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ジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はジミ・ヘンドリックスのランキングを作成しました。

この人はロック系のレジェンドであり、アイコンといえる存在です。

曲名を挙げられない人でも「ジミヘン」という愛称を知っていたり、それっぽい風貌やファッションを知っていたり。

今回は音楽面から伝説の正体を紐解いていこうと思います。

口あんぐり、悶絶、卒倒するような曲ばかりです。

 

1位「All Along the Watchtower」(アルバム:Electric Ladyland)

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■曲名:All Along the Watchtower
■曲名邦題:ウォッチタワー(見張塔からずっと)
■アルバム名:Electric Ladyland
■アルバム名邦題:エレクトリック・レディランド
■動画リンク:「All Along the Watchtower」
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この曲をジミ・ヘンドリックスがオリジナルだと思っている人も多いかもしれません。

もちろんオリジナルはボブ・ディラン(Bob Dylan)であって、しかもディランでもトップクラスの名曲でしょう。

しかしこのカバーバージョンは、あまりに圧倒的です。

それはディランも認めています。

ディランはこのカバーを「この曲の権利の半分くらいはヘンドリックスのもの」、「これが公式の完成版」などと絶賛し、コンサートではこれに近いスタイルで演奏することが多くなったという。

見張塔からずっと ウィキペディア

そんなディランもかっこいいですけどね。

まずフェロモンあふれるイントロから始まり、9秒のところからジミのギターがほとばしっています。

その後のボーカルのスモーキーなこと!

52秒と1:43のギターソロも、最初の一音から半端ありません。

ついスタジオ録音であることを忘れそうにならないでしょうか。

ちなみにこの曲は現在こう評価されていします。

2000年に、イギリスの雑誌「トータル・ギター」が選んだ「これまでで最もすぐれたカヴァー・バージョン」、

及びイギリスの新聞「デイリー・テレグラフ」の音楽評論家が2004年に選出した「ベスト・カヴァー・ソングTOP50」では1位となった。

見張塔からずっと ウィキペディア

音楽の世界遺産といってもいいかもしれません。

 

2位「Johnny B. Goode」(アルバム:Hendrix In The West)

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■曲名:Johnny B. Goode
■曲名邦題:ジョニー・B.グッド
■アルバム名:Hendrix In The West
■アルバム名邦題:ヘンドリックス・イン・ザ・ウエスト
■動画リンク:「Johnny B. Goode」
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私はチャック・ベリー(Chuck Berry)は偉大な人だと思っています。

しかし彼には悪いですが、私はこのジミのバージョンが最もすばらしいと思っています。

ジミのすごさは、曲のポテンシャルを十二分に引き出すところにあるのかもしれません。

さて話題は変わりますが、このアルバムには注意が必要です。

というのは、このアルバムは同じ「In The West」でも、古いバージョンと新しいバージョンの2種類があります。

一部の曲は違うバージョンに差し替えられていたり、そもそも曲順や収録曲が異なります。

この問題はファンにとって、とても切実な問題かもしれません。

というのは古いバージョンの方は、ジミの最高傑作の1枚と言われているからです。

もし自分が大好きなアルバムが、別バージョンになっていたり差し替えられていたらどう思うでしょうか。

見分け方は、古いバージョンは「Johnny B. Goode」から始まり、新しいバージョンは「The Queen」から始まります。

私は古いバージョンの方を所有しているので、逆に新しいバージョンの方は聞いたことがありません。

もしこのアルバムを買う予定の方は、くれぐれも1曲目にご注意ください。

どちらにもこの曲が入っているみたいなので、この曲が目当ての方はそこまで気にする必要はありませんが。

 

3位「Killing Floor」(アルバム:Jimi Plays Monterey)

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■曲名:Killing Floor
■曲名邦題:キリング・フロア
■アルバム名:Jimi Plays Monterey
■アルバム名邦題:モンタレー・ポップ・フェスティヴァル・ライヴ
■動画リンク:「Killing Floor」
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モンタレーのライブからの選曲です。

