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シーナ・イーストン(Sheena Easton)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はシーナ・イーストンのランキングを作成しました。

彼女は1980年代を代表する歌姫でした。

この記事では彼女のヒット曲、有名曲に焦点を当てています。

ただ改めて聞き返して良いと思える曲を選びました。

 

1位「Morning Train (9 to 5)」(アルバム:Take My Time)

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■曲名:Morning Train (9 to 5)
■曲名邦題:9 To 5 (モーニング・トレイン)
■アルバム名:Take My Time
■アルバム名邦題:モダンガール
■動画リンク:「Morning Train (9 to 5)」

彼女は「Modern Girl」とこの曲で、スターの仲間入りをはたしました。

彼女は1950年代のルビー・マレー(Ruby Murray)以来初めて、トップ10に2曲ランクインさせた女性アーティストという快挙を成し遂げました。

この曲は多くの国で1位を獲得しています。

しかしアメリカで売り出す時に、曲名が問題になりました。

当初の曲名は「9 to 5」でしたが、ドリーパートン(Dolly Parton)に同名異曲があって、しかもかなりの有名曲でした。

ドリーはアメリカで知名度の高いカントリーシンガーです。

つまりシーナが同じ曲名でリリースすると、混同されたりカバー曲だと思われる可能性がありました。

そこでアメリカでは「Morning Train」という曲名に変えてリリースされました。

またアルバム名もイギリスでは「Take My Time」でしたが、アメリカでは「Sheena Easton」に変えられています。

おそらく彼女の名前を売り込みたい意図があったのでしょう。

そのおかげかこの曲は無事アメリカでもヒットしています。

 

2位「Modern Girl」(アルバム:Take My Time)

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■曲名:Modern Girl
■曲名邦題:モダン・ガール
■アルバム名:Take My Time
■アルバム名邦題:モダンガール
■動画リンク:「Modern Girl」

彼女のデビュー曲です。

デビューのきっかけは、BBCのテレビ番組「ザ・ビッグ・タイム」に出演したことでした。

その番組はスターを目指す若者に焦点を当てて、夢に向かって奮闘する姿を追いかけるドキュメンタリーだったそうです。

彼女はその番組に取り上げられて、その後EMIレコードからオファーを受けました。

曲名の「Modern Girl」は「今時の女性」というような意味でしょうか。

イメージ的には保守的な女性像ではなく、都会で自立している洗練された女性みたいな感じかもしれません。

このPVは時代を感じますが、若い頃のシーナの姿を見ることができます。

ただ朝起きた直後と思われるシーンでも、化粧がバッチリみたいですが(笑)

 

3位「Machinery」(アルバム:Madness, Money & Music)

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■曲名:Machinery
■曲名邦題:マシーナリー
■アルバム名:Madness, Money & Music
■アルバム名邦題:マシーナリー
■動画リンク:「Machinery」

このアルバムは長年入手が困難でしたが、現在はセカンドとのセットで入手できます。

私は彼女の最高傑作だと思っています。

さてこのアルバムではこれまでと違って、じっくり歌を聞かせるようになりました。

これまでは個々に魅力的な曲はありましたが、どことなく寄せ集め的な感じがしました。

しかしこの作品はアルバム・トータルで表現されていて、歌の表現力に焦点が当てられています。

通常大きな変化がある場合には、違うプロデューサーであることが多いのですが、このアルバムでは前作同様クリストファー・ニール(Christopher Neil)が担当しています。

彼女のボーカルを活かしたすばらしい仕事ぶりです。

 

4位「Jimmy Mack」(アルバム:Do You)

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■曲名:Jimmy Mack
■曲名邦題:ジミー・マック
■アルバム名:Do You
■アルバム名邦題:DO YOU
■動画リンク:「Jimmy Mack」

このアルバムはナイル・ロジャース(Nile Rodgers)がプロデュースを手掛けています。

当時ナイルはマドンナ(Madonna)の「ライク・ア・ヴァージン(Like A Virgin)」などが高く評価されて、プロデューサーの手腕が高く評価されていました。

