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ジャズ・ボーカル(Jazz Vocal)の名曲名盤12選【定番・代表曲・隠れた名曲】

今回はジャズ・ボーカルのランキングを作成しました。

ただし単独でランキング記事にする予定の人は除外しました。

またスムース・ジャズ系の人は別ランキングにしたいと思いますので、対象外にしています。

ただこういう制約があっても、入れ忘れた名曲がまだまだありそうですが。

あと残念なのは、マリーン(Marlene)の「ボーイフレンド(Beware Boyfriend)」の動画が見つからず、ご紹介できなかったことです。

トニー・マンスフィールド(Tony Mansfield)が曲を書き、マリ・ウィルソン(Mari Wilson)が歌った名曲のカバーです。

「デジャ・ヴー(Deja Vu)」というアルバムに入っていますので、興味のある方はチェックしてみてください。

とは言っても、今回ご紹介できた曲も名曲ぞろいです。

ジャズ・ボーカルの名曲の数々をご堪能ください。

 

1位 Peggy Lee「I’ve Got You Under My Skin」(アルバム:Black Coffee)

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■アーティスト名:Peggy Lee
■アーティスト名カナ:ペギー・リー
■曲名:I’ve Got You Under My Skin
■曲名邦題:アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン
■アルバム名:Black Coffee
■アルバム名邦題:ブラック・コーヒー
■動画リンク:Peggy Lee「I’ve Got You Under My Skin」
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まずピアノの後にミュートのトランペットが入り、その後ペギーの少しハスキーなボーカルが始まります。

この出だしだけでもう最高。

女性ジャズ・ヴォーカルには様々なタイプがあります。

甘い高音を活かしたかわいこちゃんタイプ、オールマイティな実力派タイプ、クールで知的なタイプなど。

その中でペギーはハスキーで、大人っぽい落ち着いた歌唱が魅力的な人です。

さてこの曲は私が大好きなスタンダードナンバーです。

好きな曲はメロディを崩して歌ってほしくないものですが、残念ながらこの曲はフェイクを入れて歌われることが多いかもしれません。

しかしここでは比較的素直にメロディを解釈して歌ってくれています。

好きな歌手、好きな曲、最適なメロディ解釈という三拍子揃った私的名曲名唱です。

 

2位 Matt Dennis「We Belong Together」(アルバム:Plays & Sings Matt Dennis)

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■アーティスト名:Matt Dennis
■アーティスト名カナ:マット・デニス
■曲名:We Belong Together
■曲名邦題:ウィー・ビロング・トゥゲザー
■アルバム名:Plays & Sings Matt Dennis
■アルバム名邦題:プレイズ・アンド・シングス
■動画リンク:Matt Dennis「We Belong Together」
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この人は基本的に曲を書くのが本職の人です。

彼が作曲した曲を挙げておきましょう。

・エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー(Everything Happens To Me)
・コートにすみれを(Violets For Your Fur)
・エンジェル・アイズ(Angel Eyes)
・ウィル・ユー・スティル・ビー・マイン(Will You Still Be Mine)

おそらくジャズファンであればご存知の曲ばかりではないでしょうか。

さてこのアルバムで彼は上記の曲全てを、ピアノの弾き語りで歌っています。

今回は彼の妻ヴァージニア・マクシー(Virginia Maxey)とのデュエットの曲を選んでみました。

ヴァージニアについてはこのアルバムでしか聞いたことはありませんが、素人ではなく完全にプロの歌ですね。

マットより歌がうまいですし(笑)

しかしマット自身によるピアノの洒脱なこと!

私のヘビーローテーションになっている1枚です。

 

3位 Tom Lellis「Lucky Southern」(アルバム:And in This Corner)

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■アーティスト名:Tom Lellis
■アーティスト名カナ:トム・レリス
■曲名:Lucky Southern
■曲名邦題:ラッキー・サザン
■アルバム名:And in This Corner
■アルバム名邦題:アンド・イン・ディス・コーナー
■動画リンク:Tom Lellis「Lucky Southern」
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今回の中では比較的新しい、1981年リリースの曲です。

私は友人から教えてもらったのですが、この曲はカフェ・アプレミディにも収録されているようですね。

まずクルーナー気味のボーカルがすばらしい。

曲調としてはブラジリアン・グルーヴですが、トム・レリスは正統派ジャズ・ボーカリストといった印象です。

演奏もジャック・ディジョネット(Jack DeJohnette)やエディ・ゴメス(Eddie Gomez)などの手練れが参加しています。

また1:04からのビル・ドビンズ(Bill Dobbins)のピアノもまたすばらしい。

しかしこの曲を決定的にしているのは、ヴィブラフォンのロン・フッシュ(Ron Busch)とフルートのジェレミー・スタイグ(Jeremy Steig)の2人ではないでしょうか。

