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キース・ジャレット(Keith Jarrett)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はキース・ジャレットのランキングを作成しました。

彼はジャズに分類されることが多いように思いますが、その音楽性は多岐に渡っています。

ジャンルに関係なく、総合ピアノ・ミュージックを追及した人かもしれません。

なお彼の音源はYoutubeに少なく、名演と呼ばれる演奏の多くは検索してもヒットしません。

今回Youtubeの動画リンクがあるのは1位、2位、7位のみです。

そこでYoutubeにないものは、代わりにOpen Spotifyのリンクを貼ってみました。

Spotifyは無料で登録できますので、ぜひSpotifyに登録してお聞きください。

 

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1位「Prayer」(アルバム:Death and the Flower)

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■曲名:Prayer
■曲名邦題:祈り
■アルバム名:Death and the Flower
■アルバム名邦題:生と死の幻想
■動画リンク:「Prayer」
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この曲はYoutubeに音源がありました。

見つかった時は、ホッとしました。

最初からこの曲を1位にすると決めていましたから。

「祈り」という邦題から想像できるように、スピリチュアルな雰囲気が感じられる曲です。

「Death and the Flower」つまり「死と花」というアルバム名も意味深ですね。

アルバムのインナースリーヴを見たところ、彼の自作詩が掲載されていました。

正確に意味を読み取ることは困難ですが、死とは幻想で、花のように生きなければいけないという内容です。

そういえば彼は、神秘思想家グルジェフの影響を受けていて「G.I. Gurdjieff: Sacred Hymns」というアルバムも発表しています。

彼の最大の魅力である、精神性を感じさせてくれるのがこの曲。

この曲の聞きどころは、4:07からです。

似たような反復フレーズは後に「The Koln Concert」でも披露されていますが、この曲はそのプロトタイプだと思います。

ちなみにこのアルバムは、以下の曲も同等の名曲です。

Keith Jarrett – Great Bird

キング・クリムゾン(King Crimson)が好きな方は、こちらの曲の方が気に入るかもしれません。

 

2位「My Back Pages」(アルバム:Somewhere Before)

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■曲名:My Back Pages
■曲名邦題:マイ・バック・ペイジ
■アルバム名:Somewhere Before
■アルバム名邦題:サムホエア・ビフォー
■動画リンク:「My Back Pages」
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この曲はカバー曲で、オリジナルはボブ・ディラン(Bob Dylan)です。

しかし彼が参考にしたのは、ザ・バーズ(The Byrds)がカバーしたバージョンとのこと。

そちらのリンクを貼っておきましょう。

The Byrds – My Back Pages

この人の演奏は、途中からエンジンがかかる演奏が多いように思います。

ただこの頃のキースは若さゆえか、最初の一音からテンションが高めです。

しかしこの曲は、なかなかピアノが始まりません。

耽美的なベースのイントロの後、47秒からようやくキースのピアノが始まります。

最初からいきなり感極まったような演奏ですね。

この曲の前半では、ただオリジナルのメロディを繰り返しているにすぎません。

しかしその旋律の美しいこと!

キースの演奏によって、原曲の魅力を再発見した人も多いと思います。

1:59ぐらいからは、その美しいメロディを更に展開させていますが、そこからは更に絶品です。

 

3位「Falling in Love with Love」(アルバム:Standards Live)

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■曲名:Falling in Love with Love
■曲名邦題:恋に恋して
■アルバム名:Standards Live
■アルバム名邦題:星影のステラ
■Spotifyリンク:「Falling in Love with Love」
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彼は1980年代、ジャズ・シーンに一石を投じました。

彼はスタンダード・ナンバーを演奏するためのピアノ・トリオ、スタンダーズを結成しました。

このトリオが生み出した音楽は、当時斬新だと言われました。

ただ冷静に聞くと、どこかが新しいのか説明が難しいように感じます。

基本的な方法論はビル・エバンス(Bill Evans)を踏襲しており、画期的とは言えません。

またスタンダード・ナンバーの解釈にも新奇性はなく、むしろメロディの解釈は保守的といえるほどです。

それでも新鮮に聞こえるのが、不思議といえば不思議です。

聞きなれたスタンダード・ナンバーを、はじめて聞いたかのような。

私はこの新鮮さをどう表現したらいいか、説明できる言葉を見つけられないでいます。

まあこの演奏の前では、言葉は無粋かもしれませんが。

 

4位「Country」(アルバム:My Song)

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■曲名:Country
■曲名邦題:カントリー
■アルバム名:My Song
■アルバム名邦題:マイソング
■Spotifyリンク:「Country」
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1980年代以降彼の演奏フォーマットは、ピアノ・トリオとソロ・ピアノばかりです。

しかし1970年代には、2つのカルテットを率いていました。

1つは先程ご紹介した「Death and the Flower」のアメリカン・カルテット。

キース以外のメンバーは、以下の通りです。

・デューイ・レッドマン(Dewey Redman):テナー・サックス
・チャーリー・ヘイデン(Charlie Haden):ベース
・ポール・モチアン(Paul Motian):ドラム

