今回はザ・スカタライツのランキングを作成しました。
スカを聞くなら、まず最初に聞いておきたいバンドです。
オリジナル・メンバーによるヴィンテージ期と、その後の新生スカタライツの曲をご紹介してみました。
- 1 1位「Ringo」(アルバム:Ska-Ta-Shot)
- 2 2位「Cleopatra」(アルバム:Foundation Ska)
- 3 3位「Ska Latte」(アルバム:Bashaka)
- 4 4位「James Bond」(アルバム:45 Classic Hits)
- 5 5位「Christine Keiler」(アルバム:Ska Authentic)
- 6 6位「Music is my Occupation」(アルバム:Best Of The Skatalites)
- 7 7位「Garden of Love」(アルバム:From Paris Whit Love)
- 8 8位「Guns Of Navarone」(アルバム:Guns of Navarone: The Best of the Skatalites)
- 9 9位「Street Corner」(アルバム:Treasure Isle Time)
- 10 10位「Tear Up」(アルバム:Stretching Out)
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1位「Ringo」(アルバム:Ska-Ta-Shot)
■曲名:Ringo
■アルバム名:Ska-Ta-Shot
■動画リンク:「Ringo」
美空ひばりの名唱で知られる「りんご追分」のカバー曲です。
なぜこの曲を彼らがカバーしたのかは、諸説入り乱れています。
ネットで検索したところ、中村とうようと竹中労が南米旅行した時「りんご追分」のレコードをばらまいたという話が沢山出てきました。
しかしそれ以前にこの曲は海外でカバーされているという情報もあります。
念のためライナーノーツも読んでみましたが、経緯については触れられていませんでした。
私は昔、あるメンバーがふと耳にしたことがきっかけでカバーしたという逸話を読んだことがありますが、詳細は覚えていません。
ともあれこの曲を彼らが取り上げたことで、異国の地ジャマイカで、スカ・クラシックが爆誕しました。
2位「Cleopatra」(アルバム:Foundation Ska)
■曲名:Cleopatra
■アルバム名:Foundation Ska
■動画リンク:「Cleopatra」
今回の記事では、オリジナル・アルバムという概念を意識しない方がいいかもしれません。
というのは初期の彼らは、シングル中心の時代の曲が多いからです。
1970年代以降のように、アルバムがあって、そこからシングルカットされるという考え方とは少し違います。
とりあえずシングルをいくつか出して、それをまとめただけの編集盤も多いですし。
この頃のジャマイカのアルバムには、ベスト・アルバムとうたわれたアルバムでも、直近のシングルをまとめただけだったりしますし。
つまり昔のアルバムはどれも編集盤ばかり。
このアルバムは後年コンパイルされた編集盤ですが、録音の良さもあいまって名コンピと呼ばれています。
私は彼らの最高傑作は、先程の「Ska-Ta-Shot」か、このアルバムだと思います。
3位「Ska Latte」(アルバム:Bashaka)
■曲名:Ska Latte
■アルバム名:Bashaka
■動画リンク:「Ska Latte」
2000年にリリースされたアルバムの曲です。
オリジナル・メンバーの多くが亡くなっていたこともあって、この作品にはオリジナル・メンバーが参加していません。
ただ初期から参加していたベーシスト、 ロイド・ブレヴェット(Lloyd Brevett)が参加しています。
純正オリジナル・メンバーの頃の曲を、1曲ご紹介しておきましょう。
上は「Hog in a Cocoa」というアルバムの曲です。
今回はオリジナル・メンバー時代にこだわらず選曲しましたが、どの時期も聞き逃せない曲ばかりです。
4位「James Bond」(アルバム:45 Classic Hits)
■曲名:James Bond
■アルバム名:45 Classic Hits
■動画リンク:「James Bond」
スカといえばカバー曲です。
この曲などは、実にスカらしい選曲かもしれません。
この曲は映画007シリーズのテーマ曲で、他にもセレクター(The Selecter)やメルボルン・スカ・オーケストラ(Melbourne Ska Orchestra)など、多くの名カバーがあります。
原曲のリンクを貼っておきましょう。
スカタライツはスカを聞く人にとってマストな存在なので、彼らがカバーすると、後続のスカ・バンドも各段に演奏する機会が増えます。
そもそもスカはオリジナル曲にこだわる音楽ではありません。
ただその分選曲のセンスが問わます。
スカタライツはリンゴ追分を始めとして、選曲のセンスも一流でした。
5位「Christine Keiler」(アルバム:Ska Authentic)
■曲名:Christine Keiler
■アルバム名:Ska Authentic
■動画リンク:「Christine Keiler」
この曲からも充分うかがえますが、彼らはジャズから強い影響を受けています。
メンバーたちはアメリカのジャズ・ミュージシャンを尊敬していた[3]
尊敬しすぎてこの曲のようにメロディを借りることも珍しくありません。
この作品は、1964年にリリースされたファースト・アルバムです。
名盤との誉れが高く、必須アイテムといえるでしょう。
さて彼らは最初のスカ・バンドだと思われがちですが、実はそうではありません。
スカは1950年代に生まれたと言われていて、彼らはスカが流行する中で徐々に頭角を現してきたグループの1つにすぎません。
スカが生まれる背景にはメントやカリプソに加えて、R&Bとジャズの影響が強かったと言われています。
初期のスカには、ハイブリッドなダイナミズムを感じることが多いです。
その中で現在のスカにつながる魅力を備えていたのが彼らでした。
