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ビル・ウィザース(Bill Withers)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はビル・ウィザースのランキングを作成しました。

あらかじめ申し上げておくと、グローヴァー・ワシントンJr.(Grover Washington, Jr.)と共演した「クリスタルの恋人たち(Just the Two of Us)」は入っていません。

そちらは他人名義のアルバムですので、ランキング外とさせていただきました。

ただ本人名義の曲だけでも、ご紹介したい曲が山ほどあります。

 

1位「Lovely Day」(アルバム:Menagerie)

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■曲名:Lovely Day
■曲名邦題:ラヴリー・デイ
■アルバム名:Menagerie
■アルバム名邦題:メナジェリィ
■動画リンク:「Lovely Day」

この曲は聞いたことがある人も少なくないと思います。

ただこの曲の最高位は30位ですから、それほど大ヒットしたわけではありません。

しかしディスコグラフィを見ると、この曲は3回もシングルとして発売されています。

こんなことはめったにありません。

これはおそらくCMや映画・ドラマでよく使用されているせいでしょう。

またこの曲が入っているコンピレーション・アルバムも、数えきれないほどですし。

つまり当時はそれほどヒットしていませんが、現在は定番曲になったということ。

この曲はポジティブなメッセージ性も魅力です。

「世界と自分を肯定しよう」
「とても素敵な日じゃないか」

歌詞にもアルバム・ジャケットにも、彼の人徳が表れている気がします。

 

2位「Lean on Me」(アルバム:Still Bill)

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■曲名:Lean on Me
■曲名邦題:リーン・オン・ミー
■アルバム名:Still Bill
■アルバム名邦題:スティル・ビル
■動画リンク:「Lean on Me」

初期の名曲です。

このセカンド・アルバムでは、この曲が全米1位を獲得し、次シングルも全米2位を獲得しました。

一般的にこの時期が、彼の全盛期だと言われています。

彼が幼い頃弾いたピアノのフレーズが、この曲の元になったのだそうです。

彼が幼い頃は、多くのアフリカ系アメリカ人の多くが社会的に不利な立場に置かれ、貧しい生活を強いられていました。

この曲の歌詞はこんな感じです。

人生には時に痛みや悲しみがあることは知っている。

しかしそんな時はプライドを捨てて、僕を頼ってほしい。僕を呼んでほしいんだ。

同胞の救済をテーマにした歌詞は、ゴスペルっぽい曲調ともよく合致しています。

 

3位「Don’t It Make It Better」(アルバム:’Bout Love)

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■曲名:Don’t It Make It Better
■曲名邦題:ドント・イット・メイク・イット・ベター
■アルバム名:’Bout Love
■アルバム名邦題:バウト・ラブ
■動画リンク:「Don’t It Make It Better」

私はこのアルバムが、彼の最高傑作だと思っています。

マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)であれば「ホワッツ・ゴーイン・オン(What’s Going On)」か「レッツ・ゲット・イット・オン(Let’s Get It On)」クラスで、ようやくこのアルバムと比肩できると思います。

しかしそれにも関わらず、このアルバムは現在廃盤ですが。

この人の活動期間は意外と長くありません。

ファースト・アルバムが1971年で、ラスト・アルバムが1985年ですから、15年も経過していません。

具体的には後で触れますが、簡単に言うとレコード会社とのトラブルです。

そのため中期以降の彼のアルバムは、入手が困難になっています。

 

4位「Use Me」(アルバム:Still Bill)

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■曲名:Use Me
■曲名邦題:ユーズ・ミー
■アルバム名:Still Bill
■アルバム名邦題:スティル・ビル
■動画リンク:「Use Me」

この曲を聞くといつもレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)っぽいと感じます。

実際レニーはミック・ジャガー(Mick Jagger)のアルバムに参加し、この曲をカバーしています。

この曲では演奏面の貢献が大きいかもしれません。

演奏はワッツ・103rd・ストリート・リズム・バンド(The Watts 103rd Street Rhythm Band)。

特にジェームス・ギャドソン(James Gadson)のドラムと、レイ・ジャクソン(Ray Jackson)のクラビネットの絡みがすばらしすぎます。

初期の彼の音楽に漂うストリート感覚は、この人たちの演奏によるところが大きいと思います。

 