モンタレーはアメリカのカルフォルニア州にある地名です。

この時ジミは、まだアメリカでは無名の存在でした。

しかし彼の出演を主催者に強く訴えた人物がいました。ポール・マッカートニー(Paul Mccartney)です。

ポールはジミが出演しないフェスティバルは考えられないと強硬に主張し、ついにジミの出演が決定しました。

また当時ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)は、アメリカでも著名な存在でした。

当時のリーダー的存在であったブライアン・ジョーンズは「これまでに聞いた中で最もエキサイティングなパフォーマー」とジミを紹介し、期待値が高まった中ジミが登場しました。

そのステージの1曲目がこれです。

大多数の人がこの時初めてジミの音楽を聞いたと思われますが、さぞかし驚いたことでしょうね。

この曲はイントロからして圧巻です。

ギターのカッティングがとても鋭利で、津軽三味線的というか、何がどうなっているのか訳が分かりません。

 

4位「Crosstown Traffic」(アルバム:Electric Ladyland)

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■曲名:Crosstown Traffic
■曲名邦題:クロスタウン・トラフィック
■アルバム名:Electric Ladyland
■アルバム名邦題:エレクトリック・レディランド
■動画リンク:「Crosstown Traffic」
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このアルバムは最高傑作と言われています。

この頃彼は名声を確かなものとし、創作上の自由を手に入れつつありました。

彼は自らプロデュースを手掛け、しかも2枚組にする予定でレコーディングに臨みました。

ジミはノエル・レディング(Noel Reddin)のベースに満足できず、多くの曲で自らベースを演奏しています。

ノエルはこの曲ではベースを弾かせてもらえましたが、ジミの厳しい監視下での演奏だったそうです。

またドラムのミッチ・ミッチェル(Mitch Mitchell)も一部の曲で、バディ・マイルス(Buddy Miles)に演奏を譲ることになりました。

ちなみにジミはかなりの完璧主義者だったようで、ある時エリック・クラプトン(Eric Clapton)と共演した時にもこんなことがあったそうです。

ヘンドリックスとエリック・クラプトンは、度々セッションを行っていたが、ヘンドリックスから見ると、クラプトンのサイドギターの技術は芳しくなかったらしい。

ヘンドリックスはクラプトンに対し「おまえはギターよりベースを弾いた方がいい」と面と向かって発言し、クラプトンが怒って帰ってしまうということもあったらしい(ノエル・レディングの談話)。

ジミ・ヘンドリックス ウィキペディア

ギターの神様クラプトンにそんなことを言えるのは、この人ぐらいかもしれません。

話を戻しましょう。

彼はこのアルバムで自分のやりたいことを思う存分表現しようとしました。

その結果ジミの音楽は思いの外スケールが大きく、多様性を含有していることが明らかになりました。

彼はジャズの帝王マイルス・デイビス(Miles Davis)とフランク・ザッパ(Frank Zappa)という、辛口ご意見番の2人から絶賛されているという珍しい人です。

ジミも彼らと同様に、総合的なサウンド・クリエイターとしての資質があったのですね。

このアルバムには「ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン)(Voodoo Child (Slight Return))」「リトル・ミス・ストレンジ(Little Miss Strange)」など、他にも数多くの名曲が収録されています。

気に入ったら、ぜひアルバム単位でチェックしてみてください。

 

5位「Little Wing」(アルバム:Axis: Bold as Love)

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■曲名:Little Wing
■曲名邦題:リトル・ウィング
■アルバム名:Axis: Bold as Love
■アルバム名邦題:アクシス:ボールド・アズ・ラヴ
■動画リンク:「Little Wing」
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この曲はスティングのカバーバージョンが有名です。

そちらのカバーもすばらしいのですが、やはりオリジナルにはかないません。

今回はテンションが高めの曲を多く取り上げましたが、私はスローでのジミのギターも大好物です。

他には「クライ・オブ・ラブ(Cry of Love)」に収録されている「エンジェル(Angel)」という曲もおすすめです。

さてこちらの「Little Wing」は、まずイントロにご注目ください。

ワイルドなジミが、ここではとろけるようなギターを弾いています。

後は1:40からのギターなども、鳥肌ものではないでしょうか。

ジミにはブルースの曲を集めた「ブルーズ(Blues)」というコンピレーションがありますが、スローの曲だけを集めた編集盤もほしいところです。

絶対需要があると思いますけどね。

 

