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ケイト・ブッシュ(Kate Bush)の名曲名盤10選【代表曲・隠れた名曲】

今回はケイト・ブッシュのランキングを作成しました。

対象作品は、デビューから「Red Shoes」まで。

彼女はパフォーマンスや歌詞を含めた音楽世界観まるごと魅力的です。

彼女の多面的な魅力をご紹介したいと思います。

 

1位「Running Up That Hill (A Deal with God)」(アルバム:Hounds Of Love)

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■曲名:Running Up That Hill (A Deal with God)
■曲名邦題:神秘の丘
■アルバム名:Hounds Of Love
■アルバム名邦題:愛のかたち
※上のジャケットはシングルのものです
■動画リンク:「Running Up That Hill (A Deal with God)」

彼女の有名曲といえば「Wuthering Heights」ですが、私はこの曲を1位に推します。

この曲は発売時には3位でしたが、その後リバイバル・ヒットし1位を記録しています。

2022年6月、1985年にリリースされた楽曲「神秘の丘」が、Netflixのドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』で使用されたことを切っ掛けにリバイバル・ヒットし、2022年6月13日付けの全米シングル・チャート(ビルボードHot100)で4位を記録した[8]。

本国のイギリスでは、2022年6月17日付けの全英シングル・チャートで1位を記録した

ケイト・ブッシュ ウィキペディア

なんと1985年の曲が、37年後に1位を獲得しているのですね。

そんなことは並みのヒット曲では難しいかもしれません。

そんな偉業もふまえてこの曲を1位に推薦します。

 

2位「Wuthering Heights」(アルバム:The Kick Inside)

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■曲名:Wuthering Heights
■曲名邦題:嵐が丘
■アルバム名:The Kick Inside
■アルバム名邦題:天使と小悪魔
■動画リンク:「Wuthering Heights」
※音を少し小さいのでボリュームを少し上げてお聞きください

この曲はベスト盤「ケイト・ブッシュ・ストーリー(The Whole Story)」に「嵐が丘’86」という再録音版が収録されています。

テレビのバラエティ番組「恋のから騒ぎ」のオープニング曲としても知られています。

さて私は美しい女性ミュージシャンの写真を見ても心拍数が上がらないタイプですが、その数少ない例外が彼女。

今回取り上げたアルバム以外にも、こんなに美しいジャケットもありますし。

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ただ彼女の魅力は姿かたちだけではありません。

この動画で彼女は、えもいわれぬ不思議な動きをしていますね。

それも私のツボのようです。

今回は彼女の動画を数多くご紹介していますので、私のような奇特な方はぜひご覧になってください。

音楽ですら彼女の魅力の一部にすぎません。

 

3位「Night of the Swallow」(アルバム:The Dreaming)

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■曲名:Night of the Swallow
■曲名邦題:夜舞うつばめ
■アルバム名:The Dreaming
■アルバム名邦題:ドリーミング
■動画リンク:「Night of the Swallow」

彼女が更に飛躍するきっかけは、セルフ・プロデュースするようになったこと。

彼女は最初の2作に満足できず、3作目の「Never for Ever」では、ジョン・ケリー(Jon Kelly)と共同プロデュースし、次のこのアルバムでは単独でプロデュースしています。

しかし彼女の単独プロデュースは相当難航したようですね。

1982年に『ドリーミング』では録り直しをして膨大なレコーディング費用が掛かり、レコード会社から煙たがられた事もあった

ケイト・ブッシュ ウィキペディア

当時彼女は精神的に相当追い込まれたようです。

ただその苦労は狂気をまとったこの傑作に結実し、高い評価を得たことで報われました。

初期の2作には、出来が落ちる曲が収録されていました。

しかし前作とこのアルバムは一枚通して充実していますし、今作ではUKアルバムチャートで初の1位を獲得しています。

 

4位「Cloudbusting」(アルバム:Hounds Of Love)

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■曲名:Cloudbusting
■曲名邦題:クラウドバスティング
■アルバム名:Hounds Of Love
■アルバム名邦題:愛のかたち
※上のジャケットはシングルのものです
■動画リンク:「Cloudbusting」

彼女の音楽は濃密すぎて、時に息が詰まるという副作用を伴います。

その点では、以下の曲でデュエットしたピーター・ガブリエル(Peter Gabriel)にも通じるかもしれません。

Peter Gabriel – Don’t Give Up

上の曲で2人は終始抱き合って歌っていますが、当時2人は恋人関係にあったようです。

その後2人は歩調をそろえるかように、開放的なアルバムを発表しました。

ピーター・ガブリエルはまたシリアスな路線に戻りましたが。

この曲では彼女が狂気、そしてその副作用である息苦しさから脱したことを確認できます。

 

5位「Mother Stands for Comfort」(アルバム:Hounds Of Love)

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■曲名:Mother Stands for Comfort
■曲名邦題:母親
■アルバム名:Hounds Of Love
■アルバム名邦題:愛のかたち
■動画リンク:「Mother Stands for Comfort」

今回彼女の記事を書くにあたり留意したことがあります。

彼女について書かれた文章を読むと「母性」とか「子宮」といった言葉を使っている文章をよく見かけます。

そう書きたくなる気持ちも分かりますが、その多くは男性が書いていますので、そうした感覚は分からないはず。

私は安易にそういう言葉を使うことのないよう考えました。

さてこの曲のテーマは、狂気ともいえる無条件の母の愛。

この曲の主人公の母親は、、息子が犯罪を犯したことに気付いています。

しかし母親は息子の嘘を信じようとしています。

ケイト・ブッシュは様々な女性の目線で歌っていますが、それは演じていると言ってもいいかもしれません。

少女から老女、尼僧から魔女、彼女はどんな配役でも演じられます。

彼女の音楽聞くということは、その演技を耳で味わうことに他なりません。

 

