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原田知世(Harada Tomoyo)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回は原田知世のランキングを作成しました。

この記事は、トーレ・ヨハンソン(Tore Johansson)がプロデュースしてからの時期を対象にしました。

トーレから離れて彼女が1人のアーティストとして成熟する過程を追いかけています。

様々な人との出会いを経て、彼女は1人のアーティストとして成長しました。

文章を動画にしたYoutubeラジオもご用意しています。

 

1位「ロマンス」(アルバム:Flowers)

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■曲名:ロマンス
■アルバム名:Flowers(1997年)
■動画リンク:「ロマンス」

この曲は同年先に発売された「I could be free」に、アルバム・バージョンが収録されています。

一方こちらの「Flowers」には、少し長いシングル・バージョンが収録されています。

といっても3分33秒なので、ロング・バージョンというほどではありません。

このアルバムはウィキペディアではベスト盤に分類されています。

しかし収録曲は7曲のみで、収録時間も26分59秒。

実質的には「clover」と「I could be free」から人気曲をまとめた、編集盤のミニ・アルバムといったところでしょうか。

ちなみにシングルのみのオリジナル・アルバム未収録曲「シンシア」も収録されています。

収録曲が気になる方は、以下をクリックして確認してください。

Flowers (原田知世のアルバム)

サブスクで音楽を聞くことが増えた昨今、とかくミニ・アルバムは軽視されがちです。

しかしこのコンパクトさは重宝しますし、最初の一枚として最適かもしれません。

 

2位「100 LOVE-LETTERS」(アルバム:clover)

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■曲名:100 LOVE-LETTERS
■アルバム名:clover(1996年)
■動画リンク:「100 LOVE-LETTERS」

モータウンを思わせる肯定的なリズムが印象的な曲です。

この曲では曲名通り「100枚ラブレターを書く」と歌われていて、歌詞だけでいえばかなり重い内容かもしれません。

世界の 果てぐらい
離れて 過ごした方がいい(中略)

しがみつけず 何度も沈む
幸せの中 幸せがない

100 LOVE-LETTERS 歌ネット(作詞:鈴木慶一)

これほど曲調と歌詞が正反対な曲は珍しいかもしれません

ただ時にポップ・ミュージックは、こういう明暗が思わぬ効果を生むことがあります。

たとえばビーチ・ボーイズ(The Beach Boys)の「ペット・サウンズ(Pet Sounds)」は、光と影の対比によって稀代の傑作になりました。

この曲にもトーレ・ヨハンソンによる陽光のようなアレンジ、それとは逆の鈴木慶一による失意の歌詞という極端な明暗があります。

そのせいか曲調が明るければ明るいほど反比例して胸が痛む、不思議な効果を生んでいます。

それはポップスの魔法と呼ぶべきものかもしれません。

 

3位「Metro」(アルバム:clover)

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■曲名:Metro
■アルバム名:clover(1996年)
■動画リンク:「Metro」

通常このブログでは、ヒット曲の多い時期を取り上げています。

しかしこの記事は珍しくヒット曲が少ない時期を対象にしました。

彼女は元々アイドル的な人気のある女優で、初期には「時をかける少女」など多くの有名曲、人気曲があります。

しかしこの記事はアルバムチャート80位とどん底を記録したこのアルバム以降、つまりスウェディッシュ・ポップの立役者として知られるトーレ・ヨハンソンがプロデュースを担当してからを対象にしました。

当時の音楽マニアは、トーレ・ヨハンソンがプロデュースしたという情報に色めき立ちました。

彼は前年にカーディガンズ(The Cardigans)の「カーニヴァル(Carnival)」をプロデュースした注目の存在でしたから。

トーレ・ヨハンソンはこのアルバムのA面のみプロデュースしましたが、その1曲目がこの曲。

彼女はこのアルバムで以前と違うファン層を獲得し、次作では売上が回復しています。

しかし本当にトーレはヴィブラフォンの使い方がおしゃれですね。

 

4位「PARADE」(アルバム:I could be free)

