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チープ・トリック(Cheap Trick)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はチープ・トリックを取り上げます。

彼らは1970年代のパワーポップを象徴するバンドでした。

その後一時期低迷しましたが、1980年代中頃には第二の全盛期を迎えています。

この記事では1970年代から1980年代にかけての名曲をご紹介しました。

 

1位「I Want You To Want Me」(アルバム:Cheap Trick at Budokan)

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■曲名:I Want You to Want Me
■曲名邦題:甘い罠
■アルバム名:Cheap Trick at Budokan(1978年)
■アルバム名邦題:チープ・トリックat武道館
■動画リンク:「I Want You To Want Me」

このバンドを最初に高く評価したのは日本人です。

本国アメリカではデビュー後しばらくの間、全然売れませんでした。

ちなみにデビュー・アルバムは、アルバム・チャートで200位にも入らない有様です。

しかし日本では一流の証となる武道館でライブをやれる人気バンドになりました。

その後日本限定発売のこのライブ・アルバムやシングルをきっかけに、本国アメリカにも人気が飛び火しました。

このアルバムの成功の要因は、観客の過熱ぶりです。

曲を聞くとジャニーズのライブのように、お約束の合いの手を入れていますね。

チープ・トリックのメンバーはさぞかし驚いたことでしょう。

日本人としては少々気恥ずかしいものの、彼らがブレイクする上で良いアシストになったと思います。

 

2位「Surrender」(アルバム:Cheap Trick at Budokan)

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■曲名:Surrender
■曲名邦題:サレンダー
■アルバム名:Cheap Trick at Budokan(1978年)
■アルバム名邦題:チープ・トリックat武道館
■動画リンク:「Surrender」

前述したようにデビュー当初の彼らは全然売れませんでした。

しかしバンドは2枚目「In Color」から3作連続で、ロビン・ザンダーとトム・ピーターソン(Tom Petersson)というイケメン2人をジャケットでクローズアップして掲載しました。

同時に音楽面も甘酸っぱい曲が増えています。

その結果日本で人気が爆発しました。

この曲は先程と同じく武道館ライブの曲です。

歓声からもうかがえるように、当時彼らの人気は女性が主導していました。

どうやらイケメン・フロント作戦は成功したようですね。

動画でボーカルであるロビン・ザンダー(Robin Zander)の王子様っぷりを見ると、彼女たちの気持ちは分からなくもありません。

 

3位「Can’t Stop Fallin’ Into Love」(アルバム:Busted)

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■曲名:Can’t Stop Fallin’ Into Love
■曲名邦題:フォーリン・イントゥ・ラヴ
■アルバム名:Busted(1990年)
■アルバム名邦題:バステッド
■動画リンク:「Can’t Stop Fallin’ Into Love」

選曲をお分かりいただけるように、私は1970年代の路線が好みです。

しかしそこから外れるこの曲は、全期間通じてかなり好きな曲です。

この曲は外部のライターが提供した曲。

私はリック・ニールセン(Rick Nielsen)という良いソングライターがいるのに、外部からの曲は基本必要ないと思います。

しかし中にはこのように良い曲が提供されることもあるのですね。

そもそもこの曲はロッド・スチュワート(Rod Stewart)も欲しがっていたほどの曲ですし。

確かにロッドにも似合いそうな感じがします。

 

4位「On Top of the World」(アルバム:Heaven Tonight)

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■曲名:On Top of the World
■曲名邦題:オン・トップ・オブ・ザ・ワールド
■アルバム名:Heaven Tonight(1978年)
■アルバム名邦題:天国の罠
■動画リンク:「On Top of the World」

彼らの最高傑作は1970年代にリリースされた「In Color」「Heaven Tonight」「Dream Police」の内のどれかだと思います。

ただ1980年代中盤には「永遠の愛の炎(Lap Of Luxury)」がヒットしました。

他にも1980年代には全米シングルチャート4位を記録した「冷たくしないで(Don’t Be Cruel)」などのヒット曲があります。

彼らの全盛期は2回ありました。

大まかには1970年代はパワーポップ、1980年代は産業ロック色といえるでしょう。

この曲はパワーポップ期の曲です。

イントロは珍しくトム・ピーターソンのベースが目立っていますね。

ELOみたいなサビが私のツボです。

 

5位「It’s Up to You」(アルバム:The Doctor)

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■曲名:It’s Up to You
■曲名邦題:イッツ・アップ・トゥ・ユー
■アルバム名:The Doctor(1986年)
■アルバム名邦題:ザ・ドクター
■動画リンク:「It’s Up to You」

このアルバムの時期、彼らは低迷期の真っただ中にありました。

ただアルバムの質はある程度維持していましたし、大ヒットこそしていませんがアルバムチャートでも40位前後に踏みとどまっていました。

しかしこのアルバムでは、いきなり最高位が115位と惨敗です。

前作は35位ですから、急激に順位を落としました。

この曲を聞いても明らかですが、音楽的にも売れる要素は充分だと思います。

ただ音楽の質とは別に、少しずつ時代と合わなくなってきたのかもしれません。

その結果彼らは次作「Lap of Luxury」で、外部ライターの曲を採用するようレコード会社から強いられました。

 

6位「Voices」(アルバム:Dream Police)

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■曲名:Voices
■曲名邦題:ヴォイシズ
■アルバム名:Dream Police(1979年)
■アルバム名邦題:ドリーム・ポリス
■動画リンク:「Voices」