この曲のオリジナルはマーサ&ザ・ヴァンデラス(Martha and the Vandellas)です。

曲を書いたのは、ホーランド=ドジャー=ホーランド(Holland–Dozier–Holland)というモータウンの敏腕ソングライティング・チーム。

彼女に合っていて、すばらしい選曲だと思います。

なお前作「プライベート・ヘブン(A Private Heaven)」にも、少し触れておきたいと思います。

そちらではプリンス(Prince)が提供した「シュガー・ウォールズ(Sugar Walls)」という曲が話題になりました。

リンクを貼っておきましょう。

Sheena Easton – Sugar Walls

この曲が発表された1984年は「パープル・レイン(Purple Rain)」と同じ年です。

この時彼女はポップス路線から、R&B路線へとシフトする過程にありました。

 

5位「Just Another Broken Heart」(アルバム:You Could Have Been With Me)

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■曲名:Just Another Broken Heart
■曲名邦題:涙のブロークン・ハート
■アルバム名:You Could Have Been With Me
■アルバム名邦題:涙のブロークン・ハート
■動画リンク:「Just Another Broken Heart」

セカンド・アルバムの曲です。

ファースト・アルバムがヒットしたせいか、基本的には前作の路線を継承しているように思います。

初期2作の彼女には、あるイメージ戦略があったと推測されます。

それは古き良き要素を取り入れること。

初期の彼女は現代的な女性のイメージを打ち出す一方で、音楽的にはオールディーズの要素をうまく取り入れていました。

当時は、ゴーゴーズ(The Go-Go’s)やトレイシー・ウルマン(Tracey Ullman)など、そういう売り出し方をされる例がありました。

古い音楽の要素を強めると、大票田である保守的なリスナーから好まれます。

この曲でもドゥーワップみたいコーラスを入れていますね。

イメージの新しさと音楽の古さのさじ加減が絶妙で、デビュー時のプロモーション戦略としては有効だったと思います。

 

6位「Prisoner」(アルバム:Take My Time)

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■曲名:Prisoner
■曲名邦題:愛のプリズナー
■アルバム名:Take My Time
■アルバム名邦題:モダンガール
■動画リンク:「Prisoner」

ファースト・アルバムは名曲ぞろいです。

この曲もギターが大活躍しているロック色の強い名曲ですし。

ギターはフィル・パーマー(Phil Palmer)という人で、エリック・クラプトン(Eric Clapton)とも仕事をしている、知る人ぞ知るセッション・ギタリストです。

またプロデューサーのクリストファー・ニール(Christopher Neil)は、シンガーソングライター時代の作品が一部で評価されている人です。

後にクリストファーはプロデューサーとして名を上げましたが、シーナとの仕事までは無名の存在でした。

他に注目すべきは、ブリス・バンド(Bliss Band)のリーダー、ポール・ブリス(Paul Bliss)が参加していることでしょうか。

このすばらしいアルバムを支えていた人は、当時無名な人ばかりでした。

このアルバムの成功は、当時のイギリス音楽業界の層の厚さの勝利といえるかもしれません。

 

7位「For Your Eyes Only」(アルバム:For Your Eyes Only)

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■曲名:For Your Eyes Only
■曲名邦題:ユア・アイズ・オンリー
■アルバム名:For Your Eyes Only
■アルバム名邦題:007 ユア・アイズ・オンリー
■動画リンク:「For Your Eyes Only」

彼女が音楽の道を志すようになったのは、バーブラ・ストライサンド(Barbra Streisand)の映画「追憶」を見たことがきっかけなのだそうです。

10代でその映画で歌うバーブラを見たシーナは、自分は歌の道に進むべきだと確信したそうです。

そういう彼女にとって映画の主題曲は、とてもうれしい仕事だったことでしょう。

しかも007シリーズというのですから尚更です。

曲を書いたのは、映画の音楽担当であるビル・コンティ(Bill Conti)。

元々この曲は、ブロンディ(Blondie)のデボラ・ハリ(Deborah Harry)が歌う予定だったそうですが、結果的にシーナが歌うことになりました。

シーナは見事期待に応えて、すばらしい歌を聞かせてくれています。

 