6位「Music is my Occupation」(アルバム:Best Of The Skatalites)
■曲名:Music is my Occupation
■アルバム名:Best Of The Skatalites
■動画リンク:「Music is my Occupation」
この曲はアルバムによって「My Occupation」や「Occupation」等、違う曲名で記載されている場合があります。
スカは裏拍のリズムが特徴の音楽です。
ただ曲によって微妙にリズム・パターンが違っていて、ちょっとした違いを楽しむといいでしょう。
リズムを楽しめれば何でもいいみたいなところがあります。
さほど変わらない感じの曲も多く、何度も同じアルバムを聞いている内に、次第に自分の好きな曲が浮かび上がってくるものです。
この曲は既に他のアルバムで聞いていたせいか、すぐに私のお気に入りになりました。
同じような曲に聞こえる中から、自分の好きな曲を見つけること。
そこにスカを聞く楽しみがあります。
7位「Garden of Love」(アルバム:From Paris Whit Love)
■曲名:Garden of Love
■アルバム名:From Paris Whit Love
■動画リンク:「Garden of Love」
彼らは1963年から1965年まで、オリジナル・メンバーで活動し、その後解散しました。
1976年に一時的に再結成し、ロイド・ブレヴェット・ウィズ・スカタライツ名義でアルバムをリリースしました。
その後1983年に再々結成しています。
ただ彼らはアルバムをリリースしていないだけで、解散中にも度々集まっては録音しています。
そもそもバンドが存続しているとか解散しているとか、そういう概念があったのかどうか。
ちなみに彼らはこういう経緯で結成されました。
1963年、音楽プロデューサーのコクソン・ドッドが、自らのレーベルスタジオ・ワンのハウスバンドとして集めたのが始まりである[1]。
つまりスタジオ専属のハウスバンドだったのですね。
そのせいで彼らは仕事に困ることがありませんでした。
いつも一緒に演奏していただけで、どの程度彼らがスカタライツという名前を意識していたかあやしいかもしれません。
彼らは伝説のスカ・バンドですが、バンドの概念があいまいな感じがします。
8位「Guns Of Navarone」(アルバム:Guns of Navarone: The Best of the Skatalites)
■曲名:Guns Of Navarone
■アルバム名:Guns of Navarone: The Best of the Skatalites
■動画リンク:「Guns Of Navarone」
ここでロイド・ブレヴェット以外の主だったオリジナル・メンバーを列記しておきましょう。
・ジャッキー・ミットゥ(Jackie Mittoo):オルガン、キーボード
・ドン・ドラモンド(Don Drummond):トロンボーン
・ローランド・アルフォンソ(Roland Alphonso):サックス
・トミー・マクック(Tommy McCook):サックス
全員レジェンド・クラスばかり。
リズムについては、ジャッキー・ミットゥが主導権を握っていたと言われています。
この曲はスタジオ・ワンから「Roland Alphonso & the Slatalites」名義でシングルがリリースされているので、彼が中心の曲だと思われます。
あとメンバーの中で特に忘れがたいのはドン・ドラモンド。
1964年彼は恋人を殺害し、それが原因で初期スカタライツは解散しました。
その後1969年、彼は自ら命を絶ちました。
ドン・ドラモンドの晩年は残念でしたが、彼はすばらしいソロ・アルバムを残しています。
私は彼がスカタライツの音楽の根幹だったと思っています。
9位「Street Corner」(アルバム:Treasure Isle Time)
■曲名:Street Corner
■アルバム名:Treasure Isle Time
■動画リンク:「Street Corner」
彼らは、スタジオ・ワン(Studio One)に所属しているイメージが強いかもしれません。
しかしスタジオ・ワンと並ぶ名レーベル、このトレジャー・アイル時代の作品も聞きものです。
彼らは1960年代後半の一時期、トレジャー・アイルに所属していました。
1960年代初期に比べ録音も良いですし、内容も申し分ないので、最初の1枚にはこのアルバムがいいかもしれません。
ただ初期に比べると、粗さやスリルに欠けるかもしれません。
以前の彼らは時にヒリヒリした面が顔をのぞかせることがありましたが、トレジャー・アイルの彼らは角が取れてきました。
その分頭を空っぽにして、単純に楽しめる音楽に仕上がりました。
スカは楽しい音楽です。
陽気になりたい時は、スカを聞けば自然とそういう気分になります。
なんだかんだ言っても、今回の記事で私が一番伝えたいのはそれに尽きるかもしれません。
10位「Tear Up」(アルバム:Stretching Out)
■曲名:Tear Up
■アルバム名:Stretching Out
■動画リンク:「Tear Up」
1986年にリリースされたアルバムの曲です。
この頃は既に先程ご紹介した中心人物4人全員がこの世を去っています。
しかしスカタライツというバンド名は、まるで歌舞伎の名跡のごとく、新しい世代に受け継がれていきました。
当初私は初期スカタライツだけで選曲しようしました。
しかし現在のスカタライツにはスカの伝統が正しく継承されているので、私は現在の彼らも大好きです。
さて今回ご紹介した曲が気に入ったら、ヴィンテージ・スカのコンピレーションも要チェックです。
最後に私が大好きなスカのコンピを、2枚挙げておきましょう。
「Intensified Ska 1962-66」
「More Intensified! Original Ska 1963-67」
お酒が美味しくなること確実な2枚です。
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