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ブラック・サバス(Black Sabbath)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はブラック・サバスのランキングを作成しました。

ボーカルがオジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)の時期に限定してみました。

私はロニー・ジェイムス・ディオ(Ronnie James Dio)やイアン・ギラン(Ian Gillan)がボーカルの時代も同じぐらい好きです。

しかしオジー時代だけで10曲の枠が埋まってしまったので、一旦ここで区切ることにしました。

オジー・オズボーン在籍時も、前期と後期とで分かれます。

前期はファーストから「Black Sabbath Vol.4」までの重苦しいサウンドの時期、後期は「Sabbath Bloody Sabbath」から「Never Say Die!」までのポップな路線の時期です。

前期の曲が多めとなりましたが、後期からもとっておきの曲を織り交ぜてご紹介したいと思います。

1位「Sweet Leaf」(アルバム:Master of Reality)

■曲名:Sweet Leaf
■曲名邦題:スウィート・リーフ
■アルバム名:Master of Reality
■アルバム名邦題:マスター・オブ・リアリティ
■動画リンク:「Sweet Leaf」

私はトニー・アイオミ(Tony Iommi)のリフメイカーとしての才能は、たいへんなものがあると思います。

この頃の曲は、どれを選んでもいいぐらいです。

その中でなぜこの曲を1位にしたかというと、イントロの咳き込んでいる効果音からリフへとなだれ込む流れが、とてもかっこいいと思ったからです。

ちなみのその効果音とリフのつなぎ目がとても雑で、いつもそこで半笑いになってしまいます。

重心の低い演奏は、少し鼻にかかって高音に特徴のあるオジーのボーカルと相性がいいですね。

曲の中盤で急にペースが速くなって、ギターが登りつめていく展開も最高です。

この曲は、ビースティ・ボーイズ(Beastie Boys)の「ファイト・フォー・ユア・ライト(Fight For Your Right)」で、サンプリングしていることでも有名です。

Beastie Boys「Fight for Your Right」(アルバム:Licensed to Ill)

 

2位「St. Vitus Dance」(アルバム:Black Sabbath Vol.4)

■曲名:St. Vitus Dance
■曲名邦題:セント・ヴィタス・ダンス
■アルバム名:Black Sabbath Vol.4
■アルバム名邦題:ブラック・サバス4
■動画リンク:「St. Vitus Dance」

このバンドはダラダラと長い曲が多いです。

むしろそれが好ましいところもありますが、やはりアルバムを通してだと、少し飽きてしまうかもしれません。

しかしいつも彼らは一本調子にならないように、様々なく工夫をしています。

この軽快でキャッチーな曲は、長く重い曲の間でとても魅力的に響きます。

なにせ3分を切っていますしね。

レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)でいえば、「コミュニケイション・ブレイクダウン(Communication Breakdown)」とか、「リヴィング・ラヴィング・メイド(Living Loving Maid (She’s Just a Woman))」みたいな役割の曲かもしれません。

彼らはとかく重いサウンドのイメージで語られがちですが、意外とこうしたファスト&ラウドな曲もあります。

今回のランキングでは、そういう曲を少し意識的に取り上げてみました。

 

3位「N.I.B.」(アルバム:Black Sabbath)

■曲名:N.I.B.
■曲名邦題:N.I.B.
■アルバム名:Black Sabbath
■アルバム名邦題:黒い安息日
■動画リンク:「N.I.B.」

この曲はイントロのベースラインが、とてもかっこいいです。

ギーザー・バトラー(Geezer Butler)のベースは、不気味に響きますが、どことなく歌心を感じさせてくれます。

ベースのチューニングがどうなっているのか分かりませんが、さぞかし弦が緩んでいることでしょう。

しかしそれが効果的で、この時期のサウンドスタイリストぶりを示しています。

この曲では彼らのもう一つの特徴が出ています。

ギターのリフとボーカルがユニゾンで、平行して歌っています。

彼らは歌メロで聞かせるバンドではなく、どちらかというとギターのリフを中心にしたバンドです。

ギターのリフが中心だから、ボーカルをリフ側に寄せてみようという逆転の発想かもしれませんね。

どこまで計算しているのかは分かりませんが、この時期の彼らは少し神がかっていたように思います。

 

4位「Symptom Of The Universe」(アルバム:Sabotage)