この曲に涼やかな彩りを加えています。

 

4位 Anita O’Day「Tea For Two」(アルバム:Anita O’Day at Mister Kelly’s)

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■アーティスト名:Anita O’Day
■アーティスト名カナ:アニタ・オデイ
■曲名:Tea For Two
■曲名邦題:二人でお茶を
■アルバム名:Anita O’Day at Mister Kelly’s
■アルバム名邦題:アニタ・オデイ・アット・ミスター・ケリーズ
■動画リンク:Anita O’Day「Tea For Two」
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ジャズ・シンガーとは、器楽的唱法を特徴とするジャズ・フィーリングを持った歌い手のことです。

器楽的唱法とは、サックスやピアノなどの演奏をボーカルで再現するといった意味ですが、これは必須ではありません。

重要なのはジャズ・フィーリングですが、感覚的なものなので言葉で説明するのは困難です。

実際にこの曲を聞いていただいた方がいいでしょう。

まずイントロから高速ブラシのドラムの後に、アニタの歌が始まります。

普通の歌い方とはかなり趣きが異なりますが、それは器楽的唱法だからでしょうね。

ではジャズ・フィーリングとはどういうものかは、2:04からをお聞きください。

アニタとドラムの掛け合いのところで、彼女の歌にはジャズ的としか言いようがないニューアンスがあります。

なんとなく分かっていただけるのではないでしょうか。

 

5位 Sarah Vaughan「A Lover’s Concerto」(アルバム:The Best of Sarah Vaughan)

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■アーティスト名:Sarah Vaughan
■アーティスト名カナ:サラ・ヴォーン
■曲名:A Lover’s Concerto
■曲名邦題:ラヴァーズ・コンチェルト
■アルバム名:The Best of Sarah Vaughan
■アルバム名邦題:ラヴァーズ・コンチェルト ~ポップス・オン・サラ・ヴォーン
■動画リンク:Sarah Vaughan「A Lover’s Concerto」
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この曲は多くのテレビCMに使用されてきたので、ご存知の方も多いと思います。

特にジャズ・ヴォーカルのビギナーの方におすすめの曲かもしれません。

ちなみにジャズ・ボーカルについては、必ず押さえておかなければいけない人たちがいます。

「女性ジャズボーカル四天王」とでも申し上げておきましょうか。

・ビリー・ホリデイ(Billie Holiday)
・エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald)
・サラ・ヴォーン(Sarah Vaughan)
・カーメン・マクレエ(Carmen McRae)

特にサラ・ヴォーンはサッカーでいえば、身体が大きく、高さ、強さ、テクニック、キープ力、戦術眼など全てを兼ね備えてゴールを量産するフォワードみたいな存在です。

要するにオールマイティですごいというわけですが、しかしそんな怪物サラはその実力ゆえに遠回りをしたように思われてなりません。

昔は実力をそのまま解放してしまうと「確かにすごいけれど、しかし、、、」となるところがありました。

しかし1977年にノーマン・グランツ(Norman Granz)のパブロ・レコード(Pablo Records)に移籍したあたりから、歌に包容力や引き算の美学が感じられるようになってきました。

この曲は晩年のエラを彩る名曲ですが、豊かな声量と優雅なボーカル・コントロールが圧巻です。

気品が感じられる曲に仕上がっています。

 

6位 Bob Dorough「Three Is a Magic Number」(アルバム:Sunday at Iridium)

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■アーティスト名:Bob Dorough
■アーティスト名カナ:ボブ・ドロウ
■曲名:Three Is a Magic Number
■曲名邦題:スリー・イズ・ア・マジック・ナンバー
■アルバム名:Sunday at Iridium
■動画リンク:Bob Dorough「Three Is a Magic Number」
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この曲はHIPHOPのファンやフリーソウルのファンにおなじみです。

デ・ラ・ソウル(De La Soul)の「マジック・ナンバー(The Magic Number)」の元ネタですから。

この曲のオリジナルは「マルティプリケイション・ロック(Multiplication Rock)」というアルバムに収録されていますが、私はこちらのライブバージョンの方をおすすめします。

「Multiplication Rock」とはつまり「掛け算ロック」のことで、元々は子供向けの曲だといえるでしょう。

しかしこの人には、子供も大人も関係ない魅力があります。

おそらくこの人の最大の魅力は、ユーモアをまじえた語り口ではないでしょうか。

この曲を聞くと、歌としゃべりがシームレスで、しかし耳を惹きつける洒脱な魅力があります。

ほとんど話芸と言ってもいいような。

たとえば3:03ぐらいからの観客との掛け合いなどは楽しすぎます。

ジャズ・ボーカルの楽しさを伝えてくれる人だと思います。

 

7位 Julie London「So In Love」(アルバム:All Through the Night: Julie London Sings the Choicest of Cole Porter)

