今回はジェイソン・ムラーズのランキングを作成しました。
この人はボーカルとギターどちらも絶品で、その上優れたソングライターでもあります。
現代型シンガーソングライターの完成形みたいな人かもしれません。
- 1 1位「Make It Mine」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)
- 2 2位「I’m Yours」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)
- 3 3位「The World as I See It」(アルバム:Love Is a Four Letter Word)
- 4 4位「Wordplay」(アルバム:Mr. A–Z)
- 5 5位「The Remedy (I Won’t Worry)」(アルバム:Waiting for My Rocket to Come)
- 6 6位「Unlonely」(アルバム:Know.)
- 7 7位「Lucky(featuring Colbie Caillat)」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)
- 8 8位「Have It All」(アルバム:Know.)
- 9 9位「Geek in the Pink」(アルバム:Mr. A–Z)
- 10 10位「You and I Both」(アルバム:Waiting for My Rocket to Come)
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1位「Make It Mine」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)

■曲名:Make It Mine
■曲名邦題:メイク・イット・マイン
■アルバム名:We Sing. We Dance. We Steal Things.(2008年)
■アルバム名邦題:ウィ・シング。ウィ・ダンス。ウィ・スティール・シングス。
※ジャケットはシングルのもの
■動画リンク:「Make It Mine」
この人はジョン・メイヤー(John Mayer)とよく比較されています。
確かに音楽的にも近いと思いますが、共に優れたギタリストという共通点があります。
ジェイソン・ムラーズは、テクニックをアピールするタイプではありません。
たとえばこの曲では、イントロのミュートしたギターもすばらしいですが、その後11秒、32秒、49秒も聞きものです。
どれも極めてシンプルですが、ツボを押さえた演奏に感心してしまいます。
ギターという楽器の使い方をよく分かっている感が半端ありませんね。
さてこのアルバムは良い曲がそろっていて、特に冒頭の3曲はどれも名曲を呼ぶにふさわしい出来です。
私は彼の最高傑作だと思っています。
2位「I’m Yours」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)

■曲名:I’m Yours
■曲名邦題:アイム・ユアーズ
■アルバム名:We Sing. We Dance. We Steal Things.(2008年)
■アルバム名邦題:ウィ・シング。ウィ・ダンス。ウィ・スティール・シングス。
■動画リンク:「I’m Yours」
彼の最大のヒット曲です。
この曲はビルボートのシングル・チャートで6位を獲得しました。
しかし本当の偉業は、76週チャートインしたロングセラーということかもしれません。
つまり入れ替わりが激しいシングル・チャートで、1年以上もチャート・インしていたのですね。
シングルカットされる以前から、この曲は彼のファンに愛されていました。
実は元々この曲は、エクストラ・クレジットと呼ばれる限定版EPの収録曲にすぎませんでした。
そちらのバージョンのリンクを貼っておきましょう。
Jason Mraz – I’m Yours (Original Demo)
彼はライブでこの曲を歌うと、既にファンがこの曲の歌詞を知っていて一緒に歌っていることに驚きました。
そこで彼は次のアルバムでこの曲を正式に録音して、シングルカットすることにしました。
その結果、先程のご紹介したようなロングセラーになったのですね。
3位「The World as I See It」(アルバム:Love Is a Four Letter Word)

■曲名:The World as I See It
■曲名邦題:ザ・ワールド・アズ・アイ・シー・イット
■アルバム名:Love Is a Four Letter Word(2012年)
■アルバム名邦題:ラヴ・イズ・ア・フォー・レター・ワード
■動画リンク:「The World as I See It」
このアルバムは「Love Is a Four Letter Word」というタイトルです。
英語で「Four Letter Word」といえば、不快だったり卑猥な意味の四文字言葉のこと。
しかし彼は「Love」も「Four Letter Word」だと言いたいのですね。
ちなみに彼はバイセクシャルです。
これまで彼は何度か婚約や結婚していますが、相手は全員女性でした。
有名なところでは、サーフ・ミュージック界のミューズ、トリスタン・プリティマン(Tristan Prettyman)とも婚約していました。
その後破談になったようですが。
2015年には、クリスティーナ・カラノという女性と結婚しました。
しかしその後彼は、カラノとの交際中に男性と関係を持ったことを告白しています。
そういった経緯を考えると「Love Is a Four Letter Word」というアルバム名も、どこか意味深に思えてきますね。
さて今回ご紹介した曲は、メランコリーなシティポップです。
このアルバムでは、他にも以下の曲がおすすめです。
Jason Mraz – Be Honest(featuring Inara George)
4位「Wordplay」(アルバム:Mr. A–Z)