8位「The Lover in Me」(アルバム:The Lover in Me)

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■曲名:The Lover in Me
■曲名邦題:ラヴァー・イン・ミー
■アルバム名:The Lover in Me
■アルバム名邦題:ラヴァー・イン・ミー
■動画リンク:「The Lover in Me」

1980年代の彼女は、音楽的な変遷を繰り返していました。

まずデビュー時のポップ路線から始まり、しっとりした大人の路線に変更。

その後、セクシーなR&B路線へとシフトしていきました。

この曲はベイビーフェイス(Babyface)が提供しています。

私はR&B路線になってから、彼女の歌い方が少し変わったように感じます。

以前はそれほどクセが強くない歌い方でしたが、この頃はR&Bらしい少し粘っこい歌い方に変わりました。

この路線は次作の「ホワット・カムズ・ナチュラリー(What Comes Naturally)」まで続きました。

 

9位「Are You Man Enough」(アルバム:Madness, Money & Music)

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■曲名:Are You Man Enough
■曲名邦題:愛のパスポート (アー・ユー・マン・イナフ)
■アルバム名:Madness, Money & Music
■アルバム名邦題:マシーナリー
■動画リンク:「Are You Man Enough」

アーティストには音楽から人柄がうかがえる場合と、そうでない場合があります。

彼女は音楽から人間性が見えにくいタイプだったかもしれません。

彼女はほぼ自分で曲を書かないので、歌詞からも人柄や考え方が見えてきませんし。

そこでいくつかインタビューを読んでみました。

彼女の全盛期は1980年代だと思いますが、彼女にとっては良い時期ではなかったそうです。

やりたいことができなくて、あまり楽しい記憶がないのだとか。

様々なインタビューを読んで思ったのは、彼女はとても感情豊かな人だったということです。

人間性が見えなかったのは、単に自分を抑えていただけなのですね。

また彼女が影響を受けた音楽が、古いシンガーソングライターやジャズ・シンガーだということも分かりました。

このアルバムはバーブラ・ストライザンドのような曲が多く、彼女はしっかり歌いこなしています。

辛い時期だった1980年代の中にあって、最も素の自分を表現できたアルバムかもしれません

 

10位「Telefone (Long Distance Love Affair)」(アルバム:Best Kept Secret)

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■曲名:Telefone (Long Distance Love Affair)
■曲名邦題:TELEPHONE(テレフォン)
■アルバム名:Best Kept Secret
■アルバム名邦題:秘密
■動画リンク:「Telefone (Long Distance Love Affair)」

彼女のボーカルには1つ特徴があります。

声が少し金属的で、特に高音部でキンキンするところがあります。

三白眼的といいますか。

そうした声質は、こういう尖った曲でこそ映えるかもしれません。

前作「Madness, Money & Music」はすばらしい出来でしたが、セールス的にはかなり苦戦しました。

そこで彼女はこのアルバムで、路線を修正してきました。

当時の彼女は1、2曲だけで消えてしまわないようキャリア形成しようと考えていたそうです。

だからこそ売れることにこだわって、やりたくない音楽にも挑戦してきたそうです。

その後彼女は「ノー・ストリングス(No Strings)」で、昔からやりたかったジャズに挑戦しました。

以降はヒットチャートに顔を出すことはなくなりましたが、それでも本望だったかもしれません。

その後も順調にアルバムをリリースできていますし。

最初は不本意でも自分の知名度を高めて、その後マイペースで自分のやりたい音楽に移行する戦略は、どうやら成功したようですね。

ただ私などは、彼女にとって不本意だったと思われるこういう曲も好きですが。

 

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