6位「Babooshka」(アルバム:Never for Ever)

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■曲名:Babooshka
■曲名邦題:バブーシュカ
■アルバム名:Never for Ever
■アルバム名邦題:魔物語
■動画リンク:「Babooshka」

デビュー時の彼女はアイドル的な人気があったようです。

ただアイドルにしてはアーティスト性が強いため、準アイドルと呼ばれていたのだとか。

しかしこの頃の彼女は持てる能力を開放し、急速にアーティストとしての評価を高めつつありました。

ただ同時にこの頃彼女の音楽は、狂気をはらみはじめました。

時に芸術は狂気の領域に踏み込むもの。

このアルバムの邦題は「魔物語」と名付けられていますが、アルバム・ジャケットにもそれらしき雰囲気が漂っています。

私は彼女のストレンジな世界観が大好きです。

この曲の動画をご覧いただくと、私の感覚を共有していただけるかもしれません。

過度に目を強調したメイクとあやしげな動きは、少し鳥居みゆきみたいかもしれませんが(笑)

 

7位「Moving」(アルバム:The Kick Inside)

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■曲名:Moving
■曲名邦題:嘆きの天使
■アルバム名:The Kick Inside
■アルバム名邦題:天使と小悪魔
■動画リンク:「Moving」

彼女がピンク・フロイド(Pink Floyd)のデイヴ・ギルモア(Dave Gilmour)に見出されてデビューしたことは有名な話です。

彼女は音楽一家で生まれ育ち、10代半ばからずっとデビューのチャンスをうかがっていました。

19歳になってようやくデビューにこぎつけました。

どうにかギリギリ10代でデビューできましたが、準備期間は充分だったのですね。

そのせいか既にこのデビュー作の時点で、彼女の個性は確立しています。

「The Kick Inside」つまり「内側から蹴る」というアルバム名からして、才気を感じさせます。

ちなみに彼女はビリー・ホリデイ(Billie Holiday)やジョニ・ミッチェル(Joni Mitchell)から影響を受けたとのこと。

この2名の曲を聞きたい方は、下の関連記事にリンクがあります。

さて同年彼女は、東京音楽祭に出演するために来日しました。

その時の動画を見つけました。

Kate Bush – Moving (Live in Japan 1978)

やはりここでも変な動きをしていますが、目を離せません。

 

8位「Jig of Life」(アルバム:Hounds Of Love)

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■曲名:Jig of Life
■曲名邦題:ジグ・オブ・ライフ
■アルバム名:Hounds Of Love
■アルバム名邦題:愛のかたち
■動画リンク:「Jig of Life」

彼女の音楽は言葉では表現しがたいように思います。

デヴィッド・ボウイ(David Bowie)のような演劇性と、広い音域のエキセントリックな歌い方が特徴かもしれません。

音楽面で重要なのは、ケルト音楽や英国伝統音楽の影響。

この曲ではその部分に焦点が当てられています。

もし私が彼女の最高傑作を聞かれたたら、このアルバムだと即答します。

最高傑作というだけでなく、最初の1枚としても最適です。

次点は「Never for Ever」「The Dreaming」ですが、その2枚は狂気や毒に耐性がある人限定でおすすめします。

ただ彼女の毒はこのアルバム以降、希薄になりました。

次作の「センシュアル・ワールド(The Sensual World)」では、毒が薄れた代わりにワールド・ミュージック色を強めました。

ワールド色が強い曲ではありませんが、そのアルバムから私が好きな曲をご紹介します。

Kate Bush – Deeper Understanding

 

9位「Eat the Music」(アルバム:The Red Shoes)

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■曲名:Eat the Music
■曲名邦題:イート・ザ・ミュージック
■アルバム名:The Red Shoes
■アルバム名邦題:レッド・シューズ
■動画リンク:「Eat the Music」
※音を少し小さいのでボリュームを少し上げてお聞きください

彼女の曲はシリアスと同時におかしみも表現しているので、シリアス一辺倒ではありません。

ただ彼女の世界はむせかえるほど濃度が高すぎて、気軽に楽しめない感じは理解できます。

その点この曲は屈託がなく、入門者にも気軽におすすめできます。

他にもプリンス(Prince)と共演した、以下の曲も話題になりました。

Kate Bush – Why Should I Love You?

これ以降彼女は「エアリアル(Aerial)」「ディレクターズ・カット(Director’s Cut)」「雪のための50の言葉(50 Words for Snow」)を発表しています。

どれも聞きごたえのあるアルバムばかりです。

 

10位「Symphony in Blue」(アルバム:Lionheart)

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■曲名:Symphony in Blue
■曲名邦題:ブルーのシンフォニー
■アルバム名:Lionheart
■アルバム名邦題:ライオンハート
■動画リンク:「Symphony in Blue」

彼女がまだ才能を全開にしていないセカンド・アルバムの頃の曲です。

ライオンの扮装をしているアルバム・ジャケットも似合っていますし楽しいですね。

さて今回選曲をするにあたって、もう1つ留意したことがあります。

それは選曲面で彼女のエキセントリックさを強調しすぎないこと。

アクの強い個性を強調しすぎると、彼女本来の魅力を見誤るような気がします。

その意味でまだ彼女の毒があまり出ていないこのアルバムは、彼女の素の魅力に気付く手がかりになるように思います。

彼女はこんな地味な曲でも個性を隠しきれていません。

むしろ地味な曲だからこそ、秘められた魅力が感じられように思います。

 

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