■曲名:Symptom Of The Universe
■曲名邦題:悪魔のしるし
■アルバム名:Sabotage
■アルバム名邦題:サボタージュ
■動画リンク:「Symptom Of The Universe」

先程の「St. Vitus Dance」のようなファスト&ラウドな曲です。

このアルバムは、あまり顧みられることがありません。

駄作というディスクレビューを見たことは、一度や二度ではありませんしね。

しかし中にはこのような意欲的な曲があって、決して聞き逃すことはできません。

トニー・アイオミは、ミディアムテンポでの重心の低いリフを得意としているイメージがあります。

しかし今回聞き返して思ったのは、どのテンポの曲でも、その曲に最適なリフを提供していると思いました。

特にこの曲などは、まるでスラッシュ・メタルみたいです。

あとこの曲は、構成が少し凝っています。

この頃はサウンドが軽くポップになったと言われますが、プログレのような凝った構成の曲も散見されるようになりました。

最後の方の「レッド・ツェッペリン III(Led Zeppelin III)」みたいな展開も、なかなか悪くありません。

後半のオジーのボーカルは、少しロバート・プラント(Robert Plant)っぽく聞こえます。

 

5位「Snowblind」(アルバム:Black Sabbath Vol.4)

■曲名:Snowblind
■曲名邦題:スノウブラインド
■アルバム名:Black Sabbath Vol.4
■アルバム名邦題:ブラック・サバス4
■動画リンク:「Snowblind」

彼らの定番スタイルの曲です。

私はこの曲をオジーの「悪魔の囁き(Speak of the Devil)」で初めて聞きましたが、やはりオリジナルのバージョンの方がいいです。

私はこの曲を聞くと、ニルヴァーナ(Nirvana)のカート・コバーン(Kurt Cobain)のことを思い出すことがあります。

カート・コバーンはブラック・サバスに影響を受けたと公言しています。

彼はだるくて重心が低くて、しかしどことなくキャッチーなこういうブラック・サバスが好きだったのかなと想像しています。

この曲も聞きようによってはグランジっぽい感じがしないでしょうか。

ちなみに「Snowblind」とは麻薬の隠喩だそうです。

あと、すぎむらしんいちさんの漫画で「スノウブラインド」という名前の短編集があります。

「正気すれすれ」というキャッチコピーが付けられた漫画のタイトルは、この曲からとられたのかもしれません。

 

6位「Into the Void」(アルバム:Master of Reality)

■曲名:Into the Void
■曲名邦題:イントゥ・ザ・ヴォイド
■アルバム名:Master of Reality
■アルバム名邦題:マスター・オブ・リアリティ
■動画リンク:「Into the Void」

ギターのリフを堪能する曲です。

リフマスターと言われるトニー・アイオミの魅力は、技術というより、スタイリストとしての魅力です。

よく指摘されるように、ギターのチューニングを下げたダウン・チューニングも特徴的です。

また工場で指を切断したことによるハンデがあったことで、できる演奏が限られていた影響もあると思います。

指の欠損のせいで演奏に制約はありましたし、もともと決して器用なギタリストではないと思いますが、確固たるビジョンが、その欠点を補って余りあると思います。

この曲も6分越えの長い曲ですが、彼らは長い曲に必ず変化をつけてきます。

おおよそ曲の中盤で急に早くなったりなど、チェンジ・オブ・ペースで飽きさせない工夫をしています。

この曲でも1分過ぎのところで少しペースが速くなります。

伸び縮みするテンポの中で、ひたすらギターのリフに身を任せていると、とても心地良くなってきます。

 

7位「Sabbath Bloody Sabbath」(アルバム:Sabbath Bloody Sabbath)

■曲名:Sabbath Bloody Sabbath
■曲名邦題:血まみれの安息日
■アルバム名:Sabbath Bloody Sabbath
■アルバム名邦題:血まみれの安息日
■動画リンク:「Sabbath Bloody Sabbath」

このアルバムから彼らはポップ路線に転換しました。

オカルト路線は維持したままで、重苦しい音楽性から離れることにしたようです。

当時彼らはとても売れていましたから、この路線変更は大きな冒険だったでしょう。

しかしその変化は良い方に転がりました。

特にアルバムタイトルとなったこの曲は、当時スランプだった彼らにとって、起死回生の1曲になったそうです。

ウィキペディアによると「ブラック・サバスを救ったリフ」なんだとか。

確かにこの曲は楽曲の出来が良く、様々な人にカバーされています。

一見ミスマッチに思えるカーディガンズ(The Cardigans)が、秀逸なカバーをしたことでも有名な曲です。

 