今回ご紹介した中で唯一のバラードです。

特にパワーポップのバンドにおいては、良いソングライターの存在が必要不可欠です。

その点このバンドには、リック・ニールセン(Rick Nielsen)がいました。

彼はギターと曲づくりの面で、バンドの大黒柱といっていい存在でした。

彼の書いた曲を聞くにつけ、私はELOの影響があるように感じます。

この曲もジェフ・リン(Jeffrey Lynne)が歌ってもおかしくなさそうですし。

 

7位「Come On, Come On」(アルバム:In Color)

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■曲名:Come On, Come On
■曲名邦題:カモン・カモン
■アルバム名:In Color(1977年)
■アルバム名邦題:蒼ざめたハイウェイ
■動画リンク:「Come On, Come On」

セカンド・アルバムの曲です。

このアルバムから明らかにキャッチーな曲が増えてきました。

この曲以外にも「I Want You to Want Me」「Southern Girls」など、ほぼ同水準の曲があります。

ファースト・アルバムのセールスの惨敗を受けて、売れ線の曲を書かざるを得なかったのかもしれません。

テコ入れしたいレコード会社から送り込まれたトム・ワーマン(Tom Werman)をプロデューサーに迎え、ヒットしそうな音楽に転換することになりました。

その結果翌年1978年には日本から人気が火が点き、本国でも一躍注目を浴びました。

彼らとしては不本意だったかもしれませんが、結果的にレコード会社とトム・ワーマンの判断が正しかったように思います。

 

8位「Love Comes a-Tumblin’ Down」(アルバム:All Shook Up)

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■曲名:Love Comes a-Tumblin’ Down
■曲名邦題:ア・タンブリン・ダウン
■アルバム名:All Shook Up(1980年)
■アルバム名邦題:オール・シュック・アップ
■動画リンク:「Love Comes a-Tumblin’ Down」

当初の彼らはハードな曲をやりたかったようです。

ファースト・アルバムはハードロック寄りでしたが、それほど売れませんでした。

その後ポップ路線で売れ始めると、レコード会社からの刺客トム・ワーマンから解放されました。

このアルバムではプロデューサーにジョージ・マーティン(George Martin)を迎え、本来やりたかったハード路線に回帰しました。

しかしこれがやはり売れません。

彼らは自分たちの強味とやりたいことが、一致していないバンドなのかもしれません。

しかしこの曲など個々の曲では成功している例もあります。

デビュー・アルバムの頃は軽量級のハードロック・バンドでしたが、この曲では以前より貫禄が出てきています。

 

9位「Cover Girl」(アルバム:Standing on the Edge)

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■曲名:Cover Girl
■曲名邦題:カヴァー・ガール
■アルバム名:Standing on the Edge(1985年)
■アルバム名邦題:スタンディング・オン・ジ・エッジ
■動画リンク:「Cover Girl」

このアルバムではエアロスミス(Aerosmith)ので知られるジャック・ダグラス(Jack Douglas)を、プロデューサーに迎えています。

ファースト・アルバムの時もジャック・ダグラスがプロデューサーでハードロック路線でした。

しかしその路線はうまくいかず、そのせいかこのアルバムはそれほどハードロック寄りではありません。

この曲は従来からの彼らの持ち味であるポップな曲です。

シングルカットしなかったのが不思議に思えるほどキャッチーですね。

もう1曲同時期にシングルカットされた「トップガン(Top Gun)」のサントラに収録された曲もご紹介しましょう、

Cheap Trick – Mighty Wings

しかしこの曲もチャートインしませんでした。

この時期の彼らはヒット性の高そうな曲もヒットせず、随分歯がゆい思いをしたのではないでしょうか。

 

10位「If You Want My Love」(アルバム:One on One)

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■曲名:If You Want My Love
■曲名邦題:永遠のラヴ・ソング
■アルバム名:One on One(1982年)
■アルバム名邦題:ワン・オン・ワン
■動画リンク:「If You Want My Love」

このバンドはライブ・アルバムでブレイクしただけあって、ライブ向きの曲が多いです。

この曲なども、いかにもライブで盛り上がりそうな曲ではないでしょうか。

彼らはテクニカルなバンドではありませんが、まとまりの良いバンド・サウンドが魅力でした。

ヒットするかどうかにおいて、演奏力はそれほど重要ではないように思います。

むしろ楽曲の方が重要かもしれません。

しかし売れ続けるためには、演奏力がないバンドはファンの歩留まりが悪くなります。

このバンドが根強い人気の要因としては、演奏力やソングライティングを含めたバンドの総合力が大きいと思います。

 

番外編「The Flame」(アルバム:Lap of Luxury)

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■曲名:The Flame
■曲名邦題:永遠の愛の炎
■アルバム名:Lap of Luxury(1988年)
■アルバム名邦題:永遠の愛の炎
■動画リンク:「The Flame」

この曲は全米シングルチャート1位を記録した彼らの代表曲です。

ただ個人的な好みの問題から、ランキングでは選外とさせていただきました。

この曲に対する私の不満は、彼らの個性が感じられないこと。

外部のライターの曲で、いかにもヒットしそうな曲を彼らが演奏しただけと思っていました。

ただ久しぶりに聞き返したところ、思っていたほど悪くないと思いました。

30選だったら入っていたかもしれません。

この曲を期待していた人がいると申し訳ないので、最後にご紹介することにしました。

少し大味ですが、確かにとてもよくできたパワーバラードだと思います。

 

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