5位「Family Table」(アルバム:Making Music)

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■曲名:Family Table
■曲名邦題:ファミリー・テーブル
■アルバム名:Making Music
■アルバム名邦題:メイキング・ミュージック
■動画リンク:「Family Table」

この人は前期と後期では音楽性が少し異なります。

レーベルが変わったことで音楽が一変しました。

前期はSussex Records、後期はColumbia Recordsで、このアルバムは後期の第一弾です。

前期はリアルと生々しい演奏をバックに、シンガーソングライター色の強い作風が魅力でした。

後期はよりメジャー感のある作風へと変化しています。

バックのメンバーも移籍によって、これまでとはガラリと変わりました。

このアルバムに参加しているギタリストは、レイ・パーカー Jr,(Ray Parker Jr.)、デイヴィッド・T・ウォーカー(David T. Walker)、ワー・ワー・ワトソン(Wah-Wah Watson)という豪華な3人。

ベースもジェームス・ジェマーソン(James Jamerson)、ドラムはハーヴィー・メイソン(Harvey Mason)、キーボードはデイヴ・グルーシン(Dave Grusin)という鉄壁の布陣です。

 

6位「Can We Pretend」(アルバム:+’Justments)

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■曲名:Can We Pretend
■曲名邦題:キャン・ウィ・プリテンド
■アルバム名:+’Justments
■アルバム名邦題:+’ジャストメンツ
■動画リンク:「Can We Pretend」

スパニッシュ・ギターみたいな演奏が入っていますが、弾いているのは、ホセ・フェリシアーノ(Jose Feliciano)です。

このアルバムは決して悪い出来ではありませんが、セールス的に低迷していました。

この曲などは、テリー・キャリアー(Terry Callier)のようなフォーキー・ソウルに仕上がっています。

そういえば同時期、テリー・キャリアーも同じような作風でしたが、やはりセールス的に苦戦していました。

内省+フォーキー+ソウルという組み合わせは、そもそもあまり売れる音楽ではなのでしょう。

しかし実際この頃の彼は、悩んでいた時期のようです。

ちなみにアルバム名「+’Justments」という単語はありません。

実は「Justments」は「adjustments」のことで「適応」を意味する言葉です。

この時期の彼は、音楽ビジネスの世界に適応できず悩んでいたようですね。

アルバム・ジャケットもすばらしいですが、内省的なアルバム・コンセプトを反映しています。

 

7位「All Because Of You」(アルバム:’Bout Love)

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■曲名:All Because Of You
■曲名邦題:オール・ビコーズ・オブ・ユー
■アルバム名:’Bout Love
■アルバム名邦題:バウト・ラブ
■動画リンク:「All Because Of You」

この頃の彼は、より洗練された曲を書くようになっていました。

この人が本格的に音楽の道に進んだのは、30歳を過ぎてからです。

いわゆる遅咲きといえるでしょうが、それまでは海軍やフォード自動車などで働いていたそうです。

デビューの頃はニューソウルの機運が高まっていたこともあって、うまく軌道に乗ることができました。

ただこの頃の彼は良い曲を書いても、セールスに報われませんでした。

なにせ1位に選んだ人気曲「Lovely Day」ですら、30位止まりですから。

今こそ後期を再評価すべきだと思います。

 

8位「If I Didn’t Mean You Well」(アルバム:Naked & Warm)

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■曲名:If I Didn’t Mean You Well
■曲名邦題:イフ・ディドゥント・ミーン・ユー・ウェル
■アルバム名:Naked & Warm
■アルバム名邦題:ネイキッド&ウォーム
■動画リンク:「If I Didn’t Mean You Well」

