今回はオフコースのランキングを作成しました。
ただし初期限定で選曲しました。
売れていない時期の曲が中心ですが、今改めて再評価したい曲ばかりです。
- 1 1位「秋の気配」(アルバム:JUNKTION)
- 2 2位「眠れぬ夜」(アルバム:ワインの匂い)
- 3 3位「別れの情景(1)」(アルバム:この道をゆけば / オフ・コース・ラウンド2)
- 4 4位「愛の唄」(アルバム:ワインの匂い)
- 5 5位「夏の終り」(アルバム:FAIRWAY)
- 6 6位「潮の香り」(アルバム:JUNKTION)
- 7 7位「ワインの匂い」(アルバム:ワインの匂い)
- 8 8位「心さみしい人よ」(アルバム:FAIRWAY)
- 9 9位「よみがえるひととき」(アルバム:オフ・コース1 / 僕の贈りもの)
- 10 10位「歌を捧げて」(アルバム:SONG IS LOVE)
- 11 関連記事
- 12 記事一覧
- 13 note・SNS等
1位「秋の気配」(アルバム:JUNKTION)

■曲名:秋の気配
■アルバム名:JUNKTION(1977年)
■動画リンク:「秋の気配」
彼らは季節がテーマの曲が多いように思います。
しかも夏まっただ中など季節そのものではなく、季節の前後やうつろいを取り上げる傾向にあります。
この曲名は「秋の気配」ですが、後でご紹介する「夏の終り」も同じ時期を題材にしているかもしれません。
この曲では季節の移り変わりに、別れの予感を重ね合わせています。
AH 嘘でもいいから
微笑むふりをして
僕の精一杯の優しさを
あなたは受けとめる筈もない
こんなことは今までなかった
ぼくがあなたから離れていく秋の気配(作詞:小田和正)
2人はまだ別れていないようです。
しかし彼女はもう男性に微笑む気遣いがなく、男性は2人の関係が終わったと悟ります。
男性側も女性に辛辣な視線を向けている様子がありますね。
さてこの曲の舞台は、横浜港の見える丘公園です。
写真を引用しておきましょう。
上の写真を見ながら聞いていただくと、より曲の雰囲気が味わえるかもしれません。
2位「眠れぬ夜」(アルバム:ワインの匂い)

■曲名:眠れぬ夜
■アルバム名:ワインの匂い(1975年)
■動画リンク:「眠れぬ夜」
一般的にこの曲は西城秀樹のバージョンで知られています。
そちらもリンクを貼っておきましょう。
この曲は当初バラード・ナンバーでした。
しかしプロデューサーの武藤敏史が、アップテンポにするよう強くすすめたそうです。
それまでのアルバム『僕の贈りもの』[注 2]と『この道をゆけば』[注 3]に足りなかったものは何か。それはオフコースの場合、無条件に、理屈ぬきに誰もが楽しめるような曲や、シンプルな曲が少なすぎたのではないだろうか、と僕は判断したわけである。
武藤氏の判断は英断だったと思います。
そのおかげで西城秀樹のカバーがヒットして、オフコースのオリジナルも48位まで上がりましたから。
当時鳴かず飛ばずだった彼らにとって、この曲はブレイクの足掛かりとなりました。
3位「別れの情景(1)」(アルバム:この道をゆけば / オフ・コース・ラウンド2)

■曲名:別れの情景(1)
■アルバム名:この道をゆけば / オフ・コース・ラウンド2(1974年)
■動画リンク:「別れの情景(1)」
この曲は「秋の気配」と同じく、恋人関係が冷えていく様子が歌われています。
この曲にはパート2もあって、そちらもなかなかの名曲です。
彼らには純粋な喜びを歌った曲もありますが、人生の負の側面を取り上げた曲も少なくありません。
辛い別れ、心が冷めていく過程、眠れない夜など。
そのせいか、彼らの音楽は暗いと呼ばれることがありました。
ただ当時は「暗い=悪」といったおかしな風潮が強すぎたかもしれません。
もちろんそんなことは音楽の価値とは別問題です。
今こそ彼らの音楽は、色眼鏡なしで評価されるべきかもしれません。
4位「愛の唄」(アルバム:ワインの匂い)