■曲名:Wordplay
■曲名邦題:ワードプレイ
■アルバム名:Mr. A–Z(2005年)
■アルバム名邦題:MR.A-Z
■動画リンク:「Wordplay」
「Wordplay」とは「言葉遊び」のこと。
また「Mr. A–Z」というアルバム名は、この曲の歌詞で意味が明かされています。
なんでも「AからZまでの文字を自由自在に駆使する男」といった意味なのだとか。
同時に「Mr. A–Z」は「Jason Mraz」の「Mraz」のことでもあります。
確かに言葉の扱いに長けているようですね。
さてこの曲の歌詞を読むと、かなり好き勝手に語っているように思いました。
僕は世界中を旅して、新しいセンセーションを巻き起こしてきた
中には2作目のスランプに苦しんでいると言う人もいる
しかしみんなはまるで宗教のように僕の新しい曲を必要しているのだろう
では言葉の魔術師たる僕が、言葉遊びの曲でも書いてみせよう
意訳ですが、そんな感じの歌詞です。
どこまでがユーモアでどこまでが自信家なのか、真意を図りかねますね。
5位「The Remedy (I Won’t Worry)」(アルバム:Waiting for My Rocket to Come)

■曲名:The Remedy (I Won’t Worry)
■曲名邦題:ザ・レメディ(アイ・ウォント・ウォーリー)
■アルバム名:Waiting for My Rocket to Come(2002年)
■アルバム名邦題:ウェイティング・フォー・マイ・ロケット・トゥ・カム
■動画リンク:「The Remedy (I Won’t Worry)」
初期の彼を代表する曲です。
当時の彼はとにかく饒舌で、言葉を次から次へと速射砲のように紡ぎ出すイメージでした。
中には言葉を操る才能は認めるが、軽薄でチャラいと感じる人もいたかもしれません。
この曲は高校時代の友人が癌と診断されたことをテーマにした曲です。
曲名の「The Remedy (I Won’t Worry)」とは「救済策(私は心配していない)」という意味。
彼はこの曲で「そんな病気は俺が治してやる」と歌っています。
「だから一人で部屋に閉じこもるな」と。
この曲は彼のデビュー・シングルで、いきなり15位を記録しています。
当初から彼は言葉遊びと言葉の意味の両面でリスナーにアピールしていました。
6位「Unlonely」(アルバム:Know.)

■曲名:Unlonely
■曲名邦題:アンロンリー
■アルバム名:Know.(2018)
■アルバム名邦題:ノウ。
■動画リンク:「Unlonely」
このアルバムの前作「Yes!」は穏やかな作風に変化しました。
その変化は一部のファンから不評でしたが、私はそれほど悪い変化だと思いません。
ただ曲が地味なので、こういうランキングでは不利に働きますが。
「Yes!」から1曲ご紹介しておきましょう。
こういう内省的で穏やかな歌も悪くありませんね。
ただ元々エネルギッシュな彼のこと、その作風には安住しませんでした。
このアルバム「Yes!」の次作「Know.」では、明るく屈託のない作風に揺れ戻しました。
「Yes!」も良い作品ですが、彼は良さは陽性の作風が似合うように思います。
7位「Lucky(featuring Colbie Caillat)」(アルバム:We Sing. We Dance. We Steal Things.)

