと感じます。
13位「Because the Night」(アルバム:Live/1975-85)
■曲名:Because the Night
■曲名邦題:ビコーズ・ザ・ナイト
■アルバム名:Live/1975-85
■アルバム名邦題:THE”LIVE”1975-1985
■動画リンク:「Because the Night」
彼は長年海賊盤に悩まされてきました。
その対策の一環としてリリースされたのが、このライブ・アルバムです。
レコードで5枚組、CDで3枚組という代物ですが、このボリュームに尻込みしている方も多いのではないでしょうか。
しかしこのアルバムは聞き逃せません。
この人は史上最高のライブ・パフォーマーの1人だと言われています。
この人のライブはアメリカ人にとって、死ぬまでに一度は見ておきたいものなのだとか。
渋谷陽一氏をはじめとする音楽評論家も、皆一様に彼のライブを大絶賛していますし。
私はこのCDを買った時、それらの伝説について半信半疑でしたが、これを聞いたら腑に落ちました。
確かにこれはすごいだろうと。
このライブには他の人に提供した曲のセルフカバー、インスト・ナンバーなど、多くのオリジナル・アルバム未収録曲が入っています。
この曲も元々パティ・スミス(Patti Smith)に提供した曲。
他にもトム・ウェイツ(Tom Waits)の「ジャージー・ガール(Jersey Girl)」、エドウィン・スター(Edwin Starr)の「黒い戦争(War)」などのカバー曲が収録されています。
違うアレンジの既発曲も、聞きごたえがありますし。
時間がとれる時にビールを片手に聞くと、ブルースのライブを疑似体験することができます。
14位「Jungleland」(アルバム:Born to Run)
■曲名:Jungleland
■曲名邦題:ジャングルランド
■アルバム名:Born to Run
■アルバム名邦題:明日なき暴走
■動画リンク:「Jungleland」
この時期の曲には、三度殺られてしまいます。
まずイントロのピアノで殺られ、ボスのボーカルで息も絶え絶えになり、サックスの演奏でトドメを刺されます。
これもその必殺パターンの曲。
彼の定番曲ですが、10分近くという長さもあって最後にしました。
まず前半はプロフェッサー、ロイ・ビタン(Roy Bittan)のロックンロール子守歌的なピアノが、曲をリードしています。
1:49からは演奏が厚くなり、ブルースの歌も力強さを増しています。
そしてサード・インパクトとなる、クラレンス・クレモンズ(Clarence Clemons)のサックス・ソロ。
3:54から高らかにサックスが始まりますが、濃厚なロマンティシズムあふれる演奏は、むせかえりつつも、聞き入ってしまいますね。
その後一旦静かな展開になりますが、最後はブルースの咆哮でエンディングを迎えています。
私が考える彼の歌の魅力は、力強さと野性味です。
その意味で彼のボーカリストとしての魅力を、よく表している曲と言えるかもしれません。
佐野元春はこの曲を参考に「ロックンロール・ナイト(Rock & Roll Night)」を書きました。
また浜田省吾も影響を受けつつも、単なるフォロワーに終わらず、日本的に解釈した名曲を数多く発表しています。
この人の熱さは人を巻き込むところがあるのかもしれません。
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