■曲名:愛の唄
■アルバム名:ワインの匂い(1975年)
■動画リンク:「愛の唄」
彼らの全盛期は「愛を止めないで」と「さよなら」という2大ヒットで始まったと言われています。
この記事はその直前までを対象にしました。
ここでその2曲と私の好きな曲をまとめてご紹介しましょう。
オフコース – 愛を止めないで
オフコース – さよなら
オフコース – Yes – No
なぜこの記事で全盛期を含めなかったか、2つ理由があります。
1つは前期だけで良い曲がゆうに10曲以上あったこと。
もう1つの理由は以降は有名曲やヒット曲が多いので、改めてご紹介しなくてもよさそうだと思ったからです。
今回この記事では、初期に絞ってその時期ならではの魅力をお伝えしたいと思いました。
5位「夏の終り」(アルバム:FAIRWAY)

■曲名:夏の終り
■アルバム名:FAIRWAY(1978年)
■動画リンク:「夏の終り」
この記事で取り上げたのは、小田和正と鈴木康博の2人体制の時期です。
彼らは次作から清水仁・大間ジロー・松尾一彦の3人が加わり、バンド編成になりました。
このアルバムの時点で上記3人はまだ正式メンバーではなかったものの、既にレコーディングには参加していました。
さて「Off Course」というバンド名は、小田和正が在籍していた野球チームの名前「Of Course」から名付けられたそうです。
当時小田和正は早稲田大学で建築学を学んでおり、音楽と建築どちらの道に進むか相当悩んだようです。
結局彼は音楽の道を選びました。
ちなみに「f」1つ増えた「Off Course」は「もちろん」ではなく「道を外れて」という意味です。
そしてこのアルバムの名前は、「FAIRWAY」。
「FAIRWAY」とは、ゴルフ場で短く芝生が刈られた場所でのことで、安定してプレイできる場所のこと。
武藤敏史によれば「78年春より、オフコースはいよいよ爆発するぞという確実な手ごたえを感じ始めた僕らは、もうCMだなんだと売るための小細工は一切必要ない。
あとはただ音楽のフェアウェイを進んでいけばいいのだ、という考えをそのまま生かしてこのアルバムのタイトルも生まれた」[1]と振り返っている。
実際このアルバムは、アルバム・チャートで初のトップテン入りをはたしました。
道を外れて音楽業界に飛び込んだ彼らは、この作品で無事フェアウェイをキープできたようですね。
6位「潮の香り」(アルバム:JUNKTION)

■曲名:潮の香り
■アルバム名:JUNKTION(1977年)
■動画リンク:「潮の香り」
この曲は鈴木康博の曲です。
作詞・作曲。ボーカル、全て彼が担当しています。
今回は小田和正の曲を多く取り上げましたが、正直分かりやすい名曲は小田和正の方が多いかもしれません。
ただアルバムを通して聞くと、鈴木康博の存在が必要不可欠であることを実感します。
鈴木康博の曲は派手さこそありませんが、独特の味わい深さがあります。
鈴木康博が抜けた後リリースされた「The Best Year of My Life」を聞いた時、私は鈴木氏の影響の大きさを感じたものでした。
この曲はとても鈴木康博らしい曲です。
このアルバムでは他に「恋人よ、そのままで」もすばらしい出来です。
7位「ワインの匂い」(アルバム:ワインの匂い)

■曲名:ワインの匂い
■アルバム名:ワインの匂い(1975年)
■動画リンク:「ワインの匂い」
彼らの曲は五感で訴えかけてきます。
その点に関しては2人に共通する資質だと思われ、実際先程の「潮の香り」も匂いがテーマでした。
他にも予感だとか気配だとか、心理と情景をセットで描写した曲が多いように思います。
五感を駆使してつくられた曲は、リスナーの五感にも訴えてくるものです。
はじめてこの曲を聞いた子供の私は、ワインを飲んだことはありませんでしたが、憂いと甘美が背中合わせの大人の世界を感じ取りました。
このアルバムの1曲目は、雨の音から始まりますが、やはりここでもイメージを喚起させてきますね。
さて今回は初期を対象にしました。
私はこのアルバムは全期間を通じて最高傑作だと思っています。
初期の彼らはアメリカのバンド、ブレッド(Bread)にも似た上質なセンチメントが魅力でした。
8位「心さみしい人よ」(アルバム:FAIRWAY)