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■アーティスト名:Julie London
■アーティスト名カナ:ジュリー・ロンドン
■曲名:So In Love
■曲名邦題:ソー・イン・ラヴ
■アルバム名:All Through the Night: Julie London Sings the Choicest of Cole Porter
■アルバム名邦題:オール・スルー・ザ・ナイト
■動画リンク:Julie London「So In Love」
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この人は外見的にはブロンド美女系ジャズ・シンガーの代表格といえるでしょう。

しかし彼女の歌はそれほど甘いとはいえませんし、ウィスパー・ボイスでもありません。

彼女の声は「スモーキー・ヴォイス」と言われています。

ハスキーな声質と中低音域を得意とする、ペギー・リーのような落ち着いたタイプのシンガーだと思います。

私は彼女の魅力について、サスペンスドラマに登場する謎の美女みたいなところがあると思います。

過去に事情があって、少し影のある女性というような。

上のアルバムジャケットも少し思わせぶりなところがありますね。

個人的にはミステリアスなこと自体に特段魅力を感じませんが、そんな私でもこの曲の謎めいた雰囲気には惹かれるところがあります。

ちなみに彼女は美貌と実力を兼ね備えていながら、歌手として自分を高く評価していなかったそうです。

そのためか人気の絶頂期にもかかわらず、あっさりと引退してしました。

彼女は「クライ・ミー・ア・リヴァー(Cry Me A River)」や「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン(Fly Me to the Moon)」などの曲の方が有名かもしれません。

しかし今回はあえて謎めいた部分を代表するこの曲をご紹介してみました。

 

8位 Sheila Landis「Schemes Of Mad September」(アルバム:Bebop Angel)

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■アーティスト名:Sheila Landis
■アーティスト名カナ:シーラ・ランディス
■曲名:Schemes Of Mad September
■アルバム名:Bebop Angel
■アルバム名邦題:ビーバップ・エンジェル
■動画リンク:Sheila Landis「Schemes Of Mad September」
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この曲は須永辰緒氏の「Organ b.SUITE」に収録されたことで知られている曲です。

ジャズ畑とは違う文脈から再評価されているので、純粋なジャズファンの方はご存知ない曲かもしれません。

このアルバムはサックス奏者のラリー・ノゼロ(Larry Nozero)と共演したアルバムです。

ブラジル色が強い曲ですが、スキャットを多用するボーカルスタイルは、ジャズ・フィーリングを感じさせてくれます。

ただスキャットは少しグダグダ感がありますし、キレもそれほどありません。

また歌の上手いシンガーがゴロゴロしているジャズボーカル界においては、歌もうまい方ではないでしょうね。

しかしなぜ取り上げたかというと、フィーリングに優れていて、感覚だけを手掛かりに突き進んでいくところに魅力を感じたからです。

もちろん歌は下手よりもうまい方がいいでしょう。

しかしジャズに限りませんが、フィーリングにすぐれた歌の方が、人の耳を惹きつけるものではないでしょうか。

この人は少しムラっ気があるシンガーだと思いますが、何かを持っている人だと思います。

 

9位 Sammy Davis, Jr & Carmen McRae「Happy to Make Your Acquaintance」(アルバム:Boy Meets Girl)

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■アーティスト名:Sammy Davis, Jr & Carmen McRae
■アーティスト名カナ:サミー・デイヴィス Jr. & カーメン・マクレエ
■曲名:Happy to Make Your Acquaintance
■アルバム名:Boy Meets Girl
■アルバム名邦題:ボーイ・ミーツ・ガール
■動画リンク:Sammy Davis, Jr & Carmen McRae「Happy to Make Your Acquaintance」
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カーメンは金属的な声と表現されることがあります。

確かに特にアップテンポの曲で高音がキンキンするというか、無機質な感じがしないでもありません。

その為この人は、スローからミディアムテンポの曲の方が良さが出るような気がします。

彼女の代表作がバラード集の「ブック・オブ・バラーズ(Book of Ballads)」というのもうなづける話です。

ただこの曲ではカーメンの違う良さが出ているかもしれません。

それを引き出しているのは、ユーモアあふれる男サミー・デイヴィス Jr. 。

曲名の「Happy to Make Your Acquaintance」は「お知り合いになれて幸せです」という意味です。

この曲の歌詞は、カーメンがサミーに初対面の人に対してどう話したらいいかを教えています。

それが「お知り合いになれて幸せです」という言葉。

サミーのパートになると、カーメンに教えられたセリフを言ってみせるという趣向です。

しかしそのサミーのユーモラスな様子に、カーメンが打ち解けてくるという仕掛けが秀逸です。

実際この曲でも、人の気持ちをなごませることに長けているサミーが、カーメンの良さを引き出しているような気がしないでしょうか。

 

