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カルチャー・クラブ(Culture Club)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はカルチャー・クラブのランキングを作成しました。

彼らは1980年代に一時代を築いたグループです。

彼らはキワモノ的なイメージを持たれがちですが、この記事では実力派としての側面に注目してみました。

オリジナル・アルバム未収録の隠れ名曲もご紹介しています。

 

1位「Do You Really Want to Hurt Me」(アルバム:Kissing to Be Clever)

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■曲名:Do You Really Want to Hurt Me
■曲名邦題:君は完璧さ
■アルバム名:Kissing to Be Clever(1982年)
■アルバム名邦題:キッシング・トゥー・ビー・クレバー
■動画リンク:「Do You Really Want to Hurt Me」

まず曲名の邦題がすばらしいですね。

原文の「Do You Really Want to Hurt Me」は直訳すると「本当に僕を傷つけたいの?」という意味です。

それを「君は完璧さ」とプラスに変換した発想がすばらしいです。

さて、この曲はレゲエ・ナンバー。

レゲエっぽくないと思われるかもしれませんが、ベース・ラインなどは完全にレゲエそのものです。

ちなみにこの曲を本場のレゲエのバンドがカバーしたらこんな感じになります。

The Heptones – Do You Really Want To Hurt Me

原曲とそれほど違う感じがしませんね。

当時のレゲエはRebel Song、つまり抗議など攻撃的な姿勢を持った音楽でした。

この曲がリリースされた頃、ポップスの分野でこれほど上手に取り入れた例は多くありません。

同じく1982年のドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)の「I.G.Y.」と並んで、レゲエのリズムをうまく活用したお手本みたいな曲でした。

 

2位「Miss Me Blind」(アルバム:Colour by Numbers)

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■曲名:Miss Me Blind
■曲名邦題:ミス・ミー・ブラインド
■アルバム名:Colour by Numbers(1983年)
■アルバム名邦題:カラー・バイ・ナンバーズ
■動画リンク:「Miss Me Blind」

有名な話ですが、ボーイ・ジョージ(Boy George)はゲイです。

しかもこのバンドには、ボーイ・ジョージの元彼が在籍していました。

その男の名は、ドラムのジョン・モス(John Moss)。

上のアルバム・ジャケットでいえば左下の男性ですが、そういえばメンバーは皆イケメンばかりですね。

ジョンは後に女性と結婚して子供もいますから、バイセクシャルだったのでしょう。

当時ボーイ・ジョージはジョンから距離を置かれていたらしく、この歌詞には複雑な心境が綴られています。

実際僕が目の前から消えてしまったら、きっと君は悲しむだろうね。

そうしたら今度は君が僕を追いかけることになるよ。

そんな感じの歌詞です(笑)。

君は「Good Gun」を持っているとか、露骨な表現は勘弁してほしいですが。

しかし自分へのあてつけでしかないこの曲を、ジョン・モスはどう思いながら演奏していたのでしょうか。

 

3位「Church of the Poison Mind」(アルバム:Colour by Numbers)

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■曲名:Church of the Poison Mind
■曲名邦題:チャーチ・オブ・ザ・ポイズン・マインド
■アルバム名:Colour by Numbers(1983年)
■アルバム名邦題:カラー・バイ・ナンバーズ
■動画リンク:「Church of the Poison Mind」

このブログで取り上げるアーティストの多くには、絶好調の時期があるものです。

このグループの場合は、このセカンド・アルバムの頃がそれにあたるかもしれません。

このアルバムから4曲を選びましたが、それでも「イッツ・ア・ミラクル(It’s a Miracle)」など、選外になった名曲があります。

当時ソウルとポップスを折衷した最良の楽曲の数々には、抗いがたい魅力があります。

この曲にはモータウンの影響もうかがえますね。

またバック・ボーカルとして参加している、ヘレン・テリー(Helen Terry)の張りのある歌も聞きもの。

ちなみにヘレン・テリーは「Blue Notes」というソロ・アルバムをリリースしています。

以下の曲では、逆にボーイ・ジョージがバック・ボーカルとして参加しています。

Helen Terry – Laughter on My Mind

 

4位「Time (Clock of the Heart)」(アルバム:This Time – The First Four Years)

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■曲名:Time (Clock of the Heart)
■曲名邦題:タイム
■アルバム名:This Time – The First Four Years(1987年)
■アルバム名邦題:ディス・タイム
■動画リンク:「Time (Clock of the Heart)」