■曲名:心さみしい人よ
■アルバム名:FAIRWAY(1978年)
■動画リンク:「心さみしい人よ」
彼らについてプロデューサーの武藤敏史の存在抜きには語れません。
先程述べたように、武藤氏の提案でアップテンポに変更した「眠れぬ夜」が小ヒットしました。
同名のアルバムは62位を記録し、それ以降34位→21位→16位、そしてこのアルバムは8位と順調にステップアップしています。
また彼らの人気が高まる過程で「SELECTION 1973-78」というベスト盤が、とても大きな役割をはたしました。
2人はベスト・アルバムについて興味を示さなかったようです。
しかし武藤氏は以下のように主張し、リリースを後押ししました。
これだけたくさんの良い曲があるのだから、この辺でベスト・アルバムを作っておいたほうがいいのじゃないか。
ベスト・アルバムをまず聴いてもらえれば、それがファンの人にとって、オリジナル・アルバムへと戻っていく通過点になるのではないか
武藤氏はオフコースがブレイクする過程で、幾度も決定的な貢献をした人でした。
9位「よみがえるひととき」(アルバム:オフ・コース1 / 僕の贈りもの)

■曲名:よみがえるひととき
■アルバム名:オフ・コース1 / 僕の贈りもの(1973年)
■動画リンク:「よみがえるひととき」
この時期の彼らの音楽を紹介する時、私はキリンジを引き合いに出したことがあります。
どちらも2人の優れたソングライター・コンビですが、それだけではありません。
少しひねった作風や意外と毒を含んだ歌詞。
そしてなにより両者とも、ポール・ウィリアムズ(Paul Williams)の影響を感じます。
ポール・ウィリアムズは、カーペンターズなどに楽曲を提供したことで知られています。
初期のオフコースのピアノはカーペンターズを感じさせますし、メロディはポール・ウィリアムズっぽいかもしれません。
コーラスに至っては、明らかにポール・ウィリアムズの影響下にあります。
実際彼らはカーペンターズの大ファンで「愛の唄」は英語版のデモテープを作成し、リチャード・カーペンター(Richard Carpenter)に送ったことがあったのだとか。
キリンジにもポール・ウィリアムズの影響がうかがえます。
先程ご紹介した「心さみしい人よ」もキリンジっぽいですし、小田和正と堀込泰行の声質も少し似ていないでしょうか。
さて一般的にこのアルバムでは、アルバム・タイトル曲や「水曜日の午後」が人気です。
後者だけリンクを貼っておきましょう。
10位「歌を捧げて」(アルバム:SONG IS LOVE)

■曲名:歌を捧げて
■アルバム名:SONG IS LOVE(1976年)
■動画リンク:「歌を捧げて」
最後に個人的偏愛曲をご紹介します。
この曲は前半だけならば私は選びません。
この曲は後半2:13からが聞きものです。
後半の歪んだ木漏れ日フォークみたいな箇所は、オフコースの音楽通じて最高の瞬間の一つだと確信しています。
この部分は次のアルバム「JUNKTION」の1曲目「INVITATION」のイントロでも、同じメロディが使われていました。
つまり次のアルバムに連続性を持たせたのですね。
私などはこういう使い方はもったいないので、その箇所だけで1曲独立してほしいと思ってしまいますが。
今回は全盛期以前に焦点を当ててみました。
この時期はソフトロックやキリンジ経由など、再評価の切り口は沢山あります。
もし気に入ったら引き続き「Three and Two」「We are」などの名作を聞いてみてください。
関連記事
記事一覧
note・SNS等
■Spotifyプレイリスト
※ドライブや作業用にご活用ください
■おとましぐらXアカウント
※フォローをお願いいたします!
■このブログの「トップページ」に戻る
※お気に入りに登録をお願いいたします!