サザンオールスターズみたいなジャケットですね。

このアルバムは、いつもの彼とは少し違うかもしれません。

これまではバックの演奏がすばらしくても、あくまで彼の歌が中心でした。

しかしこのアルバムではミディアム・ファンクの曲が多く、これまでになくバックのサウンドが主張しています。

たとえばこの曲などは、その代表といえるかもしれません。

ボーカルより存在感がありそうなムーグが、この曲のイメージを決定付けています。

ちなみにこのムーグ・シンセサイザーを弾いているのは、クリフォード・コールター(Clifford Coulter)。

クラブ受けしそうな曲に仕上がっています。

 

9位「Oh Year!」(アルバム:Watching You Watching Me)

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■曲名:Oh Year!
■曲名邦題:OH YEAH!
■アルバム名:Watching You Watching Me
■アルバム名邦題:愛の情景
■動画リンク:「Oh Year!」

この人はベスト盤があまりにも多すぎです。

ウィキペディアに記載のある正規発売だけで、10枚もありますし。

ベスト盤が発売されるタイミングは、レーベル移籍や節目の総括等が多いかもしれません。

注目したいのは「’Bout Love」がリリースされた後、1980年と1981年にリリースされています。

普通は2年連続でベスト盤を発売したりしません。

おそらく1980年は、ヒットもなく契約の問題で揉めていた時期ですから、レコード会社は契約終了を見据えていたのではないかと推測しています。

つまり彼を干す意図があったのではないかと。

実際次のアルバムをリリースするまでに、7年ものブランクが開いています。

しかし翌1981年「クリスタルの恋人たち(Just the Two of Us)」がヒットしたことで、少し情勢が変わりました。

その曲を収録したベスト盤を急遽リリースしたので、2年連続ベスト盤のリリースという不思議な事態になったと思われます。

 

10位「In the Name of Love」(アルバム:Lovely Day: The Very Best Of Bill Withers)

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■曲名:In the Name of Love
■曲名邦題:イン・ザ・ネーム・オブ・ラヴ
■アルバム名:Lovely Day: The Very Best Of Bill Withers
■アルバム名邦題:ラヴリー・デイ:ベリー・ベスト・オブ・ビル・ウィザース
■動画リンク:「In the Name of Love」

「’Bout Love」のセールス不振後、ビルはレコード会社との間にすきま風が吹いていました。

当時彼はレコード会社の担当者との折り合いが悪く、担当者からそもそも俺はビルの音楽が好きではないというようなことまで言われたとのこと。

彼が書いた曲は。ことごとくレコード会社から却下される始末です。

一方で彼はシンガーとしての実力を買われて、ゲスト・ボーカルとして活躍し始めました。

自身で身動きが取れなくなった彼は、他アーテイストとの共演に活路を見出そうとしたようです。

それらの活動の中から、グローヴァー・ワシントンJr.(Grover Washington, Jr.)との「Just the Two of Us」という特大のヒットも生まれました。

さて「In the Name of Love」もラルフ・マクドナルド(Ralph MacDonald)と共演した、「Just the Two of Us」と同じくフュージョン/AOR路線。

しかしこの曲も振るわず、ラスト・アルバムとなった「Watching You Watching Me」も内容こそ良いものの、最高位が143位に終わりました。

ただその頃彼は、投資と印税収入だけで暮らしていけるようになっていました。

そこで彼は引退を決意したようです。

引退してからの彼は評価の機運が高まり、1994年以降7枚ものベスト盤がリリースされています。

当然新作のオファーもあったと思われますが、引退後彼が新作を発表することはありませんでした。

 

番外編「Ain’t No Sunshine」(アルバム:Just as I Am)

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■曲名:Ain’t No Sunshine
■曲名邦題:消えゆく太陽
■アルバム名:Just as I Am
■アルバム名邦題:ジャスト・アズ・アイ・アム
■動画リンク:「Ain’t No Sunshine」

最後にこの曲はどうしても外せないと思い、番外編として取り上げることにしました。

私はこの曲と相性が少し悪いのかもしれません。

悪くはないと思うものの、世評の高さとの間に温度差があります。

今回改めて聞きなおしてみましたが、現時点ではランキングに入れるほどではないと感じました。

もしかしたら、もっと年を重ねたらこの曲の真価が理解できるようになるかもしれません。

これからも時々聞きなおしていきたいと思っています。

 

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