この曲は私の持っている「Colour by Numbers」には入っていません。

しかし同じアルバムでも収録されているものもあります。

この曲はこのベスト盤で初めて紹介されましたが、その後リリースされた「Colour by Numbers」には収録されているので、その点くれぐれもご注意ください。

さてこの曲の歌詞は、僕との時間をなかったことにするつもりかいという内容の曲です。

先程ご紹介した「Miss Me Blind」もそうですが、ボーイ・ジョージが書く歌詞は、恋人への束縛や執着を感じさせる歌詞が多いように感じます。

実際彼はゲイ専門の出会い系サイトで出会った男性を監禁して、実刑判決を受けていますし。

私はミュージシャンに対して、必ずしも道徳的な正しさばかり押し付けるつもりはありません。

もちろん失望することはありますが。

この人の自伝「Take it Like a Man」はブロードウェイで上演され、テレビドラマ化もされたそうです。

何かと問題の多い人ですが、エンターテイメントとして受け取られているようですね。

 

5位「Karma Chameleon」(アルバム:Colour by Numbers)

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■曲名:Karma Chameleon
■曲名邦題:カーマは気まぐれ
■アルバム名:Colour by Numbers(1983年)
■アルバム名邦題:カラー・バイ・ナンバーズ
■動画リンク:「Karma Chameleon」

なぜか相性が悪いと感じる曲はないでしょうか。

私はこの曲のサビが苦手です。

しかしサビ以外はすばらしいので、ランキングから外すことは考えられません。

この曲は1983年イギリスで最も売れた曲ですし、2015年の同国の調査によると1980年代で好きな曲の9位ですから。

さてこの曲はサビに特徴があります。

「カマ・カマ・カマ・カマ」と繰り返されている部分は、当時ボーイ・ジョージがゲイであったこともあって、日本では面白おかしく話題になりました。

昔はゲイがおカマと呼ばれていたのですね。

しかし「カマ」と聞こえるのは「Karma(カルマ)」のこと。

「Karma」とは「業」という意味ですが、歌詞の文脈から察するに、ここでは人の名前を指しているようです。

 

6位「I’ll Tumble 4 Ya」(アルバム:Kissing to Be Clever)

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■曲名:I’ll Tumble 4 Ya
■曲名邦題:アイル・タンブル・4・ヤ! 〜君のためなら
■アルバム名:Kissing to Be Clever(1982年)
■アルバム名邦題:キッシング・トゥー・ビー・クレバー
■動画リンク:「I’ll Tumble 4 Ya」

このブログでは、アーティストのビジュアルについてあまり触れていません。

必要があれば書く程度です。

しかしこの人たちの場合、ビジュアルをスルーする方が不自然です。

特にボーイ・ジョージの女装はインパクトがありますし、とかく顔がデカいなどといじられがち。

ただ写真だけでは、彼の魅力や世界観が伝わりにくいかもしれません。

この動画を見ると、確かに奇抜でもあるけれど、アーティスティックなセンスを持った人であることが分かります。

様々な個性を持った人が集まって、カラフルな世界観を表現しています。

「少し変でもかまわないから、どんどん個性を出していこう」とでも言いたいのかもしれません。

奇抜さではなく、クリエイティビティに注目してほしい人です。

 

7位「Don’t Talk About It」(アルバム:Waking Up with the House on Fire)

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■曲名:Don’t Talk About It
■曲名邦題:ドント・トーク・アバウト・イット
■アルバム名:Waking Up with the House on Fire(1984年)
■アルバム名邦題:ウェイキング・アップ・ウィズ・ハウス・オン・ファイアー
■動画リンク:「Don’t Talk About It」

彼らの人気に影が忍び寄り始めた頃のアルバムです。

このアルバムは全英アルバム・チャートで2位、ファースト・シングル「戦争のうた(The War Song)」も2位とヒットしました。

Culture Club – The War Song

ただアメリカでは前作に比べてかなりセールスを落とし、本国イギリスでもセカンド・シングル以降はヒットしていません。

その後彼らは「フロム・ラグジャリー・トゥ・ハート・エイク(From Luxury to Heartache)」というアルバムをリリースしました。

プロデューサーがアリフ・マーディン(Arif Mardin)に変わり、楽曲は粒ぞろいですが、飛びぬけた曲がありませんでした。

「贅沢から心の痛みへ」というアルバム・タイトルも意味深です。

その後ボーイ・ジョージは麻薬で逮捕されて、バンドは解散することになりました。

この「Don’t Talk About It」はノエビア化粧品のCMに使われた曲ですが、良い曲なのにシングルカットされていません。

もしこの曲がセカンド・シングルに選ばれていたら、もう少し人気が長続きしたかもしれません。

 