8位「Paranoid」(アルバム:Paranoid)

■曲名:Paranoid
■曲名邦題:パラノイド
■アルバム名:Paranoid
■アルバム名邦題:パラノイド
■動画リンク:「Paranoid」

一般的にはこの曲がブラック・サバスの代表曲だと言われています。

このアルバムは全英チャートで1位、シングルとしても4位を獲得しています。

初期の彼らの人気をけん引した曲ですし、初めてこのバンドを聞いた人が真っ先に好きになる曲です。

彼らにしてはストレートな疾走ナンバーで、久しぶりに聞いていたら血が沸騰してきました。

ザックザックと刻むギターをバックに、一本調子で少しもたつき気味なオジーが歌っています。

この頃のオジーは、後のソロ時代に比べると歌の表現力では劣るかもしれませんが、オジーの声質があればそれで充分なような気がします。

「Paranoid」とは「誇大妄想的な」という意味です。

歌詞では「誰かが俺の頭を乗っ取ろうとしている。助けてくれ」というような錯乱した状況が歌われています。

当時のイギリスではそういう曲がヒットする下地があったのですね。

 

9位「Supernaut」(アルバム:Black Sabbath Vol.4)

■曲名:Supernaut
■曲名邦題:スーパーナート
■アルバム名:Black Sabbath Vol.4
■アルバム名邦題:ブラック・サバス4
■動画リンク:「Supernaut」

今回聞き返してみて、私はやはり「Master of Reality」と「Black Sabbath Vol.4)」が好きだと思いました。

こういうリフだけで満足させてくれる曲ばかりだからです。

特にこの曲のリフには、愛嬌というか、独特の歌心が感じられます。

ちなみにこの曲のリフは、あの奇才フランク・ザッパ(Frank Zappa)のお気に入りなんだそうです。

曲の中盤では珍しくパーカッションが続く部分があります。

この曲でのビル・ワード(Bill Ward)のドラムには、独特のタイム感覚が感じられます。

ローリング・ストーンズ (The Rolling Stones)でいえば「悪魔を憐れむ歌(Sympathy for the Devil)」みたいな、少し異様なテンションの曲です。

 

10位「Back Street Kids」(アルバム:Technical Ecstasy)

■曲名:Back Street Kids
■曲名邦題:バック・ストリート・キッズ
■アルバム名:Technical Ecstasy
■アルバム名邦題:テクニカル・エクスタシー
■動画リンク:「Back Street Kids」

オジー後期のサバスは、一般的にはあまり評価が高くありませんが、期待しないで聞くと様々な発見があります。

妙にポップな曲があったり、展開がプログレっぽい曲などに交じって、アメリカを意識したようなストレートな曲があります。

たとえばこの曲などはいかがでしょうか。

確かにこういう曲をブラック・サバスがやる必然性があるのかと言われたら、答えに詰まるところがあります。

ただ純粋に良い曲とは思わないでしょうか。

特に1:46のところの展開は、とてもすばらしいと思います。

いかに前期のイメージを排除して聞くか、それによって聞こえ方が違う曲かもしれません。

 

番外編「Embryo」(アルバム:Master of Reality)

■曲名:Embryo
■曲名邦題:エンブリオ
■アルバム名:Master of Reality
■アルバム名邦題:マスター・オブ・リアリティ
■動画リンク:「Embryo」

最後にランキング外として、短い曲をご紹介します。

この曲は「Master of Reality」で、長い曲の合間に入っているインストナンバーです。

「Master of Reality」では、時々こういう短いゴシックヨーロピアンな曲で、長い曲をつなぐ構成となっています。

アルバムのトータルなイメージ表現するのに、とても効果的です。

今回他のアルバムは途中で曲を飛ばしながらチェックしましたが、このアルバムだけは通しで聞いてしまいました。

「Master of Reality」とは訳すと「現実の主人」みたいな感じでしょうか。

まるで「お前は今見えている現実がすべてだと思っているだろうが、本当は違うぞ」とでも言いたいのかもしれません。

この時期の彼らは、自己プロデュース能力に長けていました。

おどろおどろしいイメージ戦略、重苦しいサウンド、正気ではないような歌詞が一体となって、まさに唯一無二の存在だったように思います。

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