6位「Day Tripper」(アルバム:BBC Sessions)

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■曲名:Day Tripper
■曲名邦題:デイ・トリッパー
■アルバム名:BBC Sessions
■アルバム名邦題:BBCライヴ
■動画リンク:「Day Tripper」
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BBCのライブ音源から選曲しました。

よく出回っている「Radio One」の完全版と言ったら、あれかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

原曲はご存知ビートルズ(The Beatles)です。

私は原曲の良さを認めながらも、こちらのバージョンの方が好きです。

先程からボブ・ディラン、チャック・ベリーなどのカバー曲で、オリジナルを超えたみたいなことばかり申し上げてきました。

だからといって、総合的にジミが彼らより勝っているというわけではありません。

ただ「ロックンロール」というジャンルに限定すれば、そこはジミの領域であって、その領域では誰も彼に勝てないのではないかと思うことがあります。

それはほとんどチートともいえるほどに。

ちなみに彼は史上最高のギタリストと呼ばれています。

没後50年経った現在でも、ロック史上最高のギタリストとして評価されており、

「ローリング・ストーン誌が選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第1位、2011年の改訂版でも第1位に選ばれている[1]。

2008年5月にブラジルのメタル専門誌『ROADIE CREW』が行った「HR/HM系ミュージシャンが選ぶギタリスト・ランキング」[2]、

『ギター・マガジン』2010年12月号の「ギター・マガジンが選ぶ! 史上最も偉大なギタリスト100人」で1位となっている。

ジミ・ヘンドリックス ウィキペディア

この種のアンケートで焦点は2位が誰かということなんですよね。

ロックギターのラスボス的存在といえるかもしれません。

 

7位「Stone Free」(アルバム:Smash Hits)

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■曲名:Stone Free
■曲名邦題:ストーン・フリー
■アルバム名:Smash Hits
■アルバム名邦題:スマッシュ・ヒッツ
■動画リンク:「Stone Free」
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この曲は聞きなれているベスト盤から選びましたが、実はライブで映える曲だと思います。

私は「Songs for Groovy Children:The Fillmore East Concerts」のライブバージョンのが、一番のお気に入りです。

ただそちらは15分超と長く、そもそも動画が見つからないため取り上げられませんでした。

彼は他の人の曲を取り上げることが多いのですが、自分でも良い曲を書ける人です。

この曲もジミが書きました。

さて彼の人柄についてはあまり知られていないかもしれません。

彼はワイルドなステージパフォーマンスの一方で、人見知りがちでシャイな性格の人だったようです。

ただ内向的で抑圧されたところがあって、それが時々攻撃的な言動として表に出てしまう時があったようです。

その人の内面を知るには、歌詞を読むのが手っ取り早いかもしれません。

この曲の歌詞では、自分を縛りつけるものに対する反発と、自由になりたいという思いが歌われています。

彼の歌詞を読んでいると、束縛されているとか抑圧されているという気持ちが強い人であることが分かります。

ロックは抑圧された自分が自由になる手段だと思っていたのかもしれません。

 

8位「Hey Joe」(アルバム:Smash Hits)

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■曲名:Hey Joe
■曲名邦題:ヘイ・ジョー
■アルバム名:Smash Hits
■アルバム名邦題:スマッシュ・ヒッツ
■動画リンク:「Hey Joe」
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初期は有名曲が目白押しです。

今回取り上げられなかった中にも「パープル・ヘイズ(Purple Haze)」「風の中のマリー(The Wind Cries Mary)」「フォクシー・レディ(Foxy Lady)」「レッド・ハウス(Red House)」などが定番といえるでしょう。