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■曲名:PARADE
■アルバム名:I could be free(1997年)
■動画リンク:「PARADE」

最高傑作との誉れ高いこのアルバムを象徴する曲です。

アルバム名の「I could be free」は「私は自由になれた」という意味です。

そしてこの曲は「PARADE」という曲名。

アルバム・ジャケットを見ると、花柄のスカートをはいた彼女が自然の中、まるでランウェイのごとく歩いています。

前作でトーレ・ヨハンソンのプロデュースは、前半5曲だけに留まりました。

しかしこのアルバムでは全曲のプロデュースを担当し、彼の本拠地スウェーデンのタンバリン・スタジオでレコーディングされました。

そうした全面的な依頼が功を奏したのか、アルバムを通して統一感があります。

アルバム・ジャケットを含めて、トータルで解放感を感じさせる作品に仕上がりました。

 

5位「Take me to a place in the sun」(アルバム:a day of my life)

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■曲名:Take me to a place in the sun
■アルバム名:a day of my life(1999年)
■動画リンク:「Take me to a place in the sun」

このアルバムはトーレ・ヨハンソンのプロデュースから離れて、彼女自身がプロデュースしています。

それだけでなく、彼女は全曲の作詞と12曲中7曲を作曲しています。

前2作ではトーレ・ヨハンソンの貢献が強調されがちでしたが、このアルバムでは初めて彼女個人の音楽性と実力が明らかになりました。

今回この記事ではこのアルバムから2曲選びましたが、どちらも彼女が作詞作曲した曲です。

もはや女優のついでに音楽もやっているという感じはしません。

私は女優としての彼女を軽視するつもりはありません。

しかしこの記事では1人の音楽アーティストとして焦点を当てたいと思いました。

このアルバムの彼女は周囲のおぜん立てを受けて歌わされるのではなく、自ら意思決定して歌えることを証明しました。

 

6位「七色の楽園」(アルバム:Blue Orange)

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■曲名:七色の楽園
■アルバム名:Blue Orange(1998年)
■動画リンク:「七色の楽園」

このアルバムは前作同様、トーレ・ヨハンソンがプロデュースしました。

しかしこの曲だけは例外で、編曲とプロデュースをフリーホイール(Freewheel)が担当しています。

フリーホイールとは、スウェディッシュ・ポップのグループのこと。

実際にはそのバンドのフロントマンでこの曲の作曲者、ウルフ・トレッソンのことだと思われます。

前作「I could be free」でウルフ・トレッソンは「ロマンス」と「PARADE」というアルバムを代表する2曲を書いています。

またウルフ・トレッソンはこのアルバムの次作「a day of my life」で、トーレ・ヨハンソンがプロデュースから離れた後も、彼女に曲を提供しました。

ウルフ・トレッソンはタンバリン・スタジオ人脈の1人で、トーレ・ヨハンソンの右腕的存在です。

彼はトーレ・ヨハンソンほど全面的にはかかわっていませんが、関与した数少ない役割の中で決定的な仕事をしました。

ちなみにウルフ・トレッソンが作曲した「ロマンスは、後にセルフカバーしています。

Ulf Turesson – Romance

もう1曲フリーホイール名義のすばらしい曲もご紹介しましょう。

Freewheel – Think Of Each Other

 

7位「恋をしよう」(アルバム:Blue Orange)

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■曲名:恋をしよう
■アルバム名:Blue Orange(1998年)
■動画リンク:「恋をしよう」

初期の彼女の歌は、アイドルの域を出ていないかもしれません。

しかし次第に彼女はシンガーとして成熟していきました。

私は彼女の歌にエゴを感じませんが、楽曲を活かそうという意思は感じます。

その点個性が強めに出る傾向がある海外のシンガーとは、少し違うタイプかもしれません。

彼女は歌が上手いとは思いません。

しかしこの曲では欠点が出ないようにした結果、長所だけが浮かび上がっています。

彼女の長所は透明感のある高音で、その美点はアップテンポの曲で最も輝くように思います。

バラードも苦手にしている様子はありません。

しかしこの曲のような中音域の曲は得意ではないかもしれません。

ただ彼女はこの曲で欠点を出さないよう守りの歌い方に徹していて、うまく軟着陸させています。

私はこの曲に彼女の日本人らしい律義さとバランス感覚を感じます。

 