先程ご紹介した「Prayer」は、こちらのカルテットの演奏です。

しかし彼は同時並行でもう一組、ヨーロピアン・カルテットでも活動していました。

そちらのメンバーもご紹介しておきましょう。

・ヤン・ガルバレク(Jan Garbarek):テナー&ソプラノ・サックス
・パレ・ダニエルソン(Palle Danielsson):ベース
・ヨン・クリステンセン(Jon Christensen):ドラム

こちらの「Country」は、後者ヨーロピアン・カルテットの方の演奏です。

ヨーロピアン・カルテットの特徴は、北欧のコルトレーンと呼ばれていたヤン・ガルバレクの存在です。

この曲はヤンの情感豊かな演奏がすばらしいですね。

 

5位「Autumn Leaves」(アルバム:Still Live)

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■曲名:Autumn Leaves
■曲名邦題:枯葉
■アルバム名:Still Live
■アルバム名邦題:枯葉/キース・ジャレット・スタンダーズ・スティル・ライヴ
■Spotifyリンク:「Autumn Leaves」
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「Falling in Love with Love」と同じくスタンダーズの曲で、ライブ・アルバムからの選曲です。

キース以外のメンバーは、以下の2人。

・ゲイリー・ピーコック(Gary Peacock):ベース
・ジャック・ディジョネット(Jack DeJohnette):ドラム

彼らのインタープレイの凄さを味わうには、このアルバムが最適かもしれません。

この3人においては必ずしもピアノが主役ではなく、ピアノ以外の楽器が主導権を握ることも多々あります。

この曲などはその一例かもしれません。

この曲ではキースがテーマのメロディを弾いた後、しばらくの間ベースが曲をリードしています。

テーマの後、ベースのアドリブがこんなに長く続く曲は珍しいですね。

その後キースのソロが始まります。

キースの演奏が始まってからは三者混然となってきますが、4:30過ぎからは、ジャック・ディジョネットのドラムがかなり目立っています。

ドラムとベースのどちらも、リズム・キープの意識が高くないかもしれません。

しかしお互いの音を注意深く聞いて演奏しているせいか、バラバラにはなってはいませんね。

ピアノ・トリオのダイナミズムを感じさせてくれる名演だと思います。

 

6位「Be My Love」(アルバム:The Melody At Night, With You)

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■曲名:Be My Love
■曲名邦題:ビー・マイ・ラヴ
■アルバム名:The Melody At Night, With You
■アルバム名邦題:メロディ・アット・ナイト、ウィズ・ユー
■Spotifyリンク:「Be My Love」
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これまで聞いた方は、彼の演奏をイメージできていると思います。

彼は弾きたいフレーズがありすぎて、いつも前のめりに演奏している感じがします。

あふれ出るイマジネーションを待ちきれないといわんばかりに、ピアノに落とし込んでいるような。

キースはクリエイティヴ・モンスターみたいな人かもしれません。

しかしこのアルバムでの彼は、他のアルバムとは異なり、おだやかな表情を見せています。

彼は1996年、慢性疲労症候群を患いました。

病名の通り、極度の疲労が慢性的に続き、日常生活を送ることすらままならなくなる病気です。

症状が深刻になるにつれ、彼はピアノを弾くことができなくなりました。

その時献身的に世話をしたのが、妻のローズ・アン・ジャレット。

妻の献身的な看護の結果、彼は1998年からピアノが弾けるようになり、このアルバムからレコーディングに復帰しました。

この復帰後第一弾アルバムは、妻のローズに捧げられています。

アルバム名の「The Melody At Night, With You」とは「夜、君と一緒にいるときのメロディ」という意味。

この曲の彼のプレイには、以前ほどの雄弁さはありません。

しかし表現力が抑えめにもかかわらず、胸に沁みるすばらしい演奏を聞かせてくれています。

 

7位「Forest Flower – Sunrise」(アルバム:Forest Flower)

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■アーティスト名:Charles Lloyd
■アーティスト名カナ:チャールス・ロイド
■曲名:Forest Flower – Sunrise
■曲名邦題:フォレスト・フラワー、日の出
■アルバム名:Forest Flower
■アルバム名邦題:フォレスト・フラワー
■動画リンク:「Forest Flower – Sunrise」
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今回はご紹介したい曲のほとんどがYoutubeで見つかりませんでした。

