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ジェリー・マリガン(Gerry Mulligan)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はジェリー・マリガンのランキングを作成しました。

この人はウェストコースト・ジャズを代表するバリントン・サックス奏者です。

一方彼はアレンジャーでもあって、小編成でも巧みなアレンジを施しています。

粋で洗練されたジャズをご堪能ください。

 

1位「Morning of the Carnival」(アルバム:Night Lights)

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■曲名:Morning of the Carnival
■曲名邦題:カーニヴァルの朝
■アルバム名:Night Lights
■アルバム名邦題:ナイト・ライツ
■動画リンク:「Morning of the Carnival」
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このアルバムはマリガンの代表作です。

この曲を筆頭に聞きやすい曲が多く、ジャズの初心者にもおすすめです。

ただ演奏がつまらないわけではありません。

たとえばこの曲などは、アート・ファーマー(Art Farmer)のフリューゲルホルンが絶品ですし。

3:28からのジム・ホール(Jim Hall)のギターもいいですね。

このアルバムでは、以下の曲も聞き逃せません。

Gerry Mulligan – Prelude in E Minor

上の「プレリュード・イン・Eマイナー(Prelude in E Minor)」は、私が尊敬する油井正一先生のラジオ番組「アスペクト・イン・ジャズ」のテーマ曲として有名です。

深夜番組だったようですが、上の曲はそういう時間にぴったりだったかもしれません。

 

2位「Bernie’s Tune」(アルバム:Original Gerry Mulligan Quartet)

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■曲名:Bernie’s Tune
■曲名邦題:バーニーズ・チューン
■アルバム名:Original Gerry Mulligan Quartet
■アルバム名邦題:オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテット
■動画リンク:「Bernie’s Tune」
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マリガンの代表作として挙げられることの多い作品です。

先程の「Night Lights」の主役は、必ずしもマリガンではありませんでした。

この人はプレイヤーというより、音楽監督みたいなところがあります。

マリガンの演奏だけでいえば、このアルバムの方が上かもしれません。

特にこの曲は名演として知られています。

37秒のところからのマリガンの演奏は、彼の中でも屈指の名演だと思います。

このアルバムでは、チェット・ベイカー(Chet Baker)と共演しています。

特に1:55から、チェット・ベイカーとマリガンがお互いにカウンター・メロディを紡ぎ出していますが、この対位法的な絡みがこのグループの特徴でした。

音域が低いバリントン・サックスと、音域が高いトランペットの組み合わせの妙が味わい深いです。

 

3位「Love Me Or Leave Me」(アルバム:Paris Concert)

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■曲名:Love Me Or Leave Me
■曲名邦題:ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー
■アルバム名:Paris Concert
■動画リンク:「Love Me Or Leave Me」
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マリガンは多くのプレイヤーと共演してきた人です。

その中でボブ・ブルックマイヤー(Bob Brookmeyer)との共演は忘れることができません。

ボブ・ブルックマイヤーは、トロンボーン奏者です。

どちらも低音部を代表する楽器で、軽快な演奏が苦手と言われています。

しかしこの演奏を聞く限り、そんなハンデは感じませんね。

このアルバムは1954年パシフィック・ジャズ・レコード(Pacific Jazz Records)という、ウェストコースト・ジャズを代表するレーベルからリリースされています。

アルバム名の通り、パリでのライブの模様を収録した作品です。

このアルバムは大昔CD化されていますが、現在は廃盤で入手困難です。

この曲以外にも快演が多く、ぜひとも再発されてほしいと思います。

 

4位「Capricious」(アルバム:Jeru)

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■曲名:Capricious
■曲名邦題:カプリシャス
■アルバム名:Jeru
■アルバム名邦題:ジェル
■動画リンク:「Capricious」
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私はジャズのランキングでも、あえてジャズらしくない曲を取り上げることがあります。