10位 Mose Allison「Young Man’s Blues」(アルバム:Mose Allison Sings)

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■アーティスト名:Mose Allison
■アーティスト名カナ:モーズ・アリソン
■曲名:Young Man’s Blues
■曲名邦題:ヤング・マン・ブルース
■アルバム名:Mose Allison Sings
■アルバム名邦題:モーズ・アリソン・シングス
■動画リンク:Mose Allison「Young Man’s Blues」
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この曲はザ・フー(The Who)が「ライヴ・アット・リーズ(Live at Leeds)」でカバーしたことで有名な曲です。

ご存知のない方のためにリンクを貼っておきましょう。

The Who Young Man Blues (Live At Leeds)

まあ出だしのところ以外は全然別物ですけど(笑)

この曲はザ・フー以外にも多くのモッズ周辺の人たちにカバーされていますが、当時彼らは最もヒップな音楽に敏感な人たちでした。

さてこの曲は1分半に満たない、断片だけみたいな曲です。

この人にはもっと曲としての体裁が整っている名曲もありますが、今回はあえてこの曲をご紹介してみました。

短い中で端的に伝えようとする姿勢そのものが粋ですよね。

彼の曲をもっと堪能したい方は、デビュー作にして大傑作「バック・カントリー・スイート(Back Country Suite)」あたりをチェックしてみてください。

 

11位 Chris Connor「In Other Words (Fly Me to the Moon)」(アルバム:Chris)

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■アーティスト名:Chris Connor
■アーティスト名カナ:クリス・コナー
■曲名:In Other Words (Fly Me to the Moon)
■曲名邦題:イン・アザー・ワーズ(フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン)
■アルバム名:Chris
■アルバム名邦題:クリス
■動画リンク:Chris Connor「In Other Words (Fly Me to the Moon)」
■Amazon:このアルバムについて、他のレビューを読みたい方はこちらから

この人のベツレヘム・レーベル(Bethlehem Records)の諸作はどれも名作ばかりです。

特に「バードランドの子守唄(Lullaby Of Birdland)」という曲は、彼女の代表曲として有名です。

しかし今回は違う曲を取り上げました。

この曲はサブタイトルが示す通り「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」です。

この曲ではジュリー・ロンドンの曲の方が有名ですが、私はこちらも同じぐらいすばらしい出来だと思います。

特にアレンジに注目してお聞きください。

まず1:19からのホーンアレンジがすばらしい。

その後1:51にフルートなどを入れて、一瞬尖ったところも実にドラマティックなアレンジです。

クリス・コナーはクールなタイプのシンガーだと言われていますが、今聞くとそれほどクールに聞こえませんね。

さてここまで聞いていただいた方は、私の好みが分かってきたかもしれません。

男性ボーカルでは、声量や華麗なテクニックではなく、小粋な弾き語り系が好み。

女性ボーカルは甘いウィスパーヴォイス系が苦手で、中音域の少しハスキーな声質のシンガーが好みです。

この人などは私の好みのど真ん中といえる人かもしれません。

 

12位 Mel Torme「The Goodbye Look」(アルバム:Reunion)

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■アーティスト名:Mel Torme
■アーティスト名カナ:メル・トーメ
■曲名:The Goodbye Look
■曲名邦題:ザ・グッドバイ・ルック
■アルバム名:Reunion
■アルバム名邦題:リユニオン
■動画リンク:Mel Torme「The Goodbye Look」
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この曲は一部で話題になりました。

このアルバムでは、ドナルド・フェイゲン(Donald Fagen)の「ナイトフライ(The Nightfly)」から、この曲と「雨に歩けば(Walk Between Raindrops)」を取り上げています。

しかもそれを滅法歌の上手いメル・トーメが歌うのですから、悪かろうはずがありません。

今回取り上げた男性ジャズ・ボーカルは、本流から外れる人ばかりを取り上げてきました。

しかし最後に本物のジャズ・シンガーの魅力も、お伝えしておかなければいけません。

たとえばこの人のような。

4:52からの余裕たっぷりのスキャットは圧巻で、とても豊かな音楽的なふくらみを感じさせてくれます。

横綱相撲的歌唱とでもいえるでしょうか。

またこの曲ではバックの演奏もラテン調で、エレクトリック・ピアノも最高の演奏をしています。

ちなみにアルバムタイトルの「Reunion」とは「再会」と言う意味で、誰と再会したかというとTOTOのデヴィッド・ペイチ(David Paich)の父親、マーティ・ぺイチ(Marty Paich)です。

メルにこの曲を提案したのは、当時幅広いジャンルで活躍していたマーティ・ぺイチだと思います。

しかし与えられた歌を歌いこなすのがジャズ・シンガーという職業です。

ここでのメルの歌は、まさにジャズ・シンガーの仕事といった感じがしないでしょうか。

 

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