8位「Black Money」(アルバム:Colour by Numbers)

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■曲名:Black Money
■曲名邦題:ブラック・マネー
■アルバム名:Colour by Numbers(1983年)
■アルバム名邦題:カラー・バイ・ナンバーズ
■動画リンク:「Black Money」

玄人筋と彼らの話題になると、この曲か「Time (Clock of the Heart)」が好きだと言われる確率が高いように思います。

確かにブルー・アイド・ソウル風のすばらしい曲です。

ボーイ・ジョージは歌が上手い人ですが、技巧的に優れているという印象はありません。

ただ普通に歌うだけでソウル・フィーリングがにじみ出てくる、素の歌唱が魅力的な人です。

彼は後に声質が少し変わりますが、この頃は少し鼻にかかった高音も魅力でした。

この曲では2:20からをお聞きください。

ヘレン・テリーとの掛け合いから歌いあげる展開は、聞き手に大いなる歓喜をもたらします。

彼らが時代の徒花で終わらず、今も聞き継がれているのは、シンガーとしての実力ゆえではないでしょうか。

 

9位「Mystery Boy」(アルバム:Kissing to Be Clever)

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■曲名:Mystery Boy
■曲名邦題:ミステリー・ボーイ
■アルバム名:Kissing to Be Clever(1982年)
■アルバム名邦題:キッシング・トゥー・ビー・クレバー
■動画リンク:「Mystery Boy」

この曲も入っているアルバムが定まりません。

「Colour by Numbers」に入っている場合がありますし、「Kissing to Be Clever」でも入っていないCDがあります。

時期的にはファースト・アルバムに入っているべきとは思いますが。

彼らのCDを買う時は、収録曲にご注意ください。

この曲とどちらにするか迷った「ホワイト・ボーイ(White Boy)」は、リンクだけ貼っておきましょう。

Culture Club – White Boy

ここではウィスキーのCMで使われた「Mystery Boy」の方を選曲しました。

試しに探してみたところ、そのCMを見つけました。

Culture Club Hot Whiskey TV Ad

ちなみにこの曲は日本限定のシングルで、海外ではプロモーション・オンリー扱いです。

英語のウィキペディアのシングルのリストにも、この曲は記載されていません。

この頃の彼らは未知数のミステリアスな存在でした。

 

10位「Victims」(アルバム:Live at the Royal Albert Hall 2002: 20th Anniversa)

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■曲名:Victims
■曲名邦題:ヴィクティムズ
■アルバム名:Live at the Royal Albert Hall 2002: 20th Anniversa(2013年)
■アルバム名邦題:20周年記念ロイヤル・アルバート・ホール・ライヴ
■動画リンク:「Victims」

このCDは2003年にリリースされた、20周年記念のライブです。

この頃のボーイ・ジョージの声質には、昔ほどの甘さが感じられません。

この曲は2017年に「ライヴ・アット・ウェンブリー(Live at Wembley)」でも取り上げられていますが、そちらでは更に声質が変わっています。

しかしそれにもかかわらず、このライブ・バージョンはすばらしい出来です。

動画で注目していただきたいのは、3:09のところで観客の歓声を聞いて微笑むところ。

浮き沈みが大きかった彼の人生の光の部分が垣間見える瞬間です。

ちなみにカルチャー・クラブは一度解散しましたが、2014年に再結成しています。

現時点での最新アルバムは「Life」というタイトルで、全英チャートで12位を記録し健在ぶりを示しました。

 

番外編「Don’t Go Down That Street」(アルバム:Waking Up with the House on Fire)

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■曲名:Don’t Go Down That Street
■曲名邦題:危ないSTREET
■アルバム名:Waking Up with the House on Fire(1985年)
■アルバム名邦題:ウェイキング・アップ・ウィズ・ハウス・オン・ファイアー
■動画リンク:「Don’t Go Down That Street」

この曲は音楽仲間のJohn Metavolitaさん(Interesting Drug)から教えてもらいました。

日本限定発売のシングルです。

この曲は2003年版の「Waking Up with the House on Fire」に、ボーナス・トラックとして収録されています。

おそらく聞いたことがない人も少なくないかもしれません。

この曲はボーイ・ジョージが、夜に外出している日本人女性を心配して書いたそうです。

日本の治安の良さをご存知なかったのかもしれません。

ただ彼はかなりの日本びいきらしいです。

このような日本限定シングルを発売したり、ファッションに歌舞伎の要素を取り入れたりしています。

 

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