今回はこの曲です。

バリントン・サックスのワンホーンで、ほのぼの演奏していますね。

マリガンの音楽の核は、意外とこういう肩の力が抜けたところにあるような気がします。

マリガンというとピアノレスの編成が多いのですが、このアルバムでは珍しくピアノが入っています。

ピアノは名手トミー・フラナガン(Tommy Flanagan)。

フラナガンはソロ・アルバムではタッチの強い演奏もありますが、サイドマンに回ると、控えめで実に趣味の良い演奏をしますね。

このアルバムは1962年にリリースされています。

こういうリラックスした演奏がお好きな方、良質なジャズをBGM的に流したい方に、おすすめしたいアルバムです。

 

5位「Decidedly」(アルバム:Mulligan Meets Monk)

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■曲名:Decidedly
■曲名邦題:デサイデッドリー
■アルバム名:Mulligan Meets Monk
■アルバム名邦題:マリガン・ミーツ・モンク
■動画リンク:「Decidedly」
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マリガンの最高傑作というと、一般的には「Night Lights」と「Original Gerry Mulligan Quartet」が2強と言われます。

しかし私の考えでは、このアルバムを加えて3強だと思います。

このアルバムではジャズ界の鬼才、セロニアス・モンク(Thelonious Monk)と共演しています。

モンクは独特の間合いの訥弁ピアノが特徴の人ですが、一方で古い音楽の影響が強く、実に楽しい演奏をする人です。

マリガンにもオールド・タイミーな資質を感じることがあります。

ロック畑でいえば、ジョン・サイモン(John Simon)なども、共通しているかもしれません。

そうした資質のせいか、マリガンは古い時代の人と共演したがります。

他には「Gerry Mulligan Meets Johnny Hodges」「Gerry Mulligan Meets Ben Webster」なども要チェックです。

マリガンの演奏に含まれる、古き良きジャズの香りをお楽しみください。

 

6位「Frenesi」(アルバム:Original Gerry Mulligan Quartet)

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■曲名:Frenesi
■曲名邦題:フレネシー
■アルバム名:Original Gerry Mulligan Quartet
■アルバム名邦題:オリジナル・ジェリー・マリガン・カルテット
■動画リンク:「Frenesi」
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このアルバムから2曲取り上げましたが、それ以外にも名演が多く、2曲に絞るのは苦渋の選択でした。

もう1曲ご紹介しておきましょう。

Gerry Mulligan – Lullaby Of The Leaves

当時このグループはかなりの人気を博していました。

曲はどれも1952年と1953年の録音ですが、当時は小編成でこんな洗練されたアレンジはほとんどありませんでした。

マリガンは「クールの誕生 (Birth of Cool)」というクール・ジャズ名盤の誕生にも関わっている人です。

このアルバムは、その延長線上にあるかもしれません。

多くの曲は2-3分程度ですが、知的で趣味の良いアレンジが施されています。

私はジャズに対して、演奏そのものは良いけれど、曲としてはどうだろうと思うことがあります。

ジャム・セッションと変わらないのではないかと。

しかしこの演奏はアレンジとアドリブが自然な形で融合していて、音楽トータルで聞きごたえがあります。

 

7位「Line for Lyons」(アルバム:Blues in Time)

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■アーティスト名:Gerry Mulligan & Paul Desmond
■アーティスト名カナ:ジェリーマリガン & ポールデスモンド
■曲名:Line for Lyons
■曲名邦題:ライン・フォー・リヨン
■アルバム名:Blues in Time
■アルバム名邦題:ブルース・イン・タイム
■動画リンク:「Line for Lyons」
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彼は様々な人と共同名義で作品をリリースしていますが、その中で特にすばらしいと思うのがこのアルバム。

お相手はポール・デスモンドで、洒脱な達人同士の演奏を聞かせてくれています。

ジャズに何を求めているのか、人によって異なるように思います。

黒さと音楽にひっかかりを求めるかどうか、そこが分かれ目かもしれません。

マリガンやポール・デスモンドなどのウェストコースト・ジャズは流麗ですが、必ずしも黒くありません。

ただなめらかで洗練された先には、ニューアンスに富んだ豊かな音の世界があります。

一例としてこの曲をお聞きください。

今回マリガンを聞きなおして、この人の音楽は極上のカフェ・ミュージックではないかと思えてきました。

2人の共演は好評だったらしく「トゥー・オブ・ア・マインド(Two of a Mind)」という続編もリリースされています。

 