8位「Road and Blue Sky」(アルバム:a day of my life)

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■曲名:Road and Blue Sky
■アルバム名:a day of my life(1999年)
■動画リンク:「Road and Blue Sky」

先程も書きましたが、このアルバムで原田知世はアーティストとして独り立ちしたといえるかもしれません。

多くの曲を書き、セルフ・プロデュースに挑戦しました。

その結果従来の作品と比較して、彼女本来の資質が浮かび上がったように思います。

このアルバムには穏やかな自然派志向を感じます。

トーレ・ヨハンソンと組んだ「I could be free」にも感じられるピースフルな感覚は、演出ではなく彼女自身の個性だったのですね。

洗練された都会的なスタイルが目立つ、多くのスウェディッシュ・ポップとも違います。

このアルバムでは彼女の作家性、そのピースフルな自然派志向が魅力的です。

先程彼女の最高傑作は「I could be free」だと書きました。

「I could be free」は即効性に優れていますが、こちらの作品は繰り返し聞いて初めて分かる遅効性の魅力があります。

人によっては、このアルバムの方が良いと思う人がいても何ら不思議はありません。

 

9位「愛のロケット」(アルバム:I could be free)

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■曲名:愛のロケット
■アルバム名:I could be free(1997年)
■動画リンク:「愛のロケット」

トーレ・ヨハンソンがプロデュースしたこの時期は、原田知世のスウェディッシュ・ポップ時代といえるかもしれません。

しかしこのアルバムがリリースされた1997年は、渋谷系の終盤期でもありました。

渋谷系は日本のアーティスト中心、スウェディッシュ・ポップは海外のアーティスト中心です。

しかし彼女は日本人でありながら、渋谷系とスウェーデシュポップをクロスオーバーし、その両方を象徴する存在でした。

当時は男性は小沢健二が、女性は原田知世を含む数人が、そうしたふんわりした時代の中心にいたように思います。

その頃後押しとなったのは、ファッション誌『Olive』の世界にあこがれるオリーブ少女たちの強い支持。

昔はファッション誌が音楽の流行の発信源になることがありました。

『Olive』でロジャー・ニコルズ(Roger Nichols)が紹介されたり、1980年代には男性ファッション誌で度々AORが特集されていました。

雑誌がライフスタイル提案の一環として音楽の紹介をしていたことは、意外と重要な背景情報だと思います。

 

10位「空と糸 ―talking on air―」(アルバム:My Pieces)

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■曲名:空と糸 ―talking on air―
■アルバム名:My Pieces(2002年)
■動画リンク:「空と糸 ―talking on air―」

先程この記事の期間彼女を支えた2人、トーレ・ヨハンソンとウルフ・トレッソンについて書きました。

しかしもう1人忘れてはいけない人がいます。

それはこの曲を彼女に提供した鈴木慶一。

鈴木慶一はトーレ・ヨハンソン以前に彼女のプロデュースをしていて、その時期にも良い曲が沢山あります。

当時の所属レーベル、フォーライフ・レコードは、彼女を1人のアーティストとして育成しようとしていました。

元々彼女には良い素質があったと思います。

彼女をとりまく環境は、彼女がゆっくり成長するまでの猶予を与えました。

鈴木慶一はトーレ・ヨハンソンのプロデュース時代も「100 LOVE-LETTERS」の歌詞を提供したりなど度々貢献し、その後彼女がトーレ・ヨハンソンから離れてから、狙いすましたかのように決定的なこの曲を提供しました。

まるで彼は彼女がこんな風に成長するのを予想していたように。

音楽家としての原田知世の幸運は、トーレ・ヨハンソンとウルフ・トレッソン、そして鈴木慶一の3人に出会えたことです。

トーレとウルフが去った後も彼女には鈴木慶一が残っていました。

 

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