そこでチャールス・ロイドのアルバムに、サイドメンとして参加している曲を引っ張り出してきました。

しかしご安心ください。

困った末に妥協して選んだ曲ではありません。

この曲でのキースは、サイドメンの枠を超えています。

1:16からのキースのプレイは、全キャリアを通じても上位の出来かもしれません。

ただこの演奏は、まだ個性を確立する前といった感じがします。

時々キースらしさを感じるものの、まるでジョン・コルトレーン(John Coltrane)のシーツ・オブ・サウンドのみたいな演奏ではないでしょうか。

この前年彼は、アート・ブレイキー(Art Blakey)のグループに参加して、レコーディング・デビューを果たしています。

その後彼はこのチャールス・ロイドのグループに参加しました。

更にはマイルス・デイヴィス(Miles Davis)からも声が掛かり「ゲット・アップ・ウィズ・(Get Up With It)」のレコーディングに参加しています。

この頃のキースは、下積みの真っ只中でした。

しかし既に彼の演奏は、後の飛躍を確信させてくれる魅力を備えています。

 

8位「God Bless the Child」(アルバム:Standards, Vol. 1)

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■曲名:God Bless the Child
■曲名邦題:ゴッド・​ブレス・ザ・チャイルド
■アルバム名:Standards, Vol. 1
■アルバム名邦題:スタンダーズ Vol.1
■Spotifyリンク:「God Bless the Child」
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これもスタンダーズの演奏です。

キースの音楽は多岐に渡っています。

クラシックのアルバムも出していますし、初期には「キース・ジャレット&ゲイリー・バートン(Gary Burton & Keith Jarrett)」のように、ロックからの影響を感じさせるものもあります。

「My Back Pages」や「Country」のように、フォーキーだったり、土の香りを感じさせる演奏も少なくありません。

しかし一番の特徴は、ゴスペルっぽいところだと思います。

その一例として、この曲をお聞きください。

15分を超える長い曲ですが、ゴスペルの香り漂う演奏がすばらしく、いつまでも聞いていたくなります。

さて余談ですが、キースには今回ご紹介した表名盤以外に、裏名盤みたいなものがあります。

私が言うところの裏名盤とは、クセがあって受け付けない人も多いが、ハマる人はハマる作品のこと。

おすすめの1枚目は「スピリッツ(Spirits)」で、ストレンジ・フォークといった感じの音楽をやっています。

もう1枚はジャック・ディジョネットとの共同名義でリリースされた「ルータ・アンド・ダイチャ(Ruta and Daitya)」。

こちらも民族音楽的な要素を含んだ、実験色の強いプログレといった感じのアルバムです。

どちらも裏名盤のままにしておくのは、もったいない作品です。

 

9位「In Front」(アルバム:Facing You)

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■曲名:In Front
■曲名邦題:イン・フロント
■アルバム名:Facing You
■アルバム名邦題:フェイシング・ユー
■Spotifyリンク:「In Front」
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この曲はECM第一弾で、初のソロ・ピアノ・アルバムからの選曲です。

しかしソロ・ピアノとは思えないほど、満腹感を味わえる演奏です。

当時彼はマイルスのバンドにいました。

多くのメンバーの内の1人に過ぎませんでしたが、彼は思う存分ピアノを弾きたいとウズウズしていたようです。

そんなキースにソロ・ピアノのレコーディングを提案したのが、ECMの総帥マンフレート・アイヒャー(Manfred Eicher)。

アイヒャーには勝算がありました。

1971年チック・コリア(Chick Corea)の「Piano Improvisations Vol. 1」というソロ・ピアノ盤をリリースしたところ、大評判を呼びました。

アイヒャーはその再現を狙い、キースに声を掛けたというわけです。

その結果生まれたのが、このアルバム。

先程キースの一番の特徴は、ゴスペルっぽい演奏だと書きました。

この曲にもゴスペルからの影響が強く感じられます。

 

10位「Koln, January 24, 1975 Part I」(アルバム:The Koln Concert)

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■曲名:Koln, January 24, 1975 Part I
■曲名邦題:ケルン、1975年1月24日 パートI
■アルバム名:The Koln Concert
■アルバム名邦題:ケルン・コンサート
■Spotifyリンク:「Koln, January 24, 1975 Part I」
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このアルバムがキースの最高傑作だと言われています。

セールス的にも350万枚以上売れていて、この種のアルバムとしては、異例のヒットを記録しています。

彼はソロ・ピアノの傑作が多く、今回ご紹介した以外にも「ソロ・コンサート(Solo Concerts:Bremen and Lausanne)」「ステアケイス( Staircase)」なども、ほぼ同水準の充実作です。

もしお金に余裕のある方は、6枚組の「サン・ベア・コンサート(Sun Bear Concerts)」もすばらしいので、ぜひチェックしてみてください。

ではその中で、なぜこのアルバムが特に人気が高いのか。

私はこのアルバムのロマンティシズムにあると思います。

7:14からの演奏は特に陶酔感が強く、キースの自己没入感も半端ありません。

時々入るうなり声は、慣れるしかありませんが(笑)

次のピークは、21:34からのゴスペル的反復フレーズ。

これほど純粋に音楽の喜びを表現した演奏は、他に思い出せないぐらいの快演です。

 

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