それらの多くは、このベスト盤で聞くことができます。

中でもこの曲を選んだのは、私が初めて好きになったジミの曲だからです。

私はジミの良さを理解するのに、少し時間がかかりました。

おそらく小学生か中学生で初めて聞いたと思いますが、当時の私には理解できなかったのですね。

サイケデリックなサウンドやワウを強調した演奏も、装飾が強すぎるように感じて、あまり好きになれませんでした。

しかしこの曲だけは、普通にかっこいいなと思っていました。

その後いつの間にか他の曲にも没入していきましたが(笑)

ちなみに彼は自分のボーカルを下手だと思っていて、あまり自信がなかったそうです。

上手いという表現は適切ではないかもしれません。

ただ高度にスタイリッシュで、声質に深みがあるとは思いますけどね。

この曲はそんな彼のボーカルを堪能できる曲です。

 

9位「Fire」(アルバム:Are You Experienced)

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■曲名:Fire
■曲名邦題:ファイア
■アルバム名:Are You Experienced
■アルバム名邦題:アー・ユー・エクスペリエンスト?
■動画リンク:「Fire」
※スタジオバージョンが見つからない為、ライブ音源
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彼はアメリカ人ですが、イギリスでデビューしています。

元アニマルズのチャス・チャンドラーが、当時ジミー・ジェームズ・アンド・ザ・ブルー・フレイムズ(Jimmy James And The Blue Flames)というバンドをやっていたジミをスカウトしたのです。

当時の曲のリンクを貼っておきましょう。

Jimi Hendrix (Jimmy James – The Blue Flames) – I’m a Man (1966)

渡英後はサウンド面で少し派手めに変身しました。

ブルースをベースにしたファズやワウを多用した爆音サウンドが、当時のイギリスで大きな評判になりました。

ただ今からジミを聞く人には、表面の派手な部分が障壁になってしまうかもしれませんが。

私がジミの音楽がすごいと思うのは、ロックンローラーとしての純度の高さです。

ライブでの長くひらめきに満ちた即興演奏もすばらしいですが、まず先にこういうシンプルな曲で、ジミの魅力を把握しておくといいと思います。

 

10位「Crash Landing」(アルバム:People Hell & Angels)

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■曲名:Crash Landing
■曲名邦題:クラッシュ・ランディング
■アルバム名:People Hell & Angels
■アルバム名邦題:ピープル、ヘル & エンジェルズ
■動画リンク:「Crash Landing」
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ジミは1966年にデビューして1970年に亡くなっています。

彼の死後は権利関係があいまいなこともあって、粗悪な録音のアルバムが多数リリースされました。

中には録音が悪いだけでなく、明らかに集中力を欠いた演奏もあって、ジミに対する敬意が感じられないものも散見されました。

しかし現在は「エクスペリエンス・ヘンドリックス」がジミの音源を管理していて、粗悪なアルバムが駆逐されつつあります。

また「エクスペリエンス・ヘンドリックス」は、良質な過去音源の発掘もしています

死の直前まで製作していた「ファースト・レイズ・オブ・ザ・ニュー・ライジング・サン(First Rays of the New Rising Sun)」をリリースしてファンを狂喜させました。

そのアルバムには「鏡の部屋(Room Full Of Mirrors)」や「自由(Freedom)」など、すばらしい曲が収録されています。

今回取り上げたこの曲も「エクスペリエンス・ヘンドリックス」からの音源です。

彼らの仕事で賞賛したいのは、音質の著しい向上です。

この人はロックンローラーとしては無敵です。唯一の敵は音質の悪さだけかもしれません。

古い録音は音が団子状態である意味迫力はありますが、やはり音が良い方が曲の魅力が伝わりやすいものです。

この曲自体は、彼の曲の中で最上級とは言い難いかもしれません。

ただ元々未発表音源だったこともあり、普段着のジミという感じで私は好きです。

音が良いのもうれしいですが「バンド・オブ・ジプシーズ(Band of Gypsys)」の頃から顕著になってきたファンクサウンドが垣間見えて、とても興味深い曲だと思います。

他の曲もこのぐらい音が良かったらいいのですけどね。

 

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