■曲名:Lucky(featuring Colbie Caillat)
■曲名邦題:ラッキー(フィーチャリング コルビー・キャレイ)
■アルバム名:We Sing. We Dance. We Steal Things.(2008年)
■アルバム名邦題:ウィ・シング。ウィ・ダンス。ウィ・スティール・シングス。
■動画リンク:「Lucky(featuring Colbie Caillat)」
この曲ではコルビー・キャレイという女性とデュエットしています。
コルビー・キャレイは女性版ジャック・ジョンソン(Jack Johnson)みたいに言われている人。
サーフ・ミュージック界隈は、人の交流が活発な印象があります。
その先入観のせいか、てっきり私はトリスタン・プリティマンのように、元々友達だったのだろうと思っていました。
しかし当時2人は面識がなかったそうです。
なんでもMySpaceで彼は彼女の音楽を聞いて気に入り、そのまま勢いで電話して共演を持ちかけたのだとか。
当時既に彼は売れっ子で大スターでしたが、随分フットワークが軽いのですね。
この曲はグラミー賞の最優秀ポップ・コラボレーション賞を受賞しています。
8位「Have It All」(アルバム:Know.)

■曲名:Have It All
■曲名邦題:ハヴ・イット・オール
■アルバム名:Know.(2018年)
■アルバム名邦題:ノウ。
■動画リンク:「Have It All」
この曲は、ミャンマー旅行中に仏教の僧侶から祝福を受けた経験を元に書かれたそうです。
この曲のメッセージはとてもシンプルです。
君には全ての願いを叶えてほしい。
当時の彼はリリースするアルバム全てがヒットしていて、順風満帆でした。
この曲も彼が得意とするスタイルです。
彼はこういう曲をいくらでも書けるでしょうし、出せば当然のように売れることでしょう。
しかしこの後彼は、その必勝スタイルを変えることを選択しました。
次作の「Look for the Good」では、全曲レゲエの曲で埋め尽くされています。
これまで彼は、5作連続アルバムをトップテンに送り込んできました。
しかし「Look for the Good」はトップテン入りどころか、チャートインすら逃しています。
おそらく以前から彼はレゲエをやりたいと思っていたのかもしれません。
しかしそれだと売れないのは分かっていたので気持ちを封印していたが、僧侶の言葉でふっきれたのかもしれません。
フットワークの良い彼のこと、変わることを選択したのではないでしょうか。
9位「Geek in the Pink」(アルバム:Mr. A–Z)

■曲名:Geek in the Pink
■曲名邦題:ギーク・イン・ザ・ピンク
■アルバム名:Mr. A–Z(2005年)
■アルバム名邦題:MR.A-Z
■動画リンク:「Geek in the Pink」
彼の音楽はサーフ系と呼ばれることがあります。
サーフ・ミュージックの代表的なアーティストとしては、ジャック・ジョンソンやGラブ(G. Love)などが知られています。
彼らの音楽は、オーガニックでナチュラルなサウンドが特徴です。
ただ私はリズム面でも、過去のシンガーソングライターとは違うように感じます。
Gラブなどでも顕著ですが、HIPHOPのリズムをうまく消化しています。
この曲もそんな感じがしないでしょうか。
実際この曲の歌詞でも独創性のないドラムを茶化して、HIPHOPを楽しんでいる様子が歌われています。
初期の彼の歌い方にもHIPHOPの影響を感じますし。
その意味で彼は当時新しいタイプのシンガーソングライターだったと思います。
10位「You and I Both」(アルバム:Waiting for My Rocket to Come)

■曲名:You and I Both
■曲名邦題:ユー・アンド・アイ・ボース
■アルバム名:Waiting for My Rocket to Come(2002年)
■アルバム名邦題:ウェイティング・フォー・マイ・ロケット・トゥ・カム
■動画リンク:「You and I Both」
デビュー前の彼は、コーヒーショップなどでライブに明け暮れていました。
2001年には自主製作のCD「Live at Java Joe’s」をリリースしました。
この曲はその頃からのレパートリーだったようです。
デビュー前の音源を探したら、こんな動画が見つかりました。
Jason Mraz – 07 – You and I Both – Java Joes
さていつも私は隠れ名曲を入れていますが、今回は定番曲ばかりになってしまいました。
最後に1曲、私的名曲をご紹介しておきましょう。
音楽業界で成功するには、才能に恵まれているだけでは充分ではありません
ハングリーな人が成功する傾向があります。
その点彼はハングリーでフットワークの軽い人でしたし、成功すべくして成功したように思います。
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