8位「The Surrey With the Fringe on Top」(アルバム:Reunion with Chet Baker)

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■曲名:The Surrey With the Fringe on Top
■曲名邦題:飾りのついた四輪馬車
■アルバム名:Reunion with Chet Baker
■アルバム名邦題:リユニオン・ウィズ・チェット・ベイカー
■動画リンク:「The Surrey With the Fringe on Top」
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このアルバムでは、チェット・ベイカーと再会しています。

ただ再会といっても、こちらは1957年のアルバムですので、4-5年の空白にすぎません。

前回の共演Gerry Mulligan Quartetは、とても残念な終わり方をしました。

チェットベイカーを加えたバンドは、当時大変な人気を博していたようです。

しかし1953年マリガンが麻薬で捕まってしまい、たった一年で解散することになりました。

身から出た錆とはいえ、さぞかし無念だったことでしょう。

このアルバムではチェットと再会し、当時と同じピアノレスの編成でつくられました。

正直なところ、出来は当時と比べるべくもありません。

ただこの曲などはとても楽しそうに演奏していて、聞いているこちらも楽しくなってきます。

 

9位「Festival Minor」(アルバム:What Is There To Say?)

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■曲名:Festival Minor
■曲名邦題:フェスティヴァル・マイナー
■アルバム名:What Is There To Say?
■アルバム名邦題:ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ
■動画リンク:「Festival Minor」
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このアルバムは「Night Lights」の前哨戦といえるかもしれません。

同じくアート・ファーマーと共演しているだけでなく、この曲は「Night Lights」でも取り上げられています。

このアルバムは以前知る人ぞ知るアルバムでしたが、あるきっかけから有名になりました。

村上春樹の「ポートレイト・イン・ジャズ」というエッセイで、ジェリーマリガンの一枚として、このアルバムを紹介されたようです。

当時私はそこまで良いだろうかと思っていました。

この曲は後に「Night Lights」で再演しているバージョンの方が上かもしれません。

こちらでは、音色が魅力のアートファーマーがミュートを付けていて、もったいなと思ってしまいます。

しかし今回聞きなおして、このうら寂れたミュートの演奏も悪くないと思えてきました。

加えてマリガンの演奏も、こちらの方が良い出来かもしれません。

 

10位「Blueport」(アルバム:Gerry Mulligan and the Concert Jazz Band at the Village Vanguard)

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■曲名:Blueport
■曲名邦題:ブルーポート
■アルバム名:Gerry Mulligan and the Concert Jazz Band at the Village Vanguard
■アルバム名邦題:ジェリー・マリガン&ザ・コンサート・ジャズ・バンド
■動画リンク:「Blueport」
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マリガンは当初プレイヤーではなく、アレンジャーとして注目を浴びる存在でした。

1940年代後半からフィラデルフィアで活動を開始、ギル・エヴァンスとの出会いをきっかけにクロード・ソーンヒルのビッグバンドなどのためにアレンジを本格的に手がけるようになり、二十歳そこそこの若さにして、洗練されたモダンなアレンジで、ソフトなダンスバンドであったソーンヒル楽団のスタイル革新に貢献した。

ジェリー・マリガン ウィキペディア

その後彼は「クールの誕生 (Birth of Cool)」への参加を経て、名門スタン・ケントン・オーケストラ(Stan Kenton & His Orchestra)にアレンジを提供しています。

その後ピアノレスのカルテットで、小規模編成の可能性を切り開きました。

このアルバムは、そんな彼がビックバンドのアレンジャーとして腕をふるった作品です。

この演奏にはカウント・ベイシー(Count Basie)のようなボリューム感や緩急がありませんし、ギル・エバンス(Gil Evans)ほど奇抜なモダンさもありません。

表現が難しいのですが、いい塩梅に中庸なところがあります。

ビックバンド・ジャズの油っこいところ、又は小難しい音楽は苦手と言う方にもおすすめできます。

普段ハードバップしか聞かない人も、ぜひ